81. ザ・コンサルタント
《ネタバレ》 ストーリーは練られていておもしろい。一方、伏線の回収は説明の過多になっている感がある。だいたいの役に違和感の出やすいベン・アフレックは、そこそこ合っていた感じ。もう少し、スマートで線の細い方が、適役な気はしますが。テレビシリーズに合致しそうな内容です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-11 22:53:59) |
82. ミッション:インポッシブル/フォールアウト
《ネタバレ》 今作のストーリーはあまり練られていないように感じる。裏切りと騙しの多様が続くが、辻褄の合わない箇所が目立ったり、伏線の回収が不十分でモヤッとする。今回はなんといってもアクションが見所。特にカメラワークは一見の価値があり、車やヘリを使ったレースシーンは技術の高さに目を見張る。なんとなく気になったのは、護送車の車列を崩すシーンや、緊張感を盛り上げるサウンドなど、ダークナイトに影響を受けたと思われるシークエンスが多いところ。加えて、トム・クルーズお決まりの上半身裸シーンはなかった気がする。 [映画館(字幕)] 7点(2018-09-02 22:19:43) |
83. レディ・プレイヤー1
《ネタバレ》 映画ファンではあるが、ゲームファンではない。それでも、シャイニングやゼメキス監督絡みのネタに80~90年代を思い起こして楽しむとともに、メカゴジラvs.ガンダムに興奮しないわけにはいかなかった。冒頭は薄っぺらく感じたVRシーンも、現実世界との行き来が頻繁になってドラマ性が強まってからは違和感がなくなる。敵から逃げる現実世界のシーンは、ユーモラスとアクションがきれいに融合した、スピルバーグの演出の巧さが光る。ラストのストレートなメッセージも、胸に響く。スピルバーグのベスト作品ではないが、スピルバーグの映画として記憶される作品であることは間違いない。彼の映画に接する時代に生まれて良かったと、改めて感じさせられた。 [映画館(字幕)] 7点(2018-05-01 12:51:00) |
84. ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
《ネタバレ》 女性のパートナーが加わり、一匹狼のアウトロー感はなくなった。とはいえ、CGだらけの最近の拡大公開作とは一線を画す、生身のアクションは心に響く。シンプルなプロットに、シンプルなアクション。'80~'90年代のハリウッド映画の踏襲のような作りで、なんか嬉しい。トム・クルーズにはがんばってもらいたい! [インターネット(字幕)] 7点(2018-03-11 21:55:31)(良:1票) |
85. デトロイト
《ネタバレ》 「ハート・ロッカー」でオスカーを手にした時は、実績不足な印象だったキャスリン・ビグロー。しかしその後「ゼロ・ダーク・サーティ」では、緊張感を保ったままドラマを深く切り込むブレない手腕に驚嘆した。本作「デトロイト」でも、その演出は健在。これまで扱ってきた戦場とは異なり、舞台はモーテルという密室だ。尋問する側とされる側、10人ほどの登場人物の間に張りつめる緊張感は、人種差別、殺人、死、そして夢が複雑に入り組んだ感情を伴って、居心地が悪くとも目を背けるわけにはいかない。事件の後の裁判の描写がやや長く感じるが、登場人物それぞれの背景を描きながら人種差別の歴史の奥深さを語る上で避けられない部分か。 なお、賞レースではほぼ無視されている本作だが、人種差別が題材で賞レースを賑す「ゲット・アウト」より、確実に将来には大事にされるべき作品だと思うのだけど。 [映画館(字幕)] 7点(2018-01-30 21:17:07) |
86. Mr.ホームズ 名探偵最後の事件
《ネタバレ》 イアン・マッケランの存在が全て。物覚えが悪くなり、過去の記憶が薄れたホームズが、最後の事件を振り返る。とはいえ、物語の中心は人生の終盤に差し掛かった老人が子供や未亡人と触れ合う人間ドラマだ。日本に行くエピソードなど、さほど重要と思えない逸話も盛り込まれるものの、田舎の風景の美しさも合わさって心地よい感動が得られる。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-12-13 17:02:41) |
87. オリエント急行殺人事件(2017)
《ネタバレ》 「オリエント急行殺人事件」は、アルバート・フィニー版よりむしろデヴィッド・スーシェ版が印象深いのだが、2017年版はまずケネス・ブラナーのポワロに馴れるのに時間がかかった。ウィットを交えたトークと機敏に動く姿は、ポワロというよりシャーロック・ホームズかアルセーヌ・ルパン。物語は、あまりにも有名な事件の真相にたどりつくまでどう魅せるかが肝なのだが、アクションが所々に挿入される以外は奇をてらわない展開で違和感はなかった。ポワロの苦悩は丁寧に描かれている。映画を楽しめるかどうか、もっとも大事な点はなんといっても豪華なキャストだろう。M・ファイファー以外はなかなか目立たない気もしたが、J・デップの悪役など、舞台を見ている感覚で実力のある俳優たちの演技を堪能できた。 [映画館(字幕)] 7点(2017-12-13 16:58:12)(良:1票) |
88. エイリアン:コヴェナント
《ネタバレ》 「コヴェナント」は良くも悪くも、エイリアンシリーズの原点回帰である。1、2作の見どころを集めた作りで、新しい驚きや緊迫感はないがそれなりに楽しめる。「コヴェナント」を見ることで、肩透かし感のあった「プロメテウス」が、実はヴィジュアル、サウンドともに優れていたのだと思い直した。 [映画館(字幕)] 7点(2017-09-24 11:30:49) |
89. エル ELLE
《ネタバレ》 カメラは最初から最後までイザベル・ユペールを追いかける。これは彼女の物語だ。過去のトラウマからの解放と尽きない性への欲望を付きまとわせながら、周りを翻弄し、翻弄され、ひたすらに観客は戸惑わせられる。出てくる男がみんなダメな男ばかり。男性に虐げられた女性が主人公のサスペンスという前提をとりながら、実は女性賛歌のブラックコメディ的ドラマなのである。 [映画館(字幕)] 7点(2017-09-17 20:04:46)(良:2票) |
90. ベイビー・ドライバー
《ネタバレ》 丁寧な作りに満足。映画ネタなどを絡めたセリフにスマートなアクション、適度な暴力に個性的で憎めない登場人物たち、絶妙な選曲の数々。若者二人の恋物語もぴったりストーリーにハマッている。スゴい映画をみたという感動はないけど、映画館でみるべき良作である。ジェイミー・フォックスはあまり悪役の印象がないのだけど、この映画では印象に残る悪役を演じている。 [映画館(字幕)] 7点(2017-08-27 19:50:45) |
91. ルーム
《ネタバレ》 ルームから脱出するまでの緊迫感、脱出後に母子が再会する高揚感にくぎ付けになる。後半は、広い現実世界の中でどう母子が生きていくかに話が転換される。主演2人の演技もさることながら、内面をみつめる丁寧な演出もよかったです。 [DVD(字幕)] 7点(2017-08-16 16:11:08) |
92. ハクソー・リッジ
《ネタバレ》 前半は、暴行や告訴を受けながらも、頑なに銃を取ろうとしない主人公に焦らされる。宗教感のない日本人にとっては、そこは少しだけ信念を曲げて周りへの迷惑を考えてあげるべきでは、と思ってしまう。この違和感を救ってくれるのは、父親の存在だ。戦争を経験した苦しみから湧き上がる、妻や息子への歪んだ愛情に、場面場面で泣かされる。後半は、凄惨すぎる戦場シーンと、人殺しを拒んだ主人公が人を助けるドラマに一気に惹き込まれた。特に、沖縄戦が舞台になっていることは日本人にとって考える部分が大きいのでは。ハリウッド映画でありながら、予想したほど日本側を邪険に扱っていないのは好感が持てた。解説をみると、メル・ギブソンの宗教感が全体に現れているらしいのだが、それを加味せずとも、見応えのある作品です。 [映画館(字幕)] 7点(2017-06-30 19:25:02) |
93. 誘拐の掟
《ネタバレ》 犯人はすぐに顔出しします。なので、犯人捜しはメインではなく、過去の失敗を背負って正義に対面する男のドラマが映画の核なのでしょう。大きな背中と重厚な演技で無骨な無免許探偵を体現するリーアム・ニーソン。ハマり役です。ここ最近は、怒れるオヤジとしてアクション映画への出演が続くニーソンですが、今作は彼の本領発揮となる良作です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-20 20:53:38) |
94. ラ・ラ・ランド
スクリーンに向かっている間はとても愉しい気分にさせてくれました。音楽やダンス、ビジュアルの品の良さはもちろん、主演2人のやりとりがいい。エマ・ストーンはアップが多様されていて飽きられる危険もあると思うのですが、それを跳ねのける魅力と巧さが弾けています。愛、夢、ファンタジー。こういう映画がいつでも作られる、それがハリウッド。 [映画館(字幕)] 7点(2017-03-20 20:43:53) |
95. ナイスガイズ!
《ネタバレ》 王道のバディムービー。ラッセル・クロウとライアン・ゴズリングのコンビがいい。正義感のある腕っぷしの強さが自慢のクロウと、酒飲みでいい加減な探偵のゴズリングのかけ合いが映画の一番の見せ場で、きっちりと笑わせてくれる。ヒロインはゴズリングの娘だ。謎解きやエロ、そしてアクションも適度に散りばめられていて、80~90年代の映画を感じさせる仕上がりだ。黒幕はイマイチ存在感がなかったのだが、LAを舞台にクロウと再共演という狙いもあるのだろうか。 [映画館(字幕)] 7点(2017-02-25 22:36:10)(良:1票) |
96. マグニフィセント・セブン
《ネタバレ》 トニー・スコット監督と同じく、アントワン・フークワ監督もデンゼル・ワシントンをどう撮ればカッコよく映るかがよく分かっている。2人の組合せは3作目で、相性がよいのだろう。近年のD・デンゼル主演のアクション映画同様、彼は圧倒的余裕を漂わせる無敵の存在だ。それでもセガールのような人間離れした感じがしないのは、未亡人に見せる優しさ、親友や新しい仲間に対する思いやりや仇敵への憎しみといった表現力の巧さだ。 7人のうちデンゼル以外の6人は仇討ちを手伝う大義が割と曖昧なのだが、それぞれにしっかり見せ場があって楽しめる。特にイーサン・ホークは旨みのある役だ。7人以外にも、復讐を依頼する魅力的なの未亡人ヘイリー・ベネット、憎らしい敵役のピーター・サーズガードも脇役ながらハマッている。単純明快なストーリーながら十分に楽しめる仕上がりだ。 [映画館(字幕)] 7点(2017-01-27 20:30:45) |
97. 最高の人生のつくり方
《ネタバレ》 10年前に妻を亡くしたひねくれ者の不動産屋と、夫の死から立ち直れない歌手。不動産屋が孫を預かることになったことから、隣に住む2人が近づいて・・・というお話。イヤな人は出てこず、他の隣人さんとの適度なかけ合いもあり、少し笑わせてほっこりさせてくれる。羨ましい年齢の重ね方をしているダグラスとキートンの相性もよく、肩肘張らずに見れるロブ・ライナー印の映画です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-22 09:16:11) |
98. スポットライト 世紀のスクープ
丁寧な作りで役者もいい。物語の組み立てもうまく飽きることなく楽しめる。一方、見せ方に目新しさはなく、主役不在のため一人一人の葛藤は伝わりづらく、心に焼き付く登場人物はいない。全体としての印象はとても薄い。 [映画館(字幕)] 7点(2016-05-06 19:04:46) |
99. ラン・オールナイト
ハードボイルド映画という雰囲気。リーアム・ニーソンとエド・ハリスの醸し出す義理人情の世界観がグッと物語を引き締める。アクションも手ごろでストーリー展開もはやく、ちょうどよく楽しめます。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-05-01 19:30:47) |
100. キングスマン
楽しめた。軽いノリのアクション映画ではあるが、キレのあるアクションにクセのある役者、ポップな音楽と凝った映像。そして英国&スパイ映画ネタ満載で全く飽きない。コリン・ファースのアクションはどうかなと心配だったが、これ以上ない適役であった。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-05-01 19:21:15) |