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六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別 男性

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661.  イン&アウト
オスカー授賞式以後、本人(画面を観て二人ともしばらく固まり、リモコンを何故か放り投げる)や周囲の反応、カセットテープのネタに対してメチャクチャ笑わせてもらって、結構センスがあるかなと思ったけど、本人のカミングアウト以降は全く別の映画になってしまった感じで何も笑えんかった。 普通にノーマルの男がゲイと間違われて、最愛の人との結婚式をどうやって乗りきるかといったドタバタをやるようなコメディとは一線を画す結果になったことをどう評価するか。 感動モノにしたいのなら、やはりラストでディロンなり、生徒なり、両親なりを上手く活かせないとダメだったと思う。 ディロンにはあのオスカー授賞式で述べた真意でも語ってもらわないと、ディロンの存在自体が無意味となり、ただのどうしようもない役者としか映らない。 全員がゲイを告白して、貰えなかった最優秀教師賞の代わりにオスカーを先生に渡すだけでは、それでは果たしてプロと言えるのかと、首を傾げたい脚本・演出としか言いようがない。 結局この映画で何が言いたかったいうと、「ゲイはちゃんと告白しましょう」「周囲の人はゲイをちゃんと認めてあげましょう」「女性はあまり痩せ過ぎないようにしないとね」「皆、自分らしく生きましょう」というどうしようもないメッセージしか伝わらなかった。 たいていの人は皆、秘密と嘘を抱えながら生きている。 果たして嘘を抱えながら生きることが自分の本当の人生と言えるのかどうかを問う作品にして欲しかった。 主人公が「人生を返せ!」と叫ぶシーンがあったが、返して欲しいのは偽りの人生か、それとも新しい未来なのかを観客に考えさせるようには創れなかったのかねえ。 女優の「バーブラストライサンド」や映画の「ファニーガール」ネタについては自分の勉強不足からかよく分からんかったのがちょっと悔やまれる。 
5点(2005-02-13 18:53:35)
662.  ボーン・スプレマシー 《ネタバレ》 
この撮り方は果たしてどうなんだろうか?臨場感を出そうと思ってやっているんだろうが、カメラが激しく動いたり、手ブレが多用されて、肝心のシーンで何をやっているのか、何がなんだか良く分からない。この撮影方法はある意味ではゴマカシであって、個人的には全然馴染めなかったが、他のレビューワーの人たちはどう思っているんだろうか?できれば感想を聞きたい。 ストーリーのテーマとしては「過去は消せるのか、真相は知らないでおくのが良いのか?」ということだと思った。 CIAの秘密工作員という過去は消したくても消せるはずがなく、どんなに逃げても否応無しにその影は自分に迫ってくる。 今回はその過去から逃げるのではなく、きちんと向き合うことの重要性を語っていると思う。 罪のない人を殺した過去に正面から向き合い、ロシアの娘さんにきちんと真相を話すことで贖罪が得られるのではないか。 ああすることで日夜怯えていた悪夢からボーンは解放され、ボーンの新たな人生が始まるのではないかと感じた。これはロシアの娘さんにも言えることで、真相を知ったときからまた彼女の新たな人生が始まるのではないかと思う。 残念なのは、マリーを失った哀しみがイマイチ感じられないことだ。 クルマが川から引き上げられる様子を哀しみの表情で見つめたり、写真を燃やすシーンなどは評価が出来る。 行動を開始したときから何かマリーの存在が忘れ去られたような感がする。 たまに何回か燃やせられなかった最後の一枚の写真を見る程度で、ようやくアボットとの対面シーンに「殺すことは彼女は好まない」ようなセリフを残すが。もう少し、彼女との出会いや生活によって、前作とは変わったボーンの一面を見たかったと感じた。 もっともパメラとのやり取りやラストの一言等にはボーンもちょっとは変わったかあとも感じられたが。 アクションとしては冒頭述べた理由でなんとも言いようがない。 古い仲間との対決シーンもせっかく能力が互角のものとの対決シーンだったのに台無しだったし。 カーアクションもあそこまでぶつけまくることが果たしてアリなのかはちょっと疑問。 電車やボートを利用した一連の逃走劇は見応えあったが、あそこで足を怪我したり、無防備の後ろから狙撃される必要があったのかはクビを傾げたい脚本だ。満身創痍になりながらもロシアの娘さんに会いに行くことに意味があったのかもしれないが。
5点(2005-02-13 00:52:35)(良:1票)
663.  ウッディ・アレンの愛と死
アレン監督作品の中では珍しく金が掛かってそうな作品。 あんなに大量な爆弾を爆発させたりするような映画を創っているとは思わなかった。 まあ、大砲に隠れた後のオチはお約束みたいなものでしたが。 この映画を観ている間も観た後も結局何を言っているのかは確かによくは分からない。 テーマが「神の存在・不存在」なのか「殺人という不道徳」を扱っているのか…。 「人生の幸福」についても語っているし悩まされる。 もっとも描きたかったのは、題名通り「愛と死」なんだろうけどねえ。 色々詰め込ませようとして散漫になってしまったのかとも考えられる。 一応、アレンがラストで概括的にまとめているのでそれが一番参考になるかな。 「人間は結局、精神と肉体であり、死は終末ではないが、要はくさらずに生きる事。愛について重要なのは量ではなく質だ。」ということらしい。 受けた印象としては、「死」については意識することも、恐れることもせずに精神と肉体の満足が得られるような人生を生きろ、どうせ最後には皆死ぬのだからというようなメッセージかなと個人的には感じた。 なかなか哲学的なものとアレン特有のユーモア(黒人の指揮官、戦場での応援、ホットドッグ等)を交えた面白い作品にはなっているとは思う。 しかし個人的には死神とアレンがクルクル踊りながら終わるラストのバカバカしさがやっぱり好きだな。
5点(2005-02-11 23:14:04)
664.  Ray/レイ
レイチャールズについては名前と「ジョージアオンマイマインド」とくらいしか知らなかったのが、いけなかったのかあまりハマレなかったというのが正直な感想。 この映画を観た他の人たちは恐らくレイの生き方から何かを感じ取ったりできたとは思うけど、 個人的には何も感じ取ることができなかった。まあ、感じ取れたのは田舎演技の重要性くらいだろうか。 レイの生き方を美化せずにありのままに描こうとしたためか、映画としてはかなり凡庸なものに 仕上がっている気がしたのだが、アカデミー賞では主演男優賞はモチロンのこと、作品賞・監督賞までノミネートされているため、恐らくそうではないのだろうとは思うが。 彼の人生から何も感じ取ることができなかったというのはある意味で正しいような気もする。 実際、クスリと女に溺れ、弟の死の責任からいつまで経っても逃れることが出来ず、母から「嘘を付くな」と「盲目でも自分の足で立て」みたいな教えがあったはずにもかかわらず、家族や仲間、自分自身に対して嘘を付いていたし、彼の生き方は自分自身の足でも立っていなかった。 映画の中の彼の生き方はいわば心が盲目になっている状態だったと思われる。 心の盲目状態を覆したのはラストの数分だけだったような気がするので、やはり彼の生き方から何かを感じ取るのは難しいような気がする。 そういうこともあり結局、映画の内容より、この映画の最大の見所はジェイミーフォックスの演技だけがクローズアップされることとなってしまった。 確かに演技は本人が乗り移ったかのように素晴らしく、自分の予想では主演男優賞は獲得できるのではないかと思う。 気のせいかもしれないが、最初の方、クルマが故障しているようなシーンでグラサンの下の眼が開いていたようなシーンがあったような気がしたのだが、その辺りは気にしないでおくが。
5点(2005-02-07 00:08:16)
665.  ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう
結局何も教えてくれなかった気がするのは自分だけだろうか。 しかし未知なものは未知なままにしておきましょうというメッセージだけは受け取ったつもり。 7話のうち秀逸なのは7話の「射精のメカニズム」でしょう、これについてはだいぶ教えてもらったかな。 これだけなら9点をつけても良いほど素晴らしい斬新な出来。 脳内で繰り広げられる会話には味があるし、ただ一人で踊りまくる「快感」や神父の格好をした「罪悪感」、イタリア料理嫌いの「胃」もいい存在。 仲間想いの精子達や歌をともに歌いながらチカラを合わして必死に取り組む姿には一種の感動を覚える。 「俺だけ場違いでは」「言い訳用意」のセリフもかなりツボにはまったな。 あとは7話ほど素晴らしい話はなかったけど、乳が襲ってくるやつは個人的にはあのくだらなさは好き。 羊はアレンが演じなかったため、変なリアリティが出て良かったと思う。 あの役者は眼で困惑を演じたり、手の動きで感情の動きを描いていたのが良かったと思う。 羊を真顔で探しながら「ハニー」と言うのにはかなり笑った。 しかしラストのオチ「ウール洗剤」はちょっと弱いだろう。 あとのストーリーについては工夫は随所に感じられるものの、ネタやオチはだいぶ弱いかなと思う。全体を通して観れば高得点にはならなかった。
5点(2005-01-10 20:03:39)(良:3票)
666.  THE JUON/呪怨 《ネタバレ》 
日本版は何も観てないので比較等は出来ないけど、前半は確かにやばいほど怖かったと感じた。 しかし後半にいくと、あの同じ演出では慣れるというか多少もう一工夫欲しかったところ。 特にラストはもうちっと何か大きな山場みたいなものがあっても良かった気がした。 良かった点は色々と結果をぼやかした演出は想像力をかき立てられ面白いと感じるし、 現在と過去が交差する演出はなかなかのものを感じた。
5点(2005-01-01 07:51:17)
667.  スーパーサイズ・ミー 《ネタバレ》 
マイケルムーア監督によってドキュメンタリーの性質が変わったことと「30日間マクドナルドを食べ続けたらどうなるか」というバカさがかなりクローズアップされていたので、本作が一体どういう映像になっているか楽しみにしていたら、意外とまともな作品に仕上がっているのでちょっと残念と思った。 観る前はただ食べ続けるだけでは映画としてはもたないだろうと思っていたが、結局、本作は教育番組のようにファーストフードの危険性をただ訴えるだけだった。 アメリカ人には興味深く切実な問題であり良い映画なのかもしれないが、日本人には対岸の火事であり、面白くも何ともないだろう。 ドキュメンタリーとしての出来は確かに良いのかもしれないが、自分はエンターテイメント性を求めていた部分もありその点はモノ足りなく感じる。 罰ゲーム的に無理やりスーパーサイズを口の中に叩きこむような監督が苦闘や苦悩する姿を想像していたが、そんなシーンも1回だけで終わり。 中毒を起こして食べるのが楽しみになっている以上そんな姿を描けないのかもしれないが、あまり大変そうに見えないのが、なによりも問題だろう。 医者のセリフだけでは死の恐怖や肝臓等のダメージは多少分かりづらいところはある。 冒頭の医者の楽観的なセリフと後半のギャップは確かに面白いと感じたのだが。 やはり真面目に作りすぎていて遊びが意外と少ないというか、子どもへの刷り込み問題や給食問題など色々な問題を詰め込みすぎたため締まりのない感じにも映った。 もっと上手な編集が出来れば良かったんだが。 出来れば、カラダや精神面の変化をもっとはっきりと描いて欲しかったし、19000個オトコのような強烈なキャラももっと欲しかった。 そしてこれだけ真面目な創りなら、本社のトップクラスとの対決は実現してもらいたかったのが正直なところだろう。 結局、自分はこの映画を見ても、映画館の帰りにあったマックは美味しそうに見えたし、今後もファーストフードを食べ続けると思う、あまり影響は受けなかったな。
5点(2004-12-27 00:15:36)(良:2票)
668.  エイリアンVS. プレデター 《ネタバレ》 
「プレデター2」を観てたので、本作でプレデターのやりたい事や性格、性質、何故人間を殺さないか、何故ラストで武器渡したかとかが理解できるけど、観てない人にはちょっときついのかもしれないと感じた。 エイリアンシリーズが好きな人には、ビショップ関係以外は特に観るべきところはないかもしれない。 そもそも時代背景とか現代で良いんだろうか。 「3」で出てくるビショップはなんなんでしょう、あれはロボットか、クローンか? 本作には色々と言いたいことはある。 一応儀式をクリアしていない一人前ではないプレデターなのかもしれないけど、弱すぎやしないか、彼らは。 銃を持っていないとか言い訳でしかない。儀式以前に戦闘能力にレベルの差がありすぎるぞ。 確かにエイリアンの酸性の血液が最強なのかもしれないけど。 一応最強のハンターであるプレデターが瞬殺される姿にはちょっと愕然とした。 儀式なんで一人で戦わなくてはいけないのかもしれないが、3体のプレデターがいるのだから協同でエイリアンと戦ったらちょっと面白くなったかもしれないと思った。 死ぬとしてもやはりそれぞれ見せ場というのが必要なのであって、あんなにあっさり過ぎるのは良くない演出と言わざるを得ない。 そもそも他の2体のプレデターになんら特徴や性格、必要性を含め何も見出せなかったのは残念。 そして「人間」の扱いも問題だと思う。 少し「人間」の比重が重いように感じる。 観客が何を見たいのか、タイトルから観客が何を期待しているのか分かってないのではないか。 武装したあの女性の姿に対して館内からは失笑が溢れていたのはやはり問題だろう。 「人間」が戦う姿なんてどうでもいい、最後に美味しいところだけ持っていって、人間のずる賢さでも描いて欲しかったところだ。 「人間」を含めたいのなら結局「強さ」とは何なのかを考えさせるような創りでも良かっただろう。
5点(2004-12-20 00:27:55)
669.  バッドサンタ 《ネタバレ》 
ビリーボブソーントンのまさにハマリ役の役柄。 「バーバー」の時のようにソーントンにはやはりタバコが似合う。そして酒と女も彼にピッタリ。 まさに彼の素に近い気もするけど、どことなく「チョコレート」を演じていた彼を思い出せるような雰囲気も醸し出していた。 自分のクソみたいな人生、なんとか変えたいけど全く変わることもなく過ぎ去っていく虚しさを感じさせる。 酒に逃げても逃げ切れず、そんな人生に嫌気をさして自殺をしようとしても上手くいかない。 ソーントンの惨めな人生だけど、メチャクチャな名前の男の子との出会いが少しだけ彼を変えていく。 その少しの変化がなんとも言えず良い。 頼まれていた色も実は合っていなかったりするんだけど、この辺りは凄い良かったと思った。 でも、この映画を支えるブラックな笑いは自分にはちょっと合わなかったなあ。 クスリとする部分はかなりあったけど、笑いの感性が合わないのか。微妙な感じがする。 爆笑できたのが、ボクシングのシーンくらいで、あんなのコテコテの笑いだからなあ。 しかし、二人の出会いが二人の絶望的な人生を少しだけ変えられたような思いを感じられただけでもココロが癒された感じがして良かったと思えた。
5点(2004-12-13 01:30:12)
670.  スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー 《ネタバレ》 
正直言って、自分は全くこの世界観に溶け込めずに、完全に置き去りにされてしまった感じがした。 前編を創りたいのは分かるけど、思わせぶりのセリフが多いのもやや気になる手法。 問題点としては、まずは薄っぺらい世界に合う薄っぺらい脚本。 ご都合主義満載のストーリーにはもはや突っ込む気にはなれず、これ以上あえて語るつもりはない。 宮崎映画というより、ラストあたりは自分はルパンのクローンのやつを思い出しましたよ。 そして、全く臨場感も疾走感も感じられない映像。 CG映画は好きな方であるし、CGによって映画は発展していると感じているが、この出来は、いかがなものだろうか。 特にグィネスが序盤ロボットに踏み潰されそうになっている場面は酷いとしか言いようがない。 あれでどうやって、ドキドキしろと言うだろうか。 真面目なヒーローモノと構えずに、完全にギャグ映画だと割り切れば楽しめる人は多いかもしれない。 事実、狙い通りレトロの世界に合う古典的なギャグで場内は結構笑いに溢れていた。 自分はグウィネスが好きなのでその点は充分楽しめたし。 衣装はステラマッカートニーが担当しているらしい。彼女はビートルズのポールの娘で、元クロエのデザイナー。 現在はグッチグループで自分の名前でデザインしている人気のデザイナーなので、ジュードとグィネスの衣装には注目して欲しい。 そして、かなり引っ張りに引っ張ったラストのオチ。あれには本当にマジ参った。あれで最低の映画だったのが救われた、完全にポイントアップした衝撃の驚きのラストは必見。
5点(2004-11-28 22:29:32)
671.  セントラル・ステーション
ブラジルの苦しい現実は随所に垣間見れたが、何かに感動するような部分はなかったというのが感想。 でも、好きな人には好きな映画なんでしょうね。 あのおばちゃんと少年の心の変化というか成長が上手く伝われば良かったんですが。 二人にとってお互いがかけがえのない存在になっていくようなシーンがもっとあれば良かったんだけど。 お金もなくなりどうしようもない時にジョズエが代書を提案して、儲けたお金で写真を取り、ホテルのベッドでたわいもない会話をするような所は二人の関係がぐっと近づいた気はした。 おばちゃんもかつては捨て去っていた手紙を道中ではちゃんと出していたような気持ちの変化は感じ取れた。 果たしておやっさんの手紙には本当にジョズエのことが書かれていたんだろうかとか、おやっさんはどこに行ったのか(いつからいなくなったのか忘れたけどジョズエ母の訃報を聞いていなくなったのかと思ったが)とか、そういうあやふやにしている部分は逆に良く思われた。
5点(2004-10-17 02:05:29)
672.  インファナル・アフェア
ポイントは個々人にとって色々あるだろうが、自分はラウの人生は本当に無間地獄なのかという点に注目してみた。 冒頭に触れられていたが、無間地獄とは絶え間なく責め苦にあうという意味だが、ラウの人生は果たしてそうだったのか? 最初の見所である内通者合戦からラウは命懸けでボスを守ろうとしている。はっきり言って悪の道を必死にやっているようにしか見えない。 つまりラウという人間が本当は善人であり、善人なのに苦しみながら悪事に手を染めているようには見えないのである。彼の行動は全て自分自身のことしか考えていないように見える。 ラウの苦しみが描かれていないからイマイチ感情移入できないのである。一方、ヤンの方は安心して眠れる場所はただ一つ、ケリーチャンの椅子だけであり彼の苦しみ、地獄は感じ取れた。 チャンが次は見た夢を教えてと精神科医として言った時に、「夢で会おう」と語ったセリフはカッコ良かった。 ラストももう一工夫欲しかったと思う。 自分なら、善人の道を歩みたいと嘆いたラウに対して、潜入の苦しみを知っているヤンはこの地獄から抜け出させるために手を差し伸べるようにすると思う。 そのやっと掴んだ自分の道を一歩、歩もうとした時にもう一匹のイヌが出てくる方がいいだろう。 イヌはヤンを殺し、証拠をネタにラウを再び悪人の道に引きずり込む。それが無間地獄というモノだろう。 ラストの歌にもあるようにやっと見つけた自分の道が、自分の人生を変えることも許されずに、振り出しに戻る、それが地獄というもの。 イヌを殺したら地獄でも何でもない。少しLAコンフィデンシャルに似ているのもマイナスかと思う。
5点(2004-09-19 00:35:17)
673.  アイ,ロボット 《ネタバレ》 
ダークシティ同様に特異な世界観と凝った映像は楽しめますが、やはりストーリーの流れが悪いというか、この監督とは相性が良くない。 核の部分である「人間の心」を描こうとしていると思われるが、そこまでの深みがなかった。そのためアクションとしても、サスペンスとしても中途半端な印象を受けた。 出発点であるスミスのロボット嫌いの理由が自分には分かりづらい。確率のみで物事を考え、将来性等を考慮しない感情のなさ、融通のなさに苛立つのは分かるけど、女の子は確かに助からなかったかもしれないが、自分が助かったんだからいいんじゃないか。 そもそも酔っ払いの居眠り運転が原因だから、そっちを毛嫌いしろよ。人の家来て勝手に酒ついでる場合じゃあないだろう。 出発点で入りこめなかったのが失敗したかな。ヴィキの三原則の発展論理や暴走とかは人間を考えればそこそこは理解できるしこれについては面白く感じた。 ラストはどう捉えればいいのかな。サニーの夢が現実になったわけだが、彼らに感情や心を教えて導いていくつもりなのか。 良かったのはモイナハンの変化かな。最初のスミスとの会話の無機質な感じ、まるでコンピューターと会話しているような雰囲気が逆に良かった。徐々に変わっていき最後の方ではイキイキとしていたのが多少印象的だった。 個人的に感じたのはやっぱりサニーの苦悩をもっと描けば良かったと思われる。自分は何者なのか、何のために創られたのか、目的を達した後の存在意義、感情とは何か等悩むネタは色々あるし、握手までの道程も、感動的なものに活かすつもりならスミスともっと絡ませて欲しかった、ウインクだけではちょっと弱い。
5点(2004-09-12 06:11:56)(良:1票)
674.  ピッチブラック
金は掛けなくても映像は凝ってるし、冒頭の落下のシーンにはセンスの良さを感じた。 あれだけ多数のエイリアンが相手なので、エイリアンとの戦いには焦点をあてずに、極限状態での人間性をテーマに悪人リディックを主人公にした設定は面白いと思う。 冒頭に人を荷物のように投げ捨てようとしたにもかかわらず、ラストに自分の命の危険性を省みずに救おうとしたキャロリンの姿が対照的に描かれている点は素晴らしい。 極限状態になれば普通恐怖に怯え、自分が生き残るためには他人を犠牲にしても厭わない、そういう世界は確かに描けてはおり、一体何が善で、何が悪なのかを一応考えることは出来たが、そういう世界や視点が上手く表現できていなかった気はする。 善人そうに見えていたほど…という展開の方が分かりやすかったのではないか。特にあの警官っぽい賞金稼ぎをもっと上手く使って欲しかった。 リディックは確かにカッコ良かったが、神の存在を信じているが、神を憎み続けた男が辿り着いたラストとしてはあれでは少し演出が弱いと思う。 ラストの一言以外にもっと心の動きを感じられれば良かった。 こんな中途半端に描くくらいなら、「自分の命を賭けられるか」というキャロリンとリディックとの二人のやり取りを考えると、思いきってリディックが自分が助かりたいがためにキャロリンをエサにしようという演技をしていたという展開の方が面白いと思った。 それならば、こいつは筋金入りのワルだなと思える。 本作はやはりどことなく中途半端に感じる。
5点(2004-08-08 01:07:35)(良:1票)
675.  プレタポルテ
ちょっとまとまり感が悪いような気がした。 これは、恐らくマスコミ等のファッションに振り回されるファッション業界を完全に皮肉っているのであって、ファッションそのものを否定しているわけではないからだろう。 これだけ多くのデザイナーが協力して作られているわけだから。 しかし、ラストのショーを見る限りファッションそのものにも何らかの問いかけをしているのも事実。 方向性を見失いがちなファッションの在り方を「裸」という原点に戻ったことで何が大切なのかを考えざるを得なかった。 この映画の中で一番美しいショーはあの裸だったからなあ。 「何を着るかではなくてどう着るか」ファッションは深い。 本物のデザイナーにまぎれて、ラガーフェルドやガリアーノ、昔のマックイーンに似ている人が出てるのが面白い。
5点(2004-07-25 02:48:32)
676.  キング・アーサー(2004) 《ネタバレ》 
テーマが「自由」のための戦いなら、「ブレイブハート」の足元にも及ばないけど、戦いの虚しさを根底にして何のために戦うかをテーマに、それぞれ自由のため、仲間のため、その地で暮らすために戦う姿を描いている。 あれほど欲しがった自由を得た後でも、仲間のためにその自由を捨てて戦う姿は良く出来ているが、ただ、何て言うか全編を通して悲壮感が漂いすぎている感じがする、「オレの子だよな?」とかいう会話も確かにあったけど遊びがないというか余裕がないんだよね。思いっきり真面目な作りでガチなんだよ。とてもブラッカイマープロデュースとは思えん。 作りにも問題がある、最後に誰かが死ぬけど、その部分で感動を誘いたいなら、そいつをもっとクローズアップすべきで、人物描写がまるでなってない。 「ティアーズオブザサン」でもそうだったように主人公、脇役、悪役も含め人物を描くこと、キャラクターに深みをつけることが必要だったと思われる。
5点(2004-07-18 01:49:55)
677.  シュレック
見かけだけで人を判断するなというテーマと同時に「オレが世間を避けているんではない、世間の方がオレを避けてるんだ」と知らない間に周りと壁を作っているシュレックの人や社会への接し方は現代にも当てはまるような気がした。 結局は、自分ことを一番醜いと思っていたのが自分なんだろうなと感じる。 それを救ったのはドンキーなのではないか。 ドンキーの友情がシュレックの心の孤独の闇から救ったと思う。フィオナと上手くいったのもドンキーがいたからこそだろう。 風船交換等のシュレックとフィオナのバカップルぷりも確かに良かったが、難を言えばやはりストーリーが浅過ぎると言わざるを得ない。 もうちょっと身分や立場は違うけど本当の愛とは何か、本当の強さとは何か、本当の勇気とは何かを描ければだいぶいい作品になっただろう。 そして「本当の自分のことを知りもしないで」と玉ねぎを引用してシュレックは語っていたけど、シュレックの良さはそれほど感じられないし、描かれてはいなかったと思う。
5点(2004-07-17 18:55:02)
678.  パンチドランク・ラブ 《ネタバレ》 
何を伝えたいのか趣旨がよく分からないところもあるが、「狂っているのはオマエだけじゃない。世の中どこか狂っている。キレたくなる衝動は分かるけれども、どうせキレるのならば、いい方向にキレてみよう」というメッセージとして本作を受け取った。 恋愛にキレて、恋愛に狂ってみたら、ドンヨリと曇った世界も、虹色のような世界(ハワイ)になるということか。 彼が愛用している青いスーツも、ブルーの気持ちを代弁しているのかもしれない。  事故を起こす車、壊れかけのピアノ、マイレージのルールの歪み、応援しているのか苛立たせているのか分からない家族、H系の電話なども、世の中が狂っていることを言い表しているようにも感じるが、個人的にはそのどれも上手くはハマれず、共感するには至らなかった。 頭で理解しようとするのではなく、まさに感じる映画なのだろう。 個人的な率直な感想としては、共感しにくいので、あまり好きなタイプの映画ではなかった。 また、ストーリーを楽しむよりも、映像の面白さを楽しむのも手だろうか。 好き嫌いが大きく別れそうな映画だ。
[DVD(字幕)] 5点(2004-06-25 15:29:52)
679.  スイミング・プール 《ネタバレ》 
この映画は、全てランプリングの頭の中のネタであり実際の娘は最後に出てきた歯の矯正をしたブサイクな女の子というオチなんだが、ちょっとこのオチはさすがにない方がいいと思う。 「マルホランドドライブ」なんかは妄想である必要があったんだが、どうも本作には妄想という必要がないと思われる。 ランプリングのサニエを見つめる複雑な感情が入り混じったなんともいえない視線や、「何も行動できないイギリスのおばさん」と言われたランプリングがジジイに執ったあの大胆な行動、社長とのやり取り、幻の作品等、全てが妄想と知ったら残念な気がします。 自分の中では、ラストを頭から消去して全て現実にあった物語とすることに決めました。
5点(2004-06-25 15:18:16)(良:1票)
680.  リクルート
序盤は、たんたんとストーリーが流れていく上にラストと拷問テスト以外に緊張感や緊迫感が欠けていて、ちょっと飽きます。 フィンチャーの「ゲーム」みたいにしてどこからどこまでがテストなのか観客に混乱させる方が良かったような気がするし、このストーリーなら思いきって恋愛に比重を置いて恋人をどこまで信頼できるかどうかという姿を描いても面白かったような気がする。 自分が見た感じは、結局パチーノが自分の仕事に嫌気がさして金のために若手を利用してファイルを盗むというストーリーにしか見えなかった。
5点(2004-06-25 15:11:07)
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