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コメント数 2517
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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501.  家族はつらいよ2 《ネタバレ》 
 安定のキャスト陣による安心な続編、と思いきや、今回かなりブラックになっています。映画が死の方を向いているんですよね。老いて確実に近づいてくる死に対して向き合う映画。前作にもその匂いはありましたが、今作はストレートに死を描きます。何しろ火葬場に向かう棺桶からの主観、火葬される棺桶の主観という2つの「死者の視点」が描かれているくらいで。あれ、かなりドキッとする画で。   前半、運転がおぼつかなくなってきている周造の描写によって事故による死の影がチラつき、後半になると旧友の死という全く別方向から死が直接的に描かれます。  幾つかのひっかかりどころはあります。脚本上ジャマとばかりに早々に富子を海外に送り出す事で物語から退場させたり、幾つものエピソードが投げっぱなしでなんの回収もせずに終わってしまったり。え?そこで終わり?みたいな状態で。でも、その唐突な終わり方が「さあ、自分なりに色々と考えてみろ」という余韻の残し方のようでもあって。  免許と車の事、富子のベッドの事、丸田の遺骨や遺族の事、憲子の母と祖母の未来の見えない生活の事。解決されないままにプッツリ終わって映画館を放り出されて、映画と繋がる自分の現実と対面する事になる、みたいな。そういうのを実感できる世代の人に向けて作られた映画なのだなぁ、と。  せめて笑って死にたい、少しでも幸せを感じて死にたい、そういう死に方についての映画ゆえ、もちろん希望に溢れたキラキラした映画じゃありませんが、お馴染みのキャストによって見易く、受け入れ易く出来てる、そんな印象を受けました。   ちなみに丸田の死因は具体的には描かれてませんでしたが(心臓が悪いという説明はありましたが)、あれ、銀杏中毒だと思います。いくらなんでもあそこまで銀杏食べたらヤバいっす。マジで。
[映画館(邦画)] 7点(2017-06-04 21:03:13)(良:1票)
502.  グリーン・デスティニー 《ネタバレ》 
この映画の世界を、そういうものだ、って割り切れないとツラいでしょうねぇ。ピーターパンみたいなモノ、って思うのが案外いい感じな見方なんじゃないかな。実は武侠版『いつか晴れた日に』なこの映画、ミシェル・ヨーとチャン・ツィイーの関係は、エマ・トンプソンとケイト・ウィンスレットの関係によく似ていて、あー、アン・リー作品だなぁ、って。女優二人の魅力に、ちょっとチョウ・ユンファはワリを喰った印象もありますが、ミシェル・ヨーとのお互いに自分を抑えた大人の関係に魅了されます。ラストにイェンが何を願ったのか、そして彼女の願いは叶ったのか、彼女は救われたのか、それは語られませんが、きっと奇跡を起したのだろう、と信じている私でした。
[映画館(字幕)] 8点(2003-12-02 16:40:51)(良:1票)
503.  マイティ・ソー/ダーク・ワールド 《ネタバレ》 
 アレコレと予告編的映画が公開された上でやっと『アベンジャーズ』が登場したわけですが、今度は『アベンジャーズ2』のための予告編的映画が出てきた状態で。それでも楽しみどころの1つや2つあるでしょう、って。  んー、今回も見どころはダーシーくらいでしたかねぇ。キャラ的に面白いの、彼女だけ。つーか、前作よりは見せ場が多かったので良かったかな。ダーシー限定で。   なんで「たまたま」あんな大変な事になるのがソーのお知り合いのナタリー・ポートマンなの? こういう映画ではそういうのってツッコんじゃダメなの? コレにしろ『マン・オブ・スティール』にしろ『スパイダーマン』にしろ、物語を運ぶのが元からのお知り合いばかりだったりするのですが、それってアメコミもののお約束だったりするのでしょうか?   クライマックスで違う世界が開いてあちこち行ったり来たり、ハンマー迷いまくりっていうのは面白かったですが、物語自体はアメコミものの定型フォーマットを踏んでゆくばかり。エンディング後にオマケ付き、なんていうのまで含めてマンネリ感がハンパないです。   もうすぐもう一本の予告編的映画『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』が登場しますが、アチラにはスカヨハのブラック・ウィドウが登場するので、少なくともそこはお楽しみどころですね。うん。
[映画館(字幕)] 5点(2014-03-04 21:34:19)(良:1票)
504.  バビロン(2022) 《ネタバレ》 
 この監督の映画は毎度「そうじゃないでしょ」って思っちゃうのだけど、コレもまた同様。どうにも合わないわね。   とりあえず品が無いわ。露悪的。悪趣味。そして異様なテンション。そこからそれでも溢れる映画への愛を語るってことなのでしょうけど、こんなカタチ、こんな色、こんなリスペクトで描かれちゃった先人達にとってはたまったモンじゃないでしょうねぇ。もっと純粋な愛だって動機だってハートだってあったでしょうに、この監督にとってはハリウッドや映画はこういうモノなんでしょうねぇ。アタシが思う「そうじゃないでしょ」な部分ね。   時代に取り残されてゆく悲哀を見せるブラピは良かったわね。でも『マイ・フェア・レディ』と『ジェーン・エア』を思いっきり汚くしたような役柄のマーゴットは下品さを求められ過ぎててキツかったわ。全くあの時代の女優さんにも見えなかったし。   映像の狂騒っぷり、暴走っぷりに比べると物語の方はありがち。元ネタがハッキリしてるし、そのパターンはウディ・アレンの映画にあったけどあっちの方が描き方はずっとスマートだったわよ、みたいな。   その上で延々と元ネタをモロに映す不粋なラストは蛇足感タップリだし(アタシなら行く末なんか描かずにもう2人のキスの映像のところでさっさと終わらせちゃうわね)、その後の映画の断片の羅列に至ってはとっても個人的な映画のシュミの披露になってて3時間かけて辿り着いたのはこの監督のごくごく私的な世界。まるで早口でまくしたてるオタクみたいな映画だわね。   ただ、映画ってこんなにいっぱいの人が同じ映像と音、同じ時間を共有できるモノなのにそれを見る行為、それを咀嚼して語る行為、そしてそれが持つ価値はごくごく個人的なことなのよね、って改めて感じさせてくれる映画でもあったわ。  大勢の人、沢山の予算、多くの労力の末に出来上がったモノも結局は各々に消費、消化されてゆき共有体験があったとしてもその作品限り、次はそれぞれまた全く別の世界へと移ろいゆく、その儚さの中に生きる人々の物語としては見処もあったわ。あくまで全く好みじゃないケド。
[映画館(字幕)] 6点(2023-02-25 15:57:18)(良:1票)
505.  セックス イズ ゼロ 《ネタバレ》 
『パンツの穴』?『初体験リッジモント・ハイ』?『メリーに首ったけ』?『ウハウハザブーン』?『ポーキーズ』?とアレコレ連想させる映画はありましたが、結局のところ「江頭2:50主演の『グローイング・アップ』みたいなモン」でした。美女と冴えないオッサン、って構成は韓国映画お得意パターンなのかな。ちょっと後半の展開が『グローイング・アップ』に似すぎかなぁ。まー、それらのバカ映画好きならば、下品なネタ満載のこの映画も同じような感覚で楽しめることでしょう。もっとも、ゲ○ネタと、ヘンなモノ飲んじゃう食べちゃうネタが沢山出てくるので、胃腸の弱い私にはかなりツラい状態。あと、後半のエアロビ大会は存在するだけの意味がないような気がしたんですけど。別に大会そのものにお笑いネタ仕込んでた訳でも、物語の大きな山場になってる訳でもありませんでしたしねぇ。バカ笑いしちゃうエピソードが色々あって楽しめる映画ではありましたけど。それにしても韓国映画の役者さん達は色々とやるなぁ。他の映画で見た人がここではあんなコトしてる・・・って状態で、仕事選べよ!とツッコミたくもなりますが、演じる役のイメージに囚われない姿勢は評価すべきなのかな。
[DVD(字幕)] 6点(2006-12-03 00:48:24)(良:1票)
506.  さよならジュピター 《ネタバレ》 
革新的な特撮!のハズが、どう苦労して目をごまかしても、やっぱり指先大にしか見えないシャトルとか、がたがたごとごと音立てそうなマスクのズレ。えーと、この映像で「2001年」を越える、そうおっしゃるので?と思ったのも束の間、映画はシンプルなストーリーラインに、どうでもいいようなジャマくさいプロットをたくさんぶら下げ始めて迷走、スクリーン上に展開するドリフのコントみたいな映像の行進に呆然としているうちに、マーク・パンサーがお姉ちゃんに「そげなこと言うでなか!」と叱られユーミンが流れてくる・・・。うーん、ツッコミの数で「2001年」を越えるという意味でしたか。
[映画館(字幕)] 1点(2003-12-05 20:40:47)(良:1票)
507.  プロジェクトA子
「え~こちゃん!ガッコいこっ!」ってノリが大好き。全編バカ大爆発、パロディが元ネタを超えて跳躍してゆく快感。リアリズムを前提とした今の時代にはありえないアニメかもしれませんが、このくらいのパワーと破壊力があった方が、アニメらしくていいのにね、と思うのでした。『ガンダム』以降、どれだけのアニメが重力に引っ張られちゃった事やら。自分の中では数多の宮崎アニメより評価上だし・・・。アメリカ産な主題歌・挿入歌とBGMが大変豪華で、だけど部分部分を補う国産BGMが酷くチープなのが欠点ではあります。後のビデオシリーズは、あんまりデキがよろしくなくて、マシなのは『3』だけかな・・・。
[映画館(邦画)] 9点(2003-12-24 14:36:34)(良:1票)
508.  ロスト・イン・スペース 《ネタバレ》 
ううー、なんか納得いかない映画でした。当初の目的は映画の途中から消え失せ、ラストは根本的な問題はなーんにも解決しないまま終わりになっちゃう。あんたら、それでハッピーエンド、って顔してていいんか?って感じでした。そもそもファミリー向けな、お子様向けにどーぞ、みたいな映画なのに、クライマックスの設定がぐちゃぐちゃ。パラドックスによって次元が平行化しまくり、どういう理論でそーなるの?って私、ちっとも理解できなくって、それを子供が理解できるのかいな?と。アメリカのお子様未満か、私の脳みそは。細かいところでは、おサルな宇宙生物のところだけCG丸出しなだけじゃなく画質も明らかに変わっちゃうのがヘンでした。んー、でもラストのカイル・クーパー担当のタイトル部分だけは見事。
[映画館(字幕)] 3点(2004-02-21 21:41:22)(良:1票)
509.  ペタル ダンス 《ネタバレ》 
 VODで鑑賞。   映画やドラマの人間関係の描き方って実のところ独特で、それは登場人物の個性を印象付けるためだったり、ドラマティックに物語を組み立ててゆくためだったり。でも実際の人と人との距離ってこんな感じだよね、って思わせる映画。   人は基本、孤独で。だから生きるには他の人との繋がりが大切だけれど、近付くべき距離、踏み込める領域、その微妙な間隔を計って(他人の領域に土足で上がり込むような無神経な人間でもない限り)生きていて。   この映画は、その距離感を絶妙な描写で浮かび上がらせます。  フレームに入っている人、フレームの外側にいる人、フレームの中の人同士の距離、特定の人物がフレームイン、フレームアウトするタイミング、何気なく撮られているようでいてカメラは4人の登場人物の間に存在する距離とバランスをきっちり計算して描いています。  海辺に等間隔に離れて置かれた4人に波が押し寄せてお互いの距離が縮まる、その象徴的な瞬間をよくも見事に捉えたもので。   映画内では特に何も起こらないのですが、風に乗れず、逆風を受けた時、何が大切なのかをそっとささやくような、心に染みる作品でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2013-12-30 22:09:09)(良:1票)
510.  ザ・ロック 《ネタバレ》 
むむ・・・かなり高評価・・・。えーと、作劇上の流れに納得できない箇所が多くて、そんなに楽しめませんでした。前半に登場するサンフランシスコ一大カーチェイス、本筋に全然関係ないですし(『電気』で走るケーブルカーが爆発してなかった?)、地下では無理矢理なインディ・ジョーンズ風。せっかくしっかりした理由を引っ下げて登場したエド・ハリスを、正義VS悪の図式にはジャマなんで途中で殺しちゃいました、としか思えない展開(敵ボス途中で殺しちゃう、ってねぇ)にも唖然。結局エドの主張、政府の責任の部分は物語上、単なるエッセンスで重要ではないとばかりに有耶無耶にされちゃいますし。刹那的な見せ場至上主義の映画、だったと思うんですけどねぇ。
[映画館(字幕)] 5点(2003-12-05 21:34:46)(良:1票)
511.  映画 ST赤と白の捜査ファイル 《ネタバレ》 
 ドラマ版は第一話をなんとなく見て終了状態だったのですが、映画版、面白かったです。ひたすらキャラものとして。   【以降、映画の仕掛けそのもののネタバレになりますのでご注意を。】   脚本的には結構無理があって。そもそも赤城が逮捕され脱獄し追われるという展開にかなり無理があるので追う方の警察がひたすら無能&お遊び状態に思えてしまい。そこにもちろん裏がある訳ですが、それを事前に100%把握していた人間はごく一部なわけですから、やっぱり無能&お遊びは否定できないんですよね。   それに犯人が犯行の妨げになるSTの解散を目論んだ、っていう設定も疑問。STさえ存在しなければ捜査能力が低下するなんて考えるものなのでしょうか?   大体、ウィルスソフトをばら撒いてワクチンソフトを売りつけるって、そもそも商売として無効化するのが明白なので誰も入札しないんじゃ?   で、だけどキャラが面白くて。赤城・百合根コンビのバカみたいなテンションはアリだと思いましたし(ドラマはあまり見ない私ですが、日頃映画でお馴染みなお二方なわけで、この二人のハイテンション演技が楽しく)、STメンバーや脇キャラも個性的で楽しく。途中、道中を共にする事になる女の子の毒舌っぷりがまたいい感じ。  ユースケ・サンタマリアは毎度のつまんない演技してて、この人ってこんなのしかできないの?とか思っちゃいましたが。   サスペンス映画としてはともかく、キャラものとしてかなり笑わせてもらったので見終わってスッキリ爽やか。なので甘い評価になりました。テレビシリーズをちゃんと見たい感じ。  それにしても、この監督さん、『ガッチャマン』ではなんでこの感覚が全く出せなかったんですかねぇ? 『ガッチャマン』こそはキャラものの基本中の基本ワールドでしょうに。
[映画館(邦画)] 7点(2015-01-25 23:03:44)(良:1票)
512.  バイオハザードIV アフターライフ 《ネタバレ》 
『ヒックとドラゴン』は自然で効果的な3D、『トイ・ストーリー3』は必然性の薄い地味な3D、そしてこれはとにかく立体感を見せ付けるためのワザとらしい映像に溢れた3D。3Dも色々。これだけ目の負担が大きかった3Dは初めてです。闇の中の光がボンヤリ、何が映っているのかわからない3Dなんていうの、当然ながら頭痛誘発しますね。さて、映画は始まって15分くらいは楽しめました。雨のハチ公前の印象的なタイトルバック。その地下を舞台にした派手なアクション。でも、導入部だけで息切れしちゃったような感じで、話の本体はクラシカルなゾンビワールドで立て籠もりからの脱出モノ。今更、どこまで原点回帰しちゃうつもりよ?みたいな。孤立した刑務所への策もない無理な着陸の理由が、ただ生存者がいるからという行き当たりばったり状態な時点で、この映画、脚本ユルユルだわ、って感じで。結局はラストまで大袈裟な映像表現と大騒ぎな音響、だけど新鮮さ皆無な展開が続いてゆくだけの映画でした。一応、ゲームファン向けサービスのつもり、みたいな展開はありますけれど、『2』の時のジルに比べたら添え物程度ですしねぇ。アリスの迷走っぷりに象徴されるように、そろそろネタ切れなんじゃないかなぁ。いい加減、完結させてあげてもいいんじゃない? つーか、もういちいち次回作までストーリー憶えてられないって。
[映画館(字幕)] 5点(2010-09-05 10:57:54)(良:1票)
513.  96時間 《ネタバレ》 
96時間ってのがとても根拠の薄い、いい加減なタイムリミットだったのがビックリ。一緒に誘拐された友人は96時間以前にアレしちゃったじゃん。娘と友達の運命を分けた違いがあったのは事実だけど、父ちゃんのかつての同僚はそこまで知ってて計算したんか? あと、予想したのと違って、最初のボスには早々に辿り着き、次々ボスが替わってゆく(別に真のボスがいるワケじゃなく、単に対象が変わるだけ)って展開はサスペンスとしては大変に雑。経験を生かして頭脳使うのかと思えば殆ど体力勝負だし。だけど悪いヤツをボコボコにやっつけてスカッとするアクション映画としてのキモチ良さはかなりのものでした。かつてCIAの工作員で今は世拗ね人な男がさらわれた娘を助けに行って悪いヤツを片っ端からボコりまくり、ってセガール映画みたいですが、面白さ的にもセガール映画のソレと同じようなモノで。リーアム・ニーソンレベルの役者が最近めっきり動きがニブくなってきたセガールの後継者でいいのか?とも思いますけど、そしてリュック・ベッソンがこんな映画を製作していていいのか?とも思いますけど、まあ面白かったからいいや。
[映画館(字幕)] 7点(2009-08-25 22:19:41)(笑:1票)
514.  リアル 完全なる首長竜の日 《ネタバレ》 
 壁に落とした影や鏡の中の像が、何か不自然な、妙な感じがして、こちら側と表裏一体となったそちら側と、じゃあどちらが?みたいな描かれ方が続くので、映画のトリックそのものは初期から予想がつきます。  でも、これはそこを楽しむ映画で。黒沢清作品としては『回路』を強く思い出させる世界。現実感の喪失、モノトーンに沈んだ世界、人を失い生を失った廃墟のイメージ、深い深い孤独感。切れ切れに閉塞され人と対話が成立せず孤立した世界で懸命に人との繋がりを求めて足掻く、その悪夢の如き映像はまごう事無き黒沢ワールド。   で、となると映画は実のところ、1時間30分ほどのところで実質的には完結しちゃってる感じなんですよね。残り30分の蛇足感ときたら。『ジュラシック・パーク』然としたイドの怪物との対決の違和感。これで一応娯楽映画としての体裁は保ちましたよ、とばかりに取って付けたようなクライマックスとラストシーンを見せられて、ああ、これはこれでヘンな事になっちゃってて楽しいなぁ、みたいな。   その、素材と作家性とのせめぎあいというか、戦い、そこに魅力があったりすると思うのは、ちょっと意地悪な見方でしょうか?
[映画館(邦画)] 7点(2013-06-02 20:31:50)(良:1票)
515.  キングスマン 《ネタバレ》 
 コリン・ファースの退場の仕方、あんなんで良かったと思います? あれ、納得できます?   どうにも面白いと言ってしまえないひっかかりどころが結構あって。  マイケル・ケインは頭部爆発の原因が判明して以降も普通に傷晒していて結果的にどんだけ大穴よ?ってくらいの墓穴掘るし。  サミュエル・L・ジャクソンの思想と計画のオリジナリティの無さ(それは作品全体を貫くモノのオリジナリティの無さに直結します)、その軽薄な描かれ方には悪意を感じるし。  アクションシーンは例によってコマ切れで見づらく。   でも、それらよりも個人的にはせっかくのスタイリッシュなスパイアクション映画がグロテスクな映像とグロテスクな精神で汚されている感じがとても嫌で。  教会のシーンと『威風堂々』のシーンには嫌悪感しか湧きません。アレを笑って見られる神経が私の中にはありません。  007や『それゆけスマート』『おしゃれマル秘探偵』(あるいはそのリメイクの『アベンジャーズ』・・・マーベルのでなくレイフ・ファインズとユマ・サーマンのアレ)などのオマージュのようでありながら、それらが築いた伝統をも汚してしまっているような感覚を受けてしまって。   キングスマンの基本設定は良いのにそれをわざわざバカ映画にしてしまった感じでガッカリでした。
[映画館(字幕)] 4点(2015-09-16 22:23:38)(良:1票)
516.  ワイルド・スピード/SKY MISSION 《ネタバレ》 
 「ポール・ウォーカーの死がなければ、ラストの感動も無いから作品の評価も変わる」とすれば、それはポールに対して非常に失礼なワケで、だからあくまで映画は映画として。   5作目が頂点で、あとはまたちょっと下降線辿ってるかなぁ、という気がします。  CGを多用する事で(そもそも最初からCGに頼る事を前提としたプロットになっている事で)画から説得力が欠けてしまっているのは4作目のクライマックス同様。  細かい事はどうでもいい娯楽大作と言っても、脚本の穴は大き過ぎ。見せ場の終わりがエピソードの終わり、だけど車ごと降下してラムジーを救出した後、どうやってあの国から脱出できたの? ビルからビルに飛んだ後、散り散りになっていたメンバー全員どうやって外に出られたの? 結局、見せ場を乱暴に繋いでるばかりなんですよね。  そういう雑な作りだから「仲間ではなく家族だ」とか言ってるわりにハンの死の扱いは軽いですし、せっかくのカート・ラッセルやトニー・ジャーにしても、物語に重要な作用をしておらず勿体ない状態。マイケル・ベイの映画みたいな大味さではあります。「クルマ・おっぱい・お尻・キャットファイト!」みたいな中学生レベルの稚気もマイケル・ベイっぽいですが。  そういうガキっぽさと、ヘンに深刻ぶったドラマと、ビッグバジェットの超大作化とが不協和音を奏でている感じですが、それこそが『ワイルド・スピード』の魅力なのかもしれません。予算タップリな分、見せ場もタップリですし。   ディーゼルは相変わらずの大根ですが、5作目から参戦のドウェインと、今回の悪役ステイサムとで3大ハゲ・アンサンブルを奏でているところはステキ。ドウェインがガトリング銃を手にする画なんて「待ってました!」って感じで。   シリーズを重ねるごとに、どんどんクルマへの拘りが薄くなってしまって(だからこそ空を飛ばそうって発想になるのでしょうけれど)、そこは不満かな。もう少し走りのサスペンスを見せて欲しいところで。今回は徹底して飛翔・落下・破壊で構成されていて、だけどそれはクルマが持つ基本性能と、それが醸す魅力とは全く別のものですからねぇ。   あれこれ文句書きましたが、元々「んなアホな」ってツッコミ入れながら楽しむタイプの映画なので、できればこれからも楽しませて欲しいな、と思います。
[映画館(字幕)] 7点(2015-04-30 20:54:52)(良:1票)
517.  銀の匙 Silver Spoon 《ネタバレ》 
 とてもまっすぐ、真面目に作られた青春映画で非常に好感が持てました。   酪農を通して人間的な成長を描く作品、家庭の問題や友人関係、将来の不安等、等身大の若さを生きる姿がストレートに心に響いてきます。   個人的な話ですが、2匹のネコを宝物のように大切に育てながら、一方で毎日仕事で十数頭分の豚のモツを捌いている、その「生命」に対して日頃自分なりに向き合っている意識、そこが描かれている事に多大な共感を抱きました。   映画としては地味だと思います。題材が農業高校で酪農を学ぶ事ですし、恋愛要素はほぼ無し、現在の酪農の抱える問題や挫折など、苦い部分が描かれていて、単純に気持ち良さを味わえる映画ではありません。  でも、だからこそ心に響いてくるもの沢山があって。   脇のキャスティングにちょっと疑問が湧いたりしましたが(ヒロインの家族を哀川翔、竹内力、石橋蓮司にした事なんて、映画ファンウケを狙ったような感じで映画の内容に対しての必然性は感じられません)、自分を持たなかった主人公が高校生活を通して自我を獲得してゆく姿に、素直に感動したのでした。
[映画館(邦画)] 9点(2014-03-31 22:25:16)(良:1票)
518.  実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン 《ネタバレ》 
ああ、タイトルはただの『ウルトラマン』だと思っていたので気付きませんでした。30年前、従姉の息子を連れてパンテオンで見たのですが、再編集ものなこの映画、テレビで見た時はひと味違う面白さのエピソード達だったものの、既出な映像を映画館で再度見るのは結構シンドかったというのが正直なところ。子供の頃、テレビシリーズは本当に大好きでしたが、ではと思い出してみると、特定のエピソードだけがハッキリと思い出されて、意外と内容を忘れているものが多く。グビラとかケロニアとかネロンガとかのエピソードって、どんな話だったかなぁ?みたいな。その点、実相寺昭雄監督作の諸作は、その特異さで子供心に強く印象に残るものでした。特にジャミラの悲劇とスカイドン、シーボーズでのドタバタは。ただ、ウルトラマンの王道から外れたエピソード達でもあったがゆえ(ジャミラ、シーボーズには殺戮者としてのウルトラマンという視点があり、ガバドンに至ってはウルトラマンは子供達の夢を奪う存在として描かれ)、そこだけでまとめてしまうと『ウルトラマン』としては違和感を抱いてしまうのも確かで。テレビの、児童合唱団の歌と共にシルエットが流れてゆくアレこそが自分にとっての『ウルトラマン』なんだよなぁ、と思うのでした。
[映画館(邦画)] 5点(2009-12-29 01:03:21)(良:1票)
519.  ドーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
一夜明けると、そこには非日常の世界が広がっていたのでした、という導入部がとっても上手くて、あっという間に映画の世界に誘われてゆきました。でも、さっさとショッピングモールへ行く展開、惨劇が繰り広げられているらしい基地の状況を見せてはくれない状態に、なんだ、製作費足らないのね、ワリとチープだったりするのね、なんて思ったんですが、そうじゃなくて、それは早く閉ざされた世界へ誘うためだったんだな、って後で理解しました。社会との繋がりが断ち切られて孤立してゆく不安感が、躁状態な映像と展開の中にひたひたと染み込んでくる感じが秀逸です。ゾンビという存在そのものが怖いというよりも、コミュニケーションを失った存在になってゆく、というのが怖くて、徐々に失われてゆく仲間という名の希望に、熱い画面とは裏腹な冷たい空虚な気持ちに支配され、見終わってこれが作り物の映画だって事に安心、って感じです。どん詰まりの終末の世界へ向かって疾走するパワフルな悲劇に、意外なくらいに感心しました。ただ、オリジナルとの安易な比較はできません。オリジナルの方は、つい最近見たために、時代性の違いを感じてしまったので、どうしても今のこの時代に語られたこちらの印象が良くなってしまって。映画は作られた時代にリアルタイムに見るのがいちばん、というのを実感させられました。あと、ゾンビものとしては残虐なシーンが少なめ、みたいに言われていたので油断しちゃってたのですが、私にとってはかなりツラい映像いっぱいなのでした。
[映画館(字幕)] 8点(2004-05-29 14:49:21)(良:1票)
520.  チェンジリング(1980)
今思えば、後に色々なホラー映画にパク・・・引用された感のある映画でした。幽霊屋敷ものであると同時に、その幽霊の元の事件に迫ってゆく展開。近頃よく見る「何かいる」系ホラーの雰囲気は、20年以上前のこの映画で既に描かれていました。この映画のカメラワークによるずーんとした恐怖にはなかなか敵わないでしょうけれど。ジョージ・C・スコットの存在感は、この映画の重厚なトーンを更に深くし、恐怖の奥に隠された悲劇をじんわりと引き出し・・・そしてヒカシューの「パイク」でぶち壊し。『ナイル殺人事件』『ビッグ・ウェンズデー』『ヘラクレス』でも同じメに遭っておりますが、洋画にブチ壊しの歌入れるアーティストと配給会社に天罰が下りますよーに!
[映画館(字幕)] 7点(2003-12-10 23:02:12)(良:1票)

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