861. 十二人の死にたい子どもたち
《ネタバレ》 <原作未読>評判悪いみたいだけど杉咲花×橋本環奈の共演に食指が動いて鑑賞。物語はタイトルの通り、自殺願望を持つ12人の若者が集まってくるところから始まる。十二人いれば当然十二通りの死にたい理由があるが、そこを掘り下げることはなく、13人目(ゼロ番)を殺したのは誰だっていう推理がメインになってるのね。みんな記憶力が凄いなーとかつっこみを入れつつ、個性的なメンツのぶつかり合いは退屈ではなかった。これが落ち着いたあと名探偵のお言葉があるわけだけど、みんなあっさり説得されちゃったもんだなーとはやはり思う(ま、諦めてない人もいたけど…)。「10代なんてそんなもの」と片づけるのは簡単だが、もうちょっと説得力が欲しかったのは正直なところ。なんだかんだで余韻は悪くないのでやや甘めに採点。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-11-26 17:38:18) |
862. 来る
<原作未読>つまらないとも思わないのだが、結局何だったんだろうという… どうもスッキリしない感じ。松たか子を除くメインキャラクターたちの人間臭さは確かに印象的ではあるが、例えば「告白」(2010年)と比較したとき、同レベルにあるとはとても言い難い。なんだろうな、意外性が足りないのかな? せめてもうちょっとホラー映画的な怖さがあれば良かったのだろうけど、これでは全体的に中途半端に感じてしまう。一方、俳優陣はなかなか嵌まっていたと思う。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-10-15 23:33:32) |
863. 歌行燈(1943)
宋山という傲慢な素人の鼻っ柱を圧し折り満足げな喜多八だったが、宋山が自殺しちゃったからさあ大変。恩地家を勘当され、能の世界から追放されてしまう。一方、宋山の妾かと思いきや実は娘だったお袖も人生が大きく変わってしまい…。成瀬巳喜男×名カメラマン中井朝一ということで映像美は随所に散りばめられているが、次郎蔵との出会い以降、都合よく進みすぎる物語にはあまり惹かれなかった。あと、間違ってたら大変申し訳ないんだけど、花柳章太郎の能パートって吹き替えだよね? 声が違いすぎてどうにも違和感が…。山田五十鈴は当時20代半ばだけど、可憐さを上手く表現していたと思う。日本の伝統芸能に興味がある方にはおススメできる映画。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-07-18 22:39:27) |
864. 空飛ぶタイヤ
<原作未読、WOWOWのドラマ版も未見>池井戸潤の原作を基にした映画作品。池井戸潤といえば「倍返しだ!」っていう最終回視聴率42.2%を記録したドラマが真っ先に思い浮かぶけど、こちら「空飛ぶタイヤ」に似たようなノリを少しでも持ち込む意味が分からない。死者が出た事故を扱っているわけで、香川照之の顔芸を楽しむあのドラマを意識する必要なんて全くなかったんだ。原作があることだし、プロットベースでは面白いと思うけれども、端役の演技等々、細部の演出が気になって高い点数は付けかねるという… まあ、勿体なかったな。サザンのED曲は割と好き。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-06-13 00:30:14) |
865. 太陽の王子 ホルスの大冒険
現在放送中の朝ドラ「なつぞら」、そのヒロインのモデルと言われる奥山玲子の名前を見つけたときには「おっ」となった。そのほか高畑勲、大塚康生、宮崎駿、森康二、小田部羊一と次々に大物が表示されてなかなか壮観。物語の感想としては、1968年という時代に随分ダークなものを作っていたんだな~という驚きが第一。全体的に暗く、ワクワク感等はほとんど無いが、ヒルダの心理描写という面においてはまずまずおもしろい。また名優たちによる声の演技も楽しく、見る価値はあったかなと。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-05-10 21:33:12) |
866. 快盗ルビイ
《ネタバレ》 小泉今日子のPVですか? いやいや、貶してる訳でなく、むしろ褒めてます。それくらいキョンキョンがかわいいってことで。当時22歳か、若いな~。全然世代ではないけど、一時代を築いた理由がよく分かった。相棒は30手前の真田広之。二人が繰り広げるゆる~い犯罪ムービー。メイン二人もさることながら、サブキャラを上手く光らせてるという印象だ。特に宝石店のおじさんには恐れ入った。少しだけだがミュージカルシーンもあり楽しい。そして最後は爽やかなハッピーエンド。これはもう十分に及第点。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-03-28 00:26:03) |
867. ニキータ
幸せを手にしたかと思うと、現実に引き戻され、心をズタズタにされる主人公ニキータ。最後くらいはスカッとしたかったけど、なんとも言えない結末だった…。リュック・ベッソンは30そこらでこんな渋い映画を撮ってたんだなー。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-02-28 21:15:55) |
868. 七つの会議
突然だけど朝倉あきがかわいい! 最近好きなんだよなー。だから観に行った訳じゃないんだけど(原作も知らないし)こんなに出番あるんだって嬉しくなっちゃった。その浜本優衣と、及川光博演じる原島、平凡な二人が変人・八角の秘密、謎を追うくだりはなかなか面白かった。でも、それが明らかになると変に期待してた分、肩透かしを喰らった気分でテンションが下がってしまい、その後は“御前様”北大路欣也の存在感・貫録・迫力くらいしか印象に無いんだなぁ…。多分、大切なことも言ってたんだろうけど、胸に響く演出でも、お芝居でもなかったのだろう。ごめんなさいねぇ、毒吐いちゃって… トータルで言ったら楽しめた側に入るんだけど。んで鑑賞後はもちろんドーナツを食べた。久々だったんで美味しかったな~ コーヒーとよく合うわ。 [映画館(邦画)] 6点(2019-02-04 23:05:02) |
869. 柳生一族の陰謀
なんともエネルギッシュな時代劇だった。印象的なシーンと言えばラストの「夢でござる」を真っ先に挙げねばならないが、別木庄左衛門の最期と忠長の絶叫も特筆すべき。東映が総力が挙げて揃えたキャストも超豪華で楽しいが、どうしても気になったのは史実とかけ離れすぎていること。全然気にならない人、むしろ笑いのポイントと捉える人…このあたりは人それぞれだろうけど、自分はついついツッコミを入れてしまい、いまいち物語に入っていけなかった。いっそ架空の幕府の物語として、家光と忠長の確執を想起させる程度に留めれば…てなことも思った。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-01-05 15:44:01) |
870. スター・ウォーズ/最後のジェダイ
《ネタバレ》 前半はかなり退屈。何度かリタイアも考えたけど、天下のスター・ウォーズシリーズだからと我慢して見続けたら、後半はだいぶ盛り返した印象。レイとカイロ・レンの共闘シーンは凄くいい。敵はまんま武士だな(赤備えの)。そんで最後、いいところを持ってくルーク。演じた本人が苦言を呈し、ディープなファンもお怒りと聞くが、個人的にはただ「カッコいい」とだけ…。相当ライトなファンであるがゆえに楽しめたってことかな。複雑…。それでも反乱軍の馬鹿さ加減はやはり頂けないな。ここは9でガツンとやり返してもらいたいものだ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-11-26 21:22:04) |
871. 南瓜とマヨネーズ
《ネタバレ》 <原作未読>人を好きになるのは理屈じゃないってことかな。最後、せいちゃんが自分のためだけに歌ってくれて、泣きながら(でも笑いながら)聴いてるっていうシーンがあるけど、あれは良かった。本当にせいいちのこと好きだったんだな… ていうか今も好き。人生いろいろ、男女間もいろいろだから。そういうわけで(どういうわけで?)たまにはこういう映画も悪くないかなと。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-10-11 23:02:45) |
872. DESTINY 鎌倉ものがたり
<原作未読>悪くないと思った。全体的に温かくて。一色夫妻の別れの前に、堤真一演じる本田さんのエピソードがあって、ちょっと泣ける。ムロツヨシも良いんだな、これが。松竹の方で夫婦を演じている吉行和子・橋爪功コンビしかり、テーマは夫婦愛。貧乏神に朝食を作ってあげるくらい心優しい妻を取り戻しに命を懸けて黄泉の国へ。ちょっと天然が入ってて可愛らしい妻・亜紀子を高畑充希が上手く演じているので、夫・正和の行動にも共感できる。vs天頭鬼はそんなに面白いものではなかったけど、黄泉の国のビジュアルは割りと好みだ。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-10-08 21:34:46) |
873. 亜人
<原作未読、アニメ版は鑑賞済み>最初、これはまずい事態だと思った。佐藤健はいまいち乗り切れず、綾野剛は明らかに専門外の役を任された感で満ちている。しかしながら見ていくうちに、これはこれで悪くないかなと思い始めた。アクションを第一としたため、こういうキャスティングになったんだと、半分くらいは納得できたので…(二人とも凄い体してんね)。対SAT戦、神経ガス争奪戦など、それなりのレベルにはあったので、ひとつのアクション映画としては楽しめた。一応及第点で。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-09-04 23:00:30) |
874. 今夜、ロマンス劇場で
《ネタバレ》 加藤さんが年を取られた… 役とはいえあの弱々しい歩き方を見ると悲しくなる。でも日本映画黄金期を(ちょっとだけでも)生きた役者さんだから妙な説得力があって、配役としては良かったと思う。物語は「映画の世界から飛び出してきたお姫様との恋」いうもので、このトンデモ設定にグイグイ引っ張られる形で中盤まではそれなりに面白い。あとはオチ、一体どういう結末を用意してくれるのか?という一点にかかってくるが、残念ながらあまり好みではなかった。他の似たような映画(違うか)のレビューでも書いたと思うけど、こういうのは実際には起こりえないことだから万々歳なハッピーエンドを求めたい。もやもやを残してほしくない。繰り返すけど、このあたりは好みの問題だろう。やっぱり作り手としては最後に泣いてほしかったんだろうな~。でも、そう易々とは…。 [映画館(邦画)] 6点(2018-02-28 00:32:40) |
875. キングコング: 髑髏島の巨神
デカいなー。なんでこんなに大きいのかって、理由は最後に明らかになるんだけど、なるほど、ヤツと戦わせるためだったのね。ときたま見られる日本リスペクトもこのためか。最後の最後にワクワクできて良かったけど、肝心のコングvsトカゲはあまり楽しめなかった。ついでにサミュエルの思考回路も理解不能。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-01-21 23:16:24) |
876. ネオン・デーモン
アート系の映画はイコール退屈というイメージがあり避けてきたけど、これは見やすく、気がつけば中盤だったんで、そのまま最後まで見ることに。ラストがキ〇ガイじみてて嫌悪感が生まれたために点数こそ高くないが、それまでは十分に楽しめた。緊張感が保たれていて、退屈させないように作られてるし、妙なノスタルジック(「2001年宇宙の旅」とか、あの時代)や、エロス、そして嫉妬や傲慢といった感情のせめぎ合いが面白い。エル・ファニングは撮影時17歳?だから結構頑張ってる方。キアヌ・リーヴスの無駄遣いは今考えても「?」だが、映画は一見の価値あり。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-01-15 20:32:12) |
877. ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
単なるスピンオフではなく「エピソード4」の10分前までを描くということで、終盤、どんどん4の世界に寄っていく再現具合は見事だった。ただ、それまでの物語は面白みに欠けた。というか、イマイチぴんと来なかった。事前に4を観直しておくべきだったかも…と反省。ベイダー卿の出番も必要最低限に留まり、やはり寂しさも感じる。クレニック長官はその穴を埋めるような悪役ではない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-27 00:34:42) |
878. 火花(2017)
《ネタバレ》 原作未読でNetflix版も未見。まっさらな状態で観たので先の展開は気になった。つまりは、それなりに楽しめてたってことだろうけど、オチはあまり良くなかったなぁ。予告編の「あなたは初めて漫才で泣く」という謳い文句から、笑って泣ける漫才を想像したが、笑わせる気は鼻からゼロ。それでも泣ければまだいいが、実際には白けた空気が流れるだけで、このコンビ、結局なんだったんだろうな~と。物語はさらに続き、徳永は神谷と再会するが、これもまた斜め上。巨乳のおっさんの何が面白いんだと言いながら、そのイメージ映像をわざわざ挟んでくるセンスが理解できない。俳優陣は菅田将暉と2丁拳銃・川谷修士の年齢差がどうしても隠し切れない点を除けば、概ね満足。菅田の熱演と、木村文乃の「こんな人いるいる」感がとくに印象的だ。 [映画館(邦画)] 6点(2017-11-25 02:17:30) |
879. 本能寺ホテル
《ネタバレ》 どういうわけか「本能寺の変」の前日と繋がっているエレベーターに乗ってしまい、信長と出会った主人公。逃げたり、遊んだり、いろいろあって、最終的には歴史を変える決断をし、信長に光秀謀反を伝える…というお話。しかし信長はあえて歴史を変えない判断をするが、この理由がちょっといい話。しかしながら、未来人から得た謀反情報で、秀吉の天下取りをアシストする文を書き、自らの後継者に仕立てるのは、歴史をいじらないとの意志に反するはず。いやいや、倉本繭子自体が今の歴史を作った一部ってことになるのかな? 中国大返しの種明かしになってるのはお洒落ではある…。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-11-12 23:03:27) |
880. 聖の青春
<原作未読>若くして難病に侵され、余命わずかと告げられれば誰でもショックを受け、つらい日々を過ごすと思う。ただ、それだけでは映画としては弱く、何かしらもう一つは見どころがほしいところ。この映画においては将棋がその役割を担うわけだけど、残念ながら面白味は薄かった。そもそも将棋、囲碁等、頭脳系の競技はその道に通じている人でないとついていけないため、熱戦を表現しようとすると、役者の表情や仕草に頼りっきりになるのがつらいところ。また、あれだけ強い、強い言ってた羽生さんに、知らないうちに追いついてるなど、構成としても首をかしげるところがあり、いささか厳しい。観終えた直後の感想としては5点だけど、役のために実に不健康そうな太り方をした松山ケンイチに敬意を表して6点ということで。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-11-03 21:04:51) |