1.大金を持って鹿児島から上京してきた、やや鈍重なところのある二郎さんと、江戸っ子で気風がいい、というよりノリがやたら軽い板前の欽チャン。ひょんなことから二人は意気投合し、新しい料理屋を構えようとするも、店舗購入には資金が足りず、そればかりかうっかり手を出した競輪でスッてしまって、前途多難。さらには欽チャンたちが住むアパートの立ち退き問題も巻き起こる。ってな内容は、さすがにこのタイトルからは想像できませんねえ。しかし「汗かきベソかき」ってのは、いつもコントで欽チャンに無理難題をふっかけられ訳の分らぬ奮闘を繰り広げてきた二郎さんにピッタリの歌詞。本作でも、演出なのやらホントの汗なのやら、大奮闘。「ボケに対するツッコミ」というより「ツッコミに対するボケ」みたいなところがあります(今でいうとサンドウィッチマンの芸風が少し近い?)。当然ながら欽チャンはさらに若く、実に溌剌。さらに脇を固める面々も賑やかで(キックの沢村に、浪曲社長の圓歌師匠、西村黄門様に仮面ライダー1号。マエタケもいれば、財津一郎も忘れないでチョ~ダイ。あ、そういえばチーターもいたけっか)、物語は手堅くって派手さはありませんが、実に楽しい映画です。