5.派手さはありませんが、とにかくベルモンドが渋くカッコいい、暗黒街の人間模様を描いたドラマ。
監督は実際にそのスジの人であったという過去があるジョゼ・ジョバンニ。
それだけに、淡々と進む地味な作風の中にリアリティが感じられます。
僕はアクションコメディのベルモンドが一番好きなんだけど、こういう寡黙で渋いベルモンドもいい。
CCの役はあまり機能していない感じもしますが、そこにいてくれるだけでいい。やはりそんな華がある存在感がある。
冒頭、白いスーツ姿で敵を射抜くカッコいいベルモンドと、黒いスーツ姿の哀愁を帯びたラストのベルモンド。
どちらもいい。最初から最後までベルモンドの映画。耳に心地よいテーマ曲も印象的なフレンチノワールの佳作。