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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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81.  黒いオルフェ
ギリシャ神話の悲恋物語がベースになっているとのことですが、それをカーニバルの熱気に包まれたリオを舞台に再現する。ギリシャ神話の悲恋物語とラテンの空気が見事に融合しています。カーニバルの熱気と、あまりにも鮮やかな色彩と、常にどこからか聞こえてくるサンバのリズムと情熱的に踊る人々。作品にみなぎる溢れんばかりの生命力、しかしそんな中に時折ちらつく死、そして最後は・・・。生きている限り、生と死は常に表裏一体ということなのか。熱気の中に不思議な、神秘的な空気を感じる作品です。もし本作を映画館で見ていたならば、本作のパワーにもっと圧倒されていたことだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-16 20:05:52)
82.  青春群像
「アマルコルド」と同じく、フェリーニの故郷の海辺の小さな町を舞台にした自伝的要素が強い作品です。  「アマルコルド」が少年時代の記憶をノスタルジックに幻想的に描いているのとは対照的に、本作では、そろそろ人生の方向性を見つけ出していかなければならないのらくら達が定職に就く訳でもなく、だらだらとつるんだりする姿や、家族や町の大人たちと彼らが関わる様が淡々と綴られていきます。  午前3時。ある者にとってはもう働きに出る朝。でも、のらくらは夜遅くまで遊び回り、まだ町をふらついている。時間を持て余し、人気も無く殺風景な海辺に彼らが佇む姿は人生に行き詰っているように見える。ネオリアリスモ的な空気感もありますが、その一方で彼らの姿が意外に陽気に描かれており、現実の厳しさもありますが、そんな中にもフェリーニの優しさが感じられます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-07-05 00:07:23)
83.  恋するショコラ
甘~いラブコメのような邦題がついていますが、(まあ、実際にラブコメでもあるのですが…)かなり濃いコメディとなっています。  主人公の男はまだ若いけど建築業を営んでいる。しかしその経営はかなりずさん。身から出た錆でもあるのですが、ある事情から雇っていたエジプト人の労働者の代理で、まったく経験の無いチョコレートを作る教室に通うことになるのですが…。  この男があっちにも、こっちにも、そっちにも顔を立てて誤魔化し続けなければならず、お陰で寝る暇も無い。絵にかいたようなドツボな状況に陥っていく様がとにかく可笑しい。  話も分かりやすくて登場人物が皆、人生に対してパワフルで元気なこういうコメディは見ていて気持ちがいいです。日本で公開してもヒットすることはなかったであろう作品なので仕方がないところですが、日本未公開なのがちょっと残念な作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-12 22:08:14)
84.  天使の分け前
暴力に明け暮れ荒んだ毎日を生きていた主人公の青年ロビー。恋人と生まれくる子どものために、今度こそはと更生を決意する。  裁判で社会奉仕活動を言い渡されたちょっとトホホな仲間たちと、旨いスコッチウイスキーには目がない愛すべき社会奉仕活動の指導者の姿をコメディタッチで描きますが、そんな中にいかに更生を決意しようともそれが容易ではない社会や雇用の厳しい情勢を挿入する。コメディとは言え、このあたりはいかにもケン・ローチらしいところです。  主人公ロビーに関しては必ずしも共感出来ることばかりではありませんが、この愛すべき社会奉仕活動の指導者が彼らを見守る視線こそケン・ローチの視線であり、そんな人間を見つめるローチの視線は本作でもやはり優しい。  スコッチウイスキーの香り漂うスコットランドの美しい風景描写も見どころです。ウィスキーの製造過程で生じる「天使の分け前」の意味の説明は作中でなされますが、ラストに登場する、もう1つの「天使の分け前」が何とも素敵。これが鑑賞後にとてもいい余韻を与えてくれます。
[映画館(字幕)] 7点(2013-04-15 22:25:10)(良:2票)
85.  ルート・アイリッシュ
ルート・アイリッシュ。それはバグダッドのグリーン・ゾーンとバグダッド空港を結ぶ世界一危険な道。  ここで起きた主人公の男の親友が殺された事件の解明を通して、イラク戦争の裏にある問題をミステリー・サスペンスタッチで社会派ケン・ローチが怒りを込めて告発する。  何の罪もない子ども達が戦争の犠牲になっていくのに対し、何度か登場する関係者の台詞。「そんなことはイラクじゃ日常茶飯事じゃないか」が腹立たしい。  イラク戦争の背景にある、戦争を民営化・派遣化してしまう派兵の民間企業への委託と、そんな企業に高額報酬で雇われていく民間兵の存在とそこにある問題を告発しながら、一番の犠牲者は戦争とは何の関係も無いイラクに暮らす普通の人々じゃないか。そんなケン・ローチの怒りの声が聞こえてくるかのようでした。
[DVD(字幕)] 7点(2012-10-14 13:50:57)
86.  きっと ここが帰る場所 《ネタバレ》 
僕はショーン・ペンの新作を見るのが目的で劇場に足を運びましたが、でなければショーン・ペンとは気付かない厚化粧で強烈な風貌の、今はすっかり世捨て人のようになってしまっているかつてのロックスターが主人公。  きっとソレンティーノ監督、ヴェンダースの「パリ、テキサス」がお好きなんでしょう。本作の主人公もヴェンダース映画でよく見られる、社会に要領よく溶け込むことが出来ない男。さらに「パリ、テキサス」の主演ハリー・ディーン・スタントンを登場させる所にもそれを感じます。アメリカを舞台にしたロードムービーの風景も含め色んな意味で「パリ、テキサス」を感じる作品。  しかし本作はそれだけにとどまらない。話がアメリカに移ってからの、ナチスと生前の父との関係、ナチスの残党とその家族との不思議な触れ合い、脱力系の独特の笑いドコロ(結構笑わせてもらいましたよ)の挿入などなど。  重さのある要素や、ラストを含め唐突な話の展開もありますが、独特のユーモア、ユルさ、心地よさがある不思議な世界観を見事に作り上げています。
[映画館(字幕)] 7点(2012-07-23 18:35:13)
87.  シベリアの理髪師 《ネタバレ》 
ロシアの巨匠ミハルコフがモスクワからシベリアへ、壮大なスケールで描く帝政ロシア時代の士官候補生の若者とロシアを訪れたアメリカ人女性の悲しき愛のドラマ。  海外から訪れた異国人の目に映るロシア。やはりこの人の映画は綺麗ですね。随所に挿入されるユーモアあふれる人間描写、ロシアに生きる人々の力強い人間描写も素晴らしい。  このような描写は時代も何もかも全く異なりますが、ミハルコフの名作「黒い瞳」を思い出します。「黒い瞳」では物語の後半、男が女を探してロシアを訪れる。本作は女が男を探して再びロシアを訪れる。両作品とも異国の異性に人生を変えられたロシア人の運命を描いたドラマでもありますが、特に本作はミハルコフの祖国を愛する強い思いと共に他国に対する複雑な思いを垣間見たような気がしました。  士官候補生を演じたオレグ・メンシコフの素晴らしい演技も強く印象に残ります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-08 23:15:30)
88.  ガンモール/おかしなギャングと可愛い女
マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレン。まさに鉄板!の名コンビが魅せるかなりおバカなドタバタコメディ。  この邦題もいい。“おかしなギャング”マストロヤンニ。ちょっと、いや、かなりマヌケで情けないギャングのボスをコミカルに演じる。こういう役を演じると絶品の味わいがあります。そして“可愛い女”、ソフィア。勿論本作でも彼女のゴージャスな魅力を堪能できますが、本作の彼女は本当に可愛いんですよ。この名コンビと絡むマストロヤンニの子分(こいつも相当なマヌケですが)を演じたアルド・マチオーネの貢献度も高いですね。  ソフィアが裏切り工作に打って出る。この時は彼女の台詞を歌にして実に楽しくテンポよく見せる。終盤のカーアクションもコミカルな音楽に乗せて一気に見せる。音楽の使い方も巧い。  序盤から全盛期のリタ・ヘイワースの姿が何度も出てくるのですが、ソフィアが「ギルダ」の中のリタ・ヘイワースのダンスを連想させるダンスで締めくくるラストも何とも粋でした。  残念だったのはDVDの画質の悪さ。もうちょっといい画質で見たかったですね。
[DVD(字幕)] 7点(2012-02-28 22:57:26)
89.  セルピコ 《ネタバレ》 
顔中ヒゲだらけでヒッピーのような格好のセルピコ。これでもかという程周りとは異質なイメージです。格好だけは小奇麗だが、何処へ行っても汚職がチラつく警察と、全く警察に見えないむさ苦しい格好のセルピコの対比がいい。  これがもう少し後のパチーノなら、もっと権力に悪態をつき怒鳴り散らし、どこかの場面で大演説が始まるのでしょうが、本作は熱演の中にまだ若さを感じさせるパチーノが、孤立無援の状態で正義を貫くセルピコのキャラクターに見事にはまっていました。一人の小さな力で、力のある大きな何かと闘う男。他の作品でも見られますが、パチーノにはこんな男の役がよく似合います。  冒頭の銃弾に傷つき息も絶え絶えのパチーノの姿は「カリートの道」の冒頭を思い出し、嫌な予感の中見ていたのですが、最後は少しだけほっとした気分になりました・・・。
[DVD(字幕)] 7点(2011-10-28 21:10:23)
90.  人生、ここにあり!
イタリアで精神病院が閉鎖されていくきっかけとなる実話をベースにした作品。難しいテーマですが、登場人物の個性のバランス、程よいシリアスさとユーモアの配分がよく、イタリアらしい陽気さが時には重くなりがちな空気を巧く和らげています。精神病院の入院患者達一人一人の名前を聞き、対等に付き合い、語り合い、投薬に頼る治療だけではなく個性を尊重し、喜びも悲しみも共有する。本作の主役のネッロさんは素晴らしい指導者であり彼らのパートナーでした。この作品が日本では話題になったり多くの人に観られることが無いのが残念ですが、イタリア映画らしい泣き笑いがある人生賛歌であり人間賛歌でした。 
[映画館(字幕)] 7点(2011-09-30 21:17:04)
91.  理想の女
序盤から繰り返される陰口や噂話の中にまずは主要登場人物の人物像を巧く織り交ぜる。それぞれがその中で語る恋愛観、結婚観などの台詞がいちいち凝っていて、特に前半から中盤はこの噂話が物語を引っ張っていく面白い脚本でした。アマルフィで夏の休暇を過ごす当時のセレブの暮らしの一端を再現する美術や衣装も見所の1つです。話の方はヨハンソンのご主人とヘレン・ハント演じるアーリン夫人の関係が釈然としないのがずっと気になってしまうのですが、本作は前半から噂話の中心になり、ウィンダミア夫妻とタピイとのドラマをその局面ごとに醸し出す雰囲気を変えながら見事に演じた、ヘレン・ハントの映画でした。 
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-05 16:05:40)
92.  やさしくキスをして 《ネタバレ》 
宗教とは一体何なのか。人を苦しみから救い心に安らぎを与えるものでありながら、それで苦しむ人々もいるし、違う信仰の者や国が互いを憎み合う原因にすらなってしまう。本作で描かれる家族と愛し合う2人も互いに平行線をたどるばかりで理解し合えることは難しかった。しかし誰も責める気にはなれなかった。本作に出てくるような家族や小さなコミュニティも、国際社会も、本当に難しい問題です。タイトルだけ見ればやさしいラブストーリーのようですが、他のケン・ローチ監督作品にも見られるように、描く対象への愛おしさが感じられながらもズシリと見る者の心に訴えかける力を持った、強く愛し合う2人を描いたラブストーリーであり家族のドラマでした。 
[DVD(吹替)] 7点(2011-05-05 20:43:25)
93.  殿方ご免遊ばせ
これはもう完全にブリジット・バルドーを見るための映画であり、完全にその為に作られたような映画ですね。それは彼女の名前がそのまま役名になっていることを見ても明らかではないか。さらにバスタオル1枚の姿、鏡の前で踊る姿などは彼女を魅せるために用意されたシーンであります。本作でも彼女は勿論セクシーなのですが、同時に可愛いんですよ。お話の方はありがちな、おバカラブコメといったところですが、ブリジットがいい具合に弾けていて見事なコメディエンヌぶりです。ブリジットと殿下、2人が交互にくしゃみをして、ブリジットのアップで締めるラストも楽しくて粋だ。という訳でこれでもかと言うほど詰め込まれたブリジットの魅力を存分に堪能させていただきました。ありがとう、BB!
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-03-24 00:07:17)
94.  地下室のメロディー
アラン・ドロン生誕75周年記念特集で劇場にての初鑑賞となりました。(と、言うものの実は僕はジャン・ギャバンがお目当てだったのですが…)クールという言葉がピッタリくる音楽に演出。ルイ・マルの「死刑台のエレベーター」を思い出します。  アラン・ドロンが現場に先に乗り込み、ジャン・ギャバンが後で合流するまでの間はちょっと中だるみ気味に感じられますが、作戦決行と、ラストの緊迫感は見事です。  考えてみれば犯行現場のすぐ横のプールで盗んだ金の引渡しなんて有り得ないとは思いますが、このプールサイドのラストはやはり本作の一番の見せ場だったと思います。聞こえてくる刑事と被害者の会話(被害者がチラリと見たジャン・ギャバンの特徴とアラン・ドロンが持っていた鞄の特徴の話)とその時の新聞で顔を隠すジャン・ギャバンと鞄を隠し持つアラン・ドロンと刑事を交互に見せる、その見せ方が見事でした。  常に冷静沈着で大物感を漂わせるジャン・ギャバンの圧倒的存在感、それと比較すると小物感を出しながらもやはりカッコいいアラン・ドロンの二大スターの見事な共演でした。あとは犯行チームの最後の一人、基本的には犯罪に縁が無い善人の義兄にもう少しアクシデント誘発要員として役割を与えても良かったんじゃないかとも思いました。
[映画館(字幕)] 7点(2011-02-25 14:38:10)
95.  みんな元気(2009)
ジュゼッペ・トルナトーレ監督作「みんな元気」のハリウッド・リメイクです。 主演はオリジナルはマルチェロ・マストロヤンニ、リメイクはデ・ニーロと超大物を配し、子ども達を訪ねる旅に出るきっかけも、少しずつ垣間見える大人になった子ども達が抱える事情も、父が子を思う気持ちも、大人になってもいつまでも幼い頃の子ども達の姿を見るのも、子ども達は家を出て行き妻に先立たれた男の哀しさも、父に内緒で裏で子ども達が連絡を取り合う事情も、口笛も、多少異なる部分はあるものの設定はかなりオリジナルに通りに作られています。ただ、オリジナルより30分近く短い事もあり子ども達や孫との旅先での触れ合いはあっさり目。  マストロヤンニ、デ・ニーロという名優の持ち味が作品の雰囲気に大きな影響をもたらしており、それがそれぞれの作品の味でもあります。旅から帰郷後はオリジナルとはまた違った良さがあります。オリジナルとはちょっと異なる妻の墓前での報告も「みんな元気」の使い方も、息子デヴィッドの絵も良かった。クリスマスのラストもアメリカ映画らしい良さが感じられました。
[DVD(字幕)] 7点(2011-01-19 21:07:43)(良:1票)
96.  みんな元気(1990) 《ネタバレ》 
観る前はもっとコメディ色が強いと思っていた。一方でトルナトーレ監督が普通にコメディは撮らないだろうとも思っていましたが、やはり本作もトルナトーレらしく人生のホロ苦さ、厳しさを見せ、本土に暮らす子ども達を訪ねる一人旅をする孤独なシチリアの老人の姿が哀しい作品でした。  特に列車の中で家族写真を落とす度に拾ってくれた人に延々と家族自慢を繰り広げていた彼が旅を終えて帰郷する最後の車中では実にそっけない受け応えをするシーンは辛いものがあります。今では子ども達は大人になりそれぞれに悩みや事情を抱え、妻もこの世を去っていますが、いつまでも昔の家族の姿を見続ける姿、子ども達は何の問題も無くみんな元気だと妻の墓前に報告するその姿は哀しかった。  その一方、冒頭で「親は子どもが小さい時には早く大人になれと言い、大人になるとずっと子どもでいてほしいと思う」というこの老人の台詞がありましたが、どれだけ年月が経ち状況が変わろうとも我が子を愛し誇りに思う気持ちが伝わってくるし、昔から変わらない一家の合図である口笛には何があろうともやっぱり家族なんだ、と感じさせてくれました。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-12-23 17:11:22)
97.  月曜日に乾杯!
なかなか観る機会が無いのでイオセリアーニ監督の作品はまだ2本しか見ていませんが、やはり独特の作風の監督さんです。台詞を極力排し、主人公さえもその作品の風景の一部であるかのようです。登場人物の台詞や喜怒哀楽ではなく、登場人物のいる風景全体が語る映画。音楽もほとんど使われていません。その代わりに登場人物が奏でる楽器や歌声が実に効果的で、延々と続く台詞の無い風景に小さく聞こえる鳥のさえずりに家畜の鳴き声や、映画の中の生活音や町の音がとても身近に感じられダイレクトに伝わってきます。映画のスピードも田舎町の風景も旅先のヴェニスの風景もとてものんびりとしていて、そんな映画の風景に挿入されるちょっとしたユーモアがとても微笑ましい作品です。 
[DVD(字幕)] 7点(2010-11-13 22:55:23)
98.  世にも怪奇な物語
3話それぞれに独特の世界観があり、オムニバスが苦手な自分にも楽しめた作品でした。第1話は最も存在感の薄い作品ですが映像の美しさ、ジェーン・フォンダの美しさ、特に黒い馬に跨った白い衣装の彼女のラストの姿が印象的。第2話。冒頭、必死で走る男と塔から落ちる男の関係は?懺悔する男が少年時代から今までを回想する形で短い尺の中に無理なく過去と懺悔する今を見せる構成が上手くできた作品でした。トリを飾るのはフェリーニ。やはりフェリーニは凄い。そして怖い。さすがは映像の魔術師と思わせるフェリーニらしい世界観がよく出た傑作。テレンス・スタンプも3話の中で突出して印象に残る見事な存在感がありました。 
[DVD(字幕)] 7点(2010-10-10 16:13:04)
99.  ラストコンサート
とても落ち着いた雰囲気で、ステラとリチャードを演じる二人の演技にも、音楽にも、風景にも優しさを感じさせてくれる映画でした。特に音楽が素晴らしく、その音楽の使い方も実に上手くてよく計算されています。  時に2人は喜怒哀楽を激しくぶつける場面もありますが、全体を通して意識的に台詞を抑えて、あの優しいテーマ曲にのせて二人の行動や表情を少し離れてカメラが捉える。しかし台詞は無いですがその時の2人の内なる心の声や感情が見事に見る者に伝わります。  豊かな表情を見せるステラを演じた女の子がとても魅力的でした。海辺の風景も、街中の風景も映像の素朴な美しさもとても印象に残る作品でした。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-07 17:12:57)
100.  ふたりのトスカーナ 《ネタバレ》 
事故で両親を亡くした姉妹がトスカーナに住むお金持ちの伯父さんの家に預けられる所から話は始まる。前半はトスカーナ地方ののどかな風景、善良な人々と伯父さんの家族の描写に戦争の時代の話だということを忘れてしまうほどでした。しかし、嫌な予感はあった。家の中ではイタリア語を話さない伯父一家、どうやら伯父の信じる神は周りの人とは違う事、そして伯父さんに持ちかけられる「一緒にスイスに逃げましょう」という誘いなど。後半、ドイツ軍がやってきてからは伯父さんの自分の誇りと信念を守り通しナチスに屈しない高潔な人柄に「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐の事を思い出しました。それゆえ最後はこんな事になるとは思わなかったので・・・。言葉もありません。久々に怒りがこみ上げてくる映画を観ました。しかも実話だったんですね。姉妹のその後については何も語られていませんが、彼女達の幸せを願わずにいられなかった。最後にこの邦題について一言。この映画にこの邦題は無い。
[DVD(吹替)] 7点(2010-01-11 19:11:18)
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