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 > 鱗歌 さんの口コミ一覧。114ページ目
鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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2261.  蝿の王
W・ゴールディングの『蝿の王』。学生の頃読んでメチャメチャ興奮して、夜、寝付かれなくなっちゃって、翌日周りの連中に「こりゃすげー小説だ!」と薦めて回って顰蹙買いまくった、私にとって最も大事な外国小説。物語に配置された数々のメタファーが、クライマックスに向かってギリギリグリグリゴリゴリと胸を締め付けてくる恐怖、まさに飛びっきりの衝撃でしたよ。だもんで、やはりメタファーを駆使しつつもサッパリ恐怖を掘り下げられなかったキングの『シャイニング』なんて、ちょっと今まで悪口言い過ぎたかも(笑)。さて、有名な小説を映画化した作品について、ここまで小説の方を持ち上げちゃった後には、当然、映画の悪口が続くというのが世の常ですが・・・本作、いや、なかなか悪くないんじゃないスか。原作の悪夢のごとき詩情、とでもいいますか、あの息苦しさをコトサラ無理して演出しようとせず、むしろ直線的にコンパクトにまとめており、人間が野生の中でフォースの暗黒面に墜ちていく姿をスターウォーズよりも端的に描いています・・・うーむ。しかし何か物足りないのう。原作と映画は切り離して鑑賞すべき(ってか、その方が映画を「映画らしく」鑑賞できる)のかも知れんけど、いったん原作を頭から忘れ去るなんていう器用な芸当は出来んよ。「映画はストーリー(のみ)ではない」のと同じく、「小説はストーリー(のみ)ではない」。そして出版され広く知られた小説は我々共有の財産(!)、それを映画化する際には、物語の上っ面だけ借りてくるんじゃなく、小説の持つ“本質”を映画にしっかり投影して欲しーなーなんて思っちゃうのよ。比較されたくなきゃ、オリジナル脚本の映画を作ればよいよ。でも、小説をネタに日々、映画は作られ、そしてナゼか、止せばよいのに僕らもそれをついつい観ちゃう。原作と違うからと文句を言ってみたりもするが、原作にとらわれ過ぎるのなら映画化する意味が無いかもしれない。ムムム、映画って何だろう、ナゼ、人は映画を作り、またそれを観るのだろう。などと頭を悩ますことになるわけで・・・それが判らないからまた映画を観るという悪循環(笑)。ま、それはさておき、最後に、“ついつい小説と映画を比較しちゃう”視点からの素朴な感想。「小説ではクライマックスにおける主人公ラーフの“混乱”が、何よりもコワかったよ。映画ではあんまし混乱しないから、あんましコワくなかったね」
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-30 22:56:42)
2262.  男はつらいよ 葛飾立志篇
御前様の身内で大学の研究者とやらいうヒトが、とらやに下宿する、だと! どっかで聞いた話だ! そうそう、「寅次郎夢枕」だ! そのヒトって確か、米倉斉加年演じる東大の助教授。 でも肝心の米倉氏は、本作では巡査役やってるぞ! どうなってるんだ、こりゃ、米倉二役か?! と思ったら、今回は米倉ヘンテコ助教授ではなく、考古学専門の女性の助手で、これが今回のマドンナでしたとさ。いや~びっくりしたよ、もう。というわけで、次シリーズのパロディを織り込んでいるという、なかなかシュールなギャグでありました。そういえば、女子高生役の桜田ズン子のそばで、米倉巡査が現実世界での彼女のヒット曲(ようこそここへ~クッククック~)を口ずさむシーンなども、これに近いシュール・ギャグ。というわけで、今回の作品は、パラレルワールド感あふれる作品となっていますね、あはは。もう一つ付け加えてきますと、マドンナの勤め先はセリフ中では触れられないけど、彼女が本郷通りから東大正門に入っていくシーンが、しっかりと織り込まれておりまする。前置きが長くなりました。本作、いささかストレート過ぎるかな、という展開で、スッキリアッサリしております。人はなぜ学ぶのか。先生が美人だから? うんそりゃ確かにそういうハナシなら、一生懸命勉強するわな。でも、田所教授を見よ。生活にはな~んの役にも立たん知識を山ほど有している。確かにな~んの役にも立たないようなんだけども、そのおかげで、寅さん程の異色の存在に対しても一歩も引くことなく、丁丁発止と会話を弾ませていく、そのカッコよさ。そうだ、ナゼ学ぶかと言えば、自分の世界が広がるから。とっかかりはそれでいいんじゃないの。学問が幸せに直結するとは勿論限らないんだけど(ってか、学問に打ち込んだ教授と打ち込まなかった寅さんが意外に相似してたりもする)、それでも、田所先生、カッチョよいぞ。こういう存在に、憧れる。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-05-29 20:40:47)(良:2票)
2263.  最後の戦い
セリフ無しの近未来SF。いやSFと言っても小汚いおっさんばっかし出てくるんだけど。セリフ無しでもちゃんとストーリーが判る・・・ようには必ずしも作られてないこの映画。このファジーさが、ヤサグレた映像にピッタリだったりもする。まあ、正直言って、いっそセリフが無くて字幕が無いと、おかげでかえって映像に集中できちゃったりするのよね。だもんで結構面白かった・・・のはいいけど、一番印象に残ったのがジャン・レノのブリーフ姿だったりする。これはキツイ。あと、エリック・セラの音楽も、本作「は」、なかなかに魅力的だったんじゃないでしょうか、ね。
[地上波(字幕)] 7点(2006-05-29 19:36:08)
2264.  キングダム・オブ・ヘブン
モーレツな合戦シーン、いやはやご苦労さまでした。でも、「この合戦シーンを盛り上げるには映画の長さはこのくらい必要だナ」「じゃあ脚本をもっと水増ししないとナ」「でもネタがないナ」みたいな感じがして。スペクタクルシーンを見せたいというのが目的なんだったらもうちょっとドラマをまとめてよ、とか、ドラマを見せたいんだったらこのハデな合戦シーン本当に必要だったの?とか、でもこのイビツさもまたそれなりにオモシロかったりするんだよなあ、とか色々無責任なことを考えてしまうわけですが。映画はもっともっと、「理不尽」でよいと思うぞ。冬木を見倣え(←誰だよ)。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-02 22:34:56)
2265.  幕末
主演の中村錦之助、本人は自分のことを「サカもとりょーま」と名乗っているが(注:カタカナ部分にイントネーションをつけて読んで下さい)、途中からはやはり、宮本武蔵の霊が降臨しちゃってる。寺田屋騒動ではナゼか敵をバッサバッサ斬りまくり!まさに「錦ちゃんのどこまでやるの」状態!いよっ待ってましたっ。でも小百合さん、露出が少なすぎるぞ~っ。ってそれはどうでもいいですけど。まあ、日本史において圧倒的な人気を誇る坂本竜馬を描いた映画ということで、各人のイメージに合うかどうかが難しいところ、少々豪快さに欠けるネクラな印象の竜馬ではあります。しかも、映画全体がややブツ切りのエピソードの積み重ねで、坂本竜馬という主人公が見えにくい。でも、それを補うように、最後の夜のシーンでは、しっとりと彼に語らせ、その後に訪れる暗殺の衝撃を盛り上げるのに成功しているように思えます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-16 11:14:15)
2266.  フールズ・ファイア
もしもアノ有名な芸術家が現代において映画を作っていたら?なーんてことを想像しちゃうんですけどね、例えばピカソがスタジオジブリで長編アニメを作っていたら?とか、ジャコメッティがエイリアンの造形を担当していたら?とか、ウォーホールがホラー映画を作っていたら?とか(そりゃやってるよ)。で、まあ、「そしたら、もしかしたらこんな映画になってたかもなあ」みたいな感じの映画です。→ってことは逆にいうと、少々コレミヨガシに作りこみ過ぎでストレートな感じもするんですけども。でもその悪趣味ぶりが、確かに見所で、キグルミ登場人物や得体の知れないセットに、現実感はおろか遠近感覚まで狂わされ、不気味でありながらどこか妖艶とも言える、奇妙な世界が繰り広げられます。ところで音楽ですけども、挿入されるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲8番、聴いてて特徴のある演奏、「これってクロノスカルテットじゃないの~」と思ったら、やっぱりそうでした。変にマッチしておりましたなあ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-04-16 10:50:01)
2267.  男はつらいよ 寅次郎夢枕
ナントモまとまりのない作品なんですけども、その分、ドタバタの効いたファースな作品になっております。セリフが冗長でクドイと思えてしまう部分もあるものの、ギャグも充実してて、一長一短。個人的には、冒頭の渋柿のくだりでバカ笑いしちゃったもんで、この時点で笑いの導火線に火がついちゃった、ははは。途中、旅先のシーンでヴィヴァルディの『四季』をかなり長々と引用して、ちょっと真面目な雰囲気も出すけど(なんだか『四季』がまるでイイ曲みたいに聴こえてしまったぞ)、あとは、寅さんの恋と、ナゾの東大助教授とが、噛み合うようで噛み合わず、支離滅裂なストーリーのまま強引に終わっちゃうスゴイ展開、暴走気味の作品でした。どうでもいいけど大学でのロケ、ありゃ東大じゃあないよな。もしやニセ助教授だったのか?  (ところで、最後にせっかくイイ感じになったのに引いてしまっていまくいかない寅さん、ウチの妻が観てて業を煮やし、「こんなの男じゃない!」と。「じゃああの助教授の方は?」「あれは人間じゃない!」・・・だそうです)
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-15 19:40:08)(笑:1票)
2268.  オールド・ボーイ(2003)
裏には裏があり、底には底がある二重三重のストーリー構成、どこまで行っても逃げ切れないような泥沼の世界には、正直唸らされました。それにまた、カッチョよいのよね、場面場面が・・・と言って素直に面白かったと言って終わりたかったのだけど、さすがにクライマックスは「やり過ぎ」、ここまでくると白けてきちゃいました。残酷描写に頼った衝撃は(特に繰り返しの鑑賞には)威力を損ねやすいもの。せっかく「カッチョええなあ」と思って観てたシーンの数々が、遡ってどれもこれも嘘臭く感じられてきちゃったのよね。ああ、あのタコの踊り食いも、所詮はコケオドシだったんだよなあ、と、醒めた気分で思い返してしまう。さらには、「ウヒョウヒョ、これ、グランプリ、決定ね。誰か文句ある~?」とか言ってタランティーノが喜んでる光景すら想像されてしまう。というわけで、残念な部分の残る映画でした。とは言っても、観終わってから、(最近はロクに聴くこともなくなった)ヴィヴァルディの「四季」の「冬」をフト無意識に口ずさんだりしてた私。やっぱり、この映画、カッチョよかったのは間違いないんだね。
[DVD(字幕)] 7点(2006-04-02 23:22:31)(良:1票)
2269.  巨人の星 行け行け飛雄馬
巨人軍入団最後のチャンスに賭ける飛雄馬、その壮絶な闘いを描く感動のアニメ巨編! 各方面より絶賛の嵐! 「類を見ない心理描写」(ウシントン・ポスト紙) / 「むくつけき男たちの情熱、そして熱い友情。これが真のベースボールだ!」(NYタ仏ズ紙) / 「日本野球快進撃の秘密が、ここにある」(ホヒー・ハレンタイン監督) / 「巨人軍の監督としてただ一人、チームを優勝に導けなかった堀内。今にして思えば、当時から詰めが甘かった」(続売新聞)・・・・・・すんません勿論ウソですけども。で、私の感想ですが、そうですね、登場人物みんな、本当によく泣きますねえ。情緒不安定なんでしょうなあ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-02 22:50:09)(笑:1票)
2270.  ハルク
子供の頃、テレビシリーズの「超人ハルク」、大好きでしたよ。子供って、筋肉ムキムキが大好きなんだねえ(と一般化する)。そして何となく漂う哀愁。あの超人ハルクが、CGになって帰ってきた!と思ったら、暗くて何やってるのかさっぱりわからん!イライラ~!と思ったら、突然、これでもかとイヤミな程に明るすぎる陽光の下に姿を現すハルク! こりゃ見やすくていいや、がんばれハルク~! 一方迫り来るは、「大」戦車軍団(笑)! こんなショボイ数の戦車、映画らしくなくって新鮮さすら感じる。こんなことで大丈夫なのか、アメリカ軍! というわけで、ハルクの手にかかったらひとたまりもないんだけど、さあ、ここがハルクの腕の見せ所。戦車を振り回してハンマー投げ! 室伏選手が以前、CMで巨大レンゲを投擲していたが、まさにそれに勝るとも劣らぬハルクの大投擲&気合のポーズ! このシーンに限らず、映画のアチコチでハルクのダイナミックな「投げ」が登場、なかなかの快感でありました。映画はこの後、支離滅裂となり(いやその前から支離滅裂だけど)、「お見苦しいものをお見せしてすみませんでした」とばかり、最後はまた画面を暗くして何がなにやらよく判らないまま終わってしまう。いやはや、おそらくもっと普通に「CGの都合」を優先し、普通にゴマカシつつ普通にCGを使って普通にハルクの活躍を描けば普通に面白い映画になったかもしれないのに、敢えてその「普通のゴマカシ」を逆手にとったかのようで、これがかえって味のある仕上がりになってます。「おや、この映画、もしもハルクさえ登場させなければ、ちょいとした傑作になっていたんじゃないの」と思った人がいれば、まさに成功と言えるでしょう(か?)
[DVD(字幕)] 7点(2006-03-25 20:28:47)
2271.  男はつらいよ 寅次郎忘れな草
ゴジラシリーズにおけるキングギドラ、ウルトラマンにおけるバルタン星人、に匹敵する、寅さんの永遠の好敵手、リリー松岡!が初登場の本作。キップの良さと、その裏に孤独を隠し持っている点では、寅さんに相通ずるものがある彼女だけれど、その「孤独」の性質が寅さんとはチト異なる。むやみに惚れっぽく直情型、でも照れ性で孤独から抜け出せない寅さんに対し、リリーはどこまでも冷静な観察者、それでいて情熱への憧れが捨てきれない。そこに彼女の孤独があり、これはむしろ寅さん正反対のキャラとも言えるかもしれません。よって二人はまさに凸凹コンビ、互いに補い合ってピッタリの相性に見えることがあっても、実は二人は絶対に結ばれえない間柄のようにも思えます。とりあえず本作における彼女と寅さんとの関係は、少々拍子抜けするほど、アッサリ唐突にケリがつけられます。後に『相合い傘』で描かれる彼女との再会は、大変苦いものとなるのですが・・・(『相合い傘』の方が本作よりも内容的に深いものを感じます)。ところで、本作において、リリーと寅さんが水辺で語り合うシーンで、ナゼか彼女の足元を写すカットが挿入され、瞬間、ちょっと不思議に感じたのですが、続けて観ているうちにフト、「あのカットは、彼女の足元を見せたかったんじゃなく、彼女が手にしていたタバコを見せたかったんだ」と気付きました。つまり、「彼女がタバコを吸う女性である」ことを見せることで、彼女がどのようなキャラクターかを端的に表現したカットである「はず」が、何しろ現代の感覚からすればタバコ吸う女性なんて珍しくもなんともないもんで、私はその意味をすぐに読み取ることができなかったんですね。まあ私がウカツであることには違いないんですけども、時代は変わったんだなあ、とも思わせられたシーンでした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-02-28 23:18:28)(良:1票)
2272.  MEMORIES
3話構成のオムニバスで、互いのストーリーなり設定に直截的な連関はないのですが、いずれにもレトロなムードが漂って、どこか繋がりを感じさせます。そして、後の物語ほど、時代背景が古くなっていく---らしい---のですが、それでいて実は後の物語の方がどこか終末的---実はこちらの方が時代的には後なんじゃないか?と何となく思わせる雰囲気があります。わたしゃ個人的には、2話目の、あの研究所の雑然とした雰囲気が、ものすごーくリアルで好きですね。もしや、ホントにどっかの研究所を取材したのでは?廊下にダンボールが積み上げてるあたり、なかなか実写映画のロケでは表現できません、多分、研究所側が気をつかって、事前に片付けちゃうからね(それに、消防法違反?)。いずれの作品も、動画の緻密さは実に見事でして、この映画を観、この緻密さに触れていられるひと時というものは、実に贅沢な時間であります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-02-19 22:39:26)
2273.  シモーヌ
21世紀版『トッツィー』とでも言いましょうか。今回は女装どころか、実在しないCGバーチャル女優。まーさすがに、多分に荒唐無稽なコメディタッチの映画、ではありますが、ハリウッドのダメな現状を小馬鹿にし、色んな人を敵に回しちゃいそうな、はたまた、ついでに自分の首も締めそうな、思い切った映画でもあります。「俳優なんて実はCGでもいいんじゃないの~」と言うにとどまらず、「肥大化しシステム化されきった映画産業なんて、所詮、実態の無い幻影じゃないのか」、と、問題は深し。それを、まあ一応、笑って飛ばせるかな、という、ギリギリ角の立たない映画に仕上げて、楽しませてくれます。いや実際、アホらしくて楽しい映画。ストーリー的には、落としどころが無くて困ったのかな、と思わせる、いささか張り合いの無い展開ですが・・・。映像的には、背景を赤や緑の単色に染めてみたりして、ちょっと非現実感を加え、荒唐無稽な内容にマッチしておりました。またコレを観ながら、読む必要のない裏を読んでみるのもまた楽し、「このシーンの背景もCGではないのか」「このシーンの群集も実在しないCGではないのか」「そもそもこの人は本当にアル・パチーノ」なのか、等々。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-19 22:20:00)(良:1票)
2274.  アクシデンタル・スパイ
あんまりヒネリのない展開、ナゾめいた展開と思ったその都度、すぐに真相が明かされ、あまり高いテンションを保てません。ジャッキーもさすがに歳で、肉体アクションにも勢いがない。彼もそろそろ限界か?と心配するが、いやとんでもない、しっかりと劇中で素っ裸になってみせ、いまだ衰えぬ肉体を披露。これにはなんだかホッとしたね。この肉体ならまだまだいけるよ、ジャッキー。彼は局部を一生懸命隠しながら逃げ回るが、なんでそんな必死に隠すんだ、肉体美には自信あるけど、アソコには自信ないのか?ってなワケはなくって、そう、彼は正義の味方、そして映倫の味方。「いや、でも一瞬見えた」とかなんとか、みんなでワイワイ言うのもまた楽し。さてそんなわけで、何かと物足りないように思える部分もあったりする映画なのですが、それでもなんでも、やっぱりジャッキーはアクション映画の申し子、ちゃんと派手なアクションも準備してて、満足! アクションが派手なシーンほど、ストーリーに無関係、という大きな泣き所はあるけれども、それでもさすがと言いたくなる。クライマックスの(ホントに本筋に関係ない)カーアクション! いかにもレトロなアクションシーンだけど、やっぱりこういうの観たいんだよ、わたしゃ。もうニコニコしちゃいます、にこにこ。「トラックは高いところから落とせ」というのは、アクション映画界の常識。基本に忠実なジャッキーに乾杯。
[地上波(吹替)] 7点(2006-01-08 22:21:38)
2275.  男はつらいよ 寅次郎春の夢 《ネタバレ》 
寅さんvsアメリカ人、という、カルチャーギャップ・ネタなんですけども(「外国人に梅干」なんてのは定番ギャグ)、しかしこのアメリカ人を「米国版寅さん」風に描いたのが秀逸で、外国人が珍しくなくなった現在でも古びることのない笑いと感動があります。このアメリカ人、寅さんほど押しが強くはないのですが、まあ、寅さんも口ばかり達者で、さほど商売上手ではない点では似たようなもの。それに、あの帽子、あのカバン、そして大いなる勘違いモード、まさに寅さんそっくりじゃないですか。「アメリカ大っきらい」と言い、アメリカ人批判を繰り広げてはばからない寅さんとは何かと衝突するんだけども(ついには異種格闘技戦へ発展?)、やはり似た者同士、寅さんが未亡人に失恋すれば、アメリカ人マイケルはさくらに失恋。マイケルへの恨み言をつぶやくさくらに、寅さんが「勘弁してやんなよ」と言うのには、グッときちゃいました。失恋した者の気持ちは失恋した者にしかわからない。人生に不器用な者同士が理解し合う瞬間、ですね。早朝の上野での別れのシーンでは何と、寅さんはトレードマークのひとつである、首にさげたお守りをマイケルにあげちゃう。寅さんの罪滅ぼしであると同時に、山田監督とっておきのサービス、ですよね。それにしても、確かに、さくらは複雑な心境でしょうなあ。みなマイケルに好感を持ち、おばちゃんなんか、「ヘタな日本人よりアメリカ人の方がよっぽどいい」などと持ち上げまくってたのに、フタをあけりゃあ、その「ヘタな日本人」とおんなじ、ただの惚れっぽいオッサン。男と言うヤツはどいつもこいつも・・・とは言え、何だか久しぶりのドキドキ感。そういえば、お兄ちゃんは年がら年中、こんなふうにときめいたり落胆したりしているんだ・・・てなトコでしょうか。寅さんに対する彼女の同情は、いつもと一味違ったハズ! ところで、アメリカに帰ってからのマイケル、相変わらず冴えないセールスマンで、今日も車で外回り、途中ガソリンスタンドに寄るのだけど、そこで彼が持っていたのは、さくらの写真。いつの間に入手を・・・いやいやそんなことはどうでもよくて、おおおおっ、このシチュエーション、『ターミネーター』のラストでパクられてたんじゃないか!?何となく、ですがね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-01-08 19:31:10)(良:4票)
2276.  ヴァン・ヘルシング
吸血鬼のおねえさんたちがドラキュラに怒られたとたんにシュンとなるところがおもしろかったれす。でも肝心のドラキュラ本人は口ほどにもないやつでカッコわるかったれす。以上。
[DVD(字幕)] 7点(2006-01-05 21:00:46)
2277.  いかレスラー
主演はあの不屈のレスラー・西村修。若手時代には柔軟な肉体を駆使したスープレックス系の技を得意とし、新日本プロレスとしても将来のエースとして大きな期待を寄せる存在であった。しかし思うように結果を出せない。海外修行もゴネて延長させてもらい、ようやく帰ってきたがやはり結果が伴わない。周囲の期待に反し、チャンスをイカせない日々。やがて西村はリングから消えた。月日は流れ、久しぶりに彼をプロレス中継で見た時、彼の長期欠場の理由を知って私は驚いた。彼はガンに冒され、その病魔を克服してリングに帰ってきていたのだ。その彼を天山や小島がリングでメッタ撃ちにしたのは、彼らなりの西村へのエールだったのだろう。そして、西村は持ち前のクラシカルなレスリングスタイルを貫き、やがて負けないレスラー(あんまし勝てないけど)、不屈のレスラーとして、ファンの感動を呼び起こす数々の名試合を繰り広げるのである。G1クライマックスの数々の名勝負、あるいは伝説の「対カレーマン戦」(カレーマンに対抗しヨガをマスターした西村、スリーパーを取られたらそのまま瞑想に入っちゃったという、ナゾの好試合)は忘れられるものではない(笑)。さて本作ですが(前フリ長すぎ)、藤波から西村へ受け継がれた「無我」の思想が炸裂した、深みのある内容になってます。深すぎて私には多分5%くらいしか理解できてない、かも。現代のプロレス界の根深い問題、あるいは家族の絆など、テーマは多岐にわたって、もうシチャカメッチャカ。イカがタコにダブルアームスープレックスをかけるシーンはまさに大爆笑。たくさん腕があるのに何で2本しかキメないんだっての、あはは。ラストでは西村のいつものファイトスタイル(倒立!)も堪能でき、ニコニコ。演技はちょっとハズカシかったね。唄はうまかったけど(ウソつけ)。しかし、AKIRA(=野上彰)の演技はさすが、堂に入ってます。西村、ちょっと見習えっての。・・・という訳で、リング上の哲学者・西村修の生き様を、どうかご堪能ください。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-23 23:16:23)
2278.  ブレインデッド
これも今は昔、甥っ子がまだ小さかった頃。まあ、こんなどーしようもない映画であっても、やっぱり小さい子にはとってはトテモ怖いらしく、ビデオ開始早々から「コワイコワイ」と逃げ回り、じゃあ見なきゃいいんだけど、台所辺りの遠くの物陰から、恐る恐る画面をうかがっておりまして。で、そのとき、棒立ちに硬直しながら彼がつぶやいた言葉、「・・・・・・くび とれた・・・・・・」がいまだに忘れられません。これほど端的に本作を表現した言葉を、わたしゃ知りません。まさに、絶妙のレビュー、ですよ。っちゅうか、子供にこんな映画見せるなっての(ちなみに私が見せたんじゃないからね~)。なぜ子供に見せてはいけないか。まあ、子供がカンフーを誤解しちゃマズいから、ですかね、へへへへ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-19 22:49:36)
2279.  刑事ニコ/法の死角
合気道のスゴ味を世界に知らしめた点では高く評価されるが、合気道の誤解を世界に広めた点では低く評価される本作。冒頭の道場で指導しているシーンから、なんとも変。間違った日本が早くも展開されとります。しかし、当時、「合気道と関西弁をマスターしたスーパースター」との触れ込みが(一部に)ありましたが、まあ当たらずとも遠からず、この映画の見所をよく表現しています(他にあんまし見所ないしね)。格闘シーンは実に見事、小気味よいとはまさにこのことでしょう。それに、そんじょそこらのアクションスターとは一味違った、身の軽さ。マッチョではなくスマート、走る姿もカッコいい!どのシーン観ても、やたら背筋が伸びて姿勢がいいなあ。観てて気持ちいい。さて一方、もうひとつの特技、関西弁ですが・・・「ソレジャ、ソチラノホウ、行ッテミマスワ。ヨロシクドーモ」とか言った後、してやったりという表情のセガール。コレコレ、充分変なニホンゴですよ。この映画だけ観てると、このヒト本当は日本語知らないんだろうなあ、と勘違いしちゃいマス。ま、それはともかく、ストーリー的にはコレと言って魅力ないですが(冒頭のヘンリー・シルヴァとの絡みが、殆ど生かされてない気が)、格闘アクションとしては、結構魅力を感じちゃいます(駐車場からの転落シーンには度肝抜かれます)。 ※合気道をやってた私の友人の師匠は、セガールのライバルだったらしい。では私にとっても間接の間接の間接的な敵だ(ホンマか?)。でも本作だけは許してつかわす。 ※ウチの奥さんが以前勤めてた頃に先輩にこの映画を薦められてたのを最近思い出したらしい。だもんで、「何で今さら」と思いつつこの度、DVD借りて久しぶりに再見しました。観終わって「この映画もレビュー投稿するんですか」「いや、何も書くことがないので勘弁して下さい」などと言ってたのですが、一応書いてみました。こんなのですみません→ウチの奥さん。
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-18 21:46:17)(良:1票)
2280.  キングコング対ゴジラ
哺乳類の王者・キングコングと、爬虫類の王者・ゴジラはどちらが強いのか?という誰しもが決して考えない夢の対決が、ここに実現。ついでに軟体動物頭足綱の王者・大ダコまで登場というのがたまらない。前半の冒険物語のショボさは涙が出るほどだけど、それでも大ダコ大暴れシーンでは、ストップモーション(とおぼしき)特撮を(ごく一部に)駆使し、なかなかの迫力、うれしくなっちゃいます。後半にはいよいよキングコングとゴジラの死闘!キングコングの造形美には、これまた涙が出ちゃいます、ああ、ショボい。北京原人の逆襲なみ、クイーンコングなみ、キングコング(’76)なみ。じゃあ、標準レベルじゃないか・・・。それはさておき、この両者の死闘が、まさに日本中を股にかける、といった感じのスケール感あふれるダイナミズム。細かいカット割のスピード感。スーツアクターの大熱演もあって、ああなんでこんな変な戦いに興奮してしまうんだろう、とつい悔しくなっちゃうほどの興奮を呼びます。ゴジラの尻尾による「水面蹴り」など心憎く、もしかしたら故・橋本真也も参考にしたのか?とすら思えてきたりすると言えばウソになるが(どっちやねん)。実は昔は、キングコングの造形のヒドさ故、拒絶反応が出て、どっちかというと苦手な作品の部類だったのですが、久しぶりに観たら、いや、観ててちょっと燃えちゃいましたよ。ところでなんでもいいけど、この映画の結論が「人間は改めて、動植物の自然に適応する生命力に学ぶべきだ」というセリフだなんて、これまた一体、どうしたらそんな結論が出てくるんだ???
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-17 23:49:15)(良:1票)
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