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ジョアン・ジルベルト Amoroso/Brasil
ネットラジオで良く音楽を聞いているんですが、ボサノバの専門チャンネルを聞いていたら、ジョアン・ジルベルトの「'S Wonderful」が流れてきました。
ヘップバーンとアステアが歌うものとは全然曲の印象が違います。 その何とも知れん、歌声の深みと陰影。 そこからもたらされる深い深い哀しみ。 そう、そうであります。 まるで、ゴダールの『気狂いピエロ』や『軽蔑』、『カルメンという名の女』等に出てくる、あの「海」のシーンような、光の粒子の煌めき。(それは、さかのぼれば溝口の名作「山椒大夫」の海へと繋がるのでしょうか?) そして、強い光は濃い影を生み出し、くっきりとしたコントラストをつけます。 一体全体、どんな人生を送ったら、こんな陰影を表現できるのでありましょうか! で、久しぶりに、CDを買っちゃいました。 カップリング版で、上記の曲は、「Amoroso」(日本版は、「イマージュの部屋」)に収録されているものです。 全曲が、ジョアンのソロで、正に「永遠の海」!! 「Brasil」の方(日本版は、「海の奇蹟」)は、4人で歌っていて、オーケストラ編成です。 前者とはうって変わって、ひたすらに明るく、楽しく、聞いているうちに生きる力が漲ってくるような清々しい青春賛歌といった趣です。 いやあ、いい買いもんしちゃったな♪ |
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