2.監督さんの言いたいことはよくわかるんだけど、お話的にこれは稚拙に過ぎる。偏見が人との交流によって少しずつ取り払われてゆくという展開にあってその偏見の部分があまりにわかりやすい。露骨すぎ。心の変化もわかりやすい。偏見の根の深さが描かれることはない。わかりやすいからといって面白いわけでもなく。淡々としたお話が終盤ミステリアスな山を迎えて少し盛り上がるのだが、こここそもうちょっとわかりやすく盛り上がってもいいような・・。清水美沙の役どころが「通訳」を兼ねているということでしょうがない部分もあるんだけど、終始説明っぽいのもいかん。言葉によってお話が進む。高知とサンフランシスコの風景を映せばそれでOKみたいな、そんな作品だった。