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六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 823
性別 男性

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761.  コールド マウンテン
ストーリーはかなり坦々とした印象を受ける。 ジュードロウ、ニコールそれぞれのエピソードには様々なドラマがあるんだが、何か薄さのようなものを感じる。 やはり詰め込みすぎた感はぬぐいきれない。 ラブストーリーとしてもそれほどのものとは思えない。確かにキスシーンや再会のシーン、森でのシーンなどは息を呑むほど美しかったが、最初の設定がそれほど会話もない二人だから、引き裂かれた感もなく感情移入しづらい。 そんな状況でこの映画を見て何を感じたか。戦争下においては憎しみによって、人を醜くする。 そのような状況でも人を愛する気持ちや家族を想う気持ちが人を正気に保ち、明日を生き抜くチカラを与える。 特にナタリーポートマンのエピソードを見ている時にこのことを強く感じた。女性の自立映画としても中途半端な印象。一人で鶏を撃てた程度で喜んでいてはどうしようもない。
7点(2004-06-25 15:14:16)
762.  リクルート
序盤は、たんたんとストーリーが流れていく上にラストと拷問テスト以外に緊張感や緊迫感が欠けていて、ちょっと飽きます。 フィンチャーの「ゲーム」みたいにしてどこからどこまでがテストなのか観客に混乱させる方が良かったような気がするし、このストーリーなら思いきって恋愛に比重を置いて恋人をどこまで信頼できるかどうかという姿を描いても面白かったような気がする。 自分が見た感じは、結局パチーノが自分の仕事に嫌気がさして金のために若手を利用してファイルを盗むというストーリーにしか見えなかった。
5点(2004-06-25 15:11:07)
763.  ディボース・ショウ
ストーリーのテンポの良さで全く飽きさせないし、楽しいオープニングクレジットも必見。 主役のあの二人に加え、脇役もジェフリーラッシュやビリーボブソーントンなどの実力俳優が演じ、死にかけの上司のじいさんや殺し屋ゼェゼェ、証言してくれた男爵など面白いキャラクターも多数登場するのが良いですね。 今回はタトゥーロやブシェミは出てないけど。 ゼタジョーンズは「シカゴ」とは違い、かなりかわいい感じの女性を演じていて、「騙す」というキャラクターにもかかわらず、憎めないなかなか好感のあるキャラクターになっている。 原題のイメージとは違う感じのキャラクターになっているのがどうなんでしょうね。 ストーリーにはひねりはないけど、お金より何よりも結局、愛が全てというテーマで気軽に観れるのがこの映画の良さではないでしょうか。観れば分かるが絶対に傑作というわけではないけど、時間分は楽しめるという映画には仕上がっている。「バーバー」の後にこういうのを出してきたとは、コーエン兄弟の引き出しの多さにはびっくりする。
7点(2004-06-25 15:09:17)
764.  パッション(2004)
ストーリーもドラマもない純粋に映画といっていいのか分からない映画で評価はしにくい。 自分的には鑑賞前に言われていたほど、耐えられないほどの残虐性や酷さはなかった。 確かに残酷な映画なんだが、残酷であればあるほどキリストの深さや覚悟が現れてくると思う。 あれほどの仕打ちをした人々に対しても、「赦し」を乞う姿にキリスト教でもなんでもない自分でも何かしらの想いを感じずにはいられなかった。  そして「人類の罪を一人で背負う」という重さがあの十字架の重さにも感じられたし、一緒に運んでくれた人によって、その重さはやはり一人では背負えないのかもしれない、我々も背負わなければいけないモノなのかもしれないと感じた。 宗教には興味はないが、我々日本人としては、欧米の人が信じるキリスト教とはどんなものかを知る一助にはなったと思う。
7点(2004-06-25 15:07:28)
765.  マスター・アンド・コマンダー
冒頭の数十分の攻防を観て、これはスゲえ、ひょっとしたらとんでもない傑作の予感と期待を寄せて観てるも、一気にトーンが下がり、一向に上がることはありませんでした。 あまりにも人物の描写は甘いため、観ていても、訳の分からん奴が海に落ちて、訳の分からん奴が自殺して(部下からひどい扱いをされていたり、ラッセルが一応は「有能なんだから」と慰めているシーンはあったけど)、ピピンも何しに来ているのか分からんし、肝心の少年たちもほとんど出番がなくて、ラストで討ち死にしても何の悲しみも感じないという始末、おまけに死にそうになってた医師と片腕がない少年が相手船に乗り込んで戦闘に参加など突っ込みたい気持ちにもなりますし、ラストの医者のセリフもなんだか唐突だし、続編込みのラストも原作がシリーズもので有名だから予想してたとはいえちょっと脱力です。 原作が有名らしいから、原作読んでれば評価が変わるのかもしれないけど、主役のラッセルと医者ですら人物描写が甘いし魅力を感じない。 基本的に舞台が船の上という閉鎖的な世界なんだから、人間ドラマを描かないで何を描くんだろうか。 この監督の「いまを生きる」を期待して、少年たちがラッセル船長を通して人生を教わり大人になっていくなんてのを期待するとかなり痛い目にあいます。創りはなんとなく「ブラックホークダウン」にも似ている気がする、敵側については全く描かないし、登場人物の感情もできるだけ描かないというのは似ているけど、あっちは映像にチカラとスピードがあったから眼が離せなかったんだよなあ。 しかし、ハマる人や絶賛している人もいっぱいいますし、ミラ・ユニ・20世紀の合同出資の超大作だからかもしれないけど、アカデミー作品・監督賞にノミネートされているのも事実ですし、アメリカ内の批評家には受けが良かったという風に聞いているので、見る人によって評価が別れる映画なのかなと思います。
4点(2004-06-25 15:05:39)(良:1票)
766.  ドッグヴィル
やはりトリアーのモノは面白いと感じた、言い切れるほどこの監督のモノは観てないけど。 確かに残酷で眼を背けたくなるような世界が繰り広げられ、その世界に耐えられることはできないかもしれないけど、他では観ることが出来ない世界が展開され、人間の深いテーマを扱っているだけに一見の価値はあるんではと思います。 「やつの映画はこりごりなんだよ」と思っている人やどうしようか迷っている人にも観てほしいけど。 ただメチャクチャ長いんだよね、観ていて苦痛の世界だからなおさら長く感じかもしれない。 欠点は長いことの他に、カメラは相変わらずで、ラストが多少唐突なような気がしないわけでもない、後は二コールの演技、心身ともにボロボロというようには見えないし、ラストに苦悩・葛藤があまり感じられない気がした。 閉鎖的な世界で人を受け入れることの難しさ、グループ内にいる社会的弱者に対する人間の振る舞い、人間の本能と欲望の限りなさ、自己保身といったように人間の性質として避けられない弱さは相変わらず胸に刺さる。 罪と罰、責任と結果というか、人間の行為には責任が付きまとうんだなあというダンサーインザダークにも通じる因果応報的なものも感じた。これらをテーマにして、真の意味での「傲慢さ」とは何かを実例を踏まえてトリアーは説明したくれたと言えようか。でもエンディングの音楽は何故か心地良かった。
9点(2004-06-25 15:03:16)
767.  ミスティック・リバー
殺人事件が絡んでいるので、サスペンスと勘違いして観るとピントがずれるでしょう。 自分の殺した男の息子が自分の娘を殺してしまうという悲劇の連鎖という意味はあるけど犯人なんてどうでもいいのかもしれない。 後味が悪さはあるが、人生の不可思議さ、人間としての弱さ、哀しさ、愚かしさ、業の深さを描いているので安直なハッピィエンドには終われない。 唯一の救いは、ショーンが妻を失いかけているその時、妻が出て行ったのは自分にも原因があったという現実を直視できたことではないのか。 人生の苦しみという現実を直視できない人々が数多く登場する。 ジミーは元妻の死に立ち会えない悲しみをただのレイを殺すことで、娘を失った悲しみをデイブを殺すことで慰めようとしている。 アナベスは夫がやったことに対して、「家族のためにやったこと」と現実逃避をし、セレステが変なことを言ったから責任を転嫁する。 セレステも夫と向き合うことができずに、疑い続け、信じられず、「殺したのは夫かも」と苦しみをジミーに解決してもらおうとしている。 デイブは少年時代の想像を絶する痛みから逃れることが出来ずに、現実とは向き合えずにいる。 ジミ-が最後にデイブを見たのはいつだとショーンに尋ねられた時に、子供時代に連れ去られた時を思い起こすシーンやデイブが夢や青春を失ったと告白するシーンから象徴されるように主題は少年時代に受けた苦しみは決して消えることなく、大人になってもその苦しみから逃れることは出来ずに襲い続け、それは被害者だけでなく、その周りの人々にも大きな影響を与えるということだとは思うが、登場人物を見ると現実を直視できない人間としての弱さを感じずにはいられない、ラストのパレードでの父親がいなくなり深い悲しみを抱えた少年がどういう人生を送るのかと考えずにはいられない。悲しみは続いていく…ミスティックリバーはジミーにとっては罪人の罪を洗い清めてやる死体を沈める河なのかもしれないが、自分にとっては人生こそ不思議な河のようなものかもしれないと感じた。俳優の演技に注目が集まっているが、ショーンペンの娘を失った悲しみを最大限に放出するシーンや喪失感、苛立ちを抱えた演技。ティムロビンスの過去の呪縛から開放されることなく、苦しみと怒りを抱えながら抜け殻のようになってしまった表情や演技は素晴らしいとしか言いようがない。
9点(2004-06-25 14:59:27)(良:3票)
768.  イノセンス
題名と宣伝に惑わされて前作を未見で行く人とかいないんですかね。 少佐のことを知らない人が見たらとんでもないことになるので絶対前作を見てから行って下さい。 自分もこの映画を見るためにようやく前作を見たというレベルで原作も全く知らないし、押井監督作品も見たことなかったけど、映像技術や世界観は驚くべきものがありますね。 アニメという限界を知らない世界で現時点で辿り着いた最高レベルといって問題ないでしょう。また多くの人に影響を与える作品になったんではないでしょうか。 セリフについては言っている意味は全く理解はできないけど、雰囲気を感じ取ればとりあえず問題ないのではという気が、逆にストーリーは流れるようにスムーズに進むので難解さはそれほどない。 テーマとしては人間とは一体何か、人間の進むべき道・未来とは何か…というのを深く感じました。 最後のバトーの少女への怒りは、自分が本当に人間なのかどうかを悩んで消えてしまった素子同様に、バトー自身も自分が魂のある人形にすぎないと思っているからなんでしょうか。
8点(2004-06-25 14:51:31)
769.  キル・ビル Vol.2
殺し屋としての哀しい宿命を描いた作品に仕上がった。 殺し屋が「母親」として生きるとはどういうことか、殺し屋としての「愛」を貫くとはどういうことか。 ブライドとビル、両方のけじめの付け方には納得がいく。 ビルのスーパーマンを引用したセリフには重みを感じた。自分が感じたのは、ビルは最後に本気を出したかどうかだ。裏切られたと感じた当時は愛する人を殺すことは出来ても、真相が分かった今となっては本気を出して愛しているブライドを殺すことはビルには出来なかったと思う。 ラストのブライドの「ありがとう」というセリフは、BBが無事に育ってくれたことや、自分を助けてくれた半蔵やパイメイだけでなく、ビルにもある意味で感謝をしているのではという想いを感じた。 ラストクレジットを見ると、やはりこの映画には多くのユニークなキャラクターが多数登場していたことを改めて気づかされる。今回は個人的に何故かエステバンが気に入った。自分が顔を切った女性を呼ぶ不気味な仕草が面白い。彼と幼い頃のビルだけでまた一本映画が撮れそうなもんだ。
7点(2004-06-25 14:49:31)
770.  テキサス・チェーンソー
オリジナルも見てないし、ホラーもほとんど観てないので比較はできないけど、かなり出来のいいホラーではないでしょうか、普段怖がらない自分も久々に恐怖を感じることができた。 オリジナルファンは不満みたいですが、オリジナルを知らない人には充分満足いく出来で、結構おススメできると思います。 なかなかセンスが良さそうな予告の映像が、観た動機ですが、暑さやじめじめ感、ざらざら感、緊張感が伝わる映像には引き込まれる。 オリジナルを見てないのに言いますが、一般大衆向けのエンターテイメントホラーとしては、視聴に耐えうるギリギリのラインを見せてもらったと思えるほどでは。 それでも特に不快感もなく、トラウマになるようなものではないので安心して観てください。大きな音や突然何かが飛び出す系のびびらせも確かに使ってはいるけど、それ以外でちゃんと勝負しているのが良い。興味を持ったので前作も見てみようと思う。
8点(2004-06-25 14:47:46)(良:1票)
771.  シービスケット
人生の壁にぶつかる度に人は強くなれるということを強く感じました。 ストーリーの進め方は時代の背景と実話ベースにエピソードをたんたんとつなげているだけのような気がしますが、逆にそれが狙いのような気がします。 あえて感動を押し付けるような創りをすることよりも、しっかりと背景を描くことや客観的な眼で創ることによってじんわりとした感動を呼び込んでいる。 ハワード達がウォーアドミラルとの勝負にこだわったのは、不況で苦しむ沈んだ人たちに弱くても立ちあがれる強さと希望を人々に示したかったのかなと感じました。 競馬は筋書きのないドラマだから、いつの時代でもどの国でも人々は熱狂するんでしょうね。競馬は勝つことで感動を与えるものだと思っていたが、今の日本には負け続けることで人々に感動を与える馬がいるというのは驚きであり、奥の深さを感じます。
8点(2004-06-25 14:44:39)
772.  恋愛適齢期
女性監督らしい優しさ、暖かさに溢れ、丁寧にそしてユーモアを交えながらセンスのある恋愛映画に仕上がっている。 特に前半のニコルソンとキートンの二人の会話やメールのやり取りが絶妙で素晴らしい。 小石、タートルネック、心臓病の胸の痛みやメガネなどの使い方もレベルが高くセンスの良さを感じる。 傷つくことの痛みを描きながら、恋には傷つくことを恐れては得られない喜びがある。恋愛に歳は関係ない、何才になっても人間として誰でも感じる感情だという想いが伝わる素晴らしい映画。 二人にとってお互いが自分の分身であり、自分の全てをさらけだしても理解してくれる人だからこそ、キートンはニコルソンを選んだんでしょう。ニコルソンにとっても、63歳にして初めて恋を知る相手であった。出会いから、知り合って、惹かれあい、別れた寂しさ、すれ違い、恋の痛み、痛みを克服する様、自分と向き合い様、真の気持ちに気づいた時には時すでに遅いといったように、恋愛の全てを丁寧に描きすぎているため、多少散漫な印象を受けたのが不満な点だが、恐らく時間をかけてじっくりと脚本を練ったためでしょうか。 自分も最初、キアヌがキートンに惚れるのは無理があるのではと思っていたが、自分の好きな作家というだけでなく、キートンが電話で話している時の笑顔を観て、自分の胸に感じたものを知りたいという動機には納得がいった。年上の女性だとしても、女性の笑顔には惹きつける何かがありますからね。
9点(2004-06-25 14:43:02)
773.  ニューオーリンズ・トライアル
グリシャムらしい先の読めない展開に、キューザック達がどっちに転ぶか分からない危うさに全く目が離せない上に、ラストに至るまでのストーリー展開と…脚本の素晴らしさと同時に脚本の強さが感じられる作品。しかも「銃」という社会性のあるメッセージをこめる事により、一介のサスペンスとは違う味を出している。社会性を押し出さずにサスペンスの本分を失わないバランスの良さも好印象。ホフマンは出番はそれほど多くなかったけど、買収行為に走らずに苦悩しながらも自分の正義を信じ、いつか絶対に勝つと信じる熱血的な弁護士役が良かった。
8点(2004-06-25 14:38:33)
774.  スクール・オブ・ロック
日比谷で観ましたが、観客ダイブとラストには拍手が巻き起こりました。 「LOTR」や「SW」ならよくある話だけど、それほどメジャーでもないこの作品でみられるとは思わなかった。それだけ皆ハマッたといえるのではないでしょうか。  自分もロックは全然詳しくないけど、十分楽しめた口です。 ジャックブラックの好演もさることながら「ロック」への熱い情熱を高く感じられる。  ブラックの役どころが特に良かった。 途中からブラックの子どもたちへの接し方も上からモノを言うというより、同じ目線で語っているように感じられ、演じる曲もザックが原案し、皆で一緒に完成させていく姿に自分も引き込まれた。  一番気に入ったシーンは、突然の曲変更で一番きつかった照明係に演者よりも一番に労をねぎらったようなところですね。 演者だけが光があたるのではなく、それぞれ一見地味な役ところにもクラスの子どもたちを配置し、クラス全体でライブを成功させたというのが伝わってくる。 だから、子どもたち皆活き活きと演じていたような気がする。  ブラックも「ロック」の精神を教えていたつもりが、子どもたちに改めて「ロック」の精神を逆に教わったのではないだろうか。  校長や同居人の「夢」や「大人」について語るサイドストーリーも描かれているのでより深みをましている。
9点(2004-06-25 14:36:32)(良:3票)
775.  デイ・アフター・トゥモロー
映像だけに金を払える出来かと言えば、まあなんとかアリなレベルでしょうね。 ニューヨークに大津波を襲うシーンなんかはCMで何度見せられたとしても大スクリーンで見れば鳥肌モノだし。 千代田区には思いっきり引きましたが。  エメリッヒなんでストーリーについて文句を言うのはおかしいのかもしれないけど、もっとベタベタに息子のために親父は死ぬみたいな展開で家族愛をテーマにしても良かったと思われる。  自分には親父の救出プランがあまり理解できてなかったため、いったい徒歩で歩いていって、そこからどうやって皆を救うつもりだという思いが消えなかった。 そのため、二人の再会にもイマイチ感動もできんかったな。 親父が呼んだからヘリが来たんだが、天候が回復しなかったらどうするつもりだったんだ。 そもそも最初からヘリで行けば良かったんちゃうんかとツッコミを入れたい。  それにしてもストーリーがないから無理やり強引に話を作り過ぎている気がする。 特に理由も無く救出隊を三人にして一人を殺したり、どうでもいい所で怪我をして敗血症を起こし、やむなく薬奪取のためのストーリーを作り、そのために船を持って来てオオカミを野に放つという訳の分からん強引なストーリー。  クイズの仲間を含め図書館の仲間たちも個性が全く無いため、キャラクターが生きていないなどの文句もあるけど、観ているこちらも体が冷え切るような思いを感じ、観終わった後の夜の暖かい風が妙に心地良かった。 それだけ映像にチカラがあったと言えようか。 しかし、この映画を観ても、地球の温暖化をなんとかしようとはモーニング娘でも思わんだろうな。
6点(2004-06-25 14:29:20)(笑:3票)
776.  21グラム
「人命は地球より重い」と語った昔の政治家もいたが「21g」はまさにそのような映画だった。  誰よりもその重みを知っていたのは、ショーンペンだったのではないか。 自身の余命がいくばくもないと知っていたから、その重みを感じ取っていたのだろう。 だから、妻が中絶という手段を取ったことが許せなかっただろうし、再移植の必要があると説明された時に誰かが死ぬのを待つことは出来ないというセリフに至ったんだろうと感じた。 そして命をもらったことへの感謝とそのために誰かの命が失われたことへの不安が彼をナオミへと突き動かしたのだろう。 だからどうしてもデルトロを撃つことも出来なかったし、ラストあの事態を解決するにはああいう手段をとらざるを得なかったんだろうと感じた。  そして人の命の重さに、もがき苦しむ二人、デルトロとナオミは素晴らしい演技だった。 どんな深い悲しみや苦しみが襲おうとも人生は続いていく。 人が苦しむのもその「命の重さ」によるものなのかもしれないが、人が癒されるのも「命の重さ」であるだろう。 ナオミにとっては、産まれてくる子どもであり、デルトロにとっては神などではなく、妻であり、子ども達という人の命なのではないか。  「アモーレスペロス」の三つのストーリーの時間軸のずらし方は絶妙であり巧妙であったが、今回は何故あそこまで細かく編集する必要があったのかは疑問がある。 テーマも素晴らしく、演技も素晴らしいので真正面から向かっても良かった気がするが、普通の編集だと、あまり大きなストーリーもないのでよくある普通の映画になるかもしれないかな。 この編集によって、観る人に対しての衝撃の大きさと「命の重さ」について考えさせる監督の執念が込められたいい編集なのかもしれない。
5点(2004-06-25 14:25:43)(良:1票)
777.  白いカラス
テーマもいい、演技もいい。 でも全く物足りなく感じるのがこの映画の特徴。  さして大きなドラマがあるわけでもないし、悲劇というわけでもない。 「人間の心の傷」という極めて深く抽象的なテーマを映画化するのにはもうちょっと脚本をどうにかするか、演出家の力量が問われることになるだろう。 アカデミー賞監督には失礼な話だが、他の人がとればもっと良かったような気がしてちょっと惜しい気がした。  どんなに頑張っても秘密がなくなるわけでもないし、傷が癒えるわけでもない、孤独になりたくてもどんなに絶望しても、人はどうしても誰か他人に寄り添って生きていくしかない。 人間は一人では生きてはいけない、そういう人間の複雑な感情、心の裏側を演出するってのは本当に難しいんだろうな。  告白後の若かりしのシルクと年老いたシルクの対比は良かった。 帰りの電車で目も合わせず微妙な距離を置いて帰った若い二人と言葉は無くても安心して寄り添って帰る車の二人。 相手の傷を理解し癒せるのは本当に心の傷を知っている人ではないと無理なんだろうか。
5点(2004-06-25 14:24:02)
778.  トロイ(2004)
異常に評価低いですね。 パリスのヘタレの甘ちゃんっぷりには、前半は逆に面白いと感じたんですが、ラストが最悪ですね。  神話ベースですが「神」等の超自然的な感じには描かずに、登場人物を人間的に描いているのは良かったと思われます。  アキレスの鬼神のような強さとジャンピング斬り、ヘクトルの人間として男としての魅力的な生き方、死に方にはしびれました。 この二人の死闘には本当に息を呑みます。  神話はよく知らないので勝手を書きますが個人的に不満としては、 アキレスとアガメムノンとの確執や、 アキレスがトロイ戦に参加すれば、歴史に名は残るが、必ず死ぬと言われていたはずなのでその辺の心の葛藤がもっと欲しかった。  ラストのせいで、パレスのヘタレっぷりが悪い方向に出てしまいますね。 あれじゃあ、自分のせいで戦争が始まり、兄貴の仇とはいえ無防備の相手に矢を打ちまくってた自分勝手な人物にしかならないからなあ。  プリセイスがアガメムノンに殺されそうになるところをアキレスが救い、パレスの矢がその際に誤ってプリセイスに当たる所をかばってアキレスが死んだほうが英雄的な感じで死んで感動的で愛のための戦いだったことになったのではと思います。 個人的にはちょっと反戦的な匂いも感じられました。
8点(2004-06-25 14:23:01)
779.  AKIRA(1988)
原作を読んでないので、勝手なことを書くけど、映画の世界は現在の世界を縮尺したようなものではないかと考えてしまった。 テツオの持ったチカラは「核」のようなもので、テツオや金田たちは一つの国と考えると分かりやすい。 金田のようにリーダーの国がいて、その同盟国としてチカラがない追従するしかないテツオのような国がある。 そのような弱い立場にあるモノがとんでもないチカラを持つとどうなるか、そういった世界を想像しながら観た。 立場が弱く鬱積していた感情が爆発し、徐々にエスカレートし、しまいには自分でもコントロール出来なくなり、破滅する。 ただ、自分のことを認めてもらいたかっただけだったかもしれないのに。 そのチカラが愛する人や友を殺すことになるともしれずに。 その他にもチカラの亡霊に振り回される人たちが上手く描けていた。 ただ、ケイの存在というか役割がイマイチ掴みづらい。 人間には世界を破滅へと追いこむチカラもそれを回避するチカラもそれぞれ持っている。 そのチカラをどう使うかいつ使うかは分からないが、もうそのチカラを使い始めているのかもしれない。
9点(2004-06-25 14:14:05)(良:1票)
780.  ゴッドファーザー
東劇でデジタルリマスター版を観ました、古臭さは全くなし、非常に満足。 登場人物は多いけどキャラクターにそれぞれ特徴があるし、すんなりと頭に入る混乱もしない演出と脚本は見事。 冒頭とラストシーンだけでも震えるほどの感触。 劇中でのドンの存在感ははっきり言って神がかっていた、オーラがある、死に方も意外と好き。 血で血を洗う抗争と憎しみの連鎖。 愛するものを失ったドンとマイケルの対比が良かった。 息子を失ったドンは戦う意欲を無くし、本当に愛していた妻を無くしたマイケルは感情を失くし逆に復讐の鬼、冷酷な殺人マシーンとなる。 妻にも躊躇はしながらも嘘をつき、最後は少しは開かれていたはずのマイケルの心の扉が完全に閉まった所でのラスト、本当に素晴らしい。 運命というか、マフィアの家に産まれついた宿命によってマイケルの翻弄されていく生き様が何とも言えない。
10点(2004-06-22 21:57:45)(良:1票)
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