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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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601.  月光ノ仮面 《ネタバレ》 
(以下は私の勝手解釈です。未見の方はご注意ください) 古典落語『粗忽長屋』は、お馴染みの熊さん八さんが繰り広げる不条理劇。自分の死体を抱いた熊公が一言。「抱かれているのは確かに俺だが、抱いている俺はいったい誰だろう?」このサゲに対する本作のアンサーは、“そりゃ未来から来たお前さんだよ”なのだと考えます。タイムトラベラーを自称する男(ドクター中松)の登場が、この可能性を示唆しています。いや、“未来”というよりは“別次元”又は“別世界”の方が正しいかもしれません。板尾は“違う世界から来た浅野自身”と言うワケ。板尾が掘っていた穴は、おそらくタイムトラベルロードでしょう(出口に中松が居たから)。世界と世界を繋ぐトンネル。この世界からの脱出口とも言えます。そして、この穴を板尾と女郎、男女が力を合わせて掘っていた事にも意味がある気がします。では、板尾がこの世界にやってきた目的とは何でしょうか。石原はこう述べていました。「ここ最近ずっと満月で、欠ける事が無いの」と。勿論、そんな道理はありません。考えられるのは、世界の時間が動いていないということ。すなわち“死後の世界”。当然住人は“死人”です。東京大空襲の犠牲者でしょうか。彼らが板尾に撃ち殺されて嬉しそうなのは、自身の死を受け入れた安堵ゆえ。タイトル『月光ノ仮面』は、文字通りかつての国民的ヒーロー『月光仮面』と同意。死を受け入れられない哀れな人々を救うためにやってきた、月光菩薩の化身。それが板尾だったのではないかと。そしてラストシーン。人力車に乗ってこの世界から一人の男が旅立っていきます。それは森乃家うさぎの“生まれ変わり”。穴を通って光差す方へ。口の利けぬ男は、きっと大声で泣きながら新しい世界に飛び出していく…。以上が私なりの解釈です。本来、『粗忽長屋』という不条理話に条理を通す設定ですから、もっと分かり易くても良いと思うのですが、さすがは板尾監督、観客を煙に巻くのが得意なようで。それにしても板尾氏の笑いはハードルが高いです。高すぎてバーが肉眼では見えませんもの。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-01-28 18:29:00)(良:1票)
602.  先生を流産させる会 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。ご注意を!) 実話ではなく、実話にインスパイアされた創作物語。生徒を男子から女子に替えたこと、そして結末部分は実際の事件とは異なるようです。此処に監督の思い(意図)が込められていると考えます。お腹の子を殺された母親が、教師として加害者を守る衝撃の結末が意味するのは何なのでしょう。“それが人として正しい姿。罪を憎んで人を憎まず。”という純粋な解釈でよいのでしょうか。あるいは、ミヅキの言葉にあるように、母は子の存在を“無かったこと”にしたのでしょうか。幼子が目の前で殺されて、殺した人間を擁護できる母親がいるかと考えた場合、確かにミヅキの言葉は真実味を増します。エピローグは死んだお腹の子を利用して、生徒に更生を促したようなもの。教育者としては正しい。でも、あまりに残酷な光景です。果たして、この映画が伝えたかった事は何だったのでしょう。恥ずかしながら、自分には分りませんでした。このテーマを扱うのであれば、監督の意思を真っ直ぐに突きつけて欲しいいと思います。例えば『告白』のように。
[DVD(邦画)] 6点(2012-11-28 17:57:36)
603.  デッドボール
SHSHI TYPOONレーベル作品全般に言える事ですが、本作も正気の沙汰とは思えぬ脚本でした。分別ある大人の鑑賞に堪えうる映画とは思えません。でも観終えて何となくアリだなと思わせるのは、役者の技量に依るところ大かと。主演はお馴染みの坂口拓。当代きっての馬鹿映画役者です。自慢のアクションは控えめでしたが、あの雰囲気は彼でなくては醸し出せないもの。タバコの吸い方もカッコイイです。そしてもう一人。準主役の星野真里嬢です。ビン底メガネの少年コスのハマりっぷりと言ったら絶品(制作時もう30歳ですよ!)。清楚なイメージのある彼女がこんなバカ映画で鼻血を飛ばし、爆発ちりちりカツラを被ってくれるなんて、もう個人的に10点進呈しても惜しくありません(単純に私が無類の星野真里ファンだというだけなのですが)。なんとか理性を働かせ、常識的な採点としておきますが、星野真里フリークにとっては、ある意味『さよならみどりちゃん』以上のお宝映画かと。やっぱり、星野真里いいですわ~。
[DVD(邦画)] 6点(2012-11-21 20:27:02)
604.  DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る
前作より遥かに見応えがありました。ただ、皆様のように熱く語る言葉を持ち合わせません。ですから一言だけ。河西智美さん、元気そうで何よりです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-18 20:28:54)
605.  ラビット・ホラー 3D 《ネタバレ》 
(いきなりネタバレの記述があります。未見の方はご注意ください)  主人公(キリコ)は、継母とお腹の子を殺めてしまった衝撃で、自らの声を失いました。人魚姫が声と引き換えに足を手に入れたように、彼女は自身の声を差し出し架空の弟を生み出す事で、心の平静を手に入れていたと言えます。それ程までに凄まじい罪の意識です。元の姿に戻るため、人魚姫に魔女が出した条件とは、愛する王子を刺し殺すこと。主人公も同じです。実在しない弟大悟に刃を突き刺し、彼女は現実を受け入れました。自らの重過ぎる罪を“再認識”した彼女に残された道はひとつ。あの結末は必然でした。罪悪感から逃げ続けてきたキリコの10年。人魚姫と同じように泡となって消え去りたいと彼女は願ったのでしょう。血の海で、彼女はやっと安らぎを手に入れる…。妄想(大悟)が父に憑りつき~とキリコは述べています、オカルト方面に解釈しなくてもいい気がしました。心を病んでいたのは彼女だけではないのですから。童話『人魚姫』をモチーフに描かれるサッドストーリー。ただし『人魚姫』との対比があからさまで、やや品を欠く印象を受けました。父制作の絵本のタイトルは、エンドロールで明かされる程度のさり気無さで十分だったと思います。丁寧なアナウンスも結構ですが、“観客の気づき”を利用する方が、より深く観る者の心に刺さるのではないでしょうか。また、個人的には主人公に“死”以外の救いの道を提示して欲しかったとも思います。劇中上映されている『戦慄迷宮』の前日談とも位置づけられる、言わば『戦慄迷宮』の姉妹映画。ホラーとは無縁のカワイイ小動物ウサギが鍵となっていますが(そういえば田畑智子主演の『哀憑歌』なんて映画もありましたね)、『戦慄』作成時から本作の構想はあったのでしょうか。ちょっと気になるところです。監督はあの美しい螺旋階段をよほど気に入ったと見えるので、もしかしてシリーズ化もあるかな?最後に、無策にJポップを使用したエンディングに異議を唱えておきます。雰囲気を壊すほど酷い音楽とは思いませんが、適切なBGMであればもっと余韻を味わえた気がします。勿体ないです。商業的な兼ね合いもあるのでしょうが、この部分で損をしている邦画は多いのでは。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-15 18:28:58)
606.  ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵
アニメを実写化するならまだしも、二次媒体間同士の変換で監督の色を出すのは大変難しいこと。まさか本作のキャラクターデザインを蛭子能収に任せるワケにもいかないですし。ある筈の無いカメラレンズを汚す血飛沫や、凝ったカットやアングル等、監督の作家性を感じさせる部分は確かに存在しましたが、やはり基本線は原作イメージの最大公約数的な再現。そういうアプローチであったと感じます。ホームラン狙いではなく、確実に塁に出る事を目的としたバッティング。これは、これで勿論正しい。正しいですが、ちょっとツマラナイとも思いました。監督の考える原作の魅力とは何だったのか。それを伝えて欲しいのです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-10-15 19:25:24)(良:1票)
607.  踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 《ネタバレ》 
劇場を後にし、まず口をついたのが「バスは無いな…」。一緒に劇場鑑賞した妻と一致した感想でした。青島のカンのみに頼った犯人追跡や、香取+バナナの悪ふざけ(スポンサーの意向があったであろう事は想像に難くありませんが、観客にとっては関係ない話です)、予告篇のためのみに撮られた青島の転倒シーン等、後半は難点満載でしたが、あのバス突入がトドメを刺しました。値千金ならぬ値罰金。なんとか踏みとどまっていたシリアス調の物語が一撃でひっくり返りました。確かにフォークリフトじゃなくて、バスの方がインパクトはあります。でも最低限のリアリティを担保しなかったら、コメディになってしまいます。コメディテイストは『踊る』の大きな魅力の一つ。でも完全コメディになったら『踊る』ではありません。超えてはならない一線を越えてしまいました。また久瀬(香取)が本気で真下の子供を殺そうとしていた事にもドン引きしました。単なるキチ○○ですやん。そしてそのテロが警察の組織改革の発端となるという、結果的にテロリストの思惑通りの結末。青島は和久さんに言われたはず。正しいことをしたかったら上に行けと。偉くなって、組織を中から変えろと。青島や室井が矛盾だらけの組織の中でも信念を失わず、正義を心に秘めて戦ってこられたのは、この思いがあったから。テロが引き金となって世界が変わるなんて希望、自分は見たくなかったです。前半の出来が素晴らしかったのとお疲れ様の意味も込めて6点を進呈しますが、後半の展開はいただけません。いくら室井がサル顔だからって「バナナだ」なんて台詞を言わせたらいかんですよ。
[映画館(邦画)] 6点(2012-09-27 19:57:52)(笑:1票)
608.  ピラニア 3D 《ネタバレ》 
(他の動物系パニック映画の感想でも書いた気がしますが、自分がこのジャンルの映画で最重要視するポイントゆえ、内容が重複するかもしれませんがご容赦ください。)人間VS野生動物を描く場合、まず考慮すべき案件は何でしょう。それは両者のパワーバランスの調整と考えます。人間は食物連鎖ピラミッドの頂点。万全の体勢で戦ったら、野生動物は太刀打ちできません。本作の魚類博士の台詞にもあります。ピラニアの駆除は可能だと。当然です。ですから、人間の能力を下げるか、あるいは動物側の攻撃力を高める仕掛けが必須となります。今回のピラニアは太古の生物とのこと。これで攻撃力アップ。さらにピラニアの先制攻撃。不意打ち効果で、人間側の防御力ダウン。道具を持たぬ人間など野生動物の敵ではありません。これでバランス調整は完璧でした。にもかかわらず、何故さらに人間から知性を奪ったのでしょう。群れを成すピラニアに向けて、拳銃で応戦させたり(マシンガンならまだ分る!)、水に足をつけたままスクリューで戦わせたり、一体どういうつもりなのか。ここに監督の意図が隠されていると判断します。つまりコメディ映画としての主張ではないかと。“玄関開けたら2分でご飯”ならぬ、“水に浸かったら2秒でお骨”は、ホラーではなくギャグですヨ、ということ。ですから拳銃の弾もことごとくピラニアに当たるワケです。そういえばAV監督のイチモツの扱いもヒドかった。エロ・グロ・ナンセンスは相性の良い組み合わせ。オモシロを組み込む狙いは間違っていないと思いますが、如何せんこの程度のギャグではパワー不足でした。裏を返せば、本作のエロとグロは充実していたと言えるかもしれませんが。
[DVD(吹替)] 6点(2012-08-15 17:48:27)(良:2票)
609.  アナザー Another(2011) 《ネタバレ》 
ネタバレあります。未見の方はご注意ください………毎年、死者が紛れ込む教室。死者はクラスメイトやその家族をあの世へ連れて行ってしまう。それを防ぐために考案されたルール。それは、クラスメイトの一人を存在しない人間として扱う事。存在しない人間(死者)が居る代わりに、生きている人間を居ないものとする。クラス全体として、生死のバランスを取るというワケ。いわゆる生贄制度。なるほど。あるいは、紛れ込んだ死者をもう一度殺してあの世に送り返せばいいという。なるほど、なるほど。この設定はなかなか秀逸です。当然、物語の焦点は“死者は一体誰なのか?”という部分になります。犯人探し。謎解きミステリーの趣向。ところが、本年度の3年3組の生贄である見崎鳴は、死者のオーラが見えると言います。え?それはマズいんじゃないの。配られたテストの裏側に答えが載っているようなものですから。夜神月が死神の目を手に入れていたら、お話が成立しないのと同じ。この設定は意味が分かりません。『人間の首は豆腐のように柔らかくはありませんよ』と監督に教えてあげたくなるようなトホホな描写も含め、物語後半はかなり失速してしまった印象です。謎を散りばめた前半の出来が悪くなかっただけに、残念な仕上がりでありました。ミステリーとしても、サスペンスとしても、ホラーとしてもイマイチ。ただし、青春ドラマとしては甘酸っぱくてなかなか良し。あんな超絶美少女と2人きりで何をしていてもいいなんて、もう夢のようでしょう。2人だけで教室を抜け出して、あんなことや、こんなことや、そんなことをしてみたりなんかして。うぉううぉぉううぉぉぉぉう。苦難は恋を燃え上がらせますな。眼帯萌え爆裂美少女との悶絶シチュエーションに6点進呈。
[映画館(邦画)] 6点(2012-08-09 20:54:55)
610.  KG カラテガール 《ネタバレ》 
本作と同じく武田梨奈主演の『ハイキック・ガール』から継承されている“魅せる実戦空手”というコンセプトは本作でも健在でした。スローモーションによるリプレイを多用した『ハイキック~』と比べると、演出面では洗練された印象を受けます。両手を交差し頭上に掲げてから構える紅空手独特の動きも、けれんみたっぷりで良し(実戦で使えるかどうかは、この際問題ではありません)。セカンドチルドレン・飛松陽菜の実力も十分でした。となると、あとは脚本の問題だけ。復讐という要素を入れるのであれば、カタルシスを得られなかったらウソだと思います。具体的には物語に“溜め”が必要ということ。挫折からの復活。あるいは秘めたる力の解放。主人公が紅空手の継承者であることを直隠しにする設定は、作話上の肝でした。いとも簡単に正体を明かす展開は頂けません。また、ラスボス(父の敵)についても難アリ。堀部にアクションをさせないための苦肉の策でしょうが、敵が車椅子では勝ってもスッキリしません。お手本とすべきは、ジャッキー・チェン主演の初期カンフー作品。『少林寺木人拳』や『酔拳』など。脚本に小細工は要りません。ベタで結構。このアクションであれば普通の脚本で十分観客を魅了できるのですから。
[DVD(邦画)] 6点(2012-07-26 18:57:29)(良:1票)
611.  抜け忍〈OV〉
千葉誠治監督といえば、忍者映画。自分は『女忍・KUNOICH』『AVN・エイリアンVSニンジャ』を鑑賞済みですが、良くも悪くも印象はほとんど変わりません。脇役の顔ぶれもほぼ同じです。ですから、主演女優の出来の良し悪し(というより好みかどうかかな?)が、重要になってきます。本作の主演は肘井美佳。ご覧の通り美人女優です。可愛い顔をしてそつなくアクションをこなしていますし、千葉監督も気に入ったのか、くノ一役で重用している様子。メジャー系では『ハッピーフライト』で端役ながらも印象に残る演技をしていました。基本的に器用な女優さんなのでしょう。ユーティリティ女優として、これからも期待できそうです。本作については、もう少しアクションシーンが欲しかったと思いますが、美人には弱いので甘めの採点ということで。
[DVD(邦画)] 6点(2012-06-04 19:49:44)
612.  クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 《ネタバレ》 
いつもの公園で、“未来ごっこ”に興じる春日部防衛隊の面々。マサオくんは売れっ子の漫画家に、ネネちゃんは美人女優に、風間くんは一流企業の社長、ボーちゃんは発明家になりたいと夢を語ります。それぞれが大人の自分の姿をイメージする中、しんちゃんだけは子供のままでいたいと言いました。そんなしんちゃんが未来での冒険を通じ、『早く大人になりたい』と宣言するラストに、本作のメッセージが込められています。未来に希望を持て!大人っていいものだぞ!と。ただ、老いたひろしやみさえの姿にショックを受けたのも事実でした。男はハゲ、女は太る。それが自然の摂理。悲しむ事じゃない。でも、若さは宝だという事実も紛れもない真理です。若者はいいけど、年寄りは…。しかし、ひろしとみさえから、哀愁は感じられません。カツラやボディースーツで老いをギャグで笑い飛ばす余裕が、むしろカッコイイ。2人がしょぼくれていないのは、充実した日々を過ごしてきたからに外なりません。希望とは、言い換えれば未確定ということ。確定するのは自分自身。今、この瞬間、確定していく。子供たちよ、今を、生きろ。楽しく、笑いながら。それがキミの未来。ある意味、ドラえもん以上に自由度の高いクレしん映画。本作では“禁断の”キャラクターたちの将来の姿が描かれています。一応、隕石回避で本作の未来は回避されているものの、子供キャラの大人ビジュアルはあまり変わらないでしょう。とくに、我が道を行くであろうしんちゃんは。そういう意味で、大人しんちゃんの顔を見せない演出に、ファンへの配慮を感じました(ひまわりはイイ女になりましたね)。ところで、何故ボーちゃんロボ?久々にカンタムロボの活躍を見たかったので、そこはちょっと残念。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-05-19 21:29:07)
613.  阪急電車 片道15分の奇跡 《ネタバレ》 
兵庫県のとあるローカル線を舞台にした、ちょっとイイ話。個々の登場人物とその人にまつわるエピソードを、無理なく絡めた脚本はお見事でした。大変観易かったです。また、ほんのり優しい気持ちになれました。舞台設定が絶妙だったと思います。田舎のローカル線では顔見知りばかりで本作の趣旨には沿いませんし、都会の満員電車の中では『それでもボクはやってない』的な歓迎しない奇跡の方が起きてしまいそうです。また「衣食足りて礼節を知る」ではありませんが、自分に余力が無いと他者を気遣う余裕は生まれ難いもの。今津線を利用している人たちの生活水準がある程度高くなくては、このような物語は紡げない気がしました。(実際はどうなのかな?)もっとも本作で言うところの『奇跡』とは、単に人と人との繋がりを指しているだけの事。人と人とが触れ合うこと。あなたの人生の一部に私が書き込まれること。気付かない小さな奇跡は、私たちの周りに溢れているのかもしれません(ちょっとキザでしたか)。
[DVD(邦画)] 6点(2012-05-16 19:10:44)(良:1票)
614.  フリーズ・ミー 《ネタバレ》 
画面に映し出される『フリーズ・ミー』のミは右肩上がりの鏡面文字。凍らされるのは、私ではなく、あなた。彼女が殺した男たちのことです。でも、タイトルは通りでもある。彼女は自分自身の心をも凍らせた。思考停止。感情氷結。全ての事柄を一時停止するための冷凍保存です。それでも彼女は、当初遺体をバラバラにするつもりでした。ちゃんとノコギリも買ってきた。しかし、遺体を処理する事で自身が犯した罪と向き合うことに、彼女は躊躇したのでしょう。でも一時停止はいつまでも続かない。遺体が溶け出したように、彼女は感情を取り戻しました。一歩踏み出した先は、未来ではなく自身を終わらせること。彼女は逃げ切れませんでした。弱いヒロインを井上晴美が好演しています。そのたくましい体躯は、戦う力を感じさせるもの。戦えるのに、戦わない。そのもどかしさが、観客自身に問い掛けます。あなたはこんな時、戦えますか?戦っていますか?と。
[DVD(邦画)] 6点(2012-05-04 19:50:05)
615.  花のあと 《ネタバレ》 
北川景子の最初の素振りシーンを見た時は先が思い遣られましたが、殺陣はそれなりにサマになっていたと思います。なにより北川の美しい、いや美し過ぎる女剣士ぶりが自分的にはクリーンヒット。髪を下ろした胴着姿にウットリでした。勘解由との対決シーン。北川の動きをフォローする意味もあったのでしょうがカメラワークは酷かったと思います。あれではカタルシスを得られません。ただ、北川が相手から目線を外して心情を語る部分は上手いと感じました。あれで相手を油断させたのですから。物語の方はさすが藤沢周平原作。ツボを押さえたものでしたが、一番オイシイところを持って行ったのはヒロインの北川でも、ハンサム宮尾でもなく、食いしん坊甲本。第一印象が残念だっただけに、最後は殊更カッコ良く見えました。胃袋だけじゃなく、人間としての器もデカかった。甲本の好演でかなり助けられていると思いますが、如何せん北川の演技力が圧倒的に足りないのが厳しいところ。
[DVD(邦画)] 6点(2012-04-04 20:18:56)(良:1票)
616.  マイマイ新子と千年の魔法 《ネタバレ》 
新子のマイマイは想像力と感受性のアンテナ。千年前の人々の暮らしに思いを馳せ、友の痛みを自分の痛みとして感じ取る事ができます。新子の父親は研究者であることから、もともと好奇心旺盛な家系なのでしょう。しかしマイマイは新子の専売特許ではありません。貴伊子も新子と同じ千年の夢へ飛び込めたように、マイマイはどの子どもだって持っています。いや、我々大人にだって。ただ、新子のように「明日の約束を返せ!」と叫ぶのが“しんどい”事や、空想に割ける時間が限られている事を大人は知っています。だから、普段は仕舞っているだけ。でも使わなければ、どんなお宝も錆びてしまいます。自分のマイマイを久しぶりに出してみたくなる本作のような映画は、大人にとって貴重な存在だと思いました。類似作品として真っ先に思い出されるのが『となりのトトロ』。“ススワタリ(真っ黒くろ助)が見えるのは子どもだけ”と、空想と現実世界に明確な線引きがされていたトトロに対し、本作の境界はやや曖昧です。マイマイが有る限り、人はいつでも千年の魔法に酔う事が出来るのですから。そういう意味では、ファンタジー色の強いトトロの方が厳しい世界観だと感じました。トトロは成熟した大人が作ったアニメ。マイマイ新子は子ども心を忘れない大人が作ったアニメ。
[DVD(邦画)] 6点(2012-01-04 22:53:23)(良:1票)
617.  呪怨 白い老女 《ネタバレ》 
驚きに感情が付帯するメカニズムを考えた場合、「笑い」と「恐怖」は実は近い関係にあることが分かります。ご指摘のレビュワー様もおられるように、物語の体裁はギャグ・コメディと酷似しています。例えば老女が手にするアイテムが“包丁”“蝋燭”“日本人形”であれば、判り易く「恐怖」サイドに寄りますし、“へちま”“カツ丼”“週刊大衆”ならば「笑い」で問題ないでしょう。匙加減一つで、ホラーにもコメディにも化ける。そういう意味では、“バスケットボール”を選択したセンスは悪く無いと感じました。とりあえず観客は戸惑います。純粋に意図が分からない。いわゆる、不条理です。『呪怨』は、この不条理を恐怖に転化することを基本様式とした作品だったと考えます。第1エピソード、「は~い。今手が放せないの。すぐ行きますから」は、条理が次第に不条理へと変化していくパターン。上手いし、怖い。ただし不条理描写に特化した結果、奥行きの無い恐怖しか生まなくなったのが『呪怨』の弱点でもありました。本作では“白い老女”の役割についてあまり考慮されていないのが難点です。単なる驚かし要員に見えてしまう。本当は違うのに。老女は孫を気に掛けていました。一度ロリコン男から少女を救っています。その思いをちゃんと観客に届けられれば、老女の登場場面に付加価値が出ます。痴呆による徘徊と見紛うのは、あまりに不憫な話。バスケットボールにしても、ロリコン男の所有物、切断した頭部のメタファー以外に、もう一つ観客の心動かす意味づけが欲しいところ。ワンランク上のホラー目指すなら、物語で観客を魅了する必要があると考えます。
[DVD(邦画)] 6点(2011-11-27 19:25:02)(良:3票)
618.  ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON 《ネタバレ》 
三谷幸喜といえば、やはり脚本。ストーリーの面白さを期待したワケですが、少々あてが外れました。幽霊のハーモニカ答弁、シナモンの使い方、心温まるラスト。良いシーンは随所にあります。でも一本の物語としてみると、間延びしているような。お話の密度が薄いのです。ただし、つまらなかったワケではありません。豪華俳優陣の見事な演技は堪能できました。喜劇俳優、西田の面白さは鉄板。深津のハツラツさは高感度抜群。中井は文句なく上手かった。端役に至るまで有名俳優をそろえ、お得感は満点です。劇場スクリーンを前にした2時間半、楽しい時間を過ごせました。どんな手法、かたちであれ、楽しめればそれでOK。自分的にはアリです。ただし、新作映画とはいえ本作を「三谷幸喜最高傑作」と呼ぶのはちょっと寂しい気がします。次回作は本物の傑作を、脚本家三谷幸喜の本領発揮を期待します。
[映画館(邦画)] 6点(2011-11-24 21:51:49)
619.  神様ヘルプ! 《ネタバレ》 
今更なのですが、自分はジロリアンです。ラーメンじゃなく俳優の方の。佐藤二朗。アクが強すぎてキャスティングバランスを崩してしまう劇薬俳優ですが、ハマったときの爆発力は他に類を見ません。本作ではプチ爆発といったところですが、これくらいで十分面白い。基本設定はシリアスなので、ジローでコメディテイストを付加するのは戦略としてアリだと思いました。トリックのネタはミステリー映画好きなら、もはやお馴染みと言っていい例のヤツ。1回目の鑑賞よりも2回目の検証の方が面白いかもしれません。ちゃんと整合性が取れていて良かったと思います。タイトルは『神様ヘルプ!』というよりは『学園天国!』かも。
[DVD(邦画)] 6点(2011-11-15 18:48:47)
620.  矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~ 《ネタバレ》 
『とんねるずのみなさんのおかげでした』発音楽ユニット『矢島美容室』は、蒸発した父を探しに母娘が米ネバダ州から日本にやって来たという設定。本作はその前日談となる、言わばエピソードゼロです。もっとも、そんな設定など知らなくても鑑賞に何ら問題ありません。自分も最後まで観て、そういえばそんな設定だったと思い出した程度。久しぶりに目にしたとんねるずのコントが懐かしく、ミュージカルが意外なほど真面目に作られていた事に驚きました。完成度は妙に高い。観て損は無いと思いますが、得も無いのはご愛嬌。驚くべきは、世界観に完全マッチしていた黒木メイサと、水谷豊の無駄遣い。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-11-12 21:42:41)(良:1票)
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