Menu
 > レビュワー
 > FSS さんの口コミ一覧
FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順123
投稿日付順123
変更日付順123
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  ブレードランナー
あの独特な世界観と終末観が、その後の映画に多大な影響を与えたというのも頷ける。深いテーマ性を持つヘビーな内容にも関わらず、決して独りよがりにならないバランス感覚と観客の目を意識したエンターティメント性を備えている。ラストは素直に感動。まさに「アンドロイド」の悲しみ。原題は秀逸だよな~。
10点(2003-10-14 10:05:19)
2.  プレッジ 《ネタバレ》 
自然以外、何も無い片田舎の寂びれた風景は、現役を引退した彼の孤独な心象風景と重なり、その静謐な自然の景観と四季の移ろいは、そのまま人間の人生の盛衰を象徴している。そうした情景描写が抜群にうまい。  それにしても含蓄に富んだ、様々な解釈が出来る作品だと思う。本当に存在するかどうかも定かではない真犯人を追うことで、現役を退いたことによる心の空白を埋めようとした男の妄想なのか、それとも、正しい道筋に立っていながら運命のいたずらに翻弄され、人生を見失って行く男の物語なのか。  それらしい伏線も多い。カーニバルの途中で、第一発見者の少年と凝視し合うシーンは何を意味するのだろうか。ただ単に「あ、あの時の刑事さん」とか、「あ、あの時の少年」と思っていただけなのか。しかし、人間の意思疎通や認識の問題として、どこまでも相手の本音(すなわち客観的な真実)は分からない、ということの暗喩なのかも知れない。  私も最初は、このまま犯人を捕まえて、疑っていた皆が「やっぱり本当に犯人はいたんですね、疑ってごめんなさいm(_ _)m」という展開のハッピーエンドだろうと高を括っていたので、こういう現実の残酷さを突きつけられる展開には驚かされた。  努力や正しいことをしても、必ずしも報われるわけではないという、人生の真理の一部を説いた残酷な現代のおとぎ話。傑作。
9点(2004-09-05 17:05:05)(良:4票)
3.  ファイブスター物語 《ネタバレ》 
五十六億七千万年に及ぶ、壮大な原作のごく一部をアニメ化。モーターヘッドのデザインがゴチャゴチャし過ぎているため、アニメ化は無理と言われていたとかいないとか。この作品だけを見ると割りと普通のロボットアニメのようにも思えるけど、もはや原作の方は、ほとんど神話やおとぎ話の域に達してる。騎士とファティマとモーターヘッドと人間と神々の群像SFファンタジー。考え抜かれた設定や多くの伏線は、ファンとの共同幻想を成立させている。こんな作品はちょっと他に無い。まさかこの作品に完全な「やられ役」として出ているデコースが、後々、重要なキャラとして物語に関わってくるとは思ってなかった(笑)。めちゃくちゃ多くのキャラが出てきては消えていく作品なのに、こういう印象に残るキャラの動かし方が上手い。  原作の雰囲気は結構出ているので、この作品を入門にして原作に入っていくのもイイのでは。あー、ファティマが欲しい(笑)。
[映画館(字幕)] 9点(2004-01-09 19:03:05)
4.  フード 《ネタバレ》 
DVDを買ってしまった。それくらい魅力的。  ちょっと単調かな、と思う部分もあるけど、あのシュヴァンクマイエル監督の醸し出す独創的な世界観は最高。  彼の「食べ物」に対する執着的な視点は、チェコの政治体制下におけるストレスや食糧事情によるものなのだろう。  特に印象的なのは、お互いが食べ物の自動販売機(?)になる作品。結局、食べた物をお互いで食べ合ってるなんて、色々と深読みが出来る。
[DVD(字幕)] 9点(2003-07-03 03:05:16)
5.  ブレインデッド 《ネタバレ》 
けげ、ほんとに「ロード・オブ・ザ・リング」の監督だ。今まで知らんかったw。  作品としての評価は「お笑いカルトホラーの決定版」といったところ。  実は「笑い」と「恐怖」はどちらが欠けても成立しない密接な関係性があり、また相対的に変化し得る「同質性」を兼ね備えたもの。「死」に「笑い」の要素が含まれるのも、ある意味で当然。  今作で特に感心したのは、特殊メイクにかなり手間がかかっている点。あらゆるやり方で「人間の尊厳」を剥奪していく血みどろのアイデアの数々。その情熱は「ロード・オブ・ザ・リング」にも匹敵するw  まあ、ビール片手にゲラゲラ笑って見るも良し、相対化された生と死の意味を考えるも良し。
[ビデオ(吹替)] 8点(2004-09-08 14:13:07)
6.  フロム・ヘル 《ネタバレ》 
数ある「切り裂きジャック」の解釈作品の中ではトップクラスの完成度。陰鬱な霧の中に多くの悲喜劇を包み込んだ、雑多で不潔な19世紀末のロンドンを見事に表現している。死体や血飛沫のリアリティや、光と影をうまく使った映像表現など、細部にセンスとこだわりが見られる。  「切り裂きジャック」の魅力は、その謎解きの魅力とイコール。永遠に答えが出ないからこそ、人々の好奇心や探究心をくすぐり続ける魅力がある。そこにあえて「答えの出ない合理的解釈」を試みるからこそ、切り裂きジャックと、そして娼婦たちは永遠の命を得るのである。従って、「無意味に人を殺しまくっていた方が面白い」、なんて解釈をしていては、謎を追求することで進化してきた「人間の好奇心」の大切さすら忘れてしまうだろう。  そんな数ある解釈の中でも、この英国王室絡みの動機は、五人の娼婦殺しの謎と有機的に結びついていて、非常に説得力があり、他の多くの謎の説明にもなっている。  ただ、怪しげなフリーメーソン等、ちょっと雰囲気で誤魔化していて、あまり切り裂きジャックの謎解きとは関係無い部分があるのは残念。史実と違う部分も多いが、あえて変更を加えても、少しだけ希望を残すという終わり方には、いい意味で監督の独自の解釈が見られる。  後世の人間が、こうした謎解きを楽しめるほどに語り継がれる伝説となったことが、殺された娼婦たちに対するせめてもの慰めだろう。
8点(2004-08-13 16:56:28)(良:1票)
7.  [Focus]/フォーカス(1996) 《ネタバレ》 
低予算の邦画サスペンスとしてはマイナーながら高レベルな作品。  その場の臨場感を出したり、どうなっていくか分からない不安感を演出するには、変に凝った事をするよりも、こうしたドキュメンタリーっぽい撮り方をするのが手っ取り早い、という好例。カメラの手ブレや不安定な主観視点が、何もしなくてもリアリティを醸し出してくれる。  些細なトラブルから、取り返しのつかない事態へ急転直下していく展開は、現実にもあり得そうなだけに、見る者にとっても感情移入しやすい。  マスコミ批判という点では、「破線のマリス」とも重なる部分があり、それ以外でテーマとしていまいち何が言いたいのか分からない欠点も似ているが、単純に不条理な運命の悪戯にただ翻弄される人間の姿を描いたサスペンスドラマとして見るなら、下手に理屈っぽくない方がいいかも知れない。  浅野忠信の演技力はなかなかのもの。「盗聴はするが、それ以外は決して常軌を逸した犯罪者ではない普通の青年」の追い詰められた演技がうまい。人を殺して狼狽たえ、恐慌を来たす様は鬼気迫るものがある。  ラストも見る者によって、色々と解釈が出来そうで、すっきりはしないものの終わり方としてはリアル。全体的にテンポも良く、時間も短めなので、いったいどうなるのかという興味が持続する。   ただストーリー自体にはミステリー的な謎解きが出てくる娯楽作品ではないので、本来は7点くらいが妥当だが、もっと評価されてもいいので8点献上。
[ビデオ(邦画)] 8点(2004-07-10 21:42:15)(良:1票)
8.  フェイク
「信頼とは何か」が、この作品のテーマですね。FBI捜査官としての信頼、夫としての信頼、マフィアとしての信頼、友人としての信頼。すべてに共通しているのは、「人間としての信頼」でしょう。「人間付き合いとは相手に期待することではない」という人間関係の本質が、ラストのレフティのセリフに集約されています。
8点(2003-12-19 17:53:06)
9.  ファウスト(1994)
怖い。あの操り人形の不気味さは凄すぎる。命を持っちゃってます。現実と非現実の境界が曖昧な、まさに白昼夢の世界に眩暈すら覚える。撮影中、色々と事故やトラブルがあったというのを聞いてさらにゾっとした。
8点(2003-08-28 10:27:59)
10.  フローラ
わずか15秒程度の作品であり、ここに登録されてても良いのかと思うくらいの超短編w。  「肉片の恋」同様、実にシュヴァンクマイエルらしい、シュールレアリスト特有の「死生観」が的確に表現されている。野菜や果物で形作られた「人間」が、為す術も無くあっという間に腐敗していく姿に、時の流れへの諦観と共に、死への渇望が現れている。 まあ、これ以外の解釈はちょっと無理があるし、別に深読みする必要も無いでしょw。
[DVD(字幕)] 7点(2006-01-19 17:51:05)
11.  ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン 《ネタバレ》 
内容はFFⅦの戦いから二年後の後日談。当たり前だけど、この作品を楽しむにはゲーム版のFFⅦをプレイしている必要アリ(もっとも興味のあるファンしか見ないと思うけど)。  CGのレベルは凄いの一言。髪の毛や人肌、水、土、鉄、木、革、砂埃など、ちゃんと物の「質感」が表現されている。ここまでやってくれていれば、さすがにオールCGだからと言ってケチをつけるのは躊躇われる(笑)。  ただ、残念ながらストーリーはイマイチ。ファンなら誰でも一度は考えそうな同人誌的な「後日談」であり、かなり練り込み不足と言わざるを得ない。敵キャラの言う事、やる事も、かなり幼稚な印象。  セフィロスが現れるシーンも分かりにくいし、おまけにセフィロスの言う事まで薄っぺらい。あくまでセフィロスは個々人の記憶の中の「過ち」や「理想」の象徴としてのみ描いて、直接出現させるべきではなかったと思う。  アクションも派手なのは良いとしても、ちょっと非現実的過ぎるシーンが多いのは興ざめ(序盤、教会でのティファの戦いが一番リアリティがありカッコ良かった)。バハムートやセフィロスとの戦いは物理法則とか無視しすぎで、アクションシーンに説得力が無い。  もっと、一撃一撃、一言一言に色々な意味で「重み」が欲しい。彼らの戦いは、「殺し合い」ではなく「語り合い」であって欲しい。  
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-30 22:26:12)
12.  フォーン・ブース 《ネタバレ》 
このシチュエーションを見て、スーパーエキセントリックシアターの「印鑑を鼻につめて「村祭り」を歌え」を思い出したのは私だけですか?  このコントさえ思い出さなければ、全体的にテンポも良く、サスペンスとしては上質な部類。ただ、最近のミステリーやサスペンスの自家中毒的な傾向として、無理にでも「どんでん返し」を持ってくるパターンが多過ぎ。  もちろんそれで結果的に面白くなれば良いけど、あまり必然性も無く「オチのためのオチ」のような真犯人が出てくるなら、やらない方が良い場合もあるので、そこら辺が難しいところ。  そういう点で見ると、残念ながらこの作品はどちらかと言えば後者。  主人公の他人を見下したような態度に対して、世の「傲慢の代表」に対して制裁を加えるというなら、むしろ犯人はピザ屋の方が説得力があった。  あの真犯人では作中において主人公との接点が無いので(無論、見ている観客にとっても)、ラストで出てこられても「あんた誰?」の世界だし、動機面もただの「世直し気分で自己満足☆」といった愉快犯程度の感覚では感情移入もしにくい。  細かい所にも突っ込みたくなる部分があるし、もう少しだけ脚本を練り込んでくれれば傑作になった可能性があっただけに惜しい。  
[ビデオ(字幕)] 7点(2004-07-07 12:19:50)(良:1票)
13.  BLOOD THE LAST VAMPIRE 《ネタバレ》 
デジタルアニメとしての完成度が高い。リアルな吸血鬼像も良い。しかし、「ハンター対人外の魔物(特に吸血鬼)」という基本設定にオリジナリティが無いのは残念。時間的な制約もあってか、設定全般のディテールが練りこまれておらず、薄っぺらいままなのが難点。  「主人公が普通の人間ではなく、狩る側でありながら、狩られる側と深い関係がある」という設定もよくあるパターンだし、ハンターをするに至る彼女の過去や組織との繋がりなども含め、ほとんど掘り下げもされないまま。ラストの戦争批判へ繋げる言説も唐突。  全体的にまだ未完成品といった感じ。長期シリーズ化してくれたら面白くなるはず。
[ビデオ(邦画)] 7点(2004-03-19 03:47:30)(良:1票)
14.  4thフロアー 《ネタバレ》 
サスペンスとしては設定もストーリー展開も、そしてバレバレのオチも含めて、よくあるパターンではあるものの、全体的にはきちっとまとまっていて、テンポも良い作品。  実際、隣近所の騒音問題などは、誰の身にも起こり得る現実的な問題なだけに、感情移入もしやすいし、恐怖感も伝わりやすい。  ただ逆に言えば、この手の設定(新生活、怪しげな隣人、無理解な周囲の人間、崩れていく平穏な日常、誰も自分の言う事を聞いてくれない等)が既にあまりにもありがちで新鮮味が無いのは確か。一番親切で身近な人間が犯人とするオチも黄金パターン(と言うか、無関係な人間が犯人では作品としてつまらない以上、そういうパターンにならざるを得ないけど)。出来れば何かひとつでも目新しい設定があればサスペンスとしては傑作になった可能性があるだけに残念。3点以下を付けるほどの駄作ではないが、8点以上の傑作でもない。まさにここの平均点が妥当。  サスペンスやミステリー慣れしている人には物足りないけど、普段あまりこの手のジャンルを見ない人にならお奨め出来る。
[ビデオ(字幕)] 6点(2004-06-27 07:35:10)
15.  フレディVSジェイソン 《ネタバレ》 
これまた惜しいな~。「エルム街」も「13金」もリアルタイムで見てきた自分としては、ホラー界二大スターの夢の共演が実現しただけでも感涙ものだけど、期待が大きかったせいか、こじんまりとまとめた地味な作りにがっかり。  「エイリアンVS. プレデター」などもそうだけど、この手の企画モノ(他に映画で「夢の対決」シリーズってほとんど見た事ないけど)は、キャラ同士の「バランス」を取ろうとする余り、返って両者の個性や魅力を出し切れずに終わっちゃう事が多い。ファンとしては、もっとストーリー的には破綻しても良いから、キャラの持ち味をとことん活かして欲しい。大事なのは「異質」同士のぶつかり合いのはず。  特に今作は片方が文字通り「夢」の世界の住人だから、脚本作りはさぞ難しかったと思うけど、もう少し作品として暴走してしまっても良かったように思う。  「恐怖感を復活させるためにジェイソンを使う」という発想や、シリーズをきちんと踏襲した矛盾の少ない真面目な設定が上手いだけに、キャラのバランス取りの結果、作品自体がこじんまりとしてしまったのが残念な限り。  しかし、ここまで来るとキャラ的に、と言うより、商業的に死ねない二人が憐れ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2004-05-21 05:15:21)
16.  フェノミナ
昔に見たまま、「サスペリア」とごっちゃになっていた部分もあったので(笑)、久々に見てみました。いかにもダリオ・アルジェント監督の趣味と深層心理を具現化したような作品ですが、これは単なる「美に対するサディスティックな破壊願望」と言うよりも、美を穢し、貶め、美醜を「等価値化」することこそが、美醜に対する正しい認識なのだという監督の主張なのではないかと思いました。「可憐な美少女」と「血や腐乱死体」という演出は、むしろ対比の演出として分かりやすく、効果的なんですよね。音楽は同じゴブリンでも「サスペリア」の方がはるかに上。
6点(2004-05-04 13:59:30)
17.  ファーゴ
どうも、これって監督の「創作」みたいですね。しかし、そうなると、ちょっと話が違ってきます。冒頭に、堂々と「実話です」と入れること自体が、コーエン兄弟の仕掛けたギミックだとすると、それは少しルール違反ではないかと思います。あまり感心できる「仕掛け」ではないでしょう。話自体は確かにリアルなんですが、その分、犯人探しや謎解きのカタルシスは皆無ですし、それに加え、実話ではなくフィクションであることの反動が、作品全体の「意味」と「価値」を変質させる結果になっていると思います。それなら始めから「フィクション」として見せるほうがよかったのではないかと感じます。平凡ながらも日常をしっかり生きている女刑事やその旦那、それに対して、安易に金を手に入れるために犯罪に手を染めていく男達。そのキャラ描写による対比が秀逸なだけに少し残念です。
6点(2003-12-13 14:02:55)(良:2票)
18.  ファイナル・デッドコースター 《ネタバレ》 
結局、シリーズ三作を見てしまった訳だけど、内容的にはどれも同じで、自分の感想にもまったく変化が無い(笑)。  要するに、普通のホラーにおける怪物や殺人鬼を、「死神」とか「運命」というものに置き換えただけ。どこから来るか分からない唐突な死の恐怖は、いつ殺人鬼に襲われるか分からない類の恐怖とほとんど変わらない。  結局、「運命」と「必然」と「偶然」なんて、どれも同義語みたいなもんだし、それと同じで、悪魔(死神)と神も同じような存在で、人智を超越したところで生死を操られていては基本的にどうしようもなく、それこそ運命として受け入れるしかない訳で、その感覚は恐怖と言うよりは「諦観」や「畏怖感」に近い。  とにかく、ひたすら不可知的な死に纏わり付かれているだけで、「意外な死に方選手権」にしかなっていない。もう少し展開に何か工夫や意外性が欲しいところ。どっちみち運命から逃れる事は出来ないというオチもワンパターン。  個人的には、やはり神や悪魔よりも、「人間の思惑」が裏にあるほうがはるかに恐ろしいと思ってしまう。  まあ、物が落ちたり、転がったりと、色々な偶然が積み重なって、意外な死に方に繋がっていく様は「ピタゴラ装置」みたいでちょっと面白かった(笑)。
[DVD(吹替)] 5点(2007-07-07 13:50:42)(良:2票)
19.  ファイヤーウォール 《ネタバレ》 
良くも悪くも分かりやすい、実にハリウッドらしい誘拐サスペンス。確かに突っ込みどころやご都合主義は多々あれど、リアリティより娯楽性を優先した結果なので、その辺を理解すれば許容できない程じゃない。  「家族のためとは言え、人を殺したり銀行のシステムに侵入するのが許せない」という意見も分かるけど、殺したのは犯人だけだし、あの状況なら犯人の言いなりになるのも仕方ないでしょ。むしろ犯人を殺さずに捕まえて警察に突き出すなんて優等生的なラストじゃないだけマシ。ちゃんと金も取り戻したしね。  飼い犬まで助かるハッピーエンドってのも別に悪くはない。確かに「知的な駆け引き」などはほとんど無いので、とても傑作とは言えないが、全体的に緩急の効いたテンポの良い作りのおかげで、ヒマつぶしにはなるレベル。ただあの後、警察や同僚に何て説明したのか、そっちの方が家族を助けるより大変そうだ(笑)。  
[DVD(吹替)] 5点(2006-11-05 00:12:32)(良:1票)
20.  フォロウィング 《ネタバレ》 
まさに「メメント」の原型。  低予算サスペンスとして初見ならそこそこ楽しめるけど、このやり方は微妙。ルール違反とまでは言わないけど、あまり褒められたやり方とは言えない。  最大のネックは時間軸をバラしてある事が、「観客に対する目くらまし」にしかなっておらず、ストーリー展開上の必然性や関連性が無い点。その場さえ謎めかせれば良いというものでもないと思う。  「メメント」は記憶を維持できない事と、時間が混交している事が、ストーリーやテーマとも有機的に関連していたが、今作の場合は単に脚本の弱さを誤魔化すためにしか見えない。  基本となるストーリーはミステリーやサスペンスとしてはよくある「裏切りパターン」で、特に目新しさは無いし、時間軸上に沿って見たら、謎やどんでん返しは何も機能しなくなるはず。また白黒映像でなくてはならない積極的な理由も見当たらなかった。  やはりミステリーやサスペンスは小手先の誤魔化しではなく、純粋に脚本で勝負して欲しいところ。  この作品から「メメント」というオリジナリティのある作品に昇華させた点は評価。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-27 01:37:52)(良:1票)
0475.50%
1627.26%
2647.49%
312514.64%
416319.09%
514516.98%
6829.60%
7758.78%
8495.74%
9303.51%
10121.41%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS