241. 妖婆の家
邦題は「妖婆の家」ですが妖怪オババがいるわけじゃありません(笑)モノクロがベティ・デイヴィスの怪演を盛り上げすぎてて妙に怖すぎる一品でなぜ少女が死んでしまったのか、少年は本当に少女を殺したのか?が回想と現在がシンクロしながら進むスリラー映画。ほとんどがベティ演じるばあやが世話をする家の中で進むけどこれまた、妙に暗くて家族状況も妙に暗い。設定のうまさもあるんだろうけど病弱の叔母さんvsばあやだったりばあやvs少年の描き方もサスペンスチックに描けてるのもなぁ、みててハラハラ。最近のTV映画並みのruntimeですが人物のバックグラウンドとストーリーが見事にマッチしたすばらしい映画でした。ベティ・デイヴィス、ハマりすぎ。 [DVD(字幕)] 8点(2012-04-04 02:21:38) |
242. 復讐鬼(1950)
今では到底テレビ放送できないであろうエゲツないほどにエグい黒人差別映画。黒人に対する放送禁止用語連発で当時の白人の黒人に対する考えがものすんごいよくわかります。そんな白人をリチャード・ウィドマークが見ててムカツクほど巧みに演じてるし、次第に追い込まれていく様も見事。何をされても動じないシドニー・ポワチエもデビュー間もない演技とは思えないほど巧すぎ。おまけに黒人差別に白人に差別されている白人の落ちこぼれ達が住んでいるビーバー運河も絡ましてくるもんだから余計にストーリーに奥深みができて監督の演出力と脚本のよさがほんと素晴らしい。リメイクは絶対に出来ないけど、みんなに見てほしい一本。 [DVD(字幕)] 8点(2012-03-30 19:44:19) |
243. 銃殺(1964・英)
《ネタバレ》 戦争の不条理さを見事に描いた一品。逃げるたつもりは全くなかったのに軍事規約上逃げたとみなされ不運にも簡易的な軍事裁判にかけられああいう結末を迎えてしまったのはあまりにも悲しいし、20歳そこそこの社会経験も特にない若者が戦争という過酷な場所に送られ目の前で繰り広げられる惨劇を見たが為に・・・。どう見たって精神不安定になってるのは明らかなのにヤブ医者から言われるのは「おまえは臆病者だ」。あぁ、、、ただでさえモノクロ映像でグロさと戦場の残酷さが目を覆いたくなるほどに伝わってくるのに銃殺とみなされた後のラストはきつい。兵卒上がりのハンプと同様ネズミが同じような扱いで出てくるのもなんか皮肉ですね。 [DVD(字幕)] 8点(2012-02-14 02:24:00) |
244. ダーク・スター
《ネタバレ》 ものすんごく安っぽくてものすんごく面白い映像の連発でジョン・カーペンターは若い時からロジャー・コーマン以上の映画監督の才能の塊だったんだなぁと改めて思う。ボール状のエイリアンなんて思いつくか?シュールなギャグ連発のカーペンター版HAL9000なんて思いつくか?死体と普通に喋ったり機械と普通に喋ったり、真面目に作ってるハズなのに何かニヤニヤしてしまう。まぁそうなってる時点で既にこの映画にハマってる訳なんだがラストショットのサーフィン姿にはもっとニヤニヤしてしまった。BGMにカントリー音楽であれは、あかんやろー(笑 [DVD(字幕)] 8点(2011-12-05 23:17:26) |
245. 眼下の敵
《ネタバレ》 全編がほぼ米駆逐艦と独潜水艦の戦い。戦闘機をぶっ飛ばしてマジ撮影してた「トラ・トラ・トラ!」よりももっと前の今から50年以上前にも海軍に協力してもらってマジ撮影してた映画があったのは普通に驚いた。合成を使わないといけないシーンは合成でもいい、ミニチュアを使って撮影する所はミニチュアでもいい、だけども水中爆発のリアルさと二つの艦をシンクロさせるようにシーンが変わるこの緊張感がたまらないほどに面白い。男しか出てこない骨太映画でも引き込まれすぎてあっという間に時間が過ぎちゃうし、ロバート・ミッチャムとクルト・ユルゲンスをチョイスした監督のセンスがたまらん、ありがとう(笑) [DVD(字幕)] 8点(2011-09-15 02:06:39) |
246. テキサスの五人の仲間
「十二人の怒れる男」とは正反対の役柄を演じたヘンリー・フォンダ、顔がポール・ニューマンに似すぎなケヴィン・マッカーシーに雰囲気がアーネスト・ボーグナインに似すぎなロバート・ミドルトン、リー・マーヴィンにクリソツなジョン・クォーレンと見事なキャスト(笑)おまけに主演が前半と後半、見事に変わっちゃうもんだからその辺の展開の組み立て方の脚本も凄い。面白いウエスタン映画は探せばいくらでもあるけど舞台のほぼ半分が一つの建物で展開されて、なおかつ銃が一切出てこない笑えるウエスタン映画っていうのは今作以外には見たらないだろうな。 [DVD(字幕)] 8点(2011-08-14 09:21:31) |
247. ヤング・マスター/師弟出馬
前半は普通のコミカルさを混ぜたカンフー映画でも後半99%ぐらいがロンvsキム、+メガネのおっさんのほぼ3人しか登場しないガチンコ対決だもんなぁ、迫力がすげぇ。どう見ても骨折れてるやん!!と普通に突っ込んでしまう腕の曲がり具合や超スローモーションでもっかい見てしまったキムの足蹴りはエグすぎだしジャッキーが痛がってるの姿が本気で痛がってるようにしか見えない(笑)初期のジャッキー映画では定番の何かの技の師範に立ち向かっていき映画に出るごとに強くなっていくストーリーだけども水タバコを飲んだ後の動き、あれは酔拳だよね? [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-07 10:58:02) |
248. 潮風のいたずら
笑顔が素敵で可愛いすぎるゴールディ・ホーンのコメディエンヌぶりが炸裂、あの顔で暴言吐きまくりの汚れまくりの体を張ったおバカな演技がツボにはまりました。私生活でもいい関係だったカート・ラッセルとの掛け合いもバッチリでゲイリー・マーシャルの得意なベタなストーリーですが基本をきっちりと抑えてて面白い映画というのはこういうもんだよーっていうお手本的な感じのする映画でした。記憶喪失のアニーに「あたし何歳?」と聞かれ子供を4人も産んどいて「29歳だよ」っておいディーン、何歳の時に子供産ませてんだ(笑) [DVD(字幕)] 8点(2011-05-03 01:43:35) |
249. 英国王のスピーチ
実在の出来事を映画化し、地味ながらも面白いって言わせることが出来るのは監督の演出と俳優陣の演技が素晴らしいっていうことなんですね。吃音に苦しむジョージ6世をを見事に演じきったコリン・ファースは称賛に値するし王になりたいと一度もなりたいとは思ったことないのに王にならなければならない、そして事あるごとにスピーチもしなければならないという現実に対する苦悩は見ていて痛いほど伝わってきました。越えられない壁も本人の心と家族や妻への愛があれば叶うんですね、ラストのスピーチは感動して涙が出そうになった。 [映画館(字幕)] 8点(2011-04-08 23:41:22) |
250. コックファイター
闘鶏っていう今じゃほとんど見なくなったスポーツ?動物虐待に限りなく近いギャンブル?その辺の区別がよくわかんないけどウォーレン・オーツの無邪気すぎる笑顔に無言で見せる男の生きざまはかっこいいなぁ。軽口をバカにされ「俺はもうしゃべんねぇぞ!!!」という映画史上いまだかつてないほど主人公にほとんどセリフがないという展開は演技力がある俳優さんだからこそ演じされるんですよね。コックファイターは最後までコックファイター、ラストに発する言葉もジーンときました。 [DVD(字幕)] 8点(2011-03-28 12:28:35) |
251. 幸せはシャンソニア劇場から
これよりも少し前に作られたロバート・アルトマンの遺作である「今宵、フィッツジェラルド劇場で」のようなものを意識してたんですが全然ちゃいました。フランス映画らしい人々の繋がりや何故か面白おかしく見えてしまう登場人物などなど。時代背景は暗いが不況なんて吹っ飛ばせと言わんばかりに劇場運営に必死になり笑いを撮るとする姿を見てるのは微笑ましい光景、主人公のピゴワルにチョビひげ生やしてちょいと抜けたような顔をしてるおっさんを持ってきたのはベストチョイスでしたね~。アメリカ映画の昔懐かしきフランク・キャプラの映画を見てるような感じに包まれました。 [DVD(字幕)] 8点(2011-02-04 13:17:04)(良:1票) |
252. ロンゲスト・ヤード(1974)
あんまりルール・・いや、ほっとんどルールの知らない自分でも熱くなれるスポーツ映画はいいなぁ。バート・レイノルズ率いる囚人軍団vsあの「ローマの休日」のラドビッチが権力を振り回す所長率いる看守軍団の意地の対決は見てるだけで爽快。一般客がめっさ見てる中でも殴り合い喧嘩は普通なところがいかにも刑務所らしい(笑)人種差別は今じゃ完璧にタブーだけどそれもまた一つの面白さ、後半の試合時間が長い分手に汗握る展開でラストはどうなるかとヒヤヒヤしましたがまさかそうくるとは・・・。画面分割も効果的で大満足な一本でした。 [DVD(字幕)] 8点(2011-01-27 01:49:19)(良:1票) |
253. 秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE3 ~http://鷹の爪.jp は永遠に~
アメリカ大統領であろうが日本国であろうが容赦なしにパロる心意気、ここまで来るとはなぁ~。オババって(笑)島根県が消されたって(笑)おまけに今回は特撮で強力タッグを組んでFLASHアニメとは到底思えないような展開には正直目を疑った(笑)いつもながらのキャラクターは健在で今回は名脇役のデラックスファイターの出番があまりなかったのが残念だったなぁ~。ジュリエット役の人の声優ぶりがかなりひどかったですが普通の人では考え付かないし作れない映画を3作も作っちゃったFROGMANはもはや神的存在ですねぇ、はい。くおりてぃの高さにジブリがナンボのもんじゃい!!ピクサーがナンボのもんじゃい!!と心の中で叫んでやりました。 [DVD(字幕)] 8点(2011-01-22 01:21:30) |
254. ミクロの決死圏
作られた時代が時代なんでボコがあるのは当然、ツッコミを入れながらも素晴らしい迫力と緊張感で包まれた後半の1時間ちょいは見もの。医学的に見ても斬新すぎる展開や設定だったと思うしドラえもんのスモールライト・・を使ってはないがミクロ化になれる機械を使って人体に侵入するっていう発想がいいなぁ。邦題が幻想的な旅路なので人体の神秘がアドベンチャーテイストで表現されててよかったっす。紅一点のラクエル・ウェルチのすばらすぃボディに目が釘付け(笑) [DVD(字幕)] 8点(2011-01-13 00:26:11)(良:2票) |
255. デッドポイント ~黒社会捜査線~
なんかもう全てにおいて凄い。いきなりオープニングでブリーフ1枚の男が銃乱射だもん(笑)凶悪犯なのにこの姿っていうギャップが強烈過ぎて。しかも捕まってそのあと「奪還だ!!」と言って仲間がさらに銃乱射。実際この映画で何人もの人が殺されまくってるけどイマイチ凶悪犯らしい扱いがされてないのが香港らしくてしょっぱなからキツイなぁ。最後もほんと、↓のお2人もおっしゃってる通り衝撃的で鬱になりそうなんですけどそう感じさせてくれたのは途中、ってちゅうか中盤の半分ぐらいは刑事が素の人間に戻って人と恋をする場面を多用したからと思うんですよね。刑事として活躍するシーンと恋をするシーンを交互に見せて印象を与えてからの原題の「非常突然」がより強く表現できたのかなぁって僕は見てます。 [DVD(字幕)] 8点(2010-12-23 11:22:14)(良:1票) |
256. 野のユリ
シドニー・ポワチエの爽快感を前面に出した演技とシスター達の厚かましさと無知さが正反対に描かれていてなかなか。都合のいいような事も少しはありますがジェームズ・スチュアートやフランク・キャプラが持っていた良心さがこの映画でも溢れていてとてもいい気分になれました。細かい事は掘り下げないしポワチエ自身の過去も明かされないので彼が神からの使いで教会を立てに来た、と思えばいいんでないですかね。ポワチエとシスター達が時折エイメン♪エイメン♪と歌ってる所は噂には聞いてて初めて見たけど、テンポがいいなぁあとあと残るなこりゃ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-16 11:26:44) |
257. ワイルド・アパッチ
西部劇にしてはシリアスさ抜群で残虐なシーンも多数登場しリアル感たっぷりの重厚なストーリーは凄い。2作続けてロバート・アルトマンのアパッチ映画に出たバート・ランカスターの熱すぎて深すぎるこの映画にドンピシャすぎる素晴らしい演技は見もので脇を固めるブルース・デヴィッドソンやホアキン・マルティネスもいい演技してました。久しぶりに見てて静かに熱くなれるウエスタン映画に出会ったような気分です。何回もDVD再販されてるのにあんまり知名度がないのが残念でしゃあないなぁ・・。 [DVD(字幕)] 8点(2010-11-19 01:46:52) |
258. 戦争のはらわた
こらまた、サム・ペキンパーがすげぇ映画を撮ったもんだ。全編の半分近くがド派手すぎる戦闘シーンでCGはもちろん一切なしの超本格的戦場を作りだしたのはすげぇ。男草さ抜群のジェームズ・コバーンがハマり役といってもいいかもしれない軍人役を見事に演じきってました。オープニングのテーマからもうまともな映画ではない感たっぷりでペキンパーのスローモーションの最終傑作といってもいいかもしれないですね。シュトランスキーの言葉は悪いが口だけ番長ぶりにラストのコバーンの高らかな笑い声、あぁ、皮肉りまくりや(笑) [DVD(字幕)] 8点(2010-11-04 01:59:27) |
259. チャンス(1979)
見た目は普通でも中身はヘンテコな役を演じさせたら天下一品のピーター・セラーズがまたもややっちゃいましたね~。風刺さとチャンスのキャラが合い過ぎておもしろすぎ。運と周りの人たちのお陰で今まで生きてきたようなもんのチャンスが一歩外に出てみたら不思議ちゃん扱い(笑)周りの人に祭り上げられてエンドクレジット前には水上を歩く見事な超人になっちゃったチャンスですがそのあとに流れる彼の笑いとストーリーのギャップさがいい感じにハマってました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-10-13 00:20:12)(良:1票) |
260. 瞳の奥の秘密
渋い。主演のチョイスがすげぇいいのでしょっぱなから引き込まれてしまった。25年前と現在が絶妙にクロスされていてセリフの一つ一つに意味が込められてそれが衝撃的なラストにつながるという細かさ。荒削りでサッカー場でいとも簡単に犯人が見つかってしまうのは都合良すぎな感たっぷりですが後半10分の展開は予想できませんでした。邦題の「瞳の奥の秘密」が最初から最後まで意味のあってる邦題で近頃未公開コメディ映画である意味のわからない邦題と比べたら月とすっぽん並。いい邦題だなぁ~。 [映画館(字幕)] 8点(2010-10-01 20:50:28) |