6.原作未読。幕末のある種の「陰鬱」さは伝わってくるものはあるが、清河八郎の内面に迫り切れていない印象で盛り上がりに欠ける。清河八郎については詳しくなかったので勉強にはなったが。 |
5.司馬遼太郎の連作小説『暗殺』の中の『奇妙なり八郎』が原作。原作は、短編らしくエピソードを緻密に折りたたんで構成されているけど、その味わいとは異なり、映画はどっちかというとハードボイルド調。なにしろ清河八郎役が、Gメン丹波ですからね~。幕末を代表するトリックスターともいうべき清河八郎のイメージに合っているかというと、多分合ってないと思いますが(笑)、ここでは、冒頭に繰り返し出てくる「奇妙なり八郎」というセリフと、映画における八郎像が、むしろ対照的であるところがミソ、なのかも。幕末に渦巻く意志と意志の衝突、みたいな青春映画調ではなく、むしろ運命論的な暗い雰囲気が漂う作品で、才気が溢れるような入魂の映像が見事。とか言いつつ、こういう映画って、観ている間ずっと「ホラすごいでしょ、すごいでしょ」とアイヅチを求められ続けているような気分になって疲れるんですけどね(笑)。音楽は武満徹、60年代に邦楽器への関心を示した彼は、ここでも尺八を取り上げており、絶妙の効果、いやまあ、狙い過ぎじゃないかと言われればそうかもしれんが、この後の代表作、エクリプス(66年)、ノヴェンバー・ステップス(67年)と繋がっていくことを思えば、興味深いところ。・・・ところで昨今の社会の閉塞状況や、それに対する不満の湧き上がり、何か幕末につながるものがあるようにも感じます。年功序列の廃止だの実力主義だのと表向きは言われながら、かえってそれが故に、保身への執着、既得権益への執着が蔓延している世の中。支えとなっていた帰属意識を失ったのみで、代わりとなるべき寄る辺を見出せない世の中。いずれ、野心と大望が、血で血を洗う争いを生んでいった、あの幕末期のような混乱が、現代にも巻き起こるのかも知れない。そんな時に、こういう、ある種“冷たい”映画を観て、視点を変えてみるのも、よいのかも知れません。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-04-26 09:53:03) |
4.40年前の映画としては良い。 清河の性格、内面がもう一つ理解できず。 丹波の演技も寡黙なときは迫力ありも、饒舌になるとかなり甲高く興ざめ。 歴史的興味もあり、かなり楽しめた。 【ご自由さん】さん 6点(2004-10-06 19:42:57) |
3.映像は良い。あの暗さには惹かれるものがあります。けど、ストーリーがとっちらかっていて一本通るものがないので何か良くわからなかった。集中してみていられないのよ。あと、丹波演じる清川八郎にあまり魅力が感じられないのも残念。基本的に新撰組関連の話ってどうしても好きになれないんだけど。 【黒猫クロマティ】さん 5点(2004-10-06 11:42:34) |
2.イマイチ入り込めなかったし面白味に欠けていた。ちょっと残念。 【ゆきむら】さん 5点(2004-10-06 01:58:22) |
1.寺田屋事件やラストなど殺陣シーンの血を浴びた画は迫力を感じさせる。またカメラワークも好みはあるでしょうがなかなか良かった。が肝心のストーリーがどうにも面白みに欠け惹きこまれない。 【亜流派 十五郎】さん 4点(2004-04-22 22:41:36) |