2.ダークな色調もベン・バーンズの美貌も申し分なく、ゴシック・ホラーの画としては及第点ですね。ベンの時代がかった端整な佇まいは21世紀のイケメンとは思えないほどにぴったりと話にはまっています。
ということで眼には楽しいんですが、お話にもうちょっと黒々した迫力がほしいところ。
インモラルな性に爛れるばかりの人生を、「これではイカン」とわずかに残った人間性でもって拒否するドリアンの苦悩こそがメインかと思うのだけど 対悪魔との葛藤もやや淡白でした。せっせと焚きつけたC・ファースが父性全開になっちゃうのもキャラにブレを感じてあまりよろしくないですねえ。