1161. エル・トポ
西部劇にして西部劇にあらず…というのがこの映画を表現する上であってるのかもしれない。前半、神懸り的な腕を持つ4人のガンマンを相手にし、最後は自ら凶弾に倒れるエル・トポ、そして後半は自分が神と同化したかの様にこの世に再び復活し、あなぐらに住むフリークスたちを解放しようとする。確かに難しい、難しいけど、それ以上に奥が深い映画。 7点(2004-02-01 23:42:15) |
1162. マッドマックス サンダードーム
いや、“サンダードーム”てあまり関係ないじゃん!はめられた…前作、前々作は好きだけどこれは今までと趣が違って云うかマッドマックスじゃなくてマッチョマックスになってる~!でも、それでもサンダードームでの死闘や最後のチェイス・シーンなんかも見ごたえあるからそんなに損もしてない…かな。ティナ・ターナーは強い姉御を好演してましたな。 6点(2004-02-01 23:36:06) |
1163. マッドマックス
メル・ギブソンを一躍トップスターにした作品。前半はちょっと退屈な部分もあるけど、上下ブラック・レザーのライダースーツを身に纏うマックスは格好良いし、後半の展開も見ごたえ充分でギブソンが“怒れるマックス”を好演している。カズゥー兄貴も仰ってますが、これが無ければ【北斗の拳】も生まれなかったでしょう。 7点(2004-02-01 23:31:21) |
1164. 風と共に去りぬ
この映画から受けた初めての印象はやはり【不朽の名作】そして【やたら長い】というものでした。まあ、小さい頃見た時と違って今では4時間超の映画も普通に見ているので見返してみても特に長すぎとは思いませんでしたけど、映画史に燦然と輝く傑作という印象は今でも変わっておりません。恋愛叙事詩というのはその主人公にどれだけ感情移入できるかが主な評価対象だと思いますし、その点に関してははっきり言っていつまでも昔の男に揺れ動いている優柔不断なスカーレットにはとてもじゃないが感情移入できなかった。が、南北戦争前夜から戦争終結後までの人間の内面の移り変わりを丁寧に描いている作品であるし、3時間52分という時間すら忘れてしまうほどの濃厚で見事なストーリー展開は充分評価に値する作品だと思う。 8点(2004-01-26 01:40:01) |
1165. チャーリーズ・エンジェル(2000)
ミッション・インポッシブルと同じく、この作品もかつてのTV版の映画化。手本としているのはマトリックスらしく、主役の3人のアクシ武術指導をしているのはマトリックスで兄のユエン・ウーピンと共に武術指導をした(もっといえば【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ】で武術指導をした)ユエン・チャンヤン。脇を固める役者陣も、ゴースト・バスターズのビル・マーレー、グリーン・マイルのサム・ロックウェル、バック・トゥ・ザ・フューチャーのクリスピン・グローバーなど、誰でも1度は見たことのある人ばかり。難攻不落の金庫室への侵入や潜入捜査もあり、今までと違って女性が体当たりのアクションをしているのも斬新(ただ、至近距離で撃った弾が都合よく掠めていくのはどうかと思うが)。世間じゃ評価の分かれる作品(どの作品でもそうか)だけど、個人的にはなかなか面白いと思える作品。 7点(2004-01-25 03:28:53) |
1166. 砲艦サンパブロ
マックイーンは本当に存在感のある俳優だ。たとえ台詞が少なくても持ち前の演技力で自分をアピールするし、台詞1つ1つにも深みがある。中国が荒れに荒れていた1920年代に、人情を貫き通そうとした主人公がとにかく印象的。 7点(2004-01-25 00:14:08) |
1167. オズの魔法使
この時代でカラーとは相当お金かけてるんでしょうか?まあそんな事はどうでも良いですけど、素直に楽しかったです。脳みその無い案山子君、心の無いブリキ男君、勇気の無いライオンと、個性的なキャラクターたちや魔法が息づいてるオズの国など、見ていて本当に楽しいです。 7点(2004-01-24 23:57:32) |
1168. テロリスト・ゲーム<TVM>
《ネタバレ》 いたってフツーの作品ですけどピアーズ・ブロスナンが出てることと展開が【アトミック・トレイン】のようなものでなかっただけマシですし、2発目の核爆弾のオチも、普通なら【ギリギリで解体できる】か【爆発する】のどちらかというところを敢えてそれとは違う落とし方をしたところが斬新…ではないにしろ面白かった。 6点(2004-01-23 14:15:15) |
1169. 運動靴と赤い金魚
《ネタバレ》 結果としてハッピーエンドなんでしょうけどエンディングが中途半端。自分のせいとはいえ必死に妹に靴を贈るためにがんばる兄貴も、靴が無い事に耐える妹もけなげで、ラストのマラソンのシーンは緊張感もあり良いとは思うがその後がやはり引っかかる。でも、下手に何でもかんでもハッピーエンドにするよりこういう終わり方をするほうがいいのかな? 6点(2004-01-23 14:10:47) |
1170. キング・オブ・キングス(1961)
同題材の【ナザレのイエス】での圧倒的な長丁場を体験した後(製作年はこちらが先)での3時間弱というのは物凄く短く感じる。ま、向うは6時間強もある大長編なので当然といえば当然なのだけど、そのせいなのか、いささかこの作品には説得力が欠けるような気がする。物語上比較的重要でない部分はオーソン・ウェルズのナレーションによってすぐに次のシーンに飛ぶが、やはりマリアがイエスを授かるまでの奇跡やイエスがペテロを弟子にするシーン、ユダが裏切りに対して苦悩を覚えるシーン、そしてペテロが3度“イエスを知らない”というシーンの経過をもう少し細かく撮って欲しかったし、ロバート・パウエルのイエスに慣れてるせいかどうもジェフリー・ハンターのイエスがしっくり来ない(というかトム・クルーズに見える…)のもイタイ。ま、元々が違う監督の作品だし比べてもしょうがないし、この作品も同年代に作られた史劇スペクタクルと比べても水準点は超えてると思います。 6点(2004-01-21 01:54:18) |
1171. GO(2001・行定勲監督作品)
フィクションと言っていながら決してこの中で語られてる事はフィクションじゃない。現に今このときも差別されてる人々が居るだろうし、そこを考えると普通の映画とは少し違うと思う。恋愛を対象にした映画ながらただバカップルがイチャイチャするだけの映画と違い、自分の存在に苦悩する主人公の心の叫びが良く伝わってくるし、窪塚君の台詞も妙に演技ばったような言い回しでなく、実際に心から搾り出しているような気迫があるので説得力がある。 7点(2004-01-21 01:35:15) |
1172. エル・シド
《ネタバレ》 ヘストンは本当にこういった作品に多く出てますねぇ。今思えば50~60年代はスペクタクル巨編の黄金時代だったのかもしれません。スペインに実在し、ムラービト朝(劇中じゃベン・ユサフ)と闘ったたといわれるシッドを例によって例の如くヘストンが好演してます。…と、いっても実際に彼らが攻めてくるのは映画が始まって2時間半を越えたあたりからで、それまでは宗教争いや権力争いなどに翻弄され国を追放されるまでの波乱に満ちた半生が延々繰り広げられます。しかし、やはりそこは【ローマ帝国の滅亡】などを撮ったアンソニー・マンだけあって前半にも大迫力の騎馬戦などの見せ場をちゃんと入れてますし、後半のユサフとの戦闘も圧巻。特に、太陽を背にし、パイプオルガンの旋律と共に白馬に跨るヘストンの出で立ちは名シーンです。最近では非難される事の多いヘストンですが、そんな彼が僕は大好きです。 8点(2004-01-19 00:08:22) |
1173. 硫黄島の砂
さすがに大戦後すぐに制作された作品だけあって戦闘シーン等々他の戦争映画よりもリアリティがあります。最初のテロップはアメリカの強さを誇示しようという意図なのかも知れませんが今となってはそんな事どーでもいい話。日本軍がとりわけワルに描かれすぎているというわけでもないので気にならないし、ジョン・ウェイン扮するストライカー軍曹も、志とは違えどそれしか自己を表現できなかった不器用な男という内面の方にも目を配ってる作品だと思います。 6点(2004-01-18 23:53:04) |
1174. NYPD15分署
チョウ・ユンファは美形ではない。が、だからこそ人間も溢れるキャラクターを好演している。互いに信念は違えど共に過ごすうちに友情が芽生えてくるというストーリー自体はパッとしないけど、それ以上に役者が光ってる作品だと思う。 5点(2004-01-18 23:47:15) |
1175. レジェンド/光と闇の伝説
なんてったって映像が綺麗です。今じゃロード・オブ・ザ・リングなどの大物ファンタジーの登場によりその存在感は物凄く薄くなってますが、映像の面でみたらそれらにも引けをとらないくらい綺麗ですし、その世界がちゃんとその中に“存在”してると思います。ストーリーの面でも、生命を司るユニコーン、人間の勇者、お姫様、小人、妖精、闇の魔王(デビルマンにしか見えねぇ…)等々、ファンタジーの基本要素はきっちり備えてます。ただ…難を挙げるとすれば冒険が少ない。せっかく要素や世界がきちんと構成されてるのだからもっと“存在する世界”を堪能させて欲しかったです。 5点(2004-01-18 23:35:16) |
1176. 釣りバカ日誌8
“合体!”ってのはもはや定番?みたいになってますね。作品通してのまとまりを考えた場合、最初の博士のエピソードは何の意味があったんかい?と、ちょいと?マークでしたが、それから後の浜ちゃんとスーさんの友情や必死に弁解をする課長など(暇な爺って…1度でいいから正体がわかった時のリアクション見てみたいな~)面白おかしくてよかったです。それにしても、終わり方、今回はやけに穏やかな気がするんですが、気のせい…でしょうか…? 6点(2004-01-18 23:26:58) |
1177. シュリ
シュリってのは魚の名前なのか~ふ~ん…なんてこと考えてました…作品というより銃撃戦のテイクが長いせいかそこが妙に印象に残ってますけどその他は…まあまあって感じですね。いやでも、内容というよりも今の朝鮮の嘆き、というか心の叫びが込められてると思います。それだけでも見る価値はあるかな、と思います。 5点(2004-01-18 23:21:24) |
1178. 鉄道員(1956)
高倉健主演の鉄道員(ぽっぽや)を激しく憎悪するワタクシの母親が「鉄道員(ぽっぽや)なんてぇのは鉄道員(56)のパクりにしか過ぎないんだよォ!」と言い放ち、ろくでもないものを見続ける私に対し「本当に映画が好きだったらこういうももを見なきゃいけないんだよォ!」と喧嘩を吹っかけてきた作品です(ぽっぽやを嫌悪する理由は高倉健、大竹しのぶ、広末涼子という三大“嫌”優がでてるからなんだそーです)。…確かに、母親が言っていた事はわかると思います。酒びたりで暴力をふるう父親や、それでも尊敬の眼差しを向ける末っ子。反抗する長男と長女、事の成り行きを暖かく見据える母親、そして、一度は崩壊した家庭だが、最後には皆ここに戻ってくる…。いつも居るはずの人が欠けて初めてその人の存在の大きさを知る…幸せって、やはりお金とかじゃなく、いつも自分のことを養子っている人がそばにいてくれるということなんですね。幸せな時期が訪れ、またすぐに過ぎ去ってしまうというラストの余韻がとにかく印象的です。 8点(2004-01-13 02:50:08) |
1179. 散り行く花
無声映画というのは、台詞がない分、今の作品のように名台詞等はないけれど、音声がない分ストーリーや演技がものをいう作品で、その点では今の作品以上に存在感がある。酒と暴力に明け暮れる父親、この世を旅立つ少女が最後に作った笑み、少女を失った悲しさに打ちひしがれる青年…その演技一つ一つに圧倒的な存在感が漂っている。 9点(2004-01-13 02:30:01) |
1180. タキシード(2002)
ここでの評価はイマイチですね。確かに正統派の格闘家、ジャッキー・チェンが、今のワイヤーで誤魔化しまくった似非カンフー映画のようにワイヤーでビヨ~ンと跳ぶのはファンとしてはかなり痛いんでしょうね。でも僕はなかなか面白かったですよ。ギャグといいアクションといいいいいバランスで盛り込まれていて最後まで飽きないし、ブルース・リーファンの僕としては、一時期ジャッキーのアクロバティック過ぎる格闘シーンは鋭さに欠けるという理由であまり好きにはなれなかったんですけど、これを見てやっぱりジャッキーも正統派なんだなということを思ったので、今回は7点を献上したいと思います。 7点(2004-01-13 02:21:26) |