影法師捕物帖(1959) の S&S さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > カ行
 > 影法師捕物帖(1959)
 > S&Sさんのレビュー
影法師捕物帖(1959) の S&S さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 影法師捕物帖(1959)
製作国
上映時間85分
ジャンルアクション,サスペンス,時代劇,リメイク
レビュー情報
《ネタバレ》 ご存知アラカンこと嵐寛寿郎の主演300本記念映画なんだそうです。300本も映画で主演するなんて現在ではとうてい考えられない偉業ですが、後年『神々の深き欲望』に出たとき今村昌平に「あなたは主演ばかりしてきたから人の顔をみて喋らない、自分のアップばかり考えてる」とこき下ろされたこともあったそうです。その酷評に「なるほど」と納得して演技に開眼したというから、アラカンという俳優は偉大です。 さてこの影法師は戦前から映画化されていたキャラみたいで、田沼意次の時代の鞍馬天狗みたいな義賊と説明すると判り易いでしょう。実際、色こそ派手ですが衣装は鞍馬天狗とほぼ同一で、孤児の少年を可愛がるというところも同じです。それにしても、まゆ毛のあたりから顎まで露出している頭巾がなんで覆面なんでしょうかね、顔もろバレじゃないですか。むかしから疑問なんです。 監督は新東宝唯一の巨匠(?)中川信夫です。記念大作と言ってもフォーマットが決まっているチャンバラ映画ですから、そりゃセオリー通りサクサクと観れます。室内での殺陣でカメラをグルグル回転させて撮ったり障子に映る影を強調させたりするところは、いかにも中川信夫らしさが出ています。新東宝の時代劇を観るといつも思うんですけど、現代劇の映画に比べるとセットや美術が格段に豪華なんですよね。同時期の東映チャンバラ映画にも引けを取らないんじゃないかな。 黒澤明が創造した斬撃音になれてしまっているので、どうしても50年代以前のチャンバラ映画には物足りなさを感じてしまうんですよね。でもアラカンの殺陣は実に華麗であることは確かです。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-12-25 23:52:01)
S&S さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-06-01皆殺しの天使9レビュー7.60点
2024-05-30ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー6レビュー7.00点
2024-05-27日本海大海戦7レビュー6.28点
2024-05-24マッシブ・タレント5レビュー6.00点
2024-05-21MEG ザ・モンスターズ23レビュー4.54点
2024-05-18アポカリプト7レビュー6.76点
2024-05-15決戦は日曜日8レビュー7.83点
2024-05-12軍用列車4レビュー5.00点
2024-05-09マーニー5レビュー5.51点
2024-05-06ジェイド3レビュー4.37点
影法師捕物帖(1959)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS