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61.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 
 子供の頃、8月の終戦記念日特集とかでこの映画を観た記憶がある。モノクロ映像と皇居前で軍人が自決したシーンが印象に残っていて「戦争はしてはいけないものだ、怖いものだ」という思いをした事を、今回観る前に思い出した。  監督、脚本、俳優陣はこれ以上ないという程の組み合わせ。終戦前からの数日間を時 系列的に淡々と、しかし演技は熱く本編は進んでいく。戦争映画で思うことは「戦争賛 美・肯定」もしくは「反対・反戦」のどちらかに偏ったメッセージ性があまりに強いが 上に、映画の格調というか品格が落ちてしまう場合があるということで、長い時かけて 観る割には、その後興ざめした感覚が残るのですが、この映画に関しては一切そんな事 はありませんでした。  登場人物も日本陸軍・閣僚・宮内庁関係者と範囲は狭く、民衆が出てくるのは唯一埼 玉の飛行場から飛び立つ特攻隊を、国旗を振って見送るシーンのみ。それでも陸軍の青 年将校の暴走と鎮圧しようとする幹部達の立ち振る舞い、阿南陸相の自決、終戦日当日 の特攻隊の出陣等、「極限時における行動をありのままに描くことによって、戦争のもたらす狂気、残虐性、不条理な様を観る者に実感させる」映画であり、終戦(本当は敗戦)に至る間際にこのような事実があったことをほとんど知らないだろう若い方々にこそ観てもらい、何かを感じてもらいたい映画である。  また自分も、平和な事を当然のように享受するのではなく、このような事実の上に現在があるだということを再認識しなければと思う。 
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-08-20 21:51:59)
62.  ラスト・プレゼント 《ネタバレ》 
 イ・ヨンエが余命いくばくもないことから、お母さんのお墓にひざまずいて泣いて亭主の将来を心配する様は胸がぐっとつまりました。内容は「賢者の贈り物(O・ヘンリー)」に夫婦(というよりも二人はあまりにも若いので恋人というべきか)のすれ違いを加えた感じの映画で、出てくる人はすべて善人、最初のシーンを観たときから予定調和的に最後の終わり方がわかってしまう映画で、観る人によっては好印象を与えるのでしょう。自分もイ・ヨンエは非常に可愛く可憐で、観てよかったと思うけれど、やはりストーリーには最低限のリアリティーは付きものではないでしょうか。  別にイ・ヨンエは不治の病にする必要はないし、霊芝を飲まなければならない人が何故電気ショックを受けるのか、そもそもイ・ジョンジェが小学校時代の事を何故忘れていたのか・・・等々、その点が非常に残念です。  
[DVD(字幕)] 6点(2007-08-12 17:13:14)
63.  ランド・オブ・ザ・デッド
やはりゾンビはゆっくり歩いて意識を持たず無言でカビのようにジワジワと湧いて出る方が怖いです。確かに進化して思考能力を持ち始めるというのもわかりますが・・・  何というのか「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」や「ゾンビ」を観たときのような圧倒される感じはなく、SFとスプラッターを足算して2で割ったような映画であり、思っていた路線とは違ってました。ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ観・ストーリテーラとして行き着いた先が本編とするなら「???」という感じは否めません。  
[DVD(字幕)] 5点(2007-08-12 15:55:08)
64.  リトル・ミス・サンシャイン 《ネタバレ》 
 面白かったです。バラバラの家族が出発するときにギアの入らないバスを押して乗り込む様は「家族」・「絆」・「一体感」を象徴しているのでしょう。  特に最後のオリーブちゃんの踊りが良かったです。あのおじいちゃんに教わった踊りですから・・・妙に納得してしまいました。おじいちゃんは映画の中盤で死んでしまうのだけど、最後の最後に来て存在感大です。  ミス・コンではうまくいかなかったし、家族みんなそれぞれ願望が達せられないまま エンディングを迎えるのだけれど、それでも家族みんなが何か(自分は家族の大切さだと思う。)掴んで軽やかにバスを押して乗り込む様はハッピー・エンディングであり、観ていて爽やかな気分になりました。 
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-31 22:01:27)
65.  ハンガー(1983) 《ネタバレ》 
 主演がC・ドヌーブ、D・ボウイ、吸血鬼ものということで、デカダンな雰囲気を 堪能できると思い観ました。「吸血鬼モノ」はその存在が邪悪であり人間が対決するパターンと、「吸血鬼を悲しい存在(不老不死・人の生き血が必要)」として捉え吸血鬼が苦悩する様を描くパターンが多いようですが、この映画は当然後者に属するものです。ストーリー性を追うよりもC・ドヌーブやD・ボウイの吸血鬼としての性(さが)・飢え・苦悩を感じ取るというのか、浸るというのかそんな映画ですし、映像も黒・赤・白を基調にアバンギャルドな感じもあって「ホラー」の域を超えたスタイリッシュな感じに仕上がっています。この映画のテーマ(飢え)を、観る者に強く訴えたのはS・サランドンがC・ドヌーブの「しもべ」とならず、自らの命を絶った場面、そしてその時のC・ドヌーブの表情。突然の信じられない展開に唖然としてしまいました・・・  音楽も「ロキシー・ミュージック」あり「クラシック」ありで良いセンスです。ただ、個人的には超老人?として朽ち果てるまでのD・ボウイの出番がもう少し長ければなあと思いました。 
[DVD(字幕)] 6点(2007-07-25 21:21:51)
66.  ディア・ハンター 《ネタバレ》 
 最初はTV放映で短縮版を観て、その後普通版(?)を3回ほど観ました。曰く前半の戦争へ行くまでのシーンが長い、アメリカ側からの視点しかなく嘘っぽい、被害者意識に立ったお涙頂戴の映画であるとか、そういう感想が多々あるようです。それはそれとして、映画を描く時には、ドキュメントでない限りどちらかの視点に立つことは往々にしてあることです。この映画は、前述のベトナム戦争の是非、アメリカの参戦の功罪を問う映画ではなく、人間が戦争(もしくはロシアン・ルーレット)という極限状態に身を置いた時どのような行動を取るのか、取るべきなのかを問いかけている、また戦争により人生の歯車に狂が生じ、それでも人は生きていくその辛さ、苦しさ切なさを問いかける映画であると思います。特に印象的なのは戦争から帰ったデ・ニーロが鹿撃ちに行き雄鹿と出会った場面。まったく身じろぎしない鹿の目を見てデ・ニーロは何を思ったのでしょうか? まばたきもしない淋しげなカモシカに見つめられて、それまで生きてきた、行ってきたデ・ニーロのすべてを問いただすような感じにとらわれたのではないでしょうか? だから、無言で立ちすくむカモシカに対して、デニーロは撃たずに「OK」と問いかけたのでしょう。字幕ではカモシカに対して「満足か?」としていますが、むしろ「(撃たれてしまって)いいのか?(殺されてしまって)いいのか? (このような人生を歩んできたけど)自分はこれでよかったのか?」という翻訳ではないかと、自分では勝手に思ってます。 また、カモシカの眼差しがクリストファー・ウォーケンの目とラップしてしまい、ロシアン・ルーレットで血まみれになって倒れるウォーケンとカモシカがたたずむシーンとが自分の頭の中で重なりあってます。     ところでメリル・ストリープが可愛く健気で可憐ですね。「ソフィーの選択」の彼女も大好きで、しばらくこの頃の彼女出演の映画を見続けました。それと音楽「カヴァティーナ」は最高で、自分に取っては忘れられない映画です。 
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-22 20:56:32)
67.  遠い空の向こうに
素晴らしい映画です。内容が「ロケットを作る高校生達の話」と聞いていたいので、とっつきにくいかなと思っていましたが、最初からもう引きつけられっ放し。2時間という短い時間の中で、「親と子」、「大人と子供」、「夢をかなえる気持」、「家族」、更には「炭坑問題」等々、R&ROllをバックにうまく収まっていて、見終わって「見事にやられた」という感じ。 実話に根ざしているから無理矢理感がなくて、映画に出てくるようなすっきりとした爽やかな青空を仰ぎ見ているような心地よさが残りました。 自分の子供にも是非観せたい映画だし、大人になってからも観てもらいたい映画です。 
[DVD(字幕)] 9点(2007-07-22 13:10:33)(良:1票)
68.  ワンダーランド駅で
しゃれた映画ですよね。ボサノバと海の景色や水族館。主人公2人を取り巻く恋愛と出来事がテンポ良く進んで行って、このまま2人は出会うことがなく終わるのかなと思ったら鮮やかに小粋な出会いが待っていて、いい意味で裏切られたというか心温まる感じ でした。 女性が混雑した電車の中でめまいを起こしたり、担当の患者に一杯誘われて夜勤明けのバーで口説かれている中、周りを見渡して猛烈な孤独感を抱いて泣き出しそうになる場面など、本当にキュートな心の中を描いていて秀逸です。 観ていて心が浄化されるような、心地よく癒されていくような映画でした。  
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-16 16:55:14)
69.  復讐者に憐れみを 《ネタバレ》 
臓器売買詐欺にひっかかり、資金稼ぎの誘拐が成功しそうになった所で、歯車が狂い新たな復讐劇を呼んでしまう。見終わってみると古くは「死刑台のエレベーター」や「ファーゴ」に似ているなあと思いつつ、それにしてもすごい映画を撮ったものです。  全く救いのないストーリー展開の中で、2つの復讐が淡々と、そしてショッキングに進んでいく。なんといったらよいのかこの映画の救いのなさとインパクトの強さに脱帽です。ちょっと前に、韓国映画で「殺人の追憶」を観て、しばらくイメージが頭から離れず宿酔状態でしたが、この映画も尾を引きそうです・・・ それから、ソン・ガンホは要注意、いい役者ですね。 
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-15 18:21:04)
70.  ユナイテッド93
 その日は残業を終えて帰ってきて、妻が見ていたテレビを何気なく見ると丁度「ワールドトレードセンターに飛行機が突っ込んだ映像」を流しており、「リアルな映画だね」「いや、さっき起こった事なの」、しばらく本当に信じることができず繰り返すニュースを呆然と見てました。 この映画は、当日起こった出来事が、ぐいぐいと緊迫感をもって展開します、とても2時間が早く感じましたし、急展開のラストとその後のテロップ、エンドロール・・・しばらく固まってました。  しかし誤解を恐れずに言うとこの映画で、事件があった事実を除き、監督が伝えたい 映画ならではのメッセージ、感じ入る部分が掴めないのは私だけでしょうか? また機内で起きたことが克明に伝えられていて、これは乗客者から家族への電話等の事実を参考にしているのでしょうけど、本当にすべてを伝えきっているのか・・・というようなこと感じてしまうのは私だけでしょうか?「衝撃の事実であることは間違いない、その事を胸に刻むことは重要なこと。しかし、全員が死亡しかつ飛行機という閉ざされた空間の中で発生した事実を伝えきる事は不可能。御遺族がこの映画をどう感じるだろうか。」などということをどうしても考えてしまう。 ユナイテッド93号のブラックボックスも明らかにされていないわけだし、衝突まである一定の推測に従ってストーリーを進めていくのだけれど、この事件の重さからして、本当に推測でしかもカメラは臨場感ある撮り方をして良いのかなという気がしてなりません。管制官や空軍等のやりとりは非常にリアルでついつい引き込まれましたが・・・ 
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-14 21:18:41)
71.  恐竜グワンジ 《ネタバレ》 
レイ・ハリーハウゼンは主に「ファンタジーもの」と「アドベンチャー恐竜もの」に 分かれると個人的に思っているのだけれど、「恐竜グワンジ」は後者の中でも特に面白い映画ではないかと思います。(恐竜百万年よりも好きです・・・ラクエル・ウェルチは別ですが・・)ダイナメーションの恐竜の動きは、今のCGより味わいがあるし、愛着がわきます。また人間とグワンジ、スティラコサウルスとグワンジの戦い、更には象とグワンジの戦いと見所もタップリですし、ラストシーンで寺院の中にグワンジが入り込むシーンも秀逸です。もともと西部劇と恐竜ものが結びつかないし恐竜と寺院も「?」という感じですが、結びつかないからこそ意外な展開を感じるわけで非常に楽しむことができます。今後、CGではなく、ダイナメーションを使ってのスケール・予算の大きいSFかファンタジー映画ってもう製作されないのでしょうか。このような「古典」的映画を大切に、鑑賞していきたいと感じますが、それらへのオマージュとして手法も踏襲して製作されたものも見たい人は結構いるように思います。 
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-08 18:05:24)(良:1票)
72.  恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ 《ネタバレ》 
 ジャズとピアノと女性ボーカリストそして気の利いたセリフ等々・・・とってもオシャレな映画です。ミッシェル・ファイファーとジェフ・ブリッジスの恋の行方も小粋にセンスよく流れていきますし、ボー・ブリッジスの生活臭さが臭う役も上手くかみ合って3名の絶妙なバランスを楽しむことができます。 シドニーポラックはトッツィーを初めとして本当に趣味の良い映画を見せてくれます。また女優の使い方が上手だと思います。トッツィーでジェシカ・ラングを演技派女優として認めさせましたし、「レディー・ホーク」では可憐な役だったミシェル・ファイファーにジャズを歌わせて、女優としての才能の豊かさを教えてくれました。それにしても最初の方のオーディションの場面は秀逸で面白かったです。このシーンを見て一気に肩の力が抜けて、それ以降も同じスタンスで見ることができました。しばらく「ねかせて」おいて、再度見直す映画のひとつです。 
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-07 23:12:36)
73.  コールド マウンテン 《ネタバレ》 
話の本筋は「互いに一目惚れした者同士が南北戦争により引き裂かれたけれど、互いに強い気持ちを持ち続けて故郷で再会を果たすというもの」で、結構引き込まれるように見ました。故郷に帰る者の様々な出会い、待っている者を取り巻く様々な出来事がうまく繋がっていて、ラストに至るまで、当然こうなるよなと思いながら、でもこう終わらなくてはという感じの映画です。ニコール・キッドマンが貧しい暮らしの中、ひもじさを隠す振りをするシーンを見て「風と共に去りぬ」のビビアン・リーが重なってしまったり、レネー・ゼルウィガーもいつもと同じしゃべり・演技で良い味を出していたりと、キャストも良かったし、「時間を損することない映画」でした。自分としては、それぞれの登場人物がさまざまなシチュエーションで過ごす夜、例えば恋人ことを思いながら切なく過ごす夜、未亡人となった女性が人のぬくもりを求めて男性に添い寝しながら涙を流す夜、脱走兵が見つかって撃たれる夜、等々・・が結構見所でもあり、ポイントではないかと思ったりします。  
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-07 16:42:55)
74.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 《ネタバレ》 
 長時間なので覚悟して見ましたが、意外と時間が早く過ぎて、ストーリーに引き込まれました。 「ゴット・ファーザー」のように血の絆とかファミリーとかなり重々しい映画かと思いましたが、少し肩透かしの感じ。 この映画は、あまり細かい事は気にせずに、ストーリー展開(回想と現在のやりとり)に身をゆったりと浸からせて、約40年の時間の縦軸というか時の流れを味わう映画なのでしょう。「アナポーラ」を耳にしながら。 デニーロは好きな俳優で、今回もいい味を出しています。テンポの良い映画で出てくるのもいいけれど、この映画のように、ひとつひとつの演技を「ゆっくりと見せる」役もいい感じです。ジェニファー・コネリーも可愛らしかった。 それはそれとして、この映画のラストの2シーンだけはどうも気になります。ひとつはパーティの夜のデ・ニーロの友達の行動と、その後の回想シーンのアヘンを吸った時のデ・ニーロ本人の笑みの意味。特に本人の笑みを監督は何故最後に持ってきたのだろう。 色々な解釈ができるだろうけれど、スケールの大きい映画なのだから、「何故」と思わせるよりもっと素直に感動に浸ることができるエンディングにすればよかったのにと思いますが。
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-01 21:20:32)
75.  東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007) 《ネタバレ》 
 単行本やテレビドラマで話題になっていましたが、映画も上映されるとの事でしたので一切目を通しませんでした。実際見て想像通りの域を超えず、なんと言っていいのか、多少肩透かしを食った感があります。  もっと胸に来るものがあるかとも思いましたが別に感動したいがために、涙を流したいがために見に行ったわけではないので、可もなく不可もなくという感じ。  ただ一カ所だけ胸に応えたのは病院に連れて行く時に主人公が母の手を引いて横断歩道を渡るシーン。自分も子供の頃、母に手をつながれて歩いたし横断歩道も渡ったけれど、逆に自分が大人になってから母の手を取って歩いた事はおそらく一度もない。母も老いており手を引かれたい、もしくは今までの生活の中で支えてもらいたいと思ったことは当然あるはず。それを自分には一切言わない親の偉大さを実感し、また、見て見ぬ振りをしてしまっている自分の親不孝さを改めなければいけないなあと、そんなことを考えさせられました。 
[映画館(邦画)] 6点(2007-05-02 21:30:04)
76.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 
 これで、もう何回観たことか。都度感慨深く、長い時間にもかかわらず一気にエンド  ロールまで行き着いてしまう。素晴らしい映画というものはこのようなものを言う  のでしょう。父親と息子の絆、血のつながり、マフィアの結束、裏切りと報復等々  一つのテーマだけでも濃いのに、それらが凝縮され、観る者を唸らせる内容で心に  迫ってくる。音楽も言うことないし・・・。正統派の骨太な映画です。 
[CS・衛星(字幕)] 9点(2007-03-25 14:29:17)
77.  タイタンの戦い(1981) 《ネタバレ》 
 神様の身勝手な行動がなければ、そもそも、主人公も存在せずこの映画が成り立たないので、ストーリーに関してあれやこれやコメントすることはありません。同じギリシャ神話の神々が出てくる話であれば「アルゴ探検隊の大冒険」の方がまだしっかりしています。  そんな事より、なんといっても、この映画の売りは、ハリーハウゼンの「ストップモーションアニメ」です。クラーケン(海の大怪獣)や蛇女ゴーゴン等、好きな人にはたまらないキャラクターが続々としかも突然登場して来るし、現在のCGにはない動きに愛嬌と味わいがあります。このようなファンタジー映画は長年受け継がれていくべきものだと思います。  
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-25 14:15:32)
78.  忘れられない人 《ネタバレ》 
 いい映画でした。彼女のことをあのように大切に、ひたむきに想うことができるのは アダムの生い立ちと病気のせいなのでしょう。 きっと彼は毎晩彼女を影ながら見守っていただけではなく、同じ勤め先で、彼女の気がつかない所で、彼女が話すことを聞いたり笑ったりしている所や、勤めぶりを見ていたはず。   今の自分のままで彼女を想い続けていたいから心臓移植も拒否して、またやっと幸せを掴んだ彼女もそのような彼をあるがままに受け入れて、もしかしたら訪れるかも知れない終わりと不安を予感しながら、それでもアダムに会うと愛しい想いで一杯で同じ時を過ごして・・・ 愛し愛されることはこんなにも理屈抜きでピュアで美しいものでしょうか。 おとぎ話ですけど、きれいで素敵な映画です。  本来ならあり得ない彼女のいろいろなリアクションも気にならず、それよりも映画が進むにつれて、アダムと同じ時を過ごすようになった彼女の顔・姿がチャーミングに見えてきたのは自分だけでしょうか? またいつか見直したい映画のひとつです。  
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-11 01:25:30)
79.  ボクサー(1997) 《ネタバレ》 
 この監督と主演は、同じくIRAを題材とした「父の祈りを」をという映画を撮っているけれど、自分はこちらの方が良かった。 「主人公はIRAの元活動家でボクサー、元恋人はIRA幹部を父に持ち、二人は幼なじみで愛し合っていたけれど、主人公が投獄されてから元恋人は結婚し別々の道を歩み、時がたって主人公が出所して・・」という所から話が始まる。 「二人の成り行き」を軸に「アイルランド問題という政治のテーマ」と「ボクシングというストイックなテーマ」がシンクロしていく。 月並みな言い方をすれば恋愛がテーマになると、そちらに比重が傾き軽い映画になってしまうのだけれど、この映画は非常に重みのある内容で、見終わっても余韻が残り、しばらく二人のその後の生き方を考えていた。 それにしても、これだけ世界では宗教や人種の対立があって、テロや戦争が起こっていて、「何故そんなことが」と思うけれど、宗教や人種対立のない日本という国がかえって特別なのでしょうか? この映画を見ていても、同じ宗教を信仰していても宗派が違うだけで、住む場所を区別して対立しあう。そんな全く経験・体感しえない話なので、かえって映画に没頭できたのかもしれません。 映画の途中で主人公と元恋人が14年間閉じこめてきたお互いの想いを確かめ合うシーンも胸が詰まって溜息がでますが、一番印象に残るのは主人公と元恋人とその息子が一緒に生きることを決心して、車で検問中の橋の上をゆっくりと走り去る場面。  その少し前まで主人公はIRAに捕まっていて、そこから元恋人の運転で逃げたのだけれど、元恋人の心配そうな顔がアップされてそこでエンドロール。 主人公が助かって、今までの想いがかなってうれしいはずなのに、何故表情が緊張しているのか、どこへ向かおうとしているのか、わからないままです。 おそらく、元テロリストの主人公とIRA幹部の父を持ちなおかつ投獄された同志である夫を振り切る決意をした元恋人の行く末には明るいものはないのでしょう。イギリスへ渡っても、二人が住んでいる今の町に戻っても、対立している隣の地区へ行っても・・・  そのことは二人にもわかっているけれど、それでもあえてその道を選択した、せざるを得なかった・・・  非常に強い意志を感じたストイックな、まさにタイトルとラップした、味わい深い映画でした。 
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-21 22:02:34)
80.  父の祈りを 《ネタバレ》 
IRAの爆破テロに絡んだ冤罪物で、無罪になるまでの過程を父と息子の絆を軸に、後半のクライマックスまで一気に吸い込まれるように見ました。  息子は罪を着せられて、その関係者ということで父も叔母とその家族も有罪判決を受けてしまう。  例えばこの話に似たような筋書きは「ミッドナイト・エクスプレス」でもあったし(あの話も確か実話を基にしていた)、「日本の黒い夏」(松本サリンが題材です)でもあったけれど、今回の話は民族間の対立・国の威信をかけたテロの犯人探しが背景にあり、スケールも大きく、気持ちも入って見ることができました。  特に後半、それまで自堕落で生きる目的も待たなかった主人公が、父の獄中での死を機会に冤罪を晴らすべく弁護士とともに立ち向かっていく、無罪判決が出たときにそれまでの苦しかった思いを逞しく宣言する場面まで息もつかせぬペースで盛り上がりを見せ、やはりこのような映画に代表される冤罪・法廷物はなかなか見応えがあります。  また、父が獄中で肺気腫を悪化させ他界した後、夜中に獄中の仲間が紙を燃やして窓から外へ投げ捨てる、その弔い火の舞い落ちるシーンが美しく印象的であり、映像的にも好感の持てるカットもあり、ストーリーは直球・正当派だけれど、それだけではない深みのある映画でした。  (父親役の俳優さんは「ブラス」という映画でも肺を痛めていた役柄であったことを鑑賞中に思い出しました。なかなか味のある役者さんですよね。) 
[DVD(字幕)] 7点(2007-01-14 00:11:37)(良:1票)
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