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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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101.  スクール・オブ・ロック
たしかに「Immigrant Song」は笑った。ロック講義もおもわず黒板を凝視した。そんな、ロックファンを嬉しくさせるシーンが盛り込まれているのは良かった。でもこの先生(仮)は、親が巨人ファンだからってなぜおまえ等も巨人ファンなんだー!阪神ファンになれー!!と強要する虎キチみたいなもんで、けっきょくこの先生(仮)がロックマニアなだけで、それを面白おかしくした映画にすぎないのに、妙に子供たちとの交流や成長というドラマが入ることでメッセージなんてないのにメッセージじみた内容になっちゃってるのがなんだかなぁ、、って思う。あと、エンディングでメンバー紹介に伴ってソロ演奏がされるんですけど、ベースソロが無いのは不公平である。ベースソロが難しくてもこの手の作品には無理やりにでも入れるべきです。難しいといったって、アイアン・メイデンなんかベースがリーダーで実際ベースの存在感が凄いバンドだし、タラスっていうバンドなんてベースの速弾きなんかするくらいなんだから、ロック界でもじゅうぶんベースソロはアリなんだから。
[DVD(字幕)] 5点(2005-09-07 15:28:23)
102.  ポーラX
この作品の予告編がものすごいインパクトを持っているんですが、本編は期待しすぎたせいか予告編以上の感動がなかった。でも予告編にインパクトがあるってことは、それだけ印象的な画が間違いなくあったってこと。映画に嫌われて8年の空白をあけてようやく帰ってきたカラックスのこの作品の主人公はこれまでのカラックスの作品同様、身体の一部を損傷します。指の怪我から別の世界への旅立ちが始まります。終盤には杖無しでは歩けず、視力も失いかけてゆきますが、前作『ポンヌフの恋人』の男女の損傷を一人で背負っていることになります。さらに舞台を華やかなフランスの中にある難民問題を抱える闇の部分とすることで、主人公をとことん落としてゆきます。新進気鋭の謎の作家として世間を賑わし、手のひらを返したように「妄想と混乱の産物」「ただの模倣」と酷評を受ける様からも、まちがいなくカラックス自身を被せています。自分の魅力が未熟さにあることを悟り、ある意味開き直って作ったような気がします。アレックス三部作が青くて痛かったように、この作品にはカラックスの絶望がストレートに表現されている。これまでの作品でスクリーンにみたてたウィンドーガラスを木端微塵にしてしまう辺りにこだわりを感じます。と同時に映画との決別の意味かとも思えて、次回作も見たいと思っている者としては気が気じゃないです。駄作と評されていようが私にとっては惹かれる作品であり、惹かれる作家です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-15 20:05:03)
103.  愛のめぐりあい
フランスとイタリアの4つの都市を舞台にした4話からなるオムニバス。なんでも、一度倒れて、その後遺症で言葉を発することができなくなったアントニオーニに対して制作費を出す条件がヴェンダースを共同監督とすること、だったそうで、ヴェンダースはこの作品の前と後、そして各エピソード間の挿話を撮っている。ヴェンダースが担当するのは第2話で登場するマルコビッチ演じる映画監督が次回作の舞台選びに4つの都市をまわっていくという所謂ロードムービーなわけで、彼らしさが発揮できる展開なわけで、当然こちらはアントニオーニとの高度な映像バトルを期待したわけですが、意外にも全てがアントニオーニ色に染まっている。もちろんアントニオーニの映画なので、ヴェンダースがアントニオーニ風に撮ったのでしょうが、そもそもヴェンダースの中にアントニオーニ的なものが備わっていたのだろうと思いました。とか言ってるあいだに4つのエピソードに関するコメントを書くスペースが無くなってしまった(トホホ..)。「ありえない恋の話」の町並み、「女と犯罪」の港、「私を殺さないで」のガラス張りの建物、「死んだ瞬間」の教会、どれもが有名無名の俳優たちが見事に情景に溶け込んだ美しい作品でした。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-08 15:09:23)(良:1票)
104.  スパイ・ゲーム(2001)
トニースコットがけっこう好きなので期待して見たが、う~ん。冒頭の脱出失敗シーンはかなり良かった。シーンの頭の、場所と時間を伝える画面もかっこいい。でもストーリーに無理がある。してやったり!という爽快感が味わえれば良かったんですが、CIAともあろう組織でいくらなんでも・・・ねぇ。
[映画館(字幕)] 6点(2005-07-06 18:59:02)
105.  戦場のピアニスト
自分だけが逃れ、目の前で家族がガス室行きの列車に乗らされてゆくシーン、、 一番辛いシーンのように思うが、主人公に感情の波は襲ってこない。ただの一出来事として通りすぎてゆく。  整列させられ、となりの人間が気まぐれに選ばれ撃ち殺される、、 殺すドイツ兵も殺されるユダヤ人も無感情のまま殺し殺される。  このアンチ・ドラマチックな描写は、実際に収容所に入れられ、自身は運良く脱走できたものの残された母親は収容所にて死亡、、というおぞましい過去を持つポランスキー監督ならではなのかもしれない。 実際、感情を露わにする余地など無かったのかもしれない。  しかしこれがリアルなのかどうかは経験者しか知るよしはない。 経験者ポランスキーもリアルを追求したかどうかは怪しい。  なぜなら、たしかに死の恐怖に対してはアンチ・ドラマチックに描いているが、ライトを有効に使った絵画のような美しい映像は「これはあくまで映画という虚構の世界である」と宣言しているように感じる。  リアルに描こうとすればするほど嘘のリアルになる、という映画の持つ欠点を知っているがゆえ、あえて虚構の世界を強調したのかもしれない。 また、虚構の世界としてしかこの歴史的大事件を描けないということだと思う。  そうなってくると先に書いたアンチ・ドラマチックな死の恐怖だけが作品の中で浮いてくる。 経験者ゆえのアンバランスということなのかもしれない。
[DVD(字幕)] 6点(2005-06-03 19:28:07)
106.  豚が飛ぶとき
豚は出てきません。豚って主人公マーティのことなのでしょうか。マーティはセロニアス・モンクが好きなようです(私も好きだ)。モンクのように華麗にプレイする夢を見ながら、じゃあ何をするかといっても何もしない。夢を見るだけ。夢を見るために生きているかのよう。そこに二人の幽霊がひょんなことからマーティと行動を共にしていくのですが、幽霊は当然夢を見ません。マーティのように動けるのに動かないのではなく、動きたくても動くためには助けがいるわけです。そんな対照的な両者の交友がマーティに前を向くことを、つまり飛ぶことを決意させる。表面上の本筋は幽霊リリーの復讐コメディなんでしょうが、その中でマーティが変わってゆく姿が描かれることで、ほのぼのとした優しいファンタジーとなっています。思い返せば内容はベタなんですけどね。この心地よさは監督の手腕によるところなのでしょうか。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-04-07 18:48:51)
107.  レッド・ドラゴン(2002)
普通に楽しめるごくありふれたサスペンス。普通に楽しめれば5点をあげたいところなんですが、期待を裏切ったがっかり度(そんなに期待してなかったんですが)にマイナス1点。ダラハイドに焦点を当てているのはいいが、人格形成の説明をしすぎて怖さに欠ける。グレアムの心理描写がほとんど無いのでクラリスとレクターのときのような緊迫感も生まれない。上辺だけそこそこに面白くできあがった脚本に沿って無難に仕上げたという感じで、はっきりと印象づけられた画を持つ『ハンニバル』の点数を上げたくなった。
4点(2005-03-29 11:24:55)
108.  10ミニッツ・オールダー イデアの森
「人生のメビウス」よりも“時間”をより深く突き詰めたような作品群。観る前に一番興味をひいたのがベルトルッチ。壮大で長尺というイメージを持っているのでどんな短編になるかワクワク。  ■「水の寓話」一番解かりやすく“時の流れ”を魅せてくれます。作品は10分ですが撮影時間は長かったろうなぁと思いました。時の流れを現す細かな描写に手抜きがありません。 ■「時代×4」それぞれをワンカットで撮った4分割の映像は正直見ていて疲れました。一人の男が少年期、青年期、中年(?)期の自分とともに同じ家の中を移動していくのを4つのカメラが追います。面白い試みだとは思うんだけど一度に4つの画面は見れません。 ■「老優の一瞬」一人の老優のアルバムを見て時を長く刻むことの意味深さを感じました。 ■「10分後」これもほとんどワンカット。“ほとんど”というのは最後ちょこっと編集されてるから。10秒くらいオーバーしたんだろうか?おしい!でも見応えのある長回しです。 ■「ジャン=リュック・ナンシーとの会話」列車の中での時間の過ごし方。会話が無くても快適な時をすごすこともある。 ■「啓示されし者」なんで蚊なの?(笑) ■「星に魅せられて」時間の残酷な一面を見せる。 ■「時間の闇の中で」・・・凄い!!10分の中に「○○の最後の瞬間」と題した10の超短編。自分の作品も含めた様々な映像を引用しながら美しいピアノの音色にのせてそれぞれの“時間の終わり”を見せる。10コ目の“最後”は当然「映画」。スクリーンが映像を拒んでいる。  総評、平均点では付けません。最後にアレを見せられたんじゃね。
8点(2005-03-09 13:33:21)
109.  10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス
短編って若手の監督がするものというイメージがあるので、巨匠と呼ばれる監督達が一同に集まったということだけで嬉しくなっちゃう作品です。“時間”に関するエピソード7作品。  ■「結婚は10分で決める」カウリスマキ節炸裂。彼の10分はゆったりと流れる。 ■「ライフライン」皆同じ世界に生きながら別々の生活リズムの中で生きる人たちが、あることをきっかけに同じ時を共有する様を豊かな感性で描く。同じ時を共有することの喜びに溢れた秀作。 ■「失われた一万年」非常に興味深いドキュメンタリー。人間が結果的に時間を壊してしまう。なんともやるせない生(ナマ)の悲しみ。 ■「女優のブレイクタイム」癒されるはずのない女優の10分間の休憩をうまくまとめた作品。まとまり過ぎの感も・・ ■「トローナからの12マイル」ヴェンダースらしからぬ意表を突いた新感覚ドラッグムービー。音楽がいい。 ■「ゴアVSブッシュ」時間が勝負の分かれ目となる大統領選挙の様子に黒人差別の問題をとり入れた社会派ドキュメント。10分でまとめあげたのは感心するがまとめただけで終わってしまっているような・・ ■「夢幻百花」もっと悲しさ溢れるもののはず。強引に終わらせずに余韻を残してほしい。ちょっと残念。  総評、チェン・カイコ-の作品はラストに持ってくるのに一番適したファンタジーであるのは解かる。だからこそ他の作品以上に濃密な10分を見せて欲しかった。とは言っても、それぞれの監督の個性が見てとれてよかったです。こういう企画もの、また作って欲しいです。
6点(2005-03-08 19:06:49)(良:2票)
110.  過去のない男
記憶を無くしたら普通どうします?たぶん自分が誰なのか、どこから来たのかを知りたいと思う。経験無いのでわかりませんが。人間って過去の積み重ねで生きてるところがあると思うんですが、そうするとどうしたって過去を探そうとするはずです。でもこの映画の主人公は過去の自分を探そうとはしません。過去が無いことをこんな風に前向きに描けるなんて、普段ポジティブシンキングな私でも目から鱗です。人生は前にしか進まない。当たり前だ。でも、前を見てる?前にしか進まないなら前を見ようよってことを教えてくれるカウリスマキの人生賛歌。
6点(2005-02-25 12:35:07)
111.  ルナ・パパ
内容を掻い摘んで話すとすんごい悲劇的なお話なんですけど、これがなんとも愉快な映画になってる。そして「映画」の持つ様々な要素を多分に含んでいる。戦争の後遺症で精神に障害をもつ兄の存在や父親が誰かもわからない子を身ごもったために村八分にされるという閉鎖的社会の描写などに代表される社会風刺、主人公のキャラを活かした笑い、家族の絆を描いたテーマ性、まだ生まれぬ子のナレーションで始まりまた終わらせたことで一貫して母の物語としたメッセージ性、村や村の人々を細やかに描いたリアリズム、ラストがびっくりの幻想的な展開と娯楽性..。よくまあ、うまく仕上げたもんだ。主人公の優雅なダンスとこれまでに見たこともないほど幻想的で美しい性交シーンが印象に残ります。ラストは封建的な社会からの亡命を意味するのでしょうか。社会のための社会から個のための社会への。
7点(2005-01-28 14:02:26)(良:2票)
112.  マン・オン・ザ・ムーン 《ネタバレ》 
ラストがすごく良かった。人生そのものを脚色して生きてきたカウフマンの病気を家族さえも信じない、その時点ではかなりブラックだなぁと思いましたが、死んでも実はあれは演出でちゃんと別の名前で生きている、そうあったらいいのに、という映画スタッフの気持ちを映像にのせたラストが心憎い。アンディ・カウフマンというコメディアンは人を笑わせる、楽しませる、というより人がなんらかのリアクションをすることに喜びを感じる、延いてはそこに自身の存在意義を感じる人。本人は知りませんがこの映画を見るかぎりそんな印象を持ちました。そんな捉えどころの無い行動をするカウフマンを映画の主人公とするには、ある程度は感情移入のできる人物に描く必要もあるわけで、その辺りをカウフマンのまわりの人物を使ってうまく描けていたと思います。ジム・キャリーはこの時期あたりから演技の幅の広さを見せてくれますが、この作品の彼はホントにいい。
6点(2005-01-26 11:31:57)(良:1票)
113.  白いカラス
口紅だけが目立つへたくそな素人メイクを装うがちゃんと綺麗に見えるようになされたであろうプロのメイク、そしてカメラを常に意識したキッドマンの顔の角度がいかにもハリウッドメジャーな映画。演技がちゃんとできるのに勿体無い。重い題材をハリウッド流に軽く扱うならかまわない。しかし重い題材を重く描いているのにフォーニア・ファーリーという人物が時々ニコール・キッドマンになっているのはどうしても気になる。監督も監督だ。カラスに語るふりをして観客に説明するなんてもってのほか。ベントン監督が製作側に屈したのか、それともハリウッドメジャー色に染まってしまったのか、、、。書籍で読むと非常に面白そうな内容なだけに本当に勿体無い。
4点(2005-01-12 11:50:56)
114.  点子ちゃんとアントン
これはなかなかいいですよ。タイトルがいかにもお子様向けなんですが、冒頭で家庭教師のロランスがスクーターで点子ちゃんを後ろに乗せて街中を走るシーンで、大人も楽しめる映画と確信しました。子供の視点で描いていたかと思うと、アントンのワゴン車に乗っての父親探しは、突然大人の世界へ飛び出したかのごとくカメラはそれまでの画と一転して情景を大きく捉える。登場する人物たちそれぞれのキャラクターもしっかり描けているし、おまけに楽しいミュージカルシーンまである。おきまり感いっぱいのハッピーエンドも点子ちゃんの最後の”大人な”一言でうまく締めてます。
7点(2004-12-16 13:54:41)
115.  M(1931)
トーキーでありながらサイレントさながらの演出がふんだんにある。中でもラングといえば影の演出。幼女連続殺人というおどろおどろしい題材に、この影の演出がいっそう効いている。そしてこのおどろおどろしい雰囲気は殺人鬼だけが醸し出しているわけではない。誰もが犯人に見える(犯人に見たてる)民衆心理、私刑に及ぼうとする群集の危険性。むしろこちらの恐怖が際立つ。子供を守るという目的がいつのまにか犯人を探すことが目的に変わり、裁くことが目的に変わる。『メトロポリス』でも書いたが、この作品ではラングの群集心理の危険性への警笛がいっそう濃く反映されているように思う。ともあれ、ただの犯人探しではないゆえに全編に異様な緊張感を持続させます。犯人が潜む部屋がどこか判明するのが”音”であるのは初トーキー作品ゆえのご愛嬌か。
8点(2004-09-22 12:04:32)(良:1票)
116.  メトロポリス(1926)
C-3POの前身となるあのロボットのデザインだけでも見る価値あり。人間そっくりにロボットを作れるのにメーターの針をランプが点灯したところに死にもの狂いで動かさなければいけない機械って..て、そんなこと考えちゃダメですよ。この作品のパイオニア的価値はたくさんの方が語っておられるのでもう言いません。では、そういった価値を無視して楽しめるか?..楽しめます。サイレントであっても、あれだけ多くの労働者の暴動を生身の人間で見せられたら、その迫力たるや圧巻の一言。ラングは(時代が時代なだけに)集団心理の異常さを常々警戒していたのだろうか。他の作品でもよく描いている。この作品でも、自分たちの子供の命すら忘れてしまう群集の異常心理を描きます。真相を知り冷静な判断ができる人間がいなかったら恐ろしい結末を迎えるということを警笛しているようにもとれる。そういった部分をさらっと描いて娯楽映画に仕上げるのが実に巧い監督です。
8点(2004-09-21 15:39:21)(良:2票)
117.  シカゴ(2002)
現実の世界とミュージカルの世界を完全に分けることでミュージカル映画特有の違和感を排除し、同時に舞台で見るミュージカルの豪華さを堪能させるというのは、舞台が本業の人間らしいアイディアで、又、本領も発揮できるつくりと言える。個人的にはソコが不満だったりするんですが、見ているうちに知らず知らず足がリズムをとりだし、ミュージカルを堪能している自分がいました。でも映画を楽しんだのではなく、ショーを楽しんだにすぎないことも事実。もちろん映画がショー的な要素を多分に含んでいるものであることを否定しません。それにショーを映画で見せる、というのがそもそも監督の狙いだと思うので、ショーを楽しむ、という見方で正解なのでしょう。  ずるい者勝ちという中身が人によっては受け入れ難いものになっているようですが、「ショー」だと思って見ればかえって爽快ですらあります。キャサリン・ゼタの豪快なダンスとレニーのマペットが見所です。
6点(2004-09-17 13:08:53)
118.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 
シリアスな題材でありながら、問題提起をして観客に訴えかけるといった類ではなく、あくまで”娯楽映画”として完成させるのがアラン・パーカーの映画。今回は死刑制度というかなりヘビーなものを持ってきたが、それでもまじめに”娯楽”に撤し、ちゃんと”娯楽映画”が出来ちゃうんだからやっぱり凄い。オチは確かに読めちゃいます。弁護士のせいで終身刑のところを死刑にされたのにそのまま雇い続けるというところや記者に与えた調査期間の短さなんかを考えると確信まで持ててしまうオチ。それでもラストのビデオ映像には愕然とさせられる。脚本?いやいや、やっぱりアラン・パーカーの手腕によるところが大きいでしょう。アラン・パーカーだから深く考えてはいけないと思って見た事も大きいかな?
7点(2004-08-27 12:42:21)(良:1票)
119.  バリー・リンドン 《ネタバレ》 
冒頭から美しい映像に圧倒される。ロウソクの火のみでも撮影可能な特殊レンズを用い自然光を最大限に活かした18世紀ヨーロッパの情景が本当に素晴らしい。ひとりの男が祖国を離れ、そして帰ってゆく物語の中で、人間が作り出したものの崩壊をただの背景として盛り込む。第一部では戦争(人間が起こす戦争と人間がつくる軍の規律)の弊害を、第二部では上流階級(人間のがつくる階級制度や国家間の規則)の退廃を淡々と描く。一部二部を通して決闘が登場しますが、ルールはあっても国が変わればルールも変わって、当たり前のように存在する人間のつくりだしたものがいかに危ういものかを象徴しているように感じる。この作品がある意味キューブリック的でないところは、相変わらず突き放したようにこれらを描く一方で主人公の人生そのものは感情豊に描いている点。ひとりの男にとっては時代の大きな流れ以上の大事件はもっと身近なもの。愛する人との別れであったり愛する者の死であったり。中でも息子の死はただただ悲しく描く。我々もこの不幸に大いに悲しむほかない。キューブリックの作品でここまで人間ドラマを前面に出した作品は他に無いのでは。それでも最後は「美しい者も醜い者も今は同じすべてあの世」というテロップでこれまで観てきたドラマをあざ笑うかのように閉めるのは、いかにもキューブリックであり、さすがキューブリックである。
10点(2004-07-29 12:31:04)(良:1票)
120.  サブリナ
公開当時、ハリソン・フォード主演で『サブリナ』というタイトルから、大衆を洗脳する国家の陰謀に立ち向かうサスペンスかと(それはサブリミナル!)。まさか『麗しのサブリナ』のリメイクだとは思いもしなかった。見たらなんとたしかに『麗しの~』のリメイクなのだが、主役がサブリナではなくライナス。そりゃキャスト見りゃわかるようなもんだが、それなら『サブリナ』というタイトルは『麗しの~』を思いおこさせて適当とは思えない。せめて『麗しのライナス』としてくれたら..(ダサッ、センス悪っ!)どちらにしても評価が悪いのはココの部分で損をしているところがある。 内容はシリアス路線のライナスが主役なのだから当然オリジナルよりそっちの色が濃くなるのだが、中途半端にコメディが入ってきて中途半端な笑いをとっている。笑うところはしっかりと笑いたい。
5点(2004-07-16 15:21:19)(笑:1票)
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