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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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81.  ノー・マンズ・ランド(2001) 《ネタバレ》 
セルビア軍とボスニア軍。両軍が睨み合う、ちょうど両軍がいない中間地点の狭い塹壕に取り残された両軍の兵士3人。 互いに憎悪をむき出しにし、どちらが悪いか言い争い、殺し合う一歩手前にまで憎悪がエスカレートする一瞬もあれば、 同じ言葉を話し分裂するまでは同じ国に住んでいた彼ら。共通の知人がいることが分かり笑顔を見せ打ち解ける一瞬もある。 ユーモアを感じさせる描写を含みながらも、この内戦の虚しさ、悲しさを感じずにいられません。 ある事情があり身動きが取れず塹壕にとどまるしかない兵士たちと、彼らと関わることになる国連軍と、TV局の取材クルーの一行。 結局何もできなかった国連軍はTV局のクルーと共に塹壕から立ち去る。そして3人の兵士達には悲劇的な結末が。 狭い塹壕の極めて限られた登場人物たちの言動を、そのままこの紛争の縮図にする独特の語り口が素晴らしい作品です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2018-02-26 21:37:56)
82.  殺し屋たちの挽歌 《ネタバレ》 
近年は女性を主人公とした映画が印象的なスティーヴン・フリアーズですが、 風景も、1つのクルマで旅をする3人の男と1人の女、 4人の誰もが理解し合おうとしない乾ききった世界観と雰囲気が全編に漂う一風変わったロードムービー。 どう見てもプロの殺し屋らしくないジョン・ハートと、その子分のいかにもというチンピラのティム・ロスの2人。 この2人がパリのボスの元まで連れ帰るかつての裏切り者で、妙に達観した死生観をもつ男がテレンス・スタンプ。 しかし、いざ銃を向けられるとオロオロと命乞いをする。彼らが見せるギャップが物悲しさを誘う。 この3人だけでは地味すぎると思ったのか、巻き添えのような形で1人の女が旅に加わりますが、 彼女の存在意義が今一つ感じられず、どうして彼女が生かされたのかも謎。 決して嫌いではない空気を持ちつつも、彼らの行動に釈然としない部分も多々感じる作品です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-01-31 17:19:59)
83.  未来を花束にして
今、自分たちが生きる時代において当たり前のように享受している数々の権利。 しかしそれは、その権利が当たり前ではなかった時代に、その権利を獲得するために闘った人々がいたからこそのもの。 その1つが、本作で取り上げられている女性の参政権。これが認められるまでに多くの人々が闘い、投獄されていったという。 今の時代に自分たちが当然のように手にしている様々な権利がどれだけ貴重なものであるか、改めて考えさせられます。 女性として、母親として、この時代と闘った名も無き人を演じたキャリー・マリガンが素晴らしい作品です。
[DVD(字幕)] 7点(2017-12-10 20:39:03)
84.  わたしの可愛い人―シェリ
スティーヴン・フリアーズという人はこれまでの作品をみても、男のドラマよりも女のドラマを描いた作品が印象的な監督です。 本作の舞台はベルエポックのパリ。元高級娼婦役のミシェル・ファイファーと息子ほどの若い男、ルパート・フレンドとのロマンス。 街並み、衣装、アクセサリー、室内装飾・・・。美術から些細な小道具など細部までベルエポック期のパリの再現にこだわりを感じます。 ミシェル・ファイファーは本作でもやはり綺麗です。しかしそれだけではない。 自らを「年老いた女」と表現した通り、その痛々しさをも見事に演じています。 ミシェルとは友人でありながら、その極めて微妙な関係、一定の距離間。 もう1人、ミシェル・ファイファー以上に年齢を感じさせる元同業者の友人を演じる、キャシー・ベイツの存在もいい。 主要キャストは素晴らしかったのですが、フランスの俳優で滑らかなフランス語の響きがある中での本作を見たかった気もします。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-11-30 18:52:45)
85.  マラヴィータ
70歳を超え、最近はすっかり丸くなった感があるデ・ニーロですが、マフィア役になるとしっかりマフィア顔になりますね。 アメリカからノルマンディーの田舎町に正体を隠してやって来た元マフィア一家。 デ・ニーロは勿論ですが、嫁、娘、息子、家族全員がキレると何をしでかすか分からない。 特にいくつになってもお美しいミシェル・ファイファー&娘の美少女ぶりとキレた時のギャップや、 偶然が重なり対立するドンの元に彼らの居所のヒントが掲載されている新聞が届いてしまうくだりはなかなかの面白さ。 しかしヒットマンの一団がノルマンディーの田舎町に乗り込んできてからは、緊張感漂う全く別の映画のようになります。 この終盤のアクションも含め、デ・ニーロとスコセッシを迎えたベッソンの、2人へのリスペクトを随所に感じます。 特に「グッドフェローズ」と上映後に悪ノリしているデ・ニーロが可笑しかった。 いっそのこと敵対するマフィアのドンがジョー・ペシだったりしても良かったかも。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-11-27 21:23:53)(良:2票)
86.  わたしは、ダニエル・ブレイク 《ネタバレ》 
社会派の巨匠ケン・ローチが2度目のパルムドールを受賞した作品。 一度は映画界からの引退を表明した彼が、それを撤回してまでどうしても投げかけたかった問題提起。 心臓の病気で働けなくなってしまった主人公の男、ダニエル・ブレイクは40年間大工で食ってきた熟練の職人。 真面目に働き、真面目に税金を払ってきた。彼のような人を助けるべく存在する公的機関から見放されてようとしている。 もう1人、2人の幼い子どもを抱えるシングルマザーのケイティ。生活費のためにたどりついた仕事は・・・。 街の片隅で支え合い、励まし合って生きる彼らに寄り添うケン・ローチの視線は優しくも、その一方でどうしようもない現実の厳しさがある。 主人公の男の怒りの声のような役所の壁への落書きは、そのままケン・ローチの怒りの声のように思える。 そしてラストのケイティの弔辞は、引退を撤回して本作を撮ったケン・ローチのラストメッセージになるのか。 一貫してぶれることの無い労働者階級への思いと、80歳を過ぎて一度は引退を考えてもなお、 社会の理不尽に対し黙っていることはできない、そんな彼の衰えることの無い反骨精神をひしひしと感じます。
[DVD(字幕)] 9点(2017-11-17 23:19:25)(良:1票)
87.  上海の伯爵夫人
かつては有能な外交官だった。野望を持ちながらも紳士然としている。しかし孤独な盲目の男と、 かつてはロシアの由緒正しき家柄出身の元伯爵夫人、今は上海でタクシーダンサーで生計を立てる女。 1930年代、戦火が目前に迫った上海で、それぞれの過去を手放して生きる2人が出会うロマンス。 レイフ・ファインズはこういう役が本当に良くはまるし、 ナターシャ・リチャードソンも同じく。本作の数年後には若くしてこの世を去ってしまったのが惜しまれます。 関東軍の思惑で暗躍していたのであろう日本人、マツダをスマートに演じた真田も印象的。 アメリカ、ヨーロッパの列強に日本。それぞれの思惑が入り乱れる当時の上海の雰囲気がよく出ていたし、 主要キャストもこの時代のこの世界観にうまく溶け込んでいます。中盤以降、急速に時代が風雲急を告げる。 混乱する上海で、押し寄せる戦争の時代の荒波にもまれるそれぞれの人生ドラマはなかなかの見ごたえがある作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-11 00:12:34)
88.  いつか晴れた日に 《ネタバレ》 
ジェーン・オースティンの原作を読んだことはありませんが、 「分別と多感」を読んでいると恐らくは本作のような光景を想像するのだろう。 人々の暮らしのすぐそばにある豊かな自然、手入れされた庭園と、その先に一面に広がる緑あふれる風景。 映像も、控え目に挿入される音楽も、とても美しい。控え目で奥ゆかしく上品で、それでいて情熱的。 ラストはよくあるハッピーエンドなのかもしれません。しかし、邦題の通り晴れ渡る空の下に笑顔がはじける結婚式、 そこに至るまでの登場人物の紆余曲折、心の機微を繊細なタッチで見事に描き出す。 だからこそラストの幸せな結婚式の風景とその直前、長女エレノアが感極まり言葉にならず泣き崩れるシーンが印象的で説得力があります。 脚本も兼任し、本作で女優業以外でもアカデミー賞に輝いたエマ・トンプソン。 原作と本作、そして演じる長女エレノア役に対する彼女の思い入れの深さをひしひしと感じさせられました。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-11-01 21:10:27)
89.  レイズ・ザ・タイタニック
ジェームズ・キャメロンの「タイタニック」のようにタイタニック号とその当時のドラマではなく、 沈没から数十年後に、海底に沈んだタイタニック号を引き上げるプロジェクトのドラマ。 タイタニック号を引き上げる理由がその船内に眠っているとされるある物質が欲しいためという、 製作当時の米ソを中心にした東西冷戦下の時代を感じさせるドラマではあるのですが、 作品の大きな割合を占めるこのドラマ自体は面白くない。 しかし、本作の目玉であるタイタニック号が引き上げられ海面に浮上するシーンと、 その後、もちろん自力で航行できるはずはなく他の船に曳航されてではあるのですが、 数十年の長い年月を経てタイタニック号が帰港を果たすシーンは感動的。 特にタイタニック号が引き上げられるシーンは映画館で見たら良かっただろうな。 巨匠ジョン・バリーの素晴らしい音楽も実に効果的にそれらのシーンを盛り上げていました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-10-29 20:20:18)
90.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 
面白かった。 150人を乗せた国際線の機内で、乗客の命が危機にさらされるなか、孤立無援で捜査をしなければならない。 最初はイタズラとも思えるようなメールから少しずつ話を大きくしていく。 そして少しずつ、ニーソンを孤立化させていく。地上では自身がハイジャック犯と報じられる中、 再び乗客の信頼を勝ち得て最後の大きな賭けに。原題の通りまさしくノンストップでストーリーが展開していきます。 犯人は必ず機内の乗客の誰かなんだけど的を絞らせませんが、本作の場合はそこは大きな問題ではなかったと思う。 ニーソン航空保安官が抱える悲しい過去と現在。彼にはこういう背景を持つ役がよく似合うのですが、 心が折れそうな状況でタフなニーソンがどう危機を乗り越え立ち向かうのか。ひたすらリーアム・ニーソンを堪能できる作品です。 強さと渋さと、年齢を重ねた男の円熟味。リーアム・ニーソンという人は年を重ねるごとにいい俳優になっていますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-12 20:18:18)
91.  もうひとつのラブストーリー
タフガイ、ニック・ノルティも90年代に入り老けたなあ、と思うようになってきた頃の作品。 警察や検察から行政に至るまで不正と腐敗が蔓延る町で、それを包み隠すためにある殺人事件の罪を無実の青年いかぶせようとしている。 無実の青年を救うために立ち上がった1人の女と、彼女から捜査の依頼を受けた私立探偵がニック・ノルティ。 捜査の過程で徐々に腐りきった町の実情が明らかになり、町ぐるみの不正と闘うというストーリー自体には新鮮味はありません。 それでも、こういうテーマの熱く見応えがある映画は色々あるのですが、本作は残念ながらそうではありませんでした。 この男と女が恋に落ちるというのも定番でそれはいいのですが、2人の関係はもっとシンプルにして、サスペンスの方に重点を置くべき作品だったと思います。 アクションはありませんが腐敗しきった権力に立ち向かう私立探偵、これもタフガイ、ノルティらしい役どころなだけに、 青年が釈放されたのはいいのですが、対権力という面でこの中途半端な結末は無いと思います。2人の関係もパッとしないまま終わってしまうのも残念です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-10-06 21:16:33)
92.  舞台恐怖症
ヒッチコック自身があれは失敗だったと反省の弁を述べたという、偽りの回想シーンで知られる作品。 しかしヒッチコックのこのミスリードが意外と本作を面白くしていたと思います。 女優を演じる大女優ディートリッヒがその貫禄を見せつけている作品でもありますが、 衣装や装飾品など、ディートリッヒを引き立てるアイテムにもかなり気を配っていることが感じられます。 それにしてもヒッチコックはサスペンスの中にユーモアやロマンスといったお楽しみを挿入するのが巧い。 もう1つ、初見のヒッチコック映画のお楽しみ、”ヒッチコックを探せ!”。 本作は今回初めての鑑賞でしたが、初見でしっかりヒッチ登場シーンが確認できたことでも嬉しい作品でした。 (結構なお顔のアップで登場するので難易度はかなり低めではありましたが・・・。)
[DVD(字幕)] 7点(2017-09-29 17:59:17)
93.  第3逃亡者
ヒッチお得意の、事件に何の関係も無いのに犯人に間違われた善人と美女の2人を中心に繰り広げられる、 テンポよく展開される真犯人捜しの逃避行、ユーモアの挿入、そしてロマンティックな恋。 ことの発端となる殺人の背景や、真犯人の企み、陰謀、そういった要素が無いのでハラハラドキドキは無いのですが、 それでも時間にすると短いですが廃坑におけるちょっとしたアクションに、ラストのダンスホールには参りました。 映画の登場人物は誰1人として真犯人が誰で、どこにいるか掴めていない。 まずはダンスホールで歌手が歌う、その歌詞の中にヒントを挿入し、ゆっくりとカメラは真犯人をクローズアップしていく。 その直前まで犯人がどこにいるのか分かりませんが、100%その男が犯人と分かる形でどこにいるか提示する。 真犯人の表情に焦りの色が。しかし誰も犯人がそこにいることに気付かない。見る者を徹底的に焦らす。 ヒッチの全盛期の作品のように美男美女にビッグネームが顔を揃えることもない80年前の映画。しかし面白かった。
[DVD(字幕)] 7点(2017-09-06 21:21:07)
94.  山羊座のもとに
1940年の「レベッカ」以降、アメリカに渡ったヒッチコックですが、49年の本作はイギリス映画となっています。 ヒッチコックのアメリカ映画、特に全盛期を迎える50年代以降の作品とは全く趣を異にする異色作。 1700年代のまだイギリスの流刑地だった頃のオーストラリアを舞台にした史劇的メロドラマ。 オーストラリアで財を成した大富豪のもとに嫁いできた、精神的な不安定さを見せる美しい妻、嫌な雰囲気を醸し出す家政婦。 そんな人物描写には「レベッカ」を思わせる部分もあり、18世紀イギリスの階級社会を感じさせる人間関係にはサスペンス的要素が内在しますが、 軸となるのはあくまでも2人の男とイングリッド・バーグマンを巡るメロドラマとなっています。 後にヒッチコックは本作を失敗作と評したそうですが、カラーで撮られた40年代のバーグマンを見ることができる作品。 特に中盤の舞踏会での彼女は、大勢が一堂に会する舞踏会シーンにあって際立つ美しさがありました。
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-28 22:03:44)
95.  パニック・トレイン
2013年の作品ですが、もうちょっと前の映画に見えるし、低予算の香りが漂うイギリス製の暴走列車モノです。 この手の映画にしては登場人物が少なくキャストも地味で華や派手さはない作品ですが、なかなか健闘していると思います。 動機も正体も、風貌も不明。犯人の姿もほとんど見せない。列車を乗っ取り暴走させ、操縦する腕などを時折一瞬とらえるのみ。 スピルバーグの「激突!」のトレーラーのドライバーを思わせますが、 犯人の意思や思惑が明確ではないので「激突!」のような不気味さは感じません。 100分足らずの作品ながら、あれ?この列車、ちょっとおかしいぞ・・・。と気づく頃には30分以上が経過していた。 スロースタートではあるのですが、乗客が力を合わせ、知恵と勇気を振り絞り列車を止めようとする後半のアクションはなかなかの見ごたえ。 それだけに、暴走する列車に残された数少ない乗客は全員が助かってほしかったですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-08-07 16:28:56)
96.  リピーテッド
夜、眠りにつき朝目覚めると記憶が無くなってしまう女と、自分は夫だと説明する男。 無表情で感情をあらわにすることも無い夫。何を考えているのか読めない。彼は本当に夫なのか?信用していいのか否か。 ミステリアスでサイコサスペンス的な序盤の展開。漂う雰囲気も悪くはないし 登場人物をかなり絞り、尺も短く無駄の少ない作品だとは思うのですが、 面白くなりそうだった作品が事情が明らかになるにつれ失速していきます。 こういうことになってしまった事情がもう少し何とかならなかったものか・・・。 作品に漂う雰囲気やコリン・ファース&ニコール・キッドマンは見応え十分なだけに勿体ない作品です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-07-22 17:38:21)
97.  グッドナイト&グッドラック
アメリカ映画を見ていると忘れた頃にその名が出てきて嫌でもある程度知ることになる、 アメリカ映画界にも大きな影響を与えたジョセフ・マッカーシーと赤狩り。 マッカーシズムと真っ向勝負を挑んだCBSのアンカーマン、エドワード・マローを主人公としながらも、 その対決の相手となるジョセフ・マッカーシー上院議員を演じる人はいない。 マッカーシーは頻繁に登場しますが、それは全て当時のモノクロのアーカイブ映像の中に登場する本人。 そしてエンターテイメント性を徹底的に廃し作品自体もモノクロにすることで、 本作のキャストが同じ時代で当時のマッカーシズムと闘っているような緊張感を生み出しています。 ジョージ・クルーニーが映画人として骨のある所を見せつけた佳作。 作品タイトルの"good night and good luck"、これはエドワード・マローへのこれ以上ないリスペクトであると思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-06-17 20:40:25)
98.  オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分 《ネタバレ》 
上映時間は86分、主人公の男がハイウェイをドライブする86分をひたすらとらえ続ける。 上映時間=作中の時間、この設定は今となってはさほど目新しさはないのですが、 彼は全く動かない。作品の全ての時間は、様々な相手と電話で話しながらハンドルを握りハイウェイを運転する彼の姿をとらえ続けるのみ。 彼が電話で絡む様々な声の主以外、キャストはハイウェイをドライブする男を演じるトム・ハーディ1人のみ。 運転席に座ったままのトム・ハーディの1人芝居を86分間ひたすら見続けることになるワン・シチュエーション映画。 彼の奥さん、息子、出産を間近に控えたある女性、仕事仲間、仕事で緊急に連絡を取らなければならない警察や役所の人間たち。 彼らとの間に現在進行形で起こっている問題に対し次々に電話で対応しなければならない。電話の向こうの声の主の事情や対応も様々でよく練られている。 この夜に起こった問題の全ては彼の自業自得ですが、それら全てを投げ出さずに向きあおうとする。 今夜の彼の行動のことの発端から適当に逃げていれば、今夜も何事もなく家に帰り夕食をとりながら家族とサッカーを観戦し朝になれば仕事現場に向かい、 何も失わずに済んだのかもしれないが、彼はそうはしなかった。そのために彼は仕事も家庭も失うことになるのだろう。 この夜の様々な問題に対し、たった1人の運転席に座ったままの登場人物と電話、これだけで見事に最後まで緊張感を持続し続けた。 極端に動きが制約された中でのトム・ハーディの1人芝居もまた素晴らしかった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-12 21:56:44)(良:1票)
99.  スパイ・レジェンド 《ネタバレ》 
CIAでかつてはコンビを組んだ指導係とその教え子の意地のぶつかり合いに 組織に翻弄される女たちに、巨大組織CIA、ロシア、そしてチェチェン紛争。 設定を広げすぎた感はありますが、様々な思惑が交錯する情報戦がスピーディに展開されるスパイアクション。 日本流に言えば、この時もう還暦を過ぎているピアース・ブロスナン。さすがは元ジェームズ・ボンド。 やはり彼にはスパイものがよく似合う。リーアム・ニーソンとは一味違うスマートな無双ぶりがカッコいい。 (最後には一人娘に危機が迫るあたりもニーソンの「96時間」シリーズと微妙にかぶる・・・) 寡黙な殺しのプロフェッショナルの女を筆頭に、ブロスナンと絡むことになる女たちもそれぞれにいい存在感がありました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-11 19:36:27)
100.  サブウェイ123 激突
ウォルター・マッソーとロバート・ショウのピリピリとした緊張感漂うやりとりに、 「くしゃみ」と「お大事に」に代表されるユーモアも味だった本作のオリジナルである「サブウェイ・パニック」。 ウォルター・マッソーの飄々とした持ち味も特徴だったオリジナルと比べると これという特徴の無いクライム・アクションとなっていますが、作品のテンポは非常に良くまずまず楽しめる作品にはなっています。 オリジナルではウォルター・マッソーが演じた地下鉄側の交渉役ガーバーを演じたのはデンゼル・ワシントン。 ウォルター・マッソーへのリスペクトか。ガーバーのファーストネームが”ウォルター”に変わっていたのは粋な計らいでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-05-27 20:31:56)
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