【TERU】さん [インターネット(字幕)] 4点(2023-09-20 22:03:44) |
18.大昔に確かに観た事はあるんだけれど内容を全く覚えてない…そんな映画は沢山あるわけですが、この映画もその1本。 アマプラで見かけたので、つい観てしまったわけです。 映画冒頭、名前を言わない主人公を見て「あぁマカロニの名無しの男を受けてるんだな」くらいに思ってたら、これがとんでもない引っ掛けです。まさかマカロニウエスタンの名作を釣りにつかってくるとは…まいりました。 名無しな事にちゃんと意味がある…というかそれがオチですから!と、とにかく普通の西部劇とは全く違う凝った(?)癖のある脚本が展開します。 一般的な西部劇というと日本の時代劇と同様「わかりやすい勧善懲悪」「撃ち合い(チャンバラ)シーンを楽しむもの」というシンプルな娯楽映画である事が身上なわけで、ほとんどの映画はそうなのですが、しかし1972年にこんなエッジの効いた脚本で西部劇を作ってしまうとは…イーストウッド恐るべし。 この映画を観たジョンウエインがイーストウッドに批判の手紙を送ったそうですが、そう、ジョンウエインのような王道西部劇の人からみればたまらなく醜悪な映画にしかみえないでしょうから、それもさもありなんです。 このシナリオそのままで2022年の今映画化してもきちんと成立するだろうな、と思えるくらいに現代レベルのシナリオなので、逆に当時の評価は賛否両論あったんだろうな、と思いますが、いや素直に面白かったです。 【あばれて万歳】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-06-20 19:55:12) |
17.イーストウッド、監督2作目にして監督としての初の西部劇。にしてはなかなかの異色作です。 ラストで、「そういえばあんたの名を聞いてなかったね。あんたはいったい何者?」 に、イーストウッドは一言、「知っているはずだ」と去っていく。 彼は一体何者だったのか。それは最後まで見てご判断いただくとして、 後にイーストウッドは「ペイルライダー」でも似たことをやっています。名もなき西部の流れ者。 この頃には既に「ダーティハリー」をはじめ、独自のアンチヒーロー像を確立していた頃でもありますが、 やはりイーストウッドには西部劇が似合うし、本作のような流れ者の凄腕ガンマン役が絵になります。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2022-02-11 11:15:18) |
16.「正義」なき世界のリアリズムを表現した作品と言えるのかもしれないが、とは言っても近代社会はそれなりの法秩序や行政機能があるわけで、昔の小さな田舎町だからこそ成立する物語であるとも言える。「力」がものをいう時代を批判的に描いているとも言えなくもないが、スッキリはしないし後味が良くない作品ではある。 |
15.「七人の侍」のような話かと思って見ていたら、「八つ墓村」的なお話でした。しかし毒をもって毒を制すというか、力のある者がすべてを奪うというか、いかにもアメリカ・ファーストな正義感が炸裂しています。「五分の魂」とか「三分の理」なんていう発想は、きっと皆無なんでしょうねぇ。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-08-08 02:32:41) |
14.不思議な映画だったけど、おもしろかったのでよろしい。 【センブリーヌ】さん [地上波(字幕)] 6点(2017-04-10 02:28:58) |
13.イーストウッドという人、元々はTV西部劇で名を売ったとは言え、その後の活躍はマカロニという一種の傍流、やはり古き良き西部劇映画に自分は遅れてきた、という意識があるのか、はたまた終焉を迎えつつあるアメリカ西部劇を自分が看取ろうというのか。この映画、流れ者のガンマンがとある町にやってきて、その町を狙う悪漢3人組と対決する、という、いかにも定番の設定。でありながら、内容はというと、どうにもヘンテコなんですね。名もなき人々をヒーローが救うには、やはりその人々がそれなりに勤勉であったり正直であったりしなくちゃいけない。だけどもはや、どこを探したってそんな「無垢の善良な人々」なんて、居ないわけで。実際、この映画の舞台の町の人々も、およそワケありの、ロクでもない人々だったりする。だもんだから、割れ鍋に綴じ蓋とでもいいますか、彼らを守るべきヒーローもまた、とんでもないヤツだったりするのですね。一応は用心棒の役を引き受けるも、町民へデタラメな要求を繰り返し、町はムチャクチャ。いよいよやってくる3人組、彼らを待ち受ける町は何故かペンキで真っ赤に染められ、町の名前も「地獄」と書き換えられているのは、3人組への脅しなのか、それとも町民に対する皮肉なのか。そもそも、この破天荒な映画において、通常の悪役が暴れる余地なんて、もう残ってはおらず、クライマックスはアンチクライマックスに、西部劇はアンチ西部劇にならざるを得ない。まあ、間違っても正統派西部劇を楽しもうと思って観るのはやめたほうがよい、しかし変化球を楽しむにはもってこいの作品です。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-29 13:41:58) (良:1票) |
12.ものすごく変な映画です。ストレンジャーは街でやりたい放題やりながらも街を襲うならず者を徹底的な準備をして撃退して、去っていきます。そのことに何の説明もありません。イーストウッドの西部劇の定番の設定である「名も無きストレンジャー」を突き詰めすぎて映画そのものが意味不明になってしまったような感じです。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-08-21 11:19:01) |
11.チビがうっとうしかった、そのせいか最後のチビによる見せ場には卑怯な奴だなぁというような印象しか受けなかった。 |
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10.イーストウッドの映画を語る上で、恐ろしいほどの射程を秘めている映画だと思う。ペイルライダー、アウトローの原型が見える上に、彼独特のシニカルさというか冷徹な視点が見える。強すぎる主人公は、生身の人間ではない証左である。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-07-24 19:33:43) |
9.異色の西部劇です。映像はなかなか良くて、じっくりと描かれています。しかし、テンポが悪く、ストーリーはそれほど面白いものではありません。「ダーティ・ファイター」で活躍する面々がこの映画に登場していて、ほほえましいです。 【ジャッカルの目】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-08-10 22:08:23) |
8.西部劇異聞みたいな感じの不思議ラストである。西部劇という舞台が持つ場所感覚は魂の彷徨みたいなベクトルをすっぽりと受け入れるようだ。どこまでも広がる荒野は確かに地獄であり(COWBOY FROM HELLって歌もあるし)、この映画では小さな水辺の集落がその地獄の舞台となる。イーストウッドがならず者を撃ち殺しすぐさま女をレイプする野獣のごとき姿を見せるという冒頭からシャレにならない展開。そして村を赤く塗りたくって「地獄」と変えてしまうイメージ感覚もビックリだが、この映画が本当にシャレにならないのは切り返し構図の強烈さである。特に終盤の炎に囲まれた復讐シーンでイーストウッドが鞭を放つ画と叩かれる男の画はこれだけでご飯がすすむ、みたいなよくわからないがそれぐらいの鮮烈な画面であった。近年のイーストウッド作品がもたらす、開き直りともいえるぐらいの恐ろしい歪みがここにあるのかどうかはわからないが、イーストウッドイズムがとってもよく溢れた必見の作品だと思う。 【Qfwfq】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-10 20:03:09) |
7.面白かったですね。オチは日本的な考えでは一気に理解できないところもあるかもしれません。しかし、顔が変わるんですね~むこうのあれは…。でも、このようなキャラの主人公をイーストウッドが好むのもなんとなく判る気がする。 【クルイベル】さん 7点(2004-11-02 09:06:23) |
6.サスペンス作品「恐怖のメロディ」に続く彼の監督第二作で、「荒野の用心棒」と「真昼の決闘」を合体させたようなウェスタン。謎のガンマンの正体?などアイデアと意欲は買えるが、今の時点で見るとやはり古くて陳腐なのは否めない。出世作「用心棒」シリーズ風の映画を自分でも作ってみたかったという、彼の監督としての、サスペンスに続く二つ目の出発点の評価は出来るかも知れない。 【きりひと】さん 6点(2004-09-04 05:42:48) |
5.イーストウッド監督、2作目にして異色なウエスタンをお撮りになりましたなァ。何が異色たってねぇ・・・「なるほど(フンッ)」と思うか「えーもしや彼は(ブルブル)」って思うか、はたまた「何が?」と全く気づかず普通に見終わるか・・・それは見てのお楽しみだね。イーストウッドはとにかくカッコ良くて、男でも惚れちゃうくらいなんだけど、舞台となるラーゴの町がショボかったり、悪役がイマイチだったり、劇中そこはかとなくB級感が漂っているんだなァ~。まあ、その辺はわたし好みなんで良しとしますけど。しかし、西部劇を語るうえでやはり見ておかなければならぬ1作であることは間違い無しです。 【カズゥー柔術】さん 6点(2004-02-05 10:59:29) |
4.私の中での西部劇の最高傑作は【駅馬車】なんですが、この作品もそれと比較してもなかなかいい出来だと思います。なんたってイーストウッド。あまり彼の作品は見てないので偉そうな事は言えませんが、彼の扮する流れ者があまりにも傍若無人な振る舞いをしますがなかなか憎めない存在ですし、ガン・ファイトも格好良いです。関係ないですが、この題名、荒野のストレンジャーよりも荒野の流れ者の方がしっくり来るような気がするんですが、それは私だけでしょうか?? |
3.この映画のおもしろさがわからない人はイーストウッドのウェスタンを観る資格がないっていうほど、好い映画ですよ(微笑)。へちょちょ星人さんご指摘の通り、イーストウッドは後に「ペイルライダー」で同じモチーフを使っていますが、こちらの方が、傍若無人な振る舞いをすることにより”生身”に近い印象を与え、あちらは”存在感が不思議”な感じを前面に出した感じでしょうね。”荒野”というのはキリストが彷徨った場所としての位置づけもあるでしょう。彼の正体は観てのお楽しみ(って、ここまで書いたら、勘のいい人にはわかっちゃいますね(苦笑))。 【オオカミ】さん 7点(2003-12-01 22:20:30) |
2.小生は決して盲目的イーストウッド信奉者じゃないつもりですが、この映画こそ「監督・イーストウッド」の真の誕生を告げたものだと高く高く評価するものです。スタイル、語り口、キャラクターのすべてが、その後のイ-ストウッド作品を予告し、しかも真っ赤にペンキを塗られた町並みなどのユニークなはったりをかましてくれるなんざ、ただただシビレまくり。あのラストも、不敵きわまりなくて、ほんと、素っ晴らしいと思います。 【やましんの巻】さん 10点(2003-05-22 13:41:46) |
1. イーストウッドの監督作第2弾。マカロニ時代の扮装で正体不明のガンマンに扮したイーストウッドはゴキゲンかもしれないが、本場アメリカの西部劇とは思えない辛気くさいストーリーと下らないオチには閉口した。ヒロイン、悪役共に寒いキャスティングだし、しょうもないB(C?)級ウェスタンと一刀両断して5点。御本人はこのプロットが気に入ったのか1985年に「ペイルライダー」というヤツも発表しているんだが…。ま、異色と言えば異色かな?物好きな方はどうぞ。 【へちょちょ】さん 5点(2003-04-07 14:51:25) |