103.胃の腑にざっくりとくる、苦々しさの塊のような映画で、何とか目をそらさずに見続けた。S・セロンの見た目も含めた役作りは評判どおりで気迫に満ちていたが、その脇に座り、諸悪の根源のように描かれたセルビー役のC・リッチの持ち味も見事なものだった。ただ、映画としては足らない部分が多いと思う。リーの無謀な殺人動機を理解するには、彼女の生い立ちが必要不可欠だったと思うし、セルビーの無茶苦茶な発言も、彼女の人物像がさっぱり分からないので観ている私は首を傾げるばかり…そして二人の間の、特にリーが頑なに守ろうとした愛というのもちょっと見えづらい。やたら説明過多なのも白けるが、このプロットはなんだか宙ぶらりんな印象が強かった。しかし、ラスト近くでリーが逮捕された瞬間、ホッとしたのは私だけだろうか。これでリーがやっと解放されたね、と溜息が漏れた。それくらい辛くて疲れた。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-06-06 02:22:10) (良:1票) |
《改行表示》102.もし神なるものがあるとするならば、自ら死に向かおうとする“彼女”を留め、哀し過ぎる狂気へと突き進む“愛”へと導いた理由は何だったのだろう?言葉にならない苦しみを一人の女性の運命に詰め込み、それを歩ませた意味は何だったのだろう?果たして、彼女の真の罪は何だと言うのか?渦巻く人間の業についての疑問が永遠につきまといそうで、とても苦しい。でも、結局、その答えは、“たった一つの愛”なのだと思う。苦しみと屈辱の中で生きてきた女に訪れた、とても小さな愛。その結末さえ、あまりに悲劇的な愛。その一瞬の安らぎと許しのために、彼女の生はあったのだろう。とても不条理すぎて理解さえ及ばないが、それでもそこに一寸の救いがあったことを僕は信じたい。彼女のモノローグのように、そんなものさえ罵声ともに一蹴されるのかもしれない。でも振り返った彼女の最後の瞳は、そうは言っていなかったと思う。 “最高女優”の称号を得たセロンの演技は、何の余地も無く圧倒的だ。そして、“アイリーン唯一の愛”を演じたクリスティーナ・リッチも素晴らしい。この映画はこの二人の女優の存在が無ければ成立しなかっただろう。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2004-12-01 16:53:25) (良:1票) |
《改行表示》101.凄いねぇ。アイリーン・ウォルノスの記録映像見たことあるけど、かなり忠実に真似してる。 相手を威嚇する時の表情とか、目を剥いて相手を見る表情とかは完全にアイリーンなんですよ。 但し、これは意図的なのかも知れないけど、所々でヘンな美しさを見せてしまって、これが残念かなぁ。多分、女性にしか表現出来ない部分というのを上手く見せているのだけど、かなり哲学的な表現がされてるので物凄く重く出来てしまっていて、それが評価を上げる働きと下げる働きをしてると思います。良い映画であるのは間違いないのだけど、この映画が、アイリーンの供述調書、裁判記録、本人からの聞き取りからシナリオが起されている居る事に注意しなくてはいけないでしょう。彼女は虚言癖があったし、人格障害が見られた事も事実で、その意味ではかなり美化されている個所があると思われます。この映画でシンパシィを感じてしまうというのは危険だと思います。ふと、気が付いたのだけど、この映画、「俺たちに明日はない」に非常に似てるよね。傍観者として見るのが一番良いみたい。 【奥州亭三景】さん 9点(2004-11-04 21:10:34) (良:1票) |
100.ゴージャスな美人女優シャーリーズ。彼女はまだ若い、まだしばらくは美しいヒロインで充分やっていける。しかしシャーリーズは「私は最初からセクシーさで勝負する気なんて毛頭ないわ」といわんばかりに醜く変身して連続殺人犯を演じきった。彼女くらいの年齢の美人だハンサムだセクシーだと言われる俳優たちは大抵、見た目ではなく演技者として認めてほしいという思いが強いようですね。役者が体重を極端に増減したりメイクで化けるというのは今やさほど珍しいことではないので「へぇ~こうなりましたか」という程度の感想。けれど話題性においてはひと役買うことにはなると思う。この作品もシャーリーズの化けっぷりが注目されたのは確か。しかしそれに頼っている、負けているとはまったく感じなかったシャーリーズの演技は圧倒的でした。いったんは娼婦をやめ、セルビーとまともに生活しようとするアイリーン、しかしセルビーにはそんな気はまったくないのだ。カラダを売って稼いでこいとグチグチ泣きながら遠まわしに言うセルビーの残酷さよ。最初「私を利用する気?」なんて言いながらしっかり自分がアイリーンを利用するわけ。意識的にではなくセルビーの自分のことしか考えない、人に寄生して生きていこうとする甘ったれた性格の成せる業だ。中盤以降、私はずっとセルビーにムカついていた。観ている者を本気でムカつかせ、不愉快にさせたクリスティーナ・リッチ、「恋する人魚たち」の子役時代に「この子は他と違うっ!」と感じたのはハズれではなかったです。けれど、どんなにセルビーにムカつこうがアイリーンに同情は全くできなかった。あえて安易に同情をひくことにならないように描かれているといったほうがよいのかもしれない。唯一のよりどころであるセルビーのために犯行を重ねていくアイリーン。このあたりの描写と彼女の心情を表現したシャーリーズは見事です。彼女は加害者であると同時に被害者でもあるのだ。この監督は女性なのね。だからなのか、女のネチっこくてイヤな部分がうまく出ていたと思う。点数の大半はシャーリーズの演技に対してです。 【envy】さん 8点(2004-10-28 15:32:47) (良:1票) |
99.Fuckin'な奴らに囲まれて生きてきたFuckin'女のFuckin'地獄人生。とにかく辛かった。でもよかった映画で、、、、って実話かい!! 【馬飼庄蔵】さん 8点(2004-10-27 18:36:17) (笑:1票) |
98.山場がない。盛り上がらない。実話だからでしょうね。美人の醜女メイクなんて見たくない。にしてもリッチがかわいい。というか俺だったらリッチの演じたセルビーを主役にした映画撮るね。だって彼女、描き方が薄っぺらだったかもしれないけど、不思議じゃん。もっと彼女のこと知りたいじゃん。売春婦の連続殺人犯の話なんてありきたりだよ。 |
《改行表示》97.生きる為に自分を傷つけながら人生を送ってきたアイリーン、そんな彼女が心を許せる人と出会ってしまい、お金のため、生きるために無差別殺人を繰り返してしまう。あまりにもせつな過ぎる人生です。 確かに殺された人を思うと彼女の犯したことは許されることではないが、せめて刑を受けた彼女が天国に行けた事を願うばかりです。 ローラースケート場でセルビーと一緒に滑っていた時と、エンドロールで流れる、ジャーニーの“DON'T STOP BELIEVIN’”は80年代の洋楽を聴いていた人には聞き覚えの有る曲なのですが、内容がアイリーンを歌ったような歌詞なので少し紹介します。“一人ぼっちの世界に生きてきた、小さな田舎町の女の子、彼女は夜行列車に乗った、どこというあてもなく。(中略)ブルーバードを行き来する、人待ち顔の見知らぬ男と女彼らの影が夜の中で、お互い探りあう刺激を求めるためだけに生きるストリートライト・ピープル、彼らは夜のどこかに姿を消してゆく、(中略)信じることをやめるな、自分の感覚を信じてストリートライト・ピープル 【みんてん】さん [映画館(字幕)] 8点(2004-10-11 23:39:32) (良:1票) |
96.あのセロンが犯人そっくりに大変身・・・で話題ですが、一応、この点では、「メイクバレバレやろー」です。増量で案外似るものねと驚きましたが。そんな事はどうでもいい世界が待っていました。監督は女性だそうですが、犯人の内面を知りたくて撮ったと言っているそうです。その答えがここにあります。きっとセロンも知りたかったに違いありません。思慮浅く愚かで一生懸命な、豊かな社会の谷間の犠牲者ウォーノス。無自覚な偽善愛で彼女をここまで追い込んでしまうセルビー。私もそうですがこの事件を知らなかった人が多いでしょうけれど、他国の事件がモチーフのものにこれほど心を動かされたのは、きっとどの社会にもいそうな、生まれそうなこのウォーノスを感じ取るからなんでしょう。私にはこの映画じたいがモンスターのようでした。 |
【紅蓮天国】さん 7点(2004-10-03 15:26:34) (良:1票) |
《改行表示》94.一言で言えば「重い映画」ですね、、。ただ、決して不快な感じではなく、 いい意味で考えさせられる作品です。ただ一つ声を大にして言いたいのは いくらピュアな恋愛感情から来る行為にせよ、殺人は絶対に許されないし、 (ピュアかどうかはわかりませんが、、w)死刑は当然であると思います。 ただ、自分の深い心理の中にアイリーンのような感情が(これほど激しいかは 別にして)ないとは言い切れません。これだけ重い役を演じきったシャーリーズ・ セロンは凄いを通り越して神がかり的とさえ思われます。久々に見ごたえのある 映画でした。 【GRIN】さん 8点(2004-09-28 12:25:42) (良:1票) |
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《改行表示》93.題名通り、醜悪なモンスターと化したおばさんがえげつない殺人を犯すホラーかと思っておりました。が、意外とポップに撮られていたのでそんなにおぞましさは感じませんでしたね。 惜しむらくは、映像美が感じられなかった事。普通の海外ドラマを観ている感じでした。 シャーリーズ•セロンは目が綺麗なので目元の違和感が気になりました。クリスティーナ•リッチは太っても可愛いかったです。 でも、セルビー面倒くせー! 【Kの紅茶】さん [地上波(吹替)] 6点(2015-07-11 00:04:21) |
《改行表示》92.この映画は役作りに徹したシャーリーズ・セロンにつきる。 まるで女版デニーロだよ。必見。 |
91.好きな人に喜んでもらえるのが嬉しくて、アイリーンがドヤ顔で煙草をスパスパ吸っていたのが印象的でした。女というものは可愛いですが、皆セルビーみたいにわがままで面倒くさいと思います。 【DAIMETAL】さん [DVD(吹替)] 4点(2014-11-14 00:46:37) |
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《改行表示》89.シャーリーズ・セロンの体当たりとも言える素晴らしい演技は、正に殺人犯アイリーンそのもの。何回観ても、凄いとしか思えません。 殺人者のしての彼女の心情の変化、シルビーとの奇妙な共同生活。そして、彼女自身を作り上げた過去と現在。全てを上手く表現した内容だと思います。何よりも無駄が無い。 観る価値は非常に高いです。純粋にお勧めします。 【功聖良】さん [DVD(字幕)] 10点(2014-04-06 10:28:11) |
88.フツカーが過去のトラウマのために、男性に制裁を犯す映画なのですが演出が請っていないため過激なシーンがありませんでした。セロンやり過ぎみたいな作品の方が売れたのでは・・ 【SAT】さん [地上波(吹替)] 4点(2013-10-14 08:51:53) |
【黒ネコ】さん [DVD(吹替)] 6点(2013-08-10 14:32:37) |
86.別人や・・。女やのにまるでジョン・ボイトみたいや・・・。 【ケンジ】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-01-11 00:52:34) |
85.善悪や道徳を持ちこむとワケが分からなくなるタイプの映画。あくまで主観の物語。メッセージ(「わたしはこうおもいます」的簡略化)は用意せず、言語化できるほどには消化せぬまま、ジンワリと出来事を描ききる。ガラス越しに水槽の中を見せるような、上手い距離感。なかなか。 【肛門亭そよ風】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-12-27 05:45:29) |
《改行表示》84.アメリカ初の女性連続殺人犯を演じるシャーリーズ・セロンは 顔も体型もすごいことになっていて、思わず「やるな~」と唸るほどの役者魂を感じる。 ただし内容の方は今ひとつ。ヒロインの心の闇までは踏み込んではおらず、 彼女の育った環境や性格などは、ほんの触りでわかる程度。 この作品で何を訴えたかったのか、テーマもぼんやりしている。 相手役の少女が「バッファロー'66」に出演していた女の子だとは、キャラがまったく違うせいか、 鑑賞後まで全然わからなかった。向こうの役者さんは凄いなぁ、と思わせてくれる作品ではある。 彼女たちのがんばりに敬意を表して、+1点。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-08-08 22:21:08) |