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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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161.  サーカスの世界 《ネタバレ》 
サーカスの実演や船の転覆・火事といったスペクタクルな場面はまあいいのですが、肝心のお話の方がスカスカ。親子ものとしても見られるところは少ないです。誰がトニの部屋に新聞記事を残したのかもうやむやだし、火事もそれと関係して実は放火かと思っていたらフォローがない。めでたしめでたしで終わっていいの?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-07-15 16:05:21)
162.  喜劇 女は度胸 《ネタバレ》 
ちょっとした誤解からドタバタ騒動が巻き起こるコメディですが、その根底に学の性格の弱さがあります。草食系男子って、別に近年のことではないですね。彼の場合、特に気が弱すぎかと思いますが。秋山家の大喧嘩はかなりうるさく、私はドラマの『寺内貫太郎一』を思い出しました。これがちょっとしつこい気もしました。しかし、こうして遠慮なく本音をぶつけ合えるというのも、家庭内平和の方法かもしれません。昨今では本音を隠し続けてブスリ、なんていう話が多いように思います。ラストカットは、家族という離れたくても離れられない絆を象徴しているようで、秀逸でした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-07-12 20:46:17)
163.  喜劇 にっぽんのお婆あちゃん 《ネタバレ》 
いやー、これまたすごい。出演者の面々を見ているだけで、圧倒されそうです。その中でも、主役の蝶々さん北林さんが抜群。特に十朱幸代以下の店員さんとの交流がいいエピソードでした。話が進むにつれて「悲喜劇」になってゆき、社会性が深まっていきますが、その進展ぐあいも自然でよかったと思います。ただ、サトさんが帰宅してからの描写がストレートすぎて、あのあたりももう少しユーモアを感じさせたらよかったと思いますが……。 今となっては、この映画に出てくるような養老院すら幸せとは限らないというところがありますが、そのあたりは本作でも、インタビューされてブスッとしているくみさんや、最後に腕組みして考え込んでいる渡辺文雄の画で表されていると思います。そう考えると、なかなか「昔の映画」とばかり言っていられないでしょう。かなり深いところがあると思います。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-07-11 17:51:32)
164.  好人好日 《ネタバレ》 
ちょっとした知り合いに大学で数学を教えている人が2人います。共通しているのは、よく言えばマイペース、悪く言えば視野狭窄で他人に気を遣わない。本作の尾関先生は、マイペースでちょっと変わっていますが、ちゃんと家族のことを考えているのがよいです。しかしストレートに愛情を示すのはちょっと照れくさい、ということもあるのでしょう。家族間の情愛が素敵でほほ笑ましい。前半は娘の結婚問題、後半は文化勲章をめぐるドタバタが中心ですが、とくに後半は風刺も利いていい感じ。単純なほのぼので終わっていないのもポイントが高いです。これまた隠れた逸品でした。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-07-10 09:49:30)
165.  ナバロンの要塞 《ネタバレ》 
船が座礁するあたりはちょっと退屈でしたが、上陸してからは面白かった。フランクリンの怪我が利いていますが、そのプロセスはちょっとあざとかったかも。ミラーとフランクリンの関係など、もう少し細かく描いていたら、後半でのミラーの言動は更に説得力が出たと思います。しかし、フランクリンの扱いや、裏切り者をめぐるやりとりは印象的で、ドラマとしての厚みを与えています。とはいえ、あくまでエピソードとしてとどめていて、主眼の大砲爆破をきちんと描いていたのはよかったです。アクション冒険ものの上にドラマを配した、なかなかよくできた映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-07-07 08:40:26)
166.  夕陽に赤い俺の顔
おかしな殺し屋がゾロゾロ出てくる、おかしな映画。よくも悪くも1961年製作ってところで、今見るとギャグとかキツイところが多い。とりあえず歴史的価値はあると思いますが、それ以上に評価するのはちょいと苦しい。芸達者な方々が出ているだけに惜しいです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-07-06 17:33:28)
167.  動く標的 《ネタバレ》 
ハードボイルドらしいところといえば、最初のクレジットのところとか、終盤でハーパーが「1年のうち5~6週間だけが楽しい」とか言うところでしょうか。個人的には特にハードボイルドが好きというわけではないので、あまりピンと来ませんが。ただしハードボイルドを離れても、ハーパーというのはなかなか興味深い人物ではあります。 ミステリーとしてはまあ普通ですが、情報が次から次へと簡単に手にはいるのはどうかと思います。そのあたりがフィクションの限界でしょうか。謎解き云々よりも、新興宗教を隠れみのにして不法移民を受け入れるというあたりに、風俗的な面白さを感じました。ただ、夫が死んだと伝えられたサンプソン夫人が妙に嬉しそうだったり、その前後のミランダを意味ありげに映していたり、事件の実行犯が都合よく全員死んだりと、まだ裏があるのではないかと思わせるところがあります。もっともそれも、ハーパーに関係がないといえば関係ない。そういうところは妙にリアルでした。 まあこの映画の最大の謎は、原作のアーチャーがハーパーに変えられて、しかも映画のタイトルにまでなっているということでしょうけど。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-07-03 22:22:25)
168.  マイ・フェア・レディ 《ネタバレ》 
これも初めて見たのは『日曜洋画劇場』でした。しかし普通の120分枠での放送だったので、おそらく半分以上はカットされていたはず……。それでも十分楽しめたので、皆さんおっしゃるように長すぎるのかもしれません(笑)。私はそうは思いませんが。なんにせよ、その放送を見てたいへん気に入り、後日レコード屋でサウンドトラックのLPを見つけて即購入。何度も聞き返した思い出があります。 しかしこの映画、「オードリー・ヘプバーンの映画」だと思われているのは、たいへんな不幸です。これは誰がなんと言おうとレックス・ハリソンの映画でしょう!! イライザ役はジュディだろうがオードリーだろうがどっちでもいいのですが、ヒギンズ教授役ははかに考えられません。あの無意味に(?)尊大なところとか、女性を小馬鹿にしたところとか、それになんといっても、歌ってンだか喋ってンだかわからないムチャクチャなところか、とにかくレックス・ハリソンの魅力大爆発。イライザに去られて叫ぶ "Mother!" というのも忘れられません。単に尊大なだけでなく、その裏には常にユーモアに裏打ちされた滑稽さをのぞかせているのはさすがです。そういう部分があればこそ、終盤でイライザがいない淋しさを語る場面に説得力が出てきます。 イライザの側から見れば、単に貴婦人になるだけではなく、人間らしい扱いを求めるようになった。言葉遣いを直せば上流階級の人間に見えるでしょうが、中身までは変えられないでしょう。つまり人間らしい精神は彼女が最初から持っていたものですが、それは前半でのヒギンズとのやりとりを見れば明らかです。これはイライザが(男女を超越して)一個の人間として認められるまでのお話です。であるからこそ、ショウの原作とは異なるハッピーエンドでもこちらは納得してしまうのでしょう。 ともあれ、私はLD・DVD・ブルーレイと、ソフトが変わるたびに購入しています。こんな映画は他にありません。そうしてでも手元に置いておこうというだけのものを、本作は確実に持っています。〔レビュー500本目〕
[ブルーレイ(字幕)] 10点(2013-07-02 21:13:19)
169.  勇気ある追跡
親の敵討ちにしては、嬢ちゃんに悲壮感や悲哀がなく、妙に陽性。それ以外にもユーモラスなところがあるし、なんだかのんびりとしているし、どうなってんの? という感じ。映画としてはまあまあでしたが、字幕のせいか人物の行動原理がわかりづらいところもあって、もう少しすっきりまとめてほしかったところ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-06-22 10:33:27)
170.  夢で逢いましょ
一応中尾ミエが主人公みたいに見えたのですが、後半スキャンダルを起こしてからは、案外出番が減ります。最終的には姉とその恋人がメインなんでしょうか。伊津子は幼くてわがままなところがあって魅力に欠けますし、結局は姉の言うことが正しかったということになります。しかし華やかな出演者の中で、なんだか池内淳子だけが異色のキャスティングに見えてしまいますし。この方は和服のイメージが強いので、芸能プロダクションの社長という役も驚き。悪くはなかったですが。 本作はそれよりも、当時のナベプロスターがゾロゾロ登場して歌いまくるのが魅力でしょう。ある意味、主人公のサクセス・ストーリーはそのための道具のようなもの。そこはじゅうぶん楽しめましたし、ちょい役で意外な人が出ているのもいい。個人的には桜井浩子がいい待遇なのが嬉しいです。 ちなみに、Wikipediaではクレージーキャッツの役名は「クレージー・ベアーズ」となっていますが、最後のショウの場面ではちゃんと「CRAZY CATS」と書いてありました。それ以外にグループ名は出てきません。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-06-20 18:00:32)
171.  ダンケルク(1964) 《ネタバレ》 
これも最初は洋画劇場で見たのですが、カットされていたためかあまりいいとは思いませんでした。その後BSで見直したら、ユーモアを含みながらも辛口の戦争映画だと感じました。今回再見ですが、ユーモアよりもシニカルさが目につきます。マイヤと仲間との会話に、それが強く感じられます。ほかにもイギリス船に乗り込む一連のエピソードは、ある種運命的なものを感じさせます。まるで戦争という大きな船にみんなで乗せられて、その船の行くままに流されるしかないような。それが、戦争から逃れようとしたらあっけなく最期をとげてしまうラストに象徴されているようです。この船は一度乗ったら降りることは許されないのだと。それによって戦争の悲しさ・残酷さをよく表していると思います。あと、モーリス・ジャールの音楽はとてもすばらしい。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-06-10 13:11:48)
172.  雲の上団五郎一座 《ネタバレ》 
これはすごいなぁ。一時代を画した(であろう)喜劇俳優が大挙出演し、名人芸を披露してくれます。それだけでも一見の価値はあるでしょう。特におかしかったのはフランキー堺の「勧進帳」と、三木のり平の「切られ与三」ですが、それ以外の演目も楽しい。最後の「カルメン」だけは派手派手しく幕を閉じるために用意したのでしょうが、お笑い芸という点ではやや物足りなかった。本作では団五郎一座の舞台の合間に物語が進むような案配で、お話はあまり重要視されていないようです。そのためか序盤のドタバタはいまいち面白くなかったのが残念。あと、フランキー堺は最初口からでまかせを言っているのかと思いましたが(なにしろフランキー堺だから)、どうやら本物だったようですね。 このメンツでの芸が見られるという歴史価値を加えれば満点でしょうが、そういう評価をするわけにもいかないので、この点数。時間は短いですが十分見ごたえがありました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-08 20:41:21)
173.  ミクロの決死圏
かなり好きな作品。人体という「内なる宇宙」を旅するというアイデアがすばらしい。その「体内巡り」が眼目なわけで、ストーリーについてあまりあれこれ言うのはヤボってもんでしょう。音楽も現代音楽風でそれらしい。スパイがらみのお話になっているあたりが、時代をしのばせます。今作るとしたら映像表現はもちろん、ストーリーの根幹そのものが変わってくると思います。 ところで、車ごと地下に降りたり、ミクロ化するプロセスをじっくり見せるあたりが『サンダーバード』風だと思ったら、あちらがイギリスで放送された翌年にこの映画が封切られたようです。さて影響はあるのか、どうでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-06-04 09:43:30)(良:2票)
174.  マーニー 《ネタバレ》 
マーニーが泥棒を成功させる序盤から、ラトランド社で再犯するまではなかなか面白い。会社の人たちもいい味を出しています。しかし、犯行がばれて半強制的に結婚させられてからは、急速に魅力が薄れてきます。ラトランド役にショーン・コネリーを配したのが失敗でしょうか。どうもこの人が「愛してる」と言っても、本当に愛しているのかどうか、見ているこちらは確信が持てません。したがってその行動も説得力に欠けます。また、マーニーとの会話は心理学論議にまで発展しそうで理屈っぽく、面白味に欠けます。テーマがテーマだけに真面目になりがちで、ヒッチコックが得意なはずのユーモアも影を潜めてしまいます。また、最後の謎の解決では親子の情愛を感じさせますが、これも結果的にはマイナス。親子の情か男女の愛情か、見終わってみればどっちつかずという印象が残ってしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-05-28 21:45:34)
175.  拝啓天皇陛下様
どうもピンと来ません。「だからなに?」って感じ。そもそも山田正助という人物に魅力を感じません。友情物語としても、時間が飛び飛びでまとまりがなく、2人の間に絆があるというのが実感できない。それぞれのエピソードは悪くないと思いますが、全体を通して見ると、どうってことのない映画でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-21 21:52:06)
176.  刑事コロンボ/殺人処方箋<TVM> 《ネタバレ》 
最初に犯人の側から描いてますよね。つまり主人公は犯人であり、その罪を暴くコロンボを悪役として見ると、面白いです。コロンボというのはしつこいし、思わせぶりばかり言って相手をイライラさせるし、敵が弱いとみると恫喝して自供させようとするしと、まったくもって嫌な刑事ですね。「悪役」としては、そこが魅力的なわけですが。 で、犯人から本作を見ると、予期せぬ出来事が次々と起こる。ホント、やり過ぎだろうってぐらいアクシデント続発で、そこをどう誤魔化してどう切り抜けるかが、本作の見どころでしょう。だから犯人の身になって、ギョッとしたりハラハラしたりするのが楽しいかも。あるいは第三者として、そのあせり具合をニヤニヤしながら眺めるか。それはお好み次第ですね。 犯人のキャラクターとしては、フレミング先生は知的・理性的でよくある人物ですが、共犯のハドソンさんが興味深い。犯行前夜にいきなり「会いたい」と電話したり、その夜は数時間しか眠れなかったり、言いつけを守らずフレミング先生が帰ってきたら速攻電話をかけたりと、気が弱くて神経質そう。精神分析医にもかかっていますし。そういう描写が続いて、「警察に追い込まれたら自殺してしまいそう」な人物像が描かれています。それでフレミング先生だけでなく、見ているこちらもコロンボの罠に引っかかってしまうという寸法。うまく考えてあります。 本作の欠点としては、ユーモアに欠けることでしょうか。犯罪という反道徳的な行為をエンタテインメントに昇華するためには、触媒としてユーモアが不可欠だというのが私の持論なので、その点不満が残ります。ヴァン・ダインやエラリイ・クイーンといった先達と同じ轍を踏んでいるので、やはりアメリカンなミステリーかと思いますが、ユーモアがなくてもこちらをグイグイと引きつけるのはおみごと。さすがはリンク&レヴィンソンです。改めて見直して、ここまで面白いとは思いませんでした。まさに一級品の、スマートでハイブラウなエンタテインメント。十分に楽しめた自分も、頭がいいのではと誤解してしまいそう(笑)
[DVD(字幕)] 9点(2013-01-08 19:58:35)
177.  天地創造
映画版聖書物語ということで、聖書(創世記)のお勉強にはいいんじゃないでしょうか。ただ、エピソードの羅列で流れが平板なところが残念。ノアの洪水が一番よかったと思うし、スペクタクルシーンもそれなりに見せていたのですが、盛り上がりに欠けたような気がします。 まあ、こういう宗教がらみの映画はいろいろと気をつかうでしょうし、聖書の映像化となればなおさらでしょう。結果として無難な(無難すぎる?)できになったのではないかと推察します。映画として見ると、面白味が少ないです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-03 08:37:07)
178.  さよならをもう一度 《ネタバレ》 
これはなかなか底意地の悪い映画ですねぇ。まず、ヒロインの相手をする男性が2人。中年の方は、「愛している」とか言いながら若い娘と浮気をし、自由でいたいとうそぶく。要するに、結婚して家庭に縛られるのが嫌なわけですな。若い男はボンボンで、コネでついた仕事も適当にしていて(またそれをおもしろがる事務員がいたりする)、ヒロインに恋をしたらしつこくあとをつけ回すストーカーまがい。どちらも「まっとう」な生き方をしているとは言いがたく、このヒロインはだめんず好きなのか? と思ってしまいます。しかし、そんな男にでも愛されたいというのがこのヒロインの願望のようで、どういうわけであのおじさんにこだわるのかもよくわからず、共感できませんでした。 一旦若者とくっついたものの、それで対抗意識を燃やした(?)おじさんに迫られてよりを戻す。どころか結婚までしてしまいますから、一応ハッピーエンドなはずですが、結局は以前と変わらなかったというオチ。現実的な辛口の結末です。 で、原作がフランソワーズ・サガン22歳の時の小説で、ヒロインが中年女性ということで思ったのは、どうも中年女性をあざ笑った話ではなかろうか。ヒロインがだめんず依存症なのも、若い男と別れる時に年齢のことを気にするのも、あの結末も、どうもそういう当てつけがましさを感じます。そう考えると少々気分が悪いです。ちなみに、ネットで本作のレビューを調べてみると、ヒロインを「自立した女性」としている人がけっこういました。しかし、彼女は精神的に男性に頼っているところがあり、自立してるとは思えません。まあ50年前の映画ですから、当時の「自立」はこの程度だったのかもしれませんが。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-12-30 20:29:16)
179.  サウンド・オブ・ミュージック 《ネタバレ》 
「お勧め作品一覧」で常に上位に入っていた作品。久しぶりに見て改めて感じたのは、「音楽の力強さ」です。音楽を避けていた大佐が子どもたちの歌に加わる場面、音楽会で「エーデルワイス」の歌声が広がるところに、それを感じました。この2つのシーンは、それぞれ前半と後半の音楽的なクライマックスであり、作中もっとも感動的な部分です。本作には色々な要素が入っていますが、ミュージカルで「音楽のすばらしさ」を感じさせるというのは、大きな魅力だと思います。 新しく気づいたのは、「自由」というのが基本的なモチーフとして使われていること。マリアは修道院を出て外の世界に飛び出し、子どもたちは父の規律から解放され、大佐は亡き妻の思い出を乗り越えて新しい伴侶を得るという具合に、自分を縛っていた枷から放たれてある種の自由を得る。それが最後に、自由を求めて亡命するという行動につながっていきます。それまでは他人によって得ていたものが、ここでは大佐自らが求めていったというのも意味のあることでしょう。そして本作で「自由」を象徴しているのが、冒頭丘の上でマリアの姿です。あの“The Sound of Music”は、私がもっとも気に入っている曲ということもあり、このシーンも気に入っております。 そういえば、最初にアルプスの山々が映し出され、それからカメラが街に降りてゆきます。あれは最後に街を出て山路を行く一家の道程と呼応していたのですね。お見事な演出です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-12-15 17:21:50)(良:1票)
180.  釈迦 《ネタバレ》 
一応史劇になるのでしょうが、『ベン・ハー』や『十戒』のようなものを思い浮かべたら、失望します。あまりスペクタクルではありません。最後にスペクタクルなところはありますが、あまりにも短い。それよりもドラマ重視に作られています。  また、題名が『釈迦』なのでお釈迦様が話の中心だと思ったら、それも違う。お釈迦様が主人公なのは、悟りを開く序盤まで。悟りを開いて仏陀となってからは、影だけ映すか、ロングではっきりとはわからない姿で撮るか。とりあえず本郷功次郎さんは「シッダ太子」時代しかまともに演じていません(それ以降は声のみ)。ではその後はどうなるのかというと、仏教説話的なエピソードが続いて、仏を信じることのすばらしさを説いています。これはこれで楽しめます。日本の古典に登場する説話と同じように捉えればいいでしょう。仏陀も要所要所で活躍します。『釈迦』という題名からすると、ちょっと違うかも、と思いますが。  序盤は相当説明的なセリフが多く、出演者のお芝居は大げさで舞台的。あまり映画向きではありません。しかし考えてみると、登場人物は全員日本人ではありません。それを日本人が演じるのですから、あまりリアルな芝居をするとかえって不自然になるかもしれません。舞台で外国産の演劇を見るのと同じように考えれば、大仰な芝居も納得できます。  特撮も要所要所で使われていますが、クライマックスの天変地異よりは、太子誕生の時庭で次々に花が開くところや、最後の仏陀入滅の場面など、美しいシーンで使われていたのが印象的でした。派手さはないものの、作品を盛り上げる効果は大きかったと思います。この作品全体として、地味ながらていねいに作られていたと思います。なにより、これだけのオールスター・キャストを拝めるのは、嬉しくなってしまいます。
[地上波(邦画)] 6点(2012-12-11 20:27:48)
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