6.後の小津代表作『東京物語』の原型ともいえる小津の王道的作品。 つまりは、私の苦手な系統の小津作品である。 やっぱり小津の魅力はコミカルさにあるんではないか。 本作は終始淡々と進み、コミカルさは成りを潜めている。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2008-01-16 22:14:55) |
5.小津安二郎監督、最初のトーキー作品!小津監督にしてはユーモアがやや薄い気がするが、そこは小津監督ならではの親と子の愛情を丁寧に描くことで生まれる人間愛、優しさというものが込み上げてきます。貧しい市井の人々の暮らしというものを描きつつも温かく描く小津監督作品らしい人間味溢れる作品というのが観ての感想です。飯田蝶子の優しい母親ぶりと息子役の日守新一の二人の演技が素晴らしい! 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-05-30 22:04:32) |
4.期待の息子は職を失い、勝手に結婚、子供も作り、およそ孝行息子ではないのだけれど、人間的には大きく成長した息子を誇らしく思う母。本作の後には戦争があり、その後東京物語、社会状況はめまぐるしく変化していきながらも、小津作品は時代を超えた普遍的テーマのため何時の時代も心に響く。ただ流石に録音状態は酷いかな。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2004-06-13 22:24:00) |
3.「東京物語」の原型が見られる作品。母一人子一人の「東京物語」。東京市のゴミ焼却場に象徴されるように、昭和11年頃の東京の外れの風景が非常に殺伐とした雰囲気で捉えられている。こんなところには、夢や希望や豊かな生活などと言うものは何も無い感じ。それでも心は豊かにさせられる親孝行の物語かな?と思っていると、肩すかしを喰らわせられる、人生に対する見方が、とても厳しい物語だ。ラストは、ほとんど、絶望的な気分になる。 【ノーコメント】さん 7点(2003-12-13 18:41:36) |
2.昭和18年だから無理もないけど、音声や映像の状態が悪くてセリフが聞き取りにくい。半分くらいしかわからなかったので点数ははばかられるんだけど・・・信州の田舎の母親が一人息子を東京へ勉学に出し、久方ぶりに上京してみると息子は結婚し子供までいる。出世を励みに仕送りし、貧乏にも耐えていたのに夜学の教師と聞いて内心がっかりする。でもこの息子は借金してまで母親を毎日もてなし、妻も協力する。隣近所との人情味ある交流など、今見ればすっかり失ってしまったような美しい心が描かれている。さすがに時代を感じるし古いなぁと思うが、貧しいからこそこんな人間関係があったのだと思う。今のイランや中国の映画を見るとこれと同じような雰囲気があり、懐かしい気がする。飯田蝶子や笠さんが若い!みんないい顔をしています。 【キリコ】さん 6点(2003-10-28 14:08:50) |
1.初めて見た小津映画です。起伏の少ない地味目の物語でしたが、古き良き日本を垣間見れて懐かしい気持になりました。人生が思い通りにいかない皮肉さと、親子の愛情が書かれていたのが印象的です。昔の日本人は貧しくとも、現代の人より思いやりの心、支え合いの心を持っているように感じます。難を言えば、古い作品のため、音声が聞き取りににくかった場面が多々あったことです。今後は小津監督のほかの作品も見てみたいと思います。現代の日本人にこそ見てもらいたい作品です。 【プミポン】さん 5点(2003-10-15 23:10:07) |