1.カミングアウトしたゲイとして初のサンフランシスコ市政執行委員に選出され、ゲイや黒人等のマイノリティーのために尽力しつつも、同じ執行委員に暗殺されてしまった男、ハーヴェイ・ミルクの実像に迫ったドキュメンタリー(と、えらそうなことを書きつつ、この映画を観るまでこの人のことはまったく知らなかったのですが)。ドキュメンタリーとはいえ「ボウリング・フォー・コロンバイン」ほどのエンタテインメント性はありませんが(というよりあっちの方がドキュメンタリーとしては異色なんですけど)、「ボウリング~」同様、アメリカという国の病理に鋭く切り込む、見応えのある作品でした。最初ゲイに偏見を持っていた人々が徐々に彼を認め、支持していくようになる過程は感動的です。それにしてもアメリカに「ゲイの教師を首にさせる法律(!)」があったっていうのは知りませんでした。