13.“つみきのいえ”で、老人がひとり生活している。 パイプをふかし、魚を釣って、日に日に増える水かさから避けるために、また“いえ”を積み重ねていく。 積み重ねていくほどに、住まうスペースは狭小化していくけれど、彼はただ淡々と生活を続ける。 この世界で何があったのだろう。この老人はどんな人生を送ってきたのだろう。 極めて短い映画世界の中で観客は思いを巡らせる。 この優れた短編アニメーションは、限られた世界観の中で、無限の想像を観ている者それぞれに与えてくれる。 水の中に沈んでしまった過去に郷愁を覚えつつ、限られた時間の未来に向けて、老人は淡々と積み上げる。 過去を思いつつ、彼が積み上げているものは、悲しみだろうか、喜びだろうか。 観る人によって、老人の表情は、無表情にも、憂いているようにも、微笑んでいるようにも見えるだろう。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-03-06 22:44:58) |
12.イイ映画!この短さでテーマとかストーリーがしっかりしてて短いと感じさせない。 【amier】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-01-04 15:11:27) |
11.アイデアが素晴らしく、ストーリー性もうまく組み込んでいる短編アニメーション。 絵は外国のアニメーションに近く、主人公の切ない気持がよく伝わり、じーんとさせてくれる。 キャラ自体に特別個性は感じられないけど、そこに力を入れても、 短い時間では逆にテーマが伝わりづらくなるので、やっぱりこれでいいんだろうな。 環境問題をさりげなく表現している所もいい。旨味を凝縮させたような作りになっているので、 一度鑑賞しておいても損はないと思う。このレベルでの長編物も観てみたい。 【MAHITO】さん [インターネット(字幕)] 4点(2011-08-24 10:10:22) |
10.同じ年よりもの、家族の絆、時の経過を描いたものでいえば、同じくアカデミー賞を受賞した「岸辺のふたり」の方が勝っていると思うが、水の底に沈んだ昔の記憶というテーマが意表をついていて面白かったし、ほろ苦かった。何より独居老人の切なさは、きれいごとではなくぞっとするほどだ。ナレーターがなくてもいいのは、おじいさんがセリフをいう必要がないからで、それこそが実は一番不幸なことなのだ。こういう環境にいるお年寄りが、たとえば久しぶりの知人と1日ゆっくり話をしたら、その翌日はのどが枯れて声が出ないことがあるということなど、若い人はどれくらい知っているだろう。 【tony】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-03-22 23:40:04) |
9.いい。 ジャケットがいい感じで借りてきてぼーっとみた。 ナレーション無しと有りを交互に2回ずつ観た。 2回目のナレーション無しで涙が止まらなかった。 よかった。 【おでんの卵】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-03-14 03:49:21) |
8.たしかに しみじみとした いい話ですが、短編とはいえ、「それだけ?」と思いました。同名の絵本も読みました。絵本との違いは、絵本には映画にないエピソードが多数盛り込まれていて、詳細に説明されていることと、おじいさんが海の中に落としたものと、ラストシーンです。絵本は3歳児に読み聞かせましたが、いまひとつわかっていない様子。アニメ(映画)も絵本も、子ども向けというよりは、人生経験を重ねた大人向けかなと思いました。おじいさんは食料は自給自足していますが、家の材料を買ったり、行商人から買い物をするときのお金はどうしているのかなと思いました。家の中に全財産があるとしたら物騒だし、船に乗って銀行へ出かけている様子もないし、郵便屋さんが年金を届けてくれるのでしょうか? 【チョコレクター】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-03-10 01:04:19) |
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7.短編なのにきちんと物語があって作品として成立しているのが素晴らしい。 しかも、端折った感じじゃなくて、ジャストタイムで完結している。 ラストのチーンが心に響きますね。 いい作品です。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-02-23 15:31:09) |
6.この程度でもらえるの??? ビックリなんですけど・・・。「スノーマン」もノミネート止まりだったのにコレにはあげるんですか? これでアカデミー賞穫れるなら「銀河の魚」のたむらしげるさんに頑張って欲しいです!! 【だみお】さん [DVD(邦画)] 1点(2010-01-08 06:37:56) |
5.じんわりやんわりと心に染みいる美しい映画です。おじいさんの生活を考えれば、ナレーション版は不要でしょう。8歳の娘も「おじいさんは一人で住んでるんじゃけぇ(←広島弁です)しゃべらん方がええんじゃ。」と言っておりました。絵本のページをめくっているように観られました。またきっとお気に入りの絵本と同じように繰り返し繰り返し観ると思います。 |
4.涙が出ました。小津安二郎の東京物語を思い出しました。 【よしふみ】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-10-11 22:56:55) |
3.この程度で...って言うのが 本音! 核家族化→高齢化社会 と 環境問題→海面上昇 の “安易” なテーマを組み合わせただけの誰でも思い付きそうな作品...なんの捻りも奥深さもなく、メッセージも見当たらない... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 2点(2009-05-19 12:47:03) |
2.短い内容なので、ええっそれだけ?と思わないこともない。 アカデミー受賞作だけども、観てもそれほどのインパクトはなかったような。 しみじみとしたいい話ではあるけど。 絵本のような内容で、誰でも観れる。しかし、感想も絵本を読んだ程度。 実質的な「年少者向け/ファミリー短編映画賞」の受賞と思えば、納得。 娘夫婦?はどこに行ったんだ薄情だな。 【且】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-05-11 07:58:25) |
1.滝田洋二郎監督の「おくりびと」とともにアカデミー賞を受賞したことで話題になった本作。あまり期待せずに見たけど、映像の感じがとてもよく、静かでゆったりとした雰囲気の短編でとても味わい深い良作だと思う。ストーリーはかなり地味ながら、ちょっぴりほろっと来るような感じ。後半の妻とのことを回想するシーンではセリフなど一言もないのにきっと幸せないい夫婦だったんだなあということが想像できてつい感動してしまった。制作のROBOTといえば本広克行監督や山崎貴監督といった監督のいわゆる最初から話題性のある大作映画を作る会社というイメージがあるのだけど、この映画はそういう派手さが全くない小品で少し意外に思うものの、こういう淡々とした作品も作れるのかと新鮮に感じた。それから長澤まさみによるナレーションあり版とサイレント(映像と音楽のみ)版を両方見たけど、サイレント版はナレーションあり版よりもさらに味わい深く、サイレント版の方が断然良かった。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-04-20 02:24:06) |