221. マージン・コール
《ネタバレ》 リーマンショックの前夜を描いているのだが、経済用語に疎い自分にはそのへんは理解しきれなかった。しかし、アカデミー賞の脚本賞にノミネートされただけあって、キャラクター設定とセリフ回しがしっかりしているので引き込まれる。デミ・ムーア×サイモン・ベイカーやポール・ベタニー×スタンリー・トゥッチの対峙はもちろん、ケビン・スペイシー×ジェレミー・アイアンズのかけ合いなんて鳥肌もんですよ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-19 22:13:16)(良:1票) |
222. ヒューゴの不思議な発明
愛に満ち溢れた映画。街の造形や舞い散る雪、階段と歯車が複雑に絡み合う時計台など一つ一つのシーンが美しく、こういうCGの使い方なら大歓迎だ。 [映画館(字幕)] 9点(2012-03-03 21:48:30)(良:1票) |
223. 復讐捜査線
《ネタバレ》 ハードボイルド映画かと思いきや、正統派の捜査もの。アクションは控えめですが、娘の殺人事件の謎の核心に迫っていく過程が丁寧に描かれていて飽きません。老けたメル・ギブソンも適役。レイ・ウィンストンの役どころがいまいち掴めず、彼がラストの行動を起こす必然性をもう少し時間かけて説明しても良かったのでは。 [DVD(字幕)] 7点(2012-02-13 09:17:32) |
224. ハンナ
《ネタバレ》 おもしろくないわけではないが、「遺伝子操作により特殊な体をもち、殺人を犯すよう育てられた少女が、自分の存在を探す物語」以上の肉付けがない。少女の葛藤も、周りの登場人物の目的も不明確。その上、急にポップな音楽に乗って展開されるアクションシーンは取ってつけたようで緊迫感がない。ブランシェットやエリック・バナなど一級の役者が魅力的なだけに、もっと練った展開が欲しかった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-02-09 09:44:06) |
225. 塔の上のラプンツェル
あまりアニメは見ないけど楽しめました。王道だけど、キャラクター、ストーリーがしっかりしている! [DVD(字幕)] 7点(2012-02-07 22:18:03) |
226. J・エドガー
フーバー長官の人生を表面だけをなぞったような映画。内面に踏み込むことなく、伝記物語でも読んでいるような単調な印象を受ける。オリバー・ストーンなど社会派映画を得意とする監督に撮ってもらいたかったところ。 [映画館(字幕)] 5点(2012-02-01 21:17:41)(良:1票) |
227. 灼熱の魂
《ネタバレ》 中東での内戦が生んだ悲劇を背景とした、一人の母親の物語。映画は、主人公が残した遺言(=謎)を受けた双子の姉弟が、母親の故郷を辿るところから始まる。姉弟の旅と同時に、主人公の過去が徐々に明らかになっていく展開はミステリ的要素を含む。けれど、その真実はあまりに過酷だ。憎しみと愛情の入り混じった母親の葛藤は、出生の秘密を知った子供たちに受け継がれることになる。広大な砂地を捉えた美しい映像と練られた物語の中に、歴史が生んだ悲劇を浮かび上がらせる秀作。 [映画館(字幕)] 8点(2012-01-30 09:56:18)(良:1票) |
228. 50/50 フィフティ・フィフティ(2011)
《ネタバレ》 とてもいい映画。ラジオ局に勤める普通の青年がガンを宣告されることから始まる映画だが、物語は決して感情的な一方通行には走らない。本人はもちろん、親友、母親、恋人、カウンセラーなど近しい人たちも主人公と接する中で悩み、変わっていく。ガンと分かった青年に対するこうした周囲の変化や、青年自身が大切だと思うものが変わっていく過程を、決して暗くならずに笑いを交えて描いた構成は見事だ。 [映画館(字幕)] 10点(2011-12-17 14:09:22) |
229. 陰謀の代償
《ネタバレ》 過去の殺人が警官となった主人公を追い詰めるという物語は使い古されている展開で進み、意外性なし。ならば、チャニング・テイタムの男気あるマッチョなところを活かしてサスペンス性を強めて欲しいのに、なぜかドラマ部分を掘り下げて主人公の苦悩を描く。でも、テイタムでは十分にそれを体現できず。そのため、パチーノ、リオッタ、ケイティ・ホームズがしっかりと脇を固めているのに締まらない。もったいない。 [DVD(字幕)] 3点(2011-12-09 21:24:40) |
230. タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
映像は抜群にキレイ。主人公が次々と困難を切り抜けていく展開は、子供の頃なら大興奮しただろう。一方、話の展開は平凡で、原作に思い入れがないせいか最後まで感情移入できず、映画の途中から置いてけぼりを喰ってしまった気になってしまった。スピルバーグ監督の大作なのに日本であまり話題になっていないのは、大人も子供も楽しめる娯楽作品の水準ではないからかもしれない。 [映画館(字幕)] 5点(2011-12-06 08:04:06) |
231. マネーボール
《ネタバレ》 主人公が既成のチーム作りを捨て、マネーボール理論に賭けることにした過程の描き方があっさりしすぎていて納得できなかった。ブラッド・ピットのキャラは好感が持ててカッコイイし、シーズン中のトレードのやりとりも面白い。しかし導入の描き方が弱いために、表面だけの物語になってしまっている。映画のテンポにメリハリがあっても良かったのでは。 [映画館(字幕)] 5点(2011-12-06 07:47:53) |
232. コンテイジョン
《ネタバレ》 無駄のないよくできた映画。描き方は「トラフィック」に似て、群像劇。映画は初期の感染者の遺族であるマット・デイモン父子、ローレンス・フィッシュバーンを中心としたCDC、香港に派遣されたWHO職員のマリオン・コティヤールの3つの話を軸にして進む。正確さが追求されているのか、CDCの設備やウイルスの分子構造の説明などに違和感がない。何気ない人と人との接触を中心に捉えた撮影が効果的で、様々な人との接触の上に成り立つ人間社会の姿がウイルスの蔓延を通して伝えられる。題材がウイルスだけに麻薬問題を扱った「トラフィック」に比べると地味な印象だが、より身近な恐怖がリアルに描かれている。 [映画館(字幕)] 9点(2011-11-12 13:28:54) |
233. ミッション:8ミニッツ
《ネタバレ》 物語は、主人公が“SourceSode”のプロジェクトに選ばれたり、2ヶ月間の記憶がなかったりする理由が明かされないまま進む。しかし、これらの謎は映画中盤であっさりと明らかにされる。後半は、残された時間の中でどう父と和解するかなどに焦点が移り、肝心のテロ犯人は随分あっさり逮捕されてしまう。この辺りの話の転換があまりうまくいってない気がした。前半のアップテンポのサスペンス劇から急にドラマへと移るが、どうも自分にはこれが肩透かしに感じた。同監督の「月に囚われた男」でもサスペンスからドラマ部分へ話が転換していくが、この前作では映画の前半にしっかりと主人公の感情面が描かれていたため、ラストの感動へとつながっていた。今作の方が題材はおもしろかっただけに、少々残念。 [映画館(字幕)] 7点(2011-10-30 16:15:49)(良:1票) |
234. サンクタム
《ネタバレ》 楽しめました。洞窟という閉鎖空間を彷徨い歩く映画こそ、真っ暗な映画館の大スクリーンで見なきゃですね。ストーリーが弱いので、テレビだと面白さ半減かもしれません。スキューバで水の中を進むシーンなど、製作がキャメロンだけあってクオリティ高いです。 [映画館(字幕)] 7点(2011-10-25 13:08:16) |
235. 猿の惑星:創世記(ジェネシス)
《ネタバレ》 猿に感情移入させる作りはうまいです。でも、猿の反乱が分かっている旧作を知っていてこそ楽しめるんだと思います。本作だけみたら、猿が賢くなって飼い主と別れて森に棲みつくという、映画としては何とも消化不良な作品です。 [映画館(字幕)] 5点(2011-10-25 12:54:35)(良:3票) |
236. カウボーイ&エイリアン
《ネタバレ》 期待はずれでした。カウボーイとエイリアンが戦うだけ。エイリアンの造形は「世界侵略:ロサンゼルス決戦」とさして変わらず、またこいつらかと驚きもなし。戦闘シーンの緊迫感は「世界侵略~」の方が数段上。かつて悪だったダニエル・クレイグが善となって戦う過程に時間を割いてますが、描き方が単純で要らないのではと思ってしまいます。 [映画館(字幕)] 2点(2011-10-25 12:47:50) |
237. スリーデイズ
《ネタバレ》 ポール・ハギスの作品なので法制度の問題点を突く社会派映画かと思いきや、ストレートな娯楽作品でした。殺人で有罪となった妻を刑務所から脱獄させようとする大学講師が主人公。脱獄のプロから「脱獄に必要なのは観察と、綿密な計画と、金だ」とアドバイスされ、時間をかけてこれらを準備していく過程が丁寧に描かれていておもしろいです。そして映画のカギは、妻が無罪か有罪かを曖昧にしてある点。法を犯してまでも妻の無実を信じる姿に胸を打たれます。 [映画館(字幕)] 9点(2011-09-23 15:51:08) |
238. 小さな命が呼ぶとき
《ネタバレ》 すんなりと幸せな方向に進むのが物足りない気もするけど、難病の子供を治したいと思う父親と、研究一筋の医学系研究者の関係をストレートに描いた良作。特許と治療薬の関係は、米では日本以上にシビアな部分があるのだと思う。4つのチームに競争させて最もよい酵素を選抜するなど、疑問も投げかける。主役じゃないけど、ハリソン・フォードの存在感は光っている。 [DVD(字幕)] 7点(2011-09-12 22:23:12) |
239. マイティ・ソー
これ、という敵がいないので緊迫感には欠けます。が、おもしろかったです。主演がハマり役なのはもちろんですが、ムダなエピソードを極力省いてあるのが良かった。 [映画館(字幕)] 7点(2011-07-09 21:44:12) |
240. SUPER8/スーパーエイト(2011)
少年少女たちの物語と異性人のエピソードが、映画のラストまで1つになりませんでした。どちらも先の読めるストーリーで意外性もなく平凡。丁寧に作ってはあるのだが、盛り上がりはない。 [映画館(字幕)] 4点(2011-07-09 21:39:29) |