1.これは、サッカーファンだから、サポーターを自負しているからという理由で見てはいけません。間違っても先のアジアカップ、ヨルダン戦の川口に触発され、ゴールキーパーという職業に魅惑された者が衝動的に見てはいけません。審判の判定に怒った主人公のキーパーが試合場を飛び出し、うだうだ映画を見たり、女性と関係をもったり、喧嘩をしたりする内容です。日常をたんたんと描いているのかいえば、突然とんでもない非日常的なこと、お縄頂戴的なことをしでかします。しかしそこに感情の起伏は見えず、やたらジュークボックスへコインを投げ入れるだけです。どうもこのジュークボックスが意味ありげなんですが、うーん・・・。なにやらヴェンダースらしきフェロモンに惹かれそうにもなりながら、正直、自陣でディフェンダー同士がパスを回しているようで、ブーイングが聞こえてきそうな作品でありました。