4.寓意がはっきりしすぎて、予定調和的におさまってしまうのがつまらない。2時間というのも長すぎる。チェ・ミンシクはいったいいつ出てくるんだ、と思いつつ、つい最後まで見ちゃったという感じ。
いまではくたびれた中年男の役がよく似合うチェ・ミンシクだが、この映画では、理想に燃えた若い教師役をさっそうと演じている。
子供たちの演技は、ほんとうに自然で、「子役臭さ」がない。『大長今』の子役たちの演技にも驚いたが、この映画もすごい。
『蝿の王』といいたいところだが、40年以上前の田舎の小学校で、子供たちはみないがぐり頭、当時は、男女別クラスだったようで、ほとんど全編小汚い少年たちの勢力争いなので、サル山を見てるような気分になる。まあ、おとなの勢力争いだって、サル山とどう違うんだ、といえばそれまでだけどね。
体罰をする側もされる側も、体罰というものになれきっている様子がありあり。韓国の映画やドラマを見ていると、なにせすぐ手が出るし、男は力だ、といわんばかりのシーンが多くてうんざりするのだが、こういう教育を受けていればそれはそうなるよね。
『八月のクリスマス』『サンドゥ、学校へ行こう』などなどでおなじみのシン・グの無気力教師ぶりは、よかった。つか、ふつうに授業をやっていて、子供の能力もわからない教師っているんだろうか。