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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

●今週のレビュー
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21.  エコール
微妙だなあ。『ミミ』同様に独特のロリコンワールドなんだけど、ヤバイ世界を描いた『ミミ』とは違ってヤバイ世界へとあからさまにミスリードしてゆく展開にあざとさを感じる。少女の成長過程を描いているだけだよ、なに勘違いしちゃってるの、このロリコン野郎。そういう声が聞こえてきそうだ。それはそれで面白いとも思うんだけど、一方でそのミスリードのために少女の裸というあまりにも直接的な描写をもってきていることに嫌悪感を持っちゃいます。この直接的な描写が少女じゃなくて大人の女だったらぜひとも入れていただきたいサービスショットになるわけで、そう考えるとこの作品は小児性愛者にとってのサービスショット満載の映画ってことになる。なんだかなあ。でも最後の噴水のシーンは好きかな。
[DVD(字幕)] 5点(2010-06-15 16:27:13)
22.  グリーン・ゾーン
画面が揺れすぎで何が映されているのか判別不能。映画というのは見るもののはずなのに、これはその見ることをひたすら邪魔して、どうだこれでも見ることができるかと挑発してくる。前衛的だ。などと冗談言ってる場合ではない。と思ってたけどここまでの評価、悪いなりにも最低点が4点というそこそこの評価。もしかして私が見たときだけ映写機になんらかの不具合があって画面が必要以上に揺れていたのだろうか。それとも私の動体視力が他の方たちよりも著しく悪いのだろうか。冗談抜きで。0点はつけることはないと思ってたけど、こればっかりは他につけようがない。だって悲しいけど本当に何が映されてたのかわからないんだから。字幕だけ見てりゃとりあえず内容はしっかりとわかりましたが、それはそれでどうなんでしょう。もしいつの日か見直すことがあったとして、画面に何が映されていたのか判別できればまた修正したいと思います。
[映画館(字幕)] 0点(2010-06-01 14:22:41)(良:1票)
23.  アバター(2009)
3Dに関しては確かにこれまでの3D映画とは桁違いの出来と言えよう。でも黒い3D用メガネはその黒さゆえに相当画面を暗くしてしまい部分的に見にくいところがあった。かといってメガネを外すと当然黒メガネを考慮した画面は眩しすぎるくらいに明るい。3D映像に関してはまだまだ改善の余地ありかと。とりあえず3Dは無視して評価しようと思うのだが、それでもやっぱり映像が凄い。地球とは違う風景をなんの違和感も感じさせずに実写として画面に映し出す。これは素直に凄いと思う。巨大な枝の上を進んでゆく画づらが遠巻きにとらえられる。CGだからどこからとらえた画だろうが撮れるんだけど、しっかりとこの画を選んでいるってのがいい。空中戦の大俯瞰だってそう。空から落ちてゆく体を大きな葉が受け止めてゆくアクションシーンもそう。いい画、いい繋ぎを見せている。もちろん3D用画面ゆえか陰影に乏しいってのが決定的にダメで、夜の森の怖さが全く表現できていなかったりするのは絶望的ですらあるんだけども、それでも見たこともない「凄さ」がこの映画にはあって、それは映画の凄さではないかもしれないけど「凄い」って思ったことには変わりなく、その感動はこの映画の欠点を補うには余りある感動だったんじゃないかと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2010-03-23 18:45:37)(良:2票)
24.  ウォッチメン
これまたコミックを知らないもんで、このやたらとじめじめとした暗いトーンが映画独特のものなのかコミックにあったものなのかわからないんだけど、このトーン自体はこれまで見たことのあるスーパーヒーローものにはないもので新鮮に感じた。スーパーヒーローたちが現実の世界にいるその荒んだ状況がまた面白いのだが、彼ら彼女らがこの世界にいることの説明がくどい。ベトナム戦争とかケネディ暗殺という史実に彼らを絡ませてニクソン天下の世界を作っているのだが、これをマンガや小説なら面白く読めるんだろうが、映画だとここの説明がどうしてもくどくなる。キャラ的にはロールシャッハとドクター・マンハッタンが抜きん出て魅力的だがそれぞれの過去とか葛藤とかもいらんやろ。そんなもんよりロールシャッハを目の敵とする連中がうようよいる刑務所内の緊張をもっとスリリングに描けよ。刑務所の暴動をもっとダイナミックに描けよ。彼ら彼女らのアクションをもっと堪能させろよ。
[DVD(字幕)] 4点(2010-01-27 14:13:26)
25.  トゥー・ブラザーズ 《ネタバレ》 
『子熊物語』でも感心したけど、脚本に沿った演技をするはずもない動物の動向を脚本にはめこんでゆく労力には恐れ入る。とくに子虎の一喜一憂の動向、表情は素晴らしい。表情があるように思える分、熊よりも虎の方がドラマ向きかもしれない。だけどこの表情のせいでえらく擬人化されてしまっているのも確かで、人間的な行動規範を持つ虎がアニメのキャラならまだしも、本物の虎でやられちゃうとなんだかしらける。というか本物を使ってこんなことしてなんになる?とか思いながらも結末にホッと胸を撫で下ろすのであった。
[DVD(字幕)] 5点(2010-01-18 17:20:55)
26.  ヴィーナス(2006)
どおってことのないお話なんだけど、見ている間はけっこう心地良かった。触れたい、匂いたい、そんな下心を全く隠さないのに紳士的で人間としての懐の深さを大いに感じさせる老人と、大都市集約の弊害なのか悪しき環境をもろに被った田舎の小娘の掛け合わない掛け合いが面白かった。老俳優の、あるいはかつての色男のプライドをズタズタにするような辛辣な言葉をさらっと受け流す老人。一方ですぐに図に乗る老人。図に乗って下心を見せようものならすかさずばしりと手が出る娘。漫才だ。声に出して笑った箇所がいくつもありました。単に老人が若い女に惚れるというお話ではない。人生を終えようとする者がこれから人生を謳歌しようとする者を正しい道へと導くというお話でもある。でも老人も男であって、やっぱりこれはラブストーリーであって、だからちょっとせつなかったりもする。ドボルザークのスラブ舞曲がこのせつない気持ちを煽るのだ。
[DVD(字幕)] 6点(2009-12-09 15:42:46)
27.  ライフ・イズ・コメディ ! ピーター・セラーズの愛し方 《ネタバレ》 
よく子供がそのまま大きくなった人などと形容される人がいるが、ここで描かれるピーター・セラーズがまさにそんな人。道化を演じればみんなが笑ってくれる。いざとなったら道化を演じればいい。この安全弁でもあり最強の武器を手にしたセラーズは高嶺の花にも臆することなく大胆にアプローチしてゆくことができるのだ。その一方でこの安全弁と最強の武器があるから大人の分別も持ち得ない。おそろしく幼稚な大人が出来上がる。そういえば『ロリータ』の中のセラーズもとんでもなく子供な大人だった。この作品はセラーズを演じるジェフリー・ラッシュがセラーズのまわりの人間に突如変身して登場するという幻想的なシーンをところどころに配している。カメレオン俳優のカメレオンぶりを描く映画としてなかなかシャレの利いた構成だと思うし、あまりに辛辣な人物造詣を虚構の中のものとして見る事を多少なりとも助長しているように思う。だがピーター・セラーズという実名と彼が出演した数々の実在した映画のワンシーンがこの映画を虚構のものとして見る事を拒絶する。つまり純粋に映画を楽しめなかった。『博士の異常な愛情』のセラーズは苦悩していたのか!全く気付かなかったよ!とか『カジノ・ロワイヤル』のセラーズは憤慨していたのか!知らなくてごめんよ!とか、なんともいたたまれない気持ちになっちゃったよ。 『チャンス』での彼が称えられてるけど、あれだって子供のまま大人になったような役じゃん。なんか複雑~。
[DVD(字幕)] 4点(2009-12-07 18:23:45)
28.  ザ・バンク -堕ちた巨像-
冒頭の雨のベルリンがいい。何かによって成された何がしかが実にシリアス且つ分りやすく描かれる。何かが巨悪であることもこの冒頭シーンだけでじゅうぶん伝わる。全てを監視していたはずの主人公には見えていなかったという所がスリリングでまたその後の展開に活きてくる。もうけして何も見落とさぬとでも言いたげなクライヴ・オーウェンのぎらついた瞳はターゲットをひたすら凝視する。ニューヨークでの尾行シーンに特に顕著なのだが最後のイスタンブールの尾行もまたいい。中身は大真面目に社会派なのだが映し出されるのはアクション。ここは好みの分かれるところだろうけど、個人的にはアクションの部分がきっちりと撮られていたことに大満足。美術館シーンはサービスアクションとでもいいましょうか。お祭りっす。でも単に派手なだけでなく、やっぱりきっちり撮っている。この銃撃戦の目玉である建物構造をきちんとおさえながらアップショットとの繋ぎをアクションを停滞させずに見せきっている。良かったです。面白かったです。
[映画館(字幕)] 7点(2009-11-10 16:10:58)
29.  サブウェイ123 激突 《ネタバレ》 
デンゼル・ワシントンが犯人でジョン・トラボルタが地下鉄職員なのかと勝手に思ってて勝手に期待に胸膨らませていたのだが、蓋を開けてみるとまるっきり逆であったことにガッカリしてしまったのだが、犯人がどうやらウォール街でビシバシいわせてた金融マンだったという設定ならば致し方ない。地下鉄職員というよりも名探偵のような落ち着きぶりを見せたオリジナルのウォルター・マッソーに比べると脛に傷持つしがないサラリーマンのデンゼル・ワシントンのほうがはるかにリアルで、だからこそ犯人とのやり取りも必然的に緊張が高まってゆく。しかしオリジナルは単調になりがちな展開ゆえにカーアクションが冴えたのに対し、リメイク版のド派手なカーアクションはあまりにもアホっぽい。劇中で市長が何故ヘリを使わないのかと呆れるぐらいだからこのアホっぽさは狙っているのだと思いたいのだが、ただでさえガチャガチャしたトニー・スコットの映像が余計に慌しくなってしまっているような気がする。早々にある男が殺されてしまったことでラストシーンが当然全く違ったものになるのは分かっていたが、これだけは超えることはないだろうオリジナルのストップモーションを軽々と超えたエンディングにはやられた。しかもストップモーション。
[映画館(字幕)] 6点(2009-10-27 15:01:02)
30.  ティム・バートンのコープスブライド
パペットアニメーションを模したCGアニメーションだとばかり思ってました。それほどに完成されてるってことなんだけど、それってなんか損してるような。最近7歳の娘にどうぞと頂いたDVDで久しぶりに見てみると、この世界観ってもろに『スウィーニー・トッド』と同じだなと。時代もおそらくそう違わないだろうしイギリスっぽいし色が無いしミュージカルだし。でもどう見てもリアルじゃない極端な顔立ちをした登場人物たちのほうが本物の人間よりもはるかにこの世界に馴染んでいる。娘もけっこうこの作品を気に入っているようなのだが、女二人と男一人の三角関係というドロドロにしかなり得ない設定なのに三人の誰もが悪者にならないどころかむしろ三人ともを応援したくなるという話にしているところが功を奏しているのだろう。キャラクターデザインもいいし動きもいいのだが、最もいいのは照明。モノトーンの中で死んだ花嫁に当てられる逆光が素晴らしく、そのグロテスクな容姿にもかかわらず美しさを発散させている。ピアノの連奏シーンがお気に入りのうちのヨメさんはそこばかりを見て、さらに楽譜をネットで探し出し、今、娘と練習中である。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-23 16:55:16)
31.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 
全くノレなかった。絶賛レビューに触れるたびに寂しくなってくる。端からコメディだと分かっていたので笑いに対して変に期待しすぎちゃったのか。というか前半はコメディ(前半は楽しめた)だけど後半はどうなのよ。えらくマジメにサスペンスしてないか?でもそのサスペンスの部分があまりにありきたりじゃないか?異物を取り除こうとする村社会という構図は『ドッグヴィル』『ヴィレッジ』を例に出すまでもなく別に新しくもなんともない(この映画のシチュエーションに最も近いのは『丑三つの村』なんだけど)。そうじゃなくアクションを楽しむものなのか?あのハリウッドを模倣した早いカット割りの。いやいや、その模倣振りも含めて様々なアクション映画のパロディを楽しむものなのか?『ハートブルー』とか『レオン』とか『バックドラフト』とか。でもソレと分かったところで別段面白くないんだけど。ばあさんに蹴り入れるシーンはスッキリしたけどさ。
[DVD(字幕)] 3点(2009-09-14 16:35:52)
32.  エイリアンVSヴァネッサ・パラディ 《ネタバレ》 
楽しめてしまった。アメリカ南西部の片田舎っぽい場所にフランス語というギャップがまず興味をひく。主人公の男のいきなりの懲役133年というあり得ない刑罰も、コメディとして消化されない妙な信憑性を持っているから厄介だ。湖面に映る浮遊するエイリアンを一瞬だけ見せるというのがまたうまいから困っちゃう。けっこう丁寧なのだ。いや、かなり丁寧だ。なのになぜ犬はどこから見てもぬいぐるみなのだ。かと思うと田舎町のおじいちゃんがなんの脈絡もなくいきなりエイリアンがやって来るのをずっと待っていたのだと宇宙服を着込む。それでもエイリアンと共に飛んでる手裏剣みたいなのがスパンスパンと首チョンパしまくるパニックシーンは迫力ありスピード感ありと文句なし。プロデューサーがなんで真っ黒なケムール人みたいになっちゃうのかよくわからんがそろそろクライマックスだなと思ったらいきなりパラディ嬢がお空に吸い込まれちゃう。お!ここでスタントマンという設定が活きてくるのか!と主人公がバイクでジャンプ!で、その後・・・・なんですか?この妙に哲学的ともとれるわけわからん世界は。置いてきぼりのまま終わる。でもなぜか怒りはない。結局のところ、永遠のロリータ・ヴァネッサ・パラディのプロモーションだったのだろうか。たしかにジョニー・デップとの間に子供を二人もこしらえたとは思えない可愛らしい容姿にはプロモーションの価値はあるかもしれないが。
[DVD(字幕)] 5点(2009-08-26 13:49:42)
33.  エイリアンVS. プレデター
『エイリアン』『プレデター』という作品とは全く関係なくキャラクターだけを借りてきた、いかにもな「企画モノ」なのだが、ちゃんと「企画モノ」の責務は全うしている。エイリアンとプレデターを引っ張り出してきた時点で成功と言ってもいいくらいなのだが、その商品価値の優位に溺れずに、元来持っているキャラクターの魅力を損なわずにちゃんと見せている。プレデターにいたっては魅力を倍増させている感すらする。ポール・W・S・アンダーソンはきっと両キャラクターを好きなのだと思う。好きこそものの上手なれ。辻褄を合わせたエイリアンとプレデターの歴史背景もその説明にくどくど時間を費やさない。見所はアクションと心得ている。とは言うものの「企画モノ」につきものの安っぽさはどうしたって拭えない。それは最初から分かりきった事。サスペンスやホラーなんて期待しちゃいけない。そこを割り切って見ればそこそこ楽しめる。作り手も割り切っている。これは「企画モノ」なのだと。
[DVD(字幕)] 5点(2009-08-24 18:50:24)
34.  スラムドッグ$ミリオネア
ダニー・ボイルはデビュー作『シャロウ・グレイブ』から一貫してスタイリッシュな映像の中に風刺を色濃く潜ませてきた。その風刺の矛先はいつも人間のエゴである。娯楽と割り切ったような『28日後...』ですらそこは変わらない。エゴへの風刺がそのまま娯楽へと転化されるストーリーだといいのだが、むりやりにエゴへの風刺を入れた『28日後...』には不満が残る。もっと単純に行こうよと。小難しい風刺劇なんていらんよと。そしてこの作品だが、見るまでもなく物語の背景には「貧困」があり、当然そこには人間のエゴが浮き彫りにされているはずである。そう。ムリヤリ入れる必要がないのだ。そのことで実に活き活きとした作品に仕上がった。ダニー・ボイルのスタイリッシュな映像が少年時代の波乱に富んだ人生をリズミカルに見せてゆくことに貢献する。重くなりそうなシーンの連続もスリリングな逃亡と同化することで重さを軽減する。疾走する列車の屋根に立つ少年をとらえた画がそのバックに映される広大な空とともにものすごく印象に残っている。現代のシーンだけで構成される後半からクライマックスにかけてがやや停滞ぎみだが、最後のダンスで盛り返す。インド映画に欠かせないダンスで締めるのは、世界一映画が多く作られ世界一映画が多く楽しまれるインド映画界に対する敬意の印なんだと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2009-07-14 11:28:37)
35.  消されたヘッドライン 《ネタバレ》 
トニー・ギルロイ監督「デュプリシティ~」を観たのが本作鑑賞の前日だったせいか、本作の脚本家の一人にギルロイがいることを知らない時点でなんとなく似ているなあと思ったのだが、ストーリーも雰囲気もけして似てはおらず、ただ単に二転三転する展開と最後にドンとひっくり返す構成だけが似ているだけなのかもしれないが、どちらにしても比べてしまったわけで、比べて気になったのが本作の脇役陣の存在感の薄さである。とくに編集局長へレン・ミレンは勿体無い。キャスティングだけ見ると実に適材適所だと思うのだが、各キャラクターが実にステレオタイプであることもまた事実。ベテラン記者のやぼったさと現場主義。新人記者のはつらつさと正義感。編集局長の資本至上主義。最後のどんでん返しは予想できない。しかしそこに痛快さはない。ダースベイダーを倒すことに躍起になってたら倒すべきはハン・ソロだったみたいな。ちょっと違うか。巨大な組織を相手にした反体制のヒロイズム、ダンディズムがしぼんでゆく。それでも書く!というジャーナリスト魂な映画だったわけだが、このオチの部分だけ妙に安っぽいドラマになってる。
[映画館(字幕)] 6点(2009-06-08 16:09:31)(良:1票)
36.  007は二度死ぬ
私が生まれた年の作品。この作品を面白い!笑える!と思えるのは日本人の特権だろう。特権なのだから存分に笑いましょう。当時の欧米人の日本のイメージがどういうものかを知る文化的資料にもなり得るかもしれない。日本人が世界的ヒット作品に出ているという優越感も得ることができるかもしれない。あるいはその違和感を楽しめるかもしれない。それ以外になにがある。いやあった。トヨタ2000GT。しかも本来あるはずのないオープンカー!って、なんでオープンよ。クローズドのほうがいいのに。だいたい正面からの画が少ないぞ。それからブロフェルドがついに登場!って、これまで頑なに姿を見せなかった謎の首領が出し惜しみなくフツウにいるよ。フツウにいすぎるよ。だいたいあの火山の基地はやりすぎだ。そうとうに金はかかってると思うがあれじゃ子供向け特撮怪獣ものだ。もしかしてリスペクトってやつ?
[DVD(字幕)] 4点(2009-05-15 17:48:14)(良:1票)
37.  007/サンダーボール作戦
さすがに人気絶頂期だけに金かけてんなあ、派手だなあと。悪口じゃなく。これまでのチープ感が不満の一つでもあったわけだから。善悪ボンドガールもべっぴん。NATO爆撃機ごと核弾頭強奪というスパイ映画らしいスペクターの悪行もそのスケールのでかさも大満足。これこそが「007」。と思うところもあるんだけど、『ゴールドフィンガー』のレビューでも触れた現地諜報員の自害というスパイ映画ならあって当然の苦味がショーン・コネリーのいつもの緊張感ゼロのダンディぶりを常套とする「007」に合ってない。クライマックスの海中バトルも殺し殺される描写が動きがスローなぶん実に生々しい。「007」の最大のウリであるボンドのキャラが仇となる。無駄というか冗長なシーンも多々あり。でもまあ総じて「007」らしい映画だと思う。
[DVD(字幕)] 5点(2009-05-14 15:10:51)
38.  007/ゴールドフィンガー
主題化が素晴らしいうえに一度聴いたらけして消えないインパクトを持っているため作品そのものも良かったような気にさせられる。べつに悪くはないのだが主題歌の荘厳さは作品には全く無い。とにかくボンドがへぼい。次回作『サンダーボール作戦』(ちょいネタバレあり)ではボンドの助手にすぎない現地諜報員が捕まったときには自害しているというのに、このボンド君てばレーザー光線がとりわけボンドにとっての大事な大事な部分を切り刻もうとしたときの嘘八百並べて必死に助かろうとするチキンぶりに唖然。かっこわる。そのくせそれでもダンディに振舞うってんだから笑うしかない。捕まってるのにこの緊張感の無さもボンドの有能さゆえの落ち着きというより危機意識の欠如したスケベ親父にしか見えん。だいたいその前のゴルフだってどっちもどっちの姑息なやり口。飛行部隊がみんな女ってのもその無意味なサービス精神に笑う。どうせならセクシー衣装にしろ。ガスをまく飛行機が上空を通過するだけで町中が眠ってしまうシーンだけ見るとコメディ映画にしか見えん。というかコメディなのか?これ。悪ふざけが過ぎるのか足りないのか、まあ中途半端ってこと。
[DVD(字幕)] 5点(2009-05-13 16:59:38)(良:1票)
39.  007/ロシアより愛をこめて
『ドクター・ノオ』の陳腐なSFから一転、敵対するのがソ連であることだけでもかなりスパイ映画らしくなっている。といってもソ連を利用しているのはスペクターなのだが。続編であること、そしてこれからも続いてゆくシリーズであることを前提にしながらも1本のスパイ映画として上々の出来。前半のイスタンブールを舞台としたスパイ合戦は複雑なうえに「007」らしからぬ緊迫感を持っているが状況が緊迫感を持っているだけで演出でもっと緊迫感を煽ってもよさそう。アクションよりもサスペンスに重心を置いたのだろうがアクションが無いわけじゃない。ただそのアクションがイマイチ。見せ場のためのムリヤリな展開(ヘリ追跡やボートチェイス)を感じなくもなく、見せ場自体もこの作品ならではのものが乏しいようにも思う。それでもサスペンスの部分と随所に存在感を発揮する敵キャラが作品を向上させている。
[DVD(字幕)] 6点(2009-05-12 12:41:21)
40.  007/ドクター・ノオ
私にとってのジェームズ・ボンドはロジャー・ムーアだった、というか「007」を大いに楽しんだ小学生から中学生の間ジェームズ・ボンドだったのはロジャー・ムーアだったんですが、やっぱりボンドはショーン・コネリーでしょ、とか言う大人たちの発言にショーン・コネリー版007に秘かに期待を膨らませてもいたわけです。おそらくはもっと本格スパイアクションだったのが回を進めるごとにお子様向けとまでは言わないが娯楽度が濃くなっていったのだろうと。と思って見たのが失敗だったのか。殺し屋三人組の淡々とした仕事ぶりが「本格」の期待を裏切らないオープニングを飾ってくれたが、ボンドのキャラは現実離れしたダンディさを纏い、ムーア版を超えるフェロモンをプンプンとさせて「本格」の「ほ」の字も見当たらない。ボギーをスケベにしただけじゃないか。しかもドクター・ノオのアジトへ入るとSFの世界が広がる。1962年という年代を考えればこのSF的展開こそが観客を興奮させたことは間違いないだろうし、ダンディなスケベというキャラもまた観客を魅了させたに違いない。そして子供時代に映画の楽しさを教えてくれた「007」の原型がここにあることも納得したうえで、やっぱり見せかけ重視の映画って古びるなあと。
[DVD(字幕)] 4点(2009-05-11 18:31:19)
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