1.私の唯一得意な日本史、幕末。
命がけで成し遂げた倒幕、維新。しかし新しい世の中になったとき一番不要になったのが立役者である武士(士族)であった、剣を取り血を流した彼らは結局、策略を巡らす政治家にはなれず、倒幕時には同士である仲間と袂を分かちお互いを討つ事になる。
幕末好きのきっかけは竜馬だが、あのとき他の目線から倒幕、維新はどう映っていたのか、このあたりなかなか映像にならないが、大きな時代の変化に翻弄される人々の話には興味がそそられる、たった150年ほど前の事なのに・・・
さて、「半次郎」だが薩摩目線で丹念に描かれておりストーリーには好感が持てる、西南戦争に至る経緯などが弱い気がするが現場ではあんなものかもしれない、西郷の苦悩が伝わりにくいが心では伝わっていたのか、また西郷の演技ちょっとへたじゃね・・・などなど、やや名作になりにくい演出が目立つが幕末好きには及第点か。
事実、悲惨な西南戦争から1年後大久保も暗殺されたわけだし、ある方向から見た時代の物語としては感慨が深かったです。