1.奴隷制の時代、白人の父と黒人の母の間に生まれたアマンサは、父親のもとで裕福な生活をしていた。しかし父親の借金が判明し、アマンサは奴隷として売られる事になった。買い取ったのは白人農園主のボンドであった。
ボンド、アマンサ、そしてボンドの黒人養子のラウルーをめぐる、一家のドラマ。
時代の風景や、奴隷制、農園、南北戦争、混血の扱いなど、当時について理解を深められる部分もある。
しかし、この映画にはひとつ重大な欠陥があり、それは混血という設定のはずのアマンサを、なぜか全くの白人の役者が演じているのだ。
これにより、アマンサに関するストーリーに多くの矛盾が発生し、意味が伝わらなくなっている。(どう見ても白人なのに、黒人黒人と言われ続けるのは異様だ。)
その問題さえ無ければ、南部という時代を映した、興味深いストーリーだと思うのに、じつに惜しい。
アマンサの肌の色を、観る側で浅黒く変換する事で、やっとしっくりくるストーリーになる。
因みに、邦題の反逆者というのがいったい誰を指すのか、映画を全部観てもわからなかった。おそらく、西部劇のような釣りタイトルを付けたかっただけと思われる。