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あばれて万歳さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1200
性別 男性
ホームページ ないっす!!!
年齢 60歳
自己紹介 客観的に分析したようなもっともらしいレビューって、実はちょっと地頭よければ誰でも書けちゃうわけで、結局ありきたりな物になりがちです。
別に映画評論家でもない1個人としては、個人の感性や主観、あるいは体験を元にしたその人しか書けないレビューの方がよほど価値があるように思うのです。
もちろんそれが、事実誤認やヘイトレベルの差別や偏見に寄って立つものであれば問題ですが、しかしその人しか書けないレビューというのは必ずあるわけで、そういう個人的な感覚や体験を元にした主観的なレビューは、いかにももっともらしいありがちなレビューよりよほど価値があるし読んでて面白いんじゃないかと思う今日この頃。(でも自己陶酔溢れるポエムみたいなのは…)
好きな言葉は「恋」 です。

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1.  ユナイテッド93
911のときの事は今でもはっきり覚えています。  仕事が終わり家に帰ったのが22時頃、でテレビをつけたらちょうどニュースステーションをやってて画面には煙をふいてる世界貿易センターが映ってるわけです。 あれ何事だろう?と着替えながら観てて他のニュースを見ようとチャンネルを替えたら、まさに旅客機がビルに突っ込んで爆発する瞬間なんですよ。 「は???」ですよ。 映画じゃなくてニュースの映像です。しかもリアルタイムです。 本当に何が起きてるのかわからなくて、もうその夜は眠らずにずっとテレビを観ていました。 あの日の事は一生忘れないと思います。  さて、この映画、その911の際に、ハイジャックされながらも唯一目標に到達せず墜落したユナイテッド93便を描いたノンフィクション映画です。 リアリティを出すために、出演者は無名の俳優ばかり、それどころか管制官などの一部は当日現場にいたまさに当事者が本人役を演じるという、本当にノンフイクション映画なのです。 よく考えてみれば、この映画はよくテレビで放送されている「あの事件の真相」的再現ドラマをより大規模に撮っただけのものにすぎないんですが、何しろ元の事件が下手な映画よりよほどすさまじい代物だし、何よりも真摯に映画化されているため、その緊迫感はハンパなものではありません。  映画の間、ずーっと眉間に皺を寄せて映像を見続けなくてはならない、こんなの娯楽じゃありません。 なのに目が離せないのです。 しかも何しろ実話ですから、何が起きるかを僕らは知ってるわけです。ユナイテッド93便は最後は落ちるのです。生存者はいないのです。 そのどうやっても避けられないラストに向けて繰り広げられる機内ドラマ…これはきついですよ、ほんときつい。 しかもきついのに最後まで見続けちゃうんですよね…地獄です。 このサイトには「ネタバレの有無」をチェックする欄がありますが、そもそもこの映画にはそれも不要なのです。 この映画の内容についてはみんなネタバレしてるからです。 93便には早稲田大の日本人学生が乗ってた事でも知られていますが、これも映画中ちゃんとキャスティングされててこの人だってわかるんですよね…つらいつらい。(マサト・カモさんという役者だそうです)  さて、今回あらためてこの映画を観て気づいたのですが、これ2017年の今見ると、実に極めてシンゴジラに近いのです。特に前半から中半部。 事件を受けてノーラッドや各空港の管制塔でいろいろな人があたふたするのですが、何しろその瞬間にアメリカの空を飛んでる航空機は4000機以上いるのに、そのどれがハイジャックされてるのかどうなってるのか全くわからないわけです。 情報は錯そうし、何をどう対処していいかまったくわからないままどんどん事件が起きるんですよ。 時間があればなんとかなるんでしょうが、ハイジャックされてから突っ込むまでわずか30分や1時間、混乱してるだけでほとんどなにもできてません。  そして例えば「軍用機がハイジャックされた旅客機を見つけたとき撃ち落としてよいか」「撃ち落とすしかない」「でも誰がその命令をどんな権限で出すんだよ」的な会話が行われるのはまさにシンゴジラの会議室のそれ。 しかし、こちらでは、あまりに時間がなく情報が錯綜し連携もうまく取れずただただ混乱の中で、対応できないままハイジャックされた旅客機が今度はペンタゴンに突っ込み…戦闘機も足りないので「非武装のF16しかないなら体当たりさせてでも止めろ」なんて話になってしまうわけです。  実際のところユナイテッド93便がなぜ墜落したのかについては諸説あり、一説では軍に撃ち落とされたという説もあったりでこの映画についてそのあたりに疑問の声を上げる方もいますが(特にYAHOO知恵袋はひどい)、それはこの映画の価値においては実はどうでもいいところなのです。離陸した時点でこの飛行機には落ちる以外の選択肢は残ってなかったのですから、そこはこの映画としてはどうでもいいことなのです。  あのときの混乱を関係者に真摯に取材して真正面から(一部当事者を出演させてまで)撮った真実の力、この映画の力はそこにあります。 そしてここで示される事実の前に我々は言葉をなくす事しかできないのです。  事実は小説よりも奇なり。  この映画は観ていて本当につらい映画ですし本質的にはテレビの再現ドラマの延長にすぎないのですが、映画の中で語られる真実の前にはどうしても高い評価を与えないわけにはいきません。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-11-28 20:34:36)(良:1票)
2.  レオン(1994) 《ネタバレ》 
面白いもので、有名な監督なりアーティストの代表作、最高傑作というのは本人がそれと意図しない作品だったりする事が多い。 この「レオン」も監督が本来撮りたかったのは「フィフスエレメント」であってその製作費を稼ぐために作ったという話も聞くけれど、本命であるはずの「フィフスエレメント」がしょーもない駄作に終わってる一方、この「レオン」は本来B級娯楽映画監督にすぎないリュックベッソンが偶然撮ってしまった第一級の名画になっている。まさに奇跡。 彼の撮る映画は、脚本構成に矛盾だらけで突っ込み放題のB級娯楽映画のオンパレードなのだが、この映画だけは、なぜかまぎれもない名画特有のオーラが映画全体からあふれ出していて、ホントにこの映画だけどうしちゃったの?と思わず聞いてみたくなるくらいだ。(ちなみに僕はグランブルーが大嫌いだからアレはなかったことになっている)  たとえば、最後にレオンが脱出できそうな雰囲気を醸し出しつつ後ろから撃たれて自爆するまでの流れ、スタンスフィールドが「やられた」と諦観してつぶやくまでの一連のシーケンスは完璧で、ここは何度見ても、上手いな~と思ってしまう。 このシーンなどは完璧に名画のそれで凡百のB級映画にはこの絶妙の空気感は断じて出せないと思う。  この映画について、冷酷な暗殺者であるレオンがたかが女の子相手に身を持ち崩すのはおかしいという感想を聞く事もあるけれど、そもそも「女子供は殺さない」を連呼してる時点で、実はレオンがそれなりに心が優しい人物である事は明白。 しかもこの映画に出てくるマチルダは、大人でもない子供でもない、あるいは子供でありながら大人の女でもある、絶妙な年齢だからこそ可能な独特の妖しい魅力に満ち溢れていて、ぶっちゃけ、目の前にこんな子がいたら恋に落ちないのはよほどの熟女趣味かゲイか性的不能者だけ。 しかも、根は心優しい少年のままのレオンなんだから、女性に対する抵抗力なんかあるわけもなく、当然のようにマチルダに手の平の上でコロコロと転がされてしまうわけである。 これはもうどうしようもない。しかもマチルダは子供故に無自覚な悪女っぷり。これはいかん、いかんですよ、奥さん。こんなのもう無敵じゃないですか。  さて、世の中のおじさんには、実はこのレオンのような「根は少年」みたいな人が結構いる。 マチルダならずとも危ない女の子にもてあそばれたらほとんどのおじさんはイチコロだ。 女子学生のみなさんにおかれましては、このマチルダのようにおじさんを操ってひどい目に合わせないようにしていただきたい、と切にお願いする次第なのだが、しかし一方で、破滅するくらいこんな女の子に弄ばれてみたいという気持ちも確実にあるわけで、げに女は魔物である。
[DVD(字幕)] 9点(2016-06-30 23:47:05)(良:1票)
3.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 
何か自分が観てない面白い映画ってないかしらん?と、このサイトのマニアックランキングでいろいろ並べかえてて、「あ、これ観てないけどおもしろそうだな、なになに…あ、これスターチャンネルで公開の翌年くらいに観たじゃん!」と思った映画。 実は2013年くらいまで7年ほど、何も書いてない時期があったのでその間に観た映画(かなりの数になる)のレビューって全然書いてないんですよね。 という事でいまさらですがレビューを書きます…が、しかし観たのは4年ほど前ですから、細かい演出などはすでに残念ながら語れません。  そのときかなり面白いと思った事、これだけSF的な設定だと理解できない人も多いだろうなと思った事、無理やりにでもハッピーエンドにつながったのはいいんじゃね?と思ったこと、でもフラッシュバックで未来が見えるのはなんかちょっとおかしいんじゃね?と思ったこと、管理してる女性管理官の人はお約束のなかなかいいやつだな、と思ったこと、そして、ハッピーエンドの影に隠れてるけど乗っ取られて消滅した高校教師はちょっとかわいそうなんじゃないか、と思った事。 …ぁ、結構覚えてますね…ネタバレ有にしておこう。  恋愛絡みの複雑な過去改変パラドックス平行世界物が好きな方ならぜひ一度ご覧になってみる事をおすすめします。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-11-02 11:11:46)
4.  ターミネーター2
チープな1作目から、またえらく大作になっちゃってって感じの2作目。 たしかに面白いとは思うけど、「傑作!」といえるほどのものは感じないなぁ。まさに8点の基準「率直に面白くて出来としてはよい」という感じ。  あと、この1,2ともヒロインのサラコナーの顔が、僕はどうもだめで..   
8点(2003-11-18 18:52:44)
5.  バーン・アフター・リーディング 《ネタバレ》 
某映画批評(伏字になってない)で「ずいぶん人を選ぶ」とか書かれてて「はぁ?」  考えてもみてください。 彼女と初デートで映画を観に行く事になり、行った映画館ではなぜかコーエン兄弟フェス 「ノーカントリー」と「ファーゴ」と「バーンアフターリーディング」が上映されてました。 さぁ何を選ぶ? こうなったとき選べるのは「バーンアフターリーディング」だけです。 他の2本を初デートで観ても暗い気分になるだけ。 てか「ノーカントリー」を初めて観て「かっこよかったね!」と目をキラキラさせる女とかちょっと怖いです。 バーンアウトリーディングなら安心。 「ブラピが横山尚隆に見えてきたね」なんて会話を楽しめるし、あの椅子をうれしそうに紹介するジョージクルーニーを観て笑いながら顔を赤らめる彼女の横顔も楽しめます。  初デートで選べない時点で「ファーゴ」や「ノーカントリー」の方がよほど人を選ぶといえるじゃないですか。 だから某映画批評は間違ってるし、この映画を人を選ぶとか言ってる人はちょっと間違ってると思うのです。  さて少し真面目な事を書くと、勘違いやちょっとした運でトラブルが拡大していくのは彼らの映画の定番。 そういう意味ではまさにコーエン兄弟らしい映画だと思うし、変に雰囲気重視の過去作品よりよほど面白いと個人的には思います。何しろ話題が身近で地に足がついてるとこがいいです。いやCIAは身近じゃないけど、男女関係とかリアルでみんななにがしかの経験がある事ばかり笑  少なくとも僕個人は途中でダレるしなんかスノッブで楽しい気分にもならない「ファーゴ」や「ノーカントリー」より、あの椅子で爆笑できるこの映画の方が面白いし、好きです、ええ。  てか今自分のファーゴのレビューを読んだら「いい映画だろ感がハナにつく」と書かれてました。さすが自分、筋が通ってます笑
[インターネット(吹替)] 7点(2023-08-24 11:31:43)
6.  ダンケルク(2017)
ダンケルクの撤退戦は戦史に詳しい人ならだれでも知ってる有名な撤退戦なわけですが、一方で、一般的な日本人はその存在すら知らないと思うんですよね。 歴史上数多く行われた撤退戦の中では3番目か4番目くらいに成功した、そしておそらく一番規模の大きな撤退戦です。 こんなにボロボロなのに成功した方なの?と思われるかもしれませんが、基本的に撤退戦というのは成功してもボロボロなのです。  そもそも完全に成功した撤退戦といのは歴史上一つしかなく、旧日本軍が実施したキスカ島撤退作戦がそれです。 キスカの奇跡と呼ばれるその作戦について興味ある方はwikiをご覧ください。  …と、なんか話がそれてしまいましたが、戦史上有名にもかかわらずあまりにも日本人になじみがないため、このダンケルク撤退戦について多くの方が根本的な勘違いしてる可能性があります。  25年くらい前、ウッチャンナンチャンのウリナリで「ドーバー海峡横断部」という企画をやっていたのを覚えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、実はこの映画で描かれる海はまさにそのドーバー海峡、つまりテレビのバラエティ番組で「泳いで渡っちゃおう」という企画をやっちゃう程度の距離でしかないのです。 劇中、イギリスから小さな遊覧船が助けにいくわけですが「芸人が泳いで渡れるかも」というくらいの距離だからそれも可能なのです。 なんなら遊覧船でも片道3時間とかです。  逆に言えばそれくらい近いのに、どうしても帰れない…その歯がゆさがこのダンケルク撤退戦のキモなのです。  と、映画本編と関係ないとこでやたら文字数使っちゃいましたが、映画の内容ですね。 地味な映画だと聞いてましたが、実際観てみたら(陸)1週間、(海)1日、(空)1時間という3つのパラレルなストーリーを途中で交差させる凝った構成には素直に感心しました。ちゃんとした娯楽映画じゃん!  って映画本編の感想みじか!
[インターネット(字幕)] 7点(2022-11-26 21:18:16)
7.  パリより愛をこめて
いかにもリュックベッソン原案らしい安定の娯楽映画。  めちゃくちゃ褒める要素もないけど、娯楽と割り切ったわかりやすくよどみのない展開は、ほんとーに安心して観ていられる暇つぶしに最適の娯楽映画です。 まぁ逆に言えばわざわざ見る必要もないわけで、そこが弱いっちゃ弱いわけですが。 ハゲのトラボルタはなかなかかっこいいかも。まぁキャラのたて方が極端すぎて漫画チックですが、そこもまさにリュックベッソン印。 個人的にはちょい甘めで7点。  ところでこの映画ロッテントマトあたりでは酷評されてるのに日本ではまぁまぁ評判いいんですよね。 国民性の違いなんでしょうか?
[地上波(邦画)] 7点(2020-12-04 15:51:50)
8.  アサルト13 要塞警察 《ネタバレ》 
オリジナルを観たのはずいぶん前なので細かいところは覚えてないんですが、たしか敵はストリートギャングでしたよね。 この映画ではそれがプロの警察とかSWATに変更になってるわけですが、その割に弱いのはどういう事なんでしょうか…  それにしても意外なほどの豪華キャストで脇までずらりと「どこかで観たような」俳優しかいません。 ランボーで敵役の保安官をやってた彼、怪しいよなぁと思ってたらやっぱそういう事ですよね笑  ダレさせずに最後まで見せてくれる映画でなかなか面白いのですが、細かくみれば脚本は練りこみが足りずツッコミどころ満載。  そもそもイーサンホークの過去話自体が映画中でもほとんど有効活用されてないし不要だよなぁ、とか 籠るなら「武器が足りない」とか「弾が足りない」とかいうシチュエーションがないとダメだと思うんですが、弾も武器も潤沢です。 てか攻める側がわりとプロのはずなのに素人犯罪者とか脚悪い警官とかにバンバンやられてる時点でダメなんじゃないか、と。 そして一番問題なのは最後はなんか森の中にいっちゃってるんですが、籠城ものは籠城内で問題にケリつけてなんぼなのでは…少人数での籠城の緊迫感がウリでしょ?  他にも冷静に観ればシナリオのアラや演出上の問題点が沢山ある映画なんですが、しかし観てる間はなかなか楽しめる娯楽映画だと思います、はい。
[地上波(吹替)] 7点(2020-10-27 15:31:03)
9.  女神の見えざる手 《ネタバレ》 
あのメガネが実は内通してるだろうことは多くの人が予想していたと思うので(逆に内通してない方がびっくりするレベル)、多分クライマックスのときには「そらきたぞ」くらいにしか思わなかった事でしょう。自分もそうでした。で、そう読めちゃってるとクライマックスはちょっと弱いですよね。 もっともあれであのメガネが内通してなくてスローンが普通に罪に問われてたら悪い意味で逆びっくりでめちゃくちゃつまらないわけで、たとえミエミエであってもお約束って大事なんだと思います。 このテーマを扱う場合、もうちょっと銃社会の在り方について語る内容になるかと思いきや、完全にロビー活動の戦いに主眼が置かれていたのは娯楽映画としてはよかったと思います…が、残念ながら典型的日本人の私はこういうロビー活動について知識が乏しく、ロビー活動をする人というのは裏でこっそり動くものだと思ってたので、マスコミつかテレビ番組にまで出て普通に討論することに驚きました。めちゃくちゃ表だってるじゃん!  なかなか緊迫感があっていい映画だとは思うのですが、ロビー活動に対する自分の認識の薄さが足をひっぱる点と、何よりこれ主演のジェシカに完全におんぶにだっこの映画の成り立ちがちょっと残念なので6.5点くらいの映画かな、という印象です。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-08-04 15:51:55)
10.  マラヴィータ 《ネタバレ》 
想像してたのと違ってこれ完全にブラックなコメディでした。  主人公一家が明らかにみんな極悪人でして、普通だったらこれ個人的にダメな連中のはずなんですが、この映画に関してはコメディとして割り切ったキャラ付けをされているので全然気になりませんでした。 たとえば、奥さんがせっかく告解したのに、お前は極悪人だ!と後で神父が文句をいうその姿がむしろ悪人に思えてしまうのは、もちろん彼が神父としての本分をはたしてないって事もありますが、しかしやはり製作サイドに乗せられちゃってるんでしょうね。 ちょっと気に入らない事があるからといちいちスーパーを爆破してるような奥さんは、普通に考えればそりゃ極悪人に決まってますもん。  映画上映会で「違う映画が届いた」のとき「グッドフェローズ」を思いつかなかった自分が情けない。 そりゃ本人出てますもんねwいい映画ですよねw  残念なのはクライマックスのマフィア戦、あそこがちょっと整理されてないというかもうちょっと盛り上がるようにできたと思うんです。 一言でいえば雑だし、バラバラに集まる家族をもっと有機的に銃撃戦に絡められたはずなんですよね。 そこはちょっと残念です。 近所の人がサクサクっと撃ち殺されるブラックジョークは面白いんですけどね。  まぁでも豪華キャストのブラックユーモア映画として面白い一本でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-02-03 21:47:12)(良:2票)
11.  エスター 《ネタバレ》 
映画の序盤でババくさい服を着てるエスターを見て「これ、実はこの子が40歳とか50歳だとかいうオチだぞ」と適当な事を言いながら観ていたのですが、いったんそう思っちゃうと実際このエスターが40歳かそれ以上にしか見えなくなってくるから恐ろしいものです。 という事で、私、映画中「実はこの子は40歳過ぎのおばさん」という目線で映画を観ていたわけなんですが…結果はご存知の通り。  「33歳です」  えええ!若すぎない?? 33歳であのババくさいドレスはおかしくない? すでに勝手に40過ぎだと思ってた自分は、エスターが若すぎる事に衝撃を覚えたのです。  いやそこじゃなくて、まさか自分の適当な予想が正解だったなんて!、と、本来そっちに驚くべきだったんですが、すでに自分の中で勝手に40過ぎだと思い込んでたので、逆に若すぎる事に驚いてしまったわけですね。  ある意味衝撃の映画でした。  さて演出面、地味でジワジワくる映画にも関わらず、特に序盤、ホラーっぽい音や鏡の定番演出で無駄に脅かす安い演出はいかがなものかと思いつつ、しかしそういう小技が地味に恐怖心を高めてくれているのも確かで、中盤あたりではすでに「かなり怖い」気分になってました。 実際、エスターがたとえばシスターを殺すときの「やるときゃとことんやる」姿はガチで怖く、これ、数あるサスペンスホラーの中でも相当怖いレベルの映画になっていると思います。  個人的には、やや地味すぎてかったるい展開が自分好みではない事と、何より(偶然ですが)オチが予想できた事であまり高い評価にはならないのですが、一般的にはこの映画がサスペンスホラーとしてかなり高く評価されている事は至極当然だと納得できる、本当にかなり怖い秀逸な映画だったと思います。
[インターネット(字幕)] 7点(2018-01-03 02:22:58)(良:1票)
12.  96時間 《ネタバレ》 
映画全体の尺を考えると、実際に娘がさらわれるまでが異常に長く感じます。 初見のときは「え、必要なのはわかるけど前半こんなに引っ張って尺は大丈夫か?」と心配になりましたが、でも大丈夫。 なにしろ96時間しか猶予がありませんから、お父さんは休むことなく情け容赦なく駆け回ってあっという間に事件解決。 その情け容赦なさは、観ていてちょっと引いてしまうほどで、相手が悪党とは言え殺して殺して殺しまくります。 世のお父さんの娘への愛情ってのは、実際のところかなり複雑でかなり無限大なもの。  世のお父さんっていうのは、だいたい、自分が娘にとっての永遠の特別な恋人でありたい、こっそり(あるいは隠すことなく)そう願ってるわけですが、そのお父さんの気持ちが全編にあふれかえっているある意味とても気持ち悪い映画でもあり、特殊なシチュエーションの元にそのお父さんの気持ちを見事なまでに描き切っている変態映画です。  だけどまぁ徹頭徹尾それを貫いている分、観ていて面白いのも確かなのです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-02 10:39:11)
13.  ボルサリーノ
めっちゃ有名な映画だと思ってたけど、コメント1ですか...  実は無名なのか、この映画?    小学生の頃、ロッコとフランソワを子供心に妙にかっこいいと思ってちょい憧れていたのです。特にロッコ。っていうかこんな映画が好きな子供って変だったのか、ひょっとして?   小悪党を描いた映画は基本的に嫌いなのに、この映画は好きだったというのは..観た時の年齢の問題なんでしょうかねぇ..   
7点(2003-12-05 15:18:29)
14.  ANNA/アナ(2019)
いかにもリュックベッソンな女暗殺者物。 自身が監督してないものも含めれば似たような映画は何本目なんでしょうか、と。  評判がいいから観たんですが、既視感バリバリで、正直たとえば「ニキータ」「コロンビアーナ」あたりと比べて本質的な差はほとんど感じませんでした。「さすがにワンパターなので今回恋愛要素減らしてみました」とかはありますが、でも本質的に一緒ですよね。 まぁ逆に言えば「こういうのが好き」という点で監督に全くブレがないという事なんでしょうが。  彼の映画をほとんど観た事がないような状態なら高評価してもいいのかもしれませんが、これだけ既視感バリバリだと「またこのパターンか」としか思えないです。安定はしてますけどね。ヒロインにあまり魅力を感じないのも個人的にはマイナスです。この監督とはほんとに女性の好みが合わないんですよねぇ笑
[インターネット(吹替)] 6点(2022-08-02 10:01:20)
15.  9人の翻訳家 囚われたベストセラー
ダンブラウンの「インフェルノ」出版時に内容流出を恐れた出版社が翻訳家を集めて地下室に監禁して翻訳させた…という「実話」が元になっているサスペンス映画なわけですが、この映画が「実話ベース」な事が一番のサプライズでした。 ダビンチコードくらい売れればそういう無茶も許されちゃうんだな、と。  まぁそこからアイディアを得てサスペンスを作るとすれば一番思いつきそうな展開になっていくわけですが、肝心なのは謎解き。 なかなか考えたオチだとは思いますが、うーん、逆に製作サイドがちょっと考えすぎたかな、とも思います。  プロットがまずありきで、登場人物はそのプロットのために設定された、みたいな匂いを感じてしまい個人的にはイマイチ?とも思いましたが、でもまぁなかなか考えられた謎解き?にはなってると思います。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-11-29 20:46:29)
16.  フォーリング・ダウン
この映画が公開された当時より今の方がこの映画に関してはむしろ説明しやすく、潜在的トランプ支持者をカリカチュアライズして描いた映画だと言えばわかりやすいかと。  座右の銘が「なるようになる(ケセラセラ)」で、アラブの「明日できる事は今日するな」ということわざが大好きなタイプの自分には想像もつかない思考方法で、そういう意味ではほぼモンスター映画です。  「自分は真面目にやってるのに、あいつらは…」という社会や政治経済、近所の人や家族までに対し潜在的な恨みやストレスをかかえてる(俗に言うA型っぽい)人はアメリカよりむしろ日本人に多そうで、しかも「蒸し暑い」とかは日本の潜在特許なので、そういう性格と真逆な自分からすればこういうモンスター溢れる日本が恐ろしくてしょうがありません笑
[地上波(吹替)] 6点(2021-06-22 15:42:59)
17.  ロード・オブ・ウォー
タイトル、戦争の道か…と思いながら映画を観始め、出たタイトルがLord of WAR  road じゃなくて Load かよ!意味違うじゃん、単純なカタカナ化タイトルじゃダメな奴じゃん!とツッコミつつの鑑賞。  いわゆる「死の商人」的な物はいろんな映画や小説、コミックに登場しますが、それは敵の黒幕だったり頼りになる味方だったり(おもにマッコイ爺さん)であって決して主役ではありませんでした。 あんなにいろいろ見かけるのに「死の商人」自体が主役の話ってのはほとんど存在せず、私もこの映画で初めてみたように思います。 (ヨルムンガンドも主人公達は死の商人ですが、ちょっとあれは扱い方が違います)  めずらしい死の商人物、しかも実話ベースのフィクションという事で、なかなか興味深くみる事ができます…が、武器は人を殺すものなんだ的な陳腐な説教臭さと反アメリカ的な空気は、さすがにちょっと青くさいかな…と思いました。 まぁそういう感じの物を入れないと映画にならないのかもしれませんが…
[インターネット(字幕)] 6点(2020-08-24 20:48:00)
18.  スプライス 《ネタバレ》 
不気味なSFホラー映画の体裁をとりながら、実は昨今の家庭内問題をてんこ盛りに扱った奥の深い?映画。 見る人によって好き嫌いが相当別れそうな映画です。  大人になりきれないまま親になってしまう夫婦、親から受けた虐待を結局自分の子供にも行ってしまう母親、問題児をかかえた親の苦悩と身勝手な対応、そして近親相姦、それも息子→母、娘→父の両パターンという念のいれよう。 …とまぁ家庭内問題各種大盤振る舞いで、しかもそれをなかなか気色悪く描いてるので、観ててお腹がいっぱいになります。 娘とセックスしてるとこを妻にみつかるとかなかなか修羅場ですよね笑  全体的な気色の悪さは相当なものですが、まさにそういう目的で撮られた映画だと思うので、映画として監督の狙いは成功してるんでしょうね。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-08-22 08:30:29)
19.  EMMA/エマ 人工警察官
他の方のレビューを読んで納得。 なるほどテレビドラマの1、2話ですか、確かにそんな感じです。  内容的にはアイロボットとかエイリアンネイションとかの「なんか裏がありそうなバディがきたぞ」系警察物。  もとがテレビ用だからか描写が冗長になりがちな映画と違い必要な内容がテンポ良く描かれるため退屈するシーンがほとんどないのはむしろプラス。  劇中で美人美人と言われるエマは顔がゴツすぎて個人的にはそんなに魅力的だとは思いませんが…  余談ですが後半部の彼女が速く走るシーン、撮影技法が懐かしのバイオニックジェミー式でした。おっさんには懐かしすぎる!
[インターネット(字幕)] 6点(2020-08-08 19:03:25)
20.  グリーン・ゾーン 《ネタバレ》 
実話ベースの映画なのでそれぞれモデルになる人間がいます。 で、映画の中で裏もとらずに記事を書きまくっているWSJの女記者がいますが、これ、モデルになっているのはニューヨークタイムズのベテラン記者ジュディスミラーです。 実際にイラクの大量破壊兵器について裏を取らずに記事を書きまくって後で米国内でものすごく批判されたわけですが、この映画で一番大事なポイントはここにあると思っていて、つまり「政府高官」とべったりの記者がいて、普段いいスクープも回してもらう代わりに、ときどきは政府の都合にあわせた記事も言いなりで書く。 そういう都合のいい記者が政府は必要で沢山存在してるという事です。  政府からすれば必要なときに大衆に対し都合のいい記事を書いてもらうために絶対に必要です。 記者の方も普段貴重なスクープを取れるので名声と出世が手に入りますし、お互いにWIN-WINの関係。  で、こういう政府関係筋と記者のズブズブの関係というのはこの映画の中に限りません。 日本でもあるわけです。  なぜかというと、この感想を書いてる時点でまだまだ新しい話題である、検事長と新聞記者の賭け麻雀問題、あれです。  これ世間では賭麻雀のレートがどうこうという枝葉末節の事が話題になっていますが、この事件の本質はそこではありません。 賭けのレートとかそれが犯罪かどうかとかはどうでもいい事なのです。  重要なのは(この映画のように)日本でも記者と政府関係者はズブズブの関係だという事がはっきりした事です。 これはある意味当たり前の話で、政治ジャーナリストがほとんどの政治家と敵対関係にあったら、記事の書きようがありません。 誰も何も教えてくれないからです。だからズブズブにならざるをえないのはある意味必要悪であるわけなんですが、大事なのはマスコミと政治家がそうなってる事を知っている事だと思います。  世の中のニュースには時に素晴らしいスプークもあるわけですが、一方で政府に都合のいい誘導のような記事もちょろちょろ混ざっている。 それを知る必要があります。  そんな中で真実を知り正誤を判断する事は普通の人には本当にとても難しいことだ、でもがんばれよ、と、それをこの映画は教えてくれている…んじゃないでしょうか…多分。
[インターネット(吹替)] 6点(2020-06-06 02:26:32)
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