1.イギリス映画らしい、1800年代を舞台にした文芸映画。
抑揚も台詞も少なく、音楽も最小限にしか使われていません。
その分、波の音や風の音や生活音のみならず、
2人の息遣いまで伝わってくるかのような繊細な空気感がある。
目ヂカラの強さ、意思の強さを感じさせるケイト・ウィンスレットと、
全く対照的な存在感を見せるシアーシャ・ローナン。
2人が心の機微を表現する静かな作品の世界観の中にあって
時に互いを求めあい感情を露わにする情熱的なシーンが効いている。
最後まで多くを語らない、大英博物館で2人が見つめ合うラスト。2人の表情も印象的です。