40.中世物は苦手なのですが、さすがキューブリックでした。美しい。衣装やセットが美しい 作品はたくさんあるけれど、光の使い方と構図によってそれが最大限にいかされていました。本当にキューブリックはセンスが完璧ですよね。私が生まれるよりも前に撮られたとは思えない。ストーリーも比較的わかりやすく、素直に物語を追って見ても、わかんない、とかつまんない、とか思わずに済む作品だと思います。もちろんその裏にあるものを想像するのも楽しい。主人公がいい人とも悪い人ともとれず、ただ一生懸命生きているのに応援する気もわかない。たまに哀れに思うだけ。奥さんにいたっては哀れに思うことさえない(苦悩が描かれていないから)。こういう人がいてこういう一生を送りました、というのを上手くまとめているだけなのに、これだけひきつけられるのって本当にすごい。見せ方が上手い。構成が上手い。ちょこちょこといろんな出来事が起こってそれがまた上手いので興味をそそられる。ほかの人が撮っていたら駄作になっていた可能性の高いストーリーだと思う。 【るいるい】さん 9点(2004-12-23 21:32:50) |
39.とても哀しい映画である。物語と観る者の距離があまりにも遠いがために哀しい。 【はざま職人】さん 9点(2004-11-11 23:51:41) |
38.この上なく美しい映画です。芸術性を追求し続けた70年代前半までとは違い、1975年公開のこの映画では主役に当時「ある愛の詩」で人気者となっていたライアンオニールを起用。興行的成功も求めました(結果的には失敗に終わったが)。しかし芸術面でも、19世紀をこれだけ再現しようと努めたキューブリックのこだわりは半端ではない事が分かります。プロダクションデザイナーはさぞかし大変だったでしょうね(苦笑) 草原のシーンも、まるで絵画を切り取ったとかのような美しさですが、室内のシーンを何百本という蝋燭の灯りだけで撮ったシーンは秀逸で、ポワ~ンとした雰囲気が当時の貴族社会の食事シーンや賭博のシーンに垣間見られ、すごいなぁと思わせるのです。 遺作の「アイズワイドシャット」までずっとこだわったキューブリックの光へのこだわり。ちょっとフィルム粒子がザラザラ感じても、それでも自然光にこだわり続けた彼の意志の強さは、さすが元ルックのカメラマンだっただけの事はあるのです。 狂気好きのキューブリック映画において、狂気をあまり感じないこの映画。それは痛烈すぎる映画の美が、平民の若者レドモンドバリーが貴族に成り上がろうとする気持よりも勝ったからかもしれませんね!? |
37.長かったけどとても良かったです。綺麗・・。すべてが美しかった。最後の皮肉の言葉にゾクゾクしました。流石です。 【ネフェルタリ】さん 8点(2004-07-31 23:38:24) |
36.スゲーきれいで悲しい、キューブリックは何か他の映画とは違う。。 【ヒロヒロ】さん 2点(2004-06-24 21:35:18) |
35.キューブリック映画の特徴である皮肉や批判が全くと言っていいほどないように思える。テーマは人生は何が起こるか、どう転ぶかわからないといったところだろう。しかし最もキューブリックが表現したかったのはストーリなどではなくて、視覚面だとおもう。この映画のために開発されたカメラでの撮影。人間の表情がやんわりと、とてもきれいに見える。他にも風景やもや~っとした、はかなさのようなものを感じ取ることができた。ストーリーよりも映像に夢中になってしまう珍しい作品。 【マクドウェル】さん 9点(2004-06-12 15:16:29) |
【しまうまん】さん 9点(2004-06-12 12:18:50) |
33.音楽、映像、内容、演技等完璧で、おもしろかったです。 |
32.キューブリックという人は美的センス?芸術センスかな?が世界中の監督の中で(故人も含めて)最高なんじゃないでしょうか。最後以外パーフェクト! 【モチキチ】さん 8点(2004-05-19 06:23:26) |
31.大作で、長いのですが、ドラマチックな人生なので、最後まで面白く楽しめました。バリーは光源氏に微妙に似てるのかなとか思いました。キューブリック作品にしてはわかりやすい映画でよかったです。ただ、キューブリックはやっぱりどっかひねくれてた作品しか作りたくないんでしょうね。 【りょう】さん 8点(2004-05-16 09:58:27) |
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30.いつも完璧な作品を作っているキューブリックだが、人の一生までやっていたとは恐れ入った。他の作品も確かに完璧ではあるが、それはその人の一生のうちの一部分をピックアップして、そこの部分で完璧に仕上げているのだがこれは明らかにバリーの一生を描ききっている。画や音楽は言うまでも無いが、本作品は人間の一生なんざいくら思い通りになってもこんなもんさと言っているかの様に思わずにはいられなかった。 【taron】さん 8点(2004-04-10 18:50:07) |
29.とにかく美しい・・・。キューブリックの作品を全て鑑賞したわけではないがキューブリックの完璧主義を改めて感じた作品でした。長編にもかかわらず映像や音楽に浸っている間に3時間という時間はあっという間に過ぎていきました。必死に上流階級の仲間入りを果たそうとするバリー、最期にはああいった結末。最初の純粋だった頃のバリーの心はいつ失われてしまったのでしょうか・・・。 |
28.全編から「モンティ・パイソン」の匂いがプンプンする。話はそれなりに悲劇で、それを強調するレディ・リンドンの美しさには、他の作品にみられるおふざけ感は感じられないのだが、「・・・すべてあの世」のクレジットも含めて、やはりキューブリックはこのエピソード自体を笑い飛ばしているように見える。オープニングのナレーションは「フライング・サーカス」の常套手段だし、親子の強盗はセリフも「デニス・ムーア」にそっくり!景色も似ている場面がたくさん出てくる。黒澤監督がこの映画を絶賛したそうだが、はたしてモンティ・パイソンを知っていたのか・・・。 【神谷玄次郎】さん 9点(2004-03-21 03:14:37) |
27.数々のキューブリック作品で鑑賞中断し、挫折を繰り返してる私。『シャイニング』だけが唯一完全制覇できた作品でした。そしてやっとこ、これが仲間入り~。小難しくもなく、カルト色も強くなく気軽に楽しめました。しかし、到底物語の主人公になりそうもないダメ男の話を題材に選ぶあたりはやっぱりキューブリック・・・。ほんとに、何だったんだよ、何の教訓だよー?と問い掛けたくなる内容だけど、TVドラママじゃない、映画の贅沢さを思い切り満喫できました。 【桃子】さん 8点(2004-01-28 15:39:17) |
26.確かNASAから手に入れたと聞きましたが、非常に明るいレンズを使って、ろうそくの火のみをつかって屋内シーンを撮影しています。こういうチャレンジを彼はよくしますね。スコットが「決闘者」で同じ試みをしたかったそうですが、断念したそうです。 【ロイ・ニアリー】さん 8点(2004-01-25 23:41:22) |
25.美術、照明、衣装は画期的。でも長かったな~。小林信彦さんのコメントがすべてを言い切っている。曰く「イギリス無責任野郎」 【ひろみつ】さん 7点(2004-01-02 23:29:20) |
24.うーん、長い。映像はいいです。故に眠くなる。 【グルグル】さん 5点(2003-12-03 02:57:46) |
23.映像が美しすぎる、ストーリーも最高。もうちょっと短かったら10点 【BAMBI】さん 9点(2003-11-26 16:04:21) |
22.感想のためにいろいろと考えたり、書いたりしてみたのだけれど、そのつど「バリー・リンドン」が持つ、凡人が評するのもおこがましいくらいの完成度で打ちのめされてしまい、けっきょく何を書いても陳腐な文章になってしまう。だからもう、「バリー・リンドン」と聞かれたら「大傑作」と答えるしかない。もうね、映画の星からやって来た完璧(パーフェクト)超人だったんじゃないですかね、キューブリックは。超人パワー1億くらいの。 【ウーフー】さん 10点(2003-10-15 22:44:23) |
21.失うものが何も無い時は、口先三寸で世の中を渡り歩き野望に向かって突き進む。ところが守るものが出来た時転落へと歩み始める。野心に刈られた人間も転落していく人間も端から見てると狂気にしか見えない。人生いろいろです。 【亜流派 十五郎】さん 5点(2003-09-13 10:41:47) |