1.前作の「エイリアン」「インデペンデンス・デイ」オマージュに続き、今回は完全に「ジュラシックパーク」!
正々堂々とパクって……いや、オマージュを捧げている娯楽性がまず楽しい。それだけで、アニメーション映画としての及第点は満たしていると思える。
前作は、過剰なほどにポップなビジュアルにそぐわぬ「飽食」に対しての意外にも深いテーマ性と、シニカルなブラックユーモアの連続で彩られた万人向けというよりも、むしろオトナ向けとも言えるアニメーション映画の傑作だった。
食べ物が“災害”として襲ってきた前作は、その描写の下品さに対して文化的に若干引いてしまう部分もあったが、今作はありとあらゆる食べ物が大なり小なりの“アニマル”として登場し、ただただ愉快で可愛らしい。
前作と同様のテーマ性なりを期待しすぎてしまうと、この続編への拍子抜けは避けられないかもしれない。
けれど、今作はメインとなるテーマを主人公を中心とした普遍的な人間関係に絞り、敢えて良い意味での子供向け路線にシフトチェンジしているのだと思う。
そして、これはこれで充分過ぎるほどのクオリティーを備えたアニメーションだったと思う。