17.毎日猛暑だし、四谷怪談で涼もうかと。 ・・・怖い~涼しい~極悪。 夏にぴったり。 邦画ですが字幕つけて鑑賞。 知らない言葉も漢字で見ると分かりやすい。 配信だったら字幕付きが、より楽しめます。 伊右衛門と直助の悪っぷりは見どころ。 金の為ならどんな嘘でも、つらつらと。 特に、直助役の俳優さんの自信に満ちた演技が怖かった。 伊右衛門の葛藤も物語りを深くした。 前半のドラマも見やすいが、何と言ってもお岩の変身からの後半が良し。 彩色と特殊メイクとセットと熱演。 ある物をすべて使った力業、熱意を画面からヒシヒシと感じた。 画質は劣るが、じいっと見て、その時代のものとして脳内補正する。 良さがじわじわくる名作。 【たんぽぽ】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-08-01 10:12:16) |
16.恐怖シーンではハッとさせられることも多かったが、なんかヤボったい。古い映画といわれればそれまでなんだけど。天地茂先生の鬼気迫る演技は素晴らしかった。 【センブリーヌ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2021-06-06 19:26:33) (良:1票) |
15.あらすじを知っていても如何にも日本怪談的な因果応報な怖い話ですね。全体的に暗いシーンが多いですが、歌舞伎を踏まえた美術、効果音、演出が秀逸で日本の怪談の雰囲気がよく出ています。引いた絵も結構多いので、小さい画面で視聴すると髪型が同じだったりすると誰なのかわかりにくかったです。ダラダラ長くせず、短い尺にテンポよくまとめていたのも傑作の誉高い所以かと。 【クリプトポネ】さん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2019-08-04 14:46:26) (良:1票) |
14.四谷怪談の映画を見るのは初めてで怪談の内容もうろ覚えでしたが十分に楽しめました。話自体も凄くおもしろくて映画の出来もいいですね。まず結構古い作品なのにテンポが凄くいい!殆ど無駄なく話が進んでいきます。主役の伊右衛門は最低最悪の糞男(笑)でお岩さんの復習劇にはカタルシスを得られますね。芸術的なカットの数々には惚れ惚れしてしまいました。 【キリン】さん [インターネット(字幕)] 7点(2013-01-21 00:59:35) |
13.だいぶ前の作品ということもあって古臭さを感じる部分がちょいちょいあったが、セットやカメラワークがかなり雰囲気を盛り上げており、脚本が秀逸でテンポが良く、とても上質な映画だった。 【eureka】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-10-10 17:54:20) (良:1票) |
12.かの有名な四谷怪談。 「うらめしや~」 「この恨み、晴らさずでおくべきか~」 などの名文句が聞けただけで満足。 内容は、新東宝色全開で、終始ハイテンションで疲れる。 もちろん、観ていて楽しい気分になる内容でもないし、暑さをしのげるほどの怖さも無い。 だけど、これを私が観ようと思った理由は、小さい頃のトラウマを克服したかったから。 小さい頃と言えば、その作品のクオリティとか関係なく、この手の映画が怖くて仕方なかったものだ。 中でも、この作品は有名で、子供の頃の恐怖の記憶として残っていた。 それを大人になって大人買い、、、ではなく、大人観る(?)してみた。 こうして私は幼少期の恐怖日本映画のトラウマを克服し、やっと立派な大人になれました! 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-08-21 14:30:41) |
11.日本の怪談では、たぶん一番知られているお話。 時間が短いので、ストーリーはかなり駆け足ぎみだけど、 単純なお話なのでだらだら見せられるよりは、これぐらいでちょうどいいのかも。 映画は当然脚色されており、その後、実在したお岩さんの真相を聞いて、 ホントにかわいそうな人だったんだなと実感したっけ。 映画自体はそれほど怖くはないが、今観ると、やはりお岩さんに感情移入してしまう。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-07-30 04:11:13) |
10. 以前、どっかの映画評論家が「数ある『四谷怪談』の映画の中で最高傑作がこれ!」と言ってたのを覚えています。 主人公は、お岩ではなく、伊右衛門だということを忘れてはいけません。 伊右衛門に降りかかってくる数々の煩悩の誘い。私たちにも伊右衛門のような後ろめたい気持ちがあるからこそ感情移入できるのです。 低予算映画という感想がありましたが、脚本、セット、カメラワークなど、大量生産時代に作られた中では、かなり「力」入れて作ってあると思いますよ。 【クロエ】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-08-23 03:20:10) |
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9.なぜ直助殺しの場はあんなに感動的なのだろう。不意に隠亡堀にすべてが変わってしまうわけではない。屋内の構えはそのままで、そこに血の池ができ、葦が生え、戸板が流れ着いている。そしてそこにスローモーションで直助が倒れていく。屋内のままで外界の水が導かれている。廃墟という感じでもないのだ。タルコフスキーが好んだ設定、屋内の自然、雨が降ったりとか、あれに近いのだろうか。あと近いので思いつくのは、宮崎駿の『ラピュタ』にも、メカニックな世界の中央に草の原がしまわれているイメージがあった。なんかこういうの、外界が唐突に建物の中に呼び込まれることの驚きって、単に驚きだけでなく、もっと深い感動に通じているようなのだが、どうも私には分析しきれない。きちんとあるべきはずの屋根の下に、有機物が魔のように跋扈しつつある、ってことか。それだとやっぱり廃墟のイメージだな、それとは違うように思うんだが。とにかく私はなぜかそういうシーンになると、もうおののきながらめちゃくちゃ感動しきってしまうのだ。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-01-01 12:17:48) |
8.実に見事。物語の展開がヤミクモに速く、それでいて場面のひとつひとつがしっかりと描かれ、そこには“妖しさ”と“怪しさ”が満開の、強烈な個性がある。しばしば現れる、格子越しの映像が、なんとも後ろめたいようなイヤ~な雰囲気を醸し出す。イエモンがお岩さん殺害をたきつけられ、「毒薬・・・」と呟いた後の、鳥の鳴き声(うるさ過ぎるんだ、これが)、背景の夕焼け空(赤過ぎるんだ、これが)。見せたいもの、聴かせたいものについては、多少大げさだろうと何だろうと、容赦なく我々にぶつけてくる。まさに態度に揺らぎが無い、がははは。あるいは、どうみてもユーレイにしか見えないお岩さんに「お元気そうなお姿を見て安心しました」などと言う理不尽さ(笑)。これが実に不気味。一方には『女優霊』のごとき、誰にも気づいてもらえないユーレイの姿も(?)。不気味さ、理不尽さ、哀愁、すなわち“妖しさ”。そして、アトラクション的お化け屋敷ムービーとしてのショック描写も充実。いや、見事でした。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-12-02 22:58:57) (良:2票) |
7.四谷怪談を題材にした映画と言えば深作欣二監督の「忠臣蔵外伝 四谷怪談」しか見たことがなく、ストーリーもあまりよく知らない状態だったので新鮮な気持ちで見ることが出来た。映画としては低予算なB級ホラー映画ではあるが、それでも歌舞伎のような音楽と演出がとても効果的に使われており、溝口健二監督の作品とためをはるぐらいの映像美にもあふれ、単なる怪談映画では収まりきらないような芸術的傑作になっていて正直驚いた。中川信夫監督の作品を見るのはこれが初めてだったのだが、これ一本でじゅうぶん巨匠のひとりだと感じた。出演している俳優陣も天知茂のニヒルな伊右衛門はハマリ役だし、名前は知らないがお岩役の女優もなかなか不気味で、とくに毒薬を飲んで顔が醜く変わった直後の演技はかなりインパクトがあり印象に残る。「忠臣蔵外伝 四谷怪談」で荻野目慶子が演じたお梅は高笑いだけが印象に残るだけの存在だったが、本作では若き池内淳子で清楚なお嬢様という感じで良かった。何はともあれ、いかにも日本的な怪談映画でありながらそれ以上に日本的な美しさ、様式美を感じさせてくれる、そんな映画だった。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-08-14 03:19:27) (良:1票) |
6.いやあ、驚いた!「四谷怪談」ものって単なる不気味なホラーだとばかり思っていたけど、これだけ美しさを感じる「四谷怪談」が存在していたことにまずは驚かされました。天知茂のニヒルさが抜群の効果を上げているのと同時に若杉嘉津子の「お岩さん」の怪しげな雰囲気、どこか歌舞伎の世界を感じるこの映像美、単なる幽霊ものでないその雰囲気に溝口健二監督の「雨月物語」を初めて観た時のような感覚を覚えた。それにしても単なる幽霊ものの話でありながらも、やっぱりこの映画の持っている雰囲気は歌舞伎の世界に通じるものがある。上手く言えないけど、いかにも日本的な様式の美しさを感じるのです。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-01-07 23:45:04) (良:2票) |
5.同監督の「女吸血鬼」なる怪作と一緒に鑑賞。スタッフ、キャストともかなり被っている「女吸血鬼」の方は本当に下らない、スリルもサスペンスも感じられない無味乾燥な駄作だったのに対し、こちらはこれ本当に同じ監督の映画なん?って思う位、いかにも日本的怨念怪談噺になってました。へちょちょ様が↓で述べられている通り、この映画は突然変異的に生まれた秀作としか思えないですね。しかも一時間半に満たない時間枠の中にあの原作を収めてしまったというのは正に職人技。天知茂のニヒルな伊右衛門、お岩を演じた若杉嘉津子という女優さんの所作一つ一つ、特に伊右衛門に妙薬と偽られて毒薬を飲まされるシーン、夫を信じきってるが故の哀れさがうまく表現されていたと思います。風鈴の使い方も巧い!池内淳子がこの時代、いかに軽んじられた扱いを受けていたか、この二作を観ただけでも良く解ります。う~ん、でも本当はこういう映画は、真夏の暗い映画館で観たほうが雰囲気が出ていいんだろうなあ・・・。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-05-07 10:50:47) (良:1票) |
4.思ったよりおもしろくなかった。色彩が濃いのが印象に残る。どこか歌舞伎のような雰囲気のある映画だった。お岩さんの髪が抜け落ちるところなんかはグロくて怖かった。 【バカ王子】さん 6点(2004-04-03 02:59:14) |
3.四谷怪談と言えば、この東海道四谷怪談が一番好き。こういったジャンルの天知茂は旨いですね。 |
2.長大なストーリーを簡潔に、過不足なく描いた職人技にも驚嘆するが、何よりも、超絶技巧の連続技に目を見張る。冒頭、夏のだるだるな暑さを漲らせたワンシーンワンカットから、現世と地獄が一続きになるストップモーションまで、映画の技法とはこれや、といわんばかり。しかももちろんそれは技法自慢なんぞではない。技と技の果てに映画の彼岸がある。観たこともない映画がここにある。大島渚が、こんな映画は作れない、と感嘆したそうな。 【まぶぜたろう】さん 10点(2004-03-08 13:16:55) (良:3票) |
1.鶴屋南北の原作は”お岩さん”の幽霊で余りにも有名。当時”エロ・グロ”路線を突っ走っていた今は亡き「新東宝」がB級監督中川信夫に大して期待もせず監督させたのが本作。当然ゲテモノ映画かと思いきや、開き直って耽美的な色彩描写に走った中川を始めとするスタッフの情熱がプロデューサー(大蔵貢)の思惑を遥かに凌駕して傑作となった。殊に殺気漲る民谷伊右衛門を演じた天知茂のニヒルな演技は実に素晴らしい。正直ホラーとしては古臭く今となってはあんまり怖くもないが、日本の様式美を追究した画作りとストーリー・テリングには舌を巻いた。お見事! 【へちょちょ】さん 8点(2003-10-27 03:33:23) (良:2票) |