21. 人のセックスを笑うな
まるでそこにカメラがないような自然な演技。恋人たちの日常を淡々と描いた作品で、好き嫌いは分かれると思う。例えば、宮崎あおいの『好きだ』も淡々とした映画だったが、こちらの方がもっと生々しくて、リアル。永作博美はすごいね。蒼井優もこんな演技ができるんだ~、と感心しました。ひとつひとつのシーンが長くてちょっと退屈なのだが、昔のフランス映画みたいでまったりと観られて良かった。 [DVD(邦画)] 7点(2008-09-02 22:36:34) |
22. PiCNiC(1994)
《ネタバレ》 岩井俊二の映画は、好きな部分と嫌いな部分がいつも混在しているが、本作はその振り幅が最も大きい。物凄く不快でありながら、同時に、魂を揺さぶられるような感動を味わえる。観るときのコンディションに激しく左右されそう。あの先生は本当に気持ち悪いな。首の骨が折れる音も、インパクト大。 [DVD(邦画)] 7点(2008-05-15 23:00:52) |
23. ヒミズ
《ネタバレ》 『冷たい熱帯魚』もそうだったが、園監督の膨大な熱量には驚嘆させられる。前半は物凄い傑作になりそうな予感がしたが、父親殺しから急に展開が尻つぼみに…。こんな親おるかい!と思える(現実にはいるかもしれないが)過剰に〈悪〉な父親を、いとも安直に殺害してしまう軽薄さ。そこから『タクシードライバー』のトラビス・ビックルよろしく〈世直し殺人〉を決意した途端、都合よく主人公の周りで起こる通り魔事件。ヒロインの家庭環境も中途半端に放置。〈自首か自殺か〉なんて、スパイク・リーの『25時』かよ!って、中学生にそんな酷な決断をさせるなよ(震災を絡めているのも無意味)。結局のところ、二階堂ふみのパンチラを拝見できたことが一番良かった。 [DVD(邦画)] 6点(2012-07-15 07:19:37) |
24. 必死剣 鳥刺し
《ネタバレ》 斬られても斬られても立ち上がるトヨエツ侍は、ドリフのコントを連想させ、申し訳ないけどちょっと笑ってしまった。また、自分で編み出したという「鳥刺し」だが、絶命寸前にしか使えない必殺剣なのに、どうやって体得したのだろう?…不思議だ。クライマックスの殺陣では景気良く血飛沫が上がり、上々の出来。役者の演技も素晴らしく、大人も楽しめる本格時代劇。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-12 14:22:35) |
25. 百万円と苦虫女
蒼井優の単独主演作として、彼女の魅力を余すところなく伝えているが、「百万円貯めたら次の町へ引っ越す」という面白いプロットを活かしきれず、消化不良な感じ。投げっぱなしのラストは、こういう作品にはあまり相応しくないと思う。もうちょっときちんとした答えを提示してほしいところ。 [DVD(邦画)] 6点(2009-02-05 21:54:06) |
26. ヒルズ・ハブ・アイズ
《ネタバレ》 こんなことを言ったら皆さんから白い目で見られそうだけど、オリジナル版の『サランドラ』って結構好きなんです。そんなわけでこのリメイクも期待してました。『ハイテンション』は前評判が高すぎて肩透かしを食った感じですが、こちらは良質のリメイク。アレクサンドル・アジャ監督特有のヒリヒリした空気感が良かったです。ジャック・ケッチャムの「オフシーズン」を映画化するなら、是非この監督にお願いしたい。ちなみに、日本で公開が危ぶまれたのは、核実験による放射能汚染で突然変異が生まれる(そして人を殺して食う)という所がマズかったようです。また、「映画秘宝」などで本作をベタ褒めしている人は、日本公開前にアメリカで発表されたアンレイテッド版を観ているからだと思います。確かにちょっと物足りない感があったので、是非そちらも日本で発売してほしいもの。 [DVD(吹替)] 6点(2008-11-27 20:30:32) |
27. HERO(2007)
さんざん宣伝されていた韓国篇があまりにもおざなりで、本筋とほとんど関係がない(とゆーか無理矢理こじつけた感じ)。まあ、TVドラマのスペシャル版としては楽しめる出来。ところで、イ・ビョンホンってネプチューンの原田泰造に似てると思うのは、私だけ? [DVD(邦画)] 6点(2008-03-26 15:53:55) |
28. ピースメーカー
初見時は素直に「面白い!」と思ったが、今観るとちょっとクルーニーの熱いテンションについてゆけず…鑑賞者が年を取ったか。同じような理由で、最近はマイケル・ベイの映画にもトキめかなくなりました… [DVD(吹替)] 6点(2007-11-06 15:23:56) |
29. ビッグ・フィッシュ
大人になったティム・バートン。こういうのも悪くはないんだけど、トーンダウンは否めない。ラッセ・ハルストレムあたりが監督したらもっと違っていたかも。 [映画館(字幕)] 6点(2007-10-30 06:18:24) |
30. ビヨンド
《ネタバレ》 一部でフルチ先生の最高傑作と囁かれている、摩訶不思議なゾンビ映画。ゾンビが最後の方にしか出てこないのが難だが、シュールな作風とイケイケの残酷描写で魅せてくれる。少女ゾンビの頭が爆発するシーン、すげえ!! [DVD(字幕)] 6点(2007-07-27 10:05:51) |
31. ひまわり(2000)
《ネタバレ》 ところどころ岩井俊二みたいな描写があったりするが、詰めが甘いというか、作り込みが浅いというか、名匠になれなかった人が背伸びして作ったという感じ。扱っている題材は悪くないし、今にして観ればかなりの豪華キャストと言える。しかし、結局何が言いたいのかよく分からない(ここのレビューを見て、主人公以外はみんな死んでると知ったが、それが一体何を意味するのか?)。ちなみに、おおまかなストーリーラインは岡崎京子の短編漫画「チワワちゃん」にそっくりである。 [地上波(邦画)] 5点(2013-01-04 01:13:41) |
32. ピラニア リターンズ
《ネタバレ》 前作のお祭り精神は確かに引き継いでいるが、規模が小さくなった上にギャグに走りすぎ。クリストファー・ロイドとヴィング・レイムスの再登板は嬉しいところ。相変わらずおっぱいとち〇こネタ多し。『ナイトライダー』のデヴィッド・ハッセルホフの実名登場など、B級映画ファンへのサーヴィス精神は旺盛で、ラストまで悪趣味なグロと無意味なギャグで通すところは(ある意味)素晴らしい。個人的には、冒頭で死ぬ二人組みのオヤジが、『リーサル・ウェポン』のゲーリー・ビジーと『バタリアン』のクルー・ギャラガーというのがツボ(笑) [DVD(吹替)] 5点(2012-12-25 11:14:14) |
33. ヒルズ・ハブ・アイズ2
「今度は戦争だ!」という仰々しいキャッチコピーのわりに(『エイリアン2』のパクリ)、ボンクラ揃いの新兵たちと食人族の戦いというあまり緊迫感のないものに。登場人物が揃いも揃ってバカばかりなので、誰が死んだって別にいいよって思う。生き残りそうな奴も簡単に分かっちゃうし、もうちょっとキャラクターに個性をもたせてほしかった。ヒロインがシャーリズ・セロン似の美人さんなのが良かった。グロ描写はまあまあかな。 [DVD(字幕)] 5点(2009-03-17 08:23:59) |
34. ヒッチャー(2007)
《ネタバレ》 ストーリーラインはオリジナルとほぼ同じながら、こうも作品の質が違ってしまうとは。やはりジョン・ライダー役のルトガー・ハウアーの力が大きかったか。今作のショーン・ビーンではただの異常殺人鬼に見えてしまい、ハウアーが演じた「純粋な悪」といった無垢な部分がすっぽりと抜け落ちている。細かいところを挙げればきりがないのだが、お気に入りのシーンがほとんど抜けていたし(フライドポテトとか)、主人公カップルの男女を逆転することにもあまり意味を感じない(男弱すぎ)。オリジナル版をまだ観ていない人は、リメイクを先に見ないこと!展開分かっちゃいますから! [DVD(字幕)] 5点(2008-03-10 10:29:09) |