6.まー出るわ出るわ、ミュージカル映画の名シーンの箱詰め第2弾。すみません不勉強なもので、見たことも聞いたこともない映画も少なからずあり、気のせいか第1作よりもマニアック度が上がったような? それは気のせいかもしれませんが、いやはやとにかく奥が深い、この世界。ジャッキー・チェンあたりを嚆矢とする(源流まで遡ればサイレントのコメディ映画だろうけど)、俳優本人が人間離れをしたアクションを演じる映画、かつてはそれに相当するものがミュージカル映画だったのだろう、と思わせるくらい、超絶的なダンスが展開されていて、いやむしろ今のアクション映画の方こそがミュージカル映画の末裔なのかも。
と言ってもこの第2弾ではミュージカル以外も取り扱っていて、いや、ネタ切れなんて言っちゃいけませんよ、往年の映画、名シーン集。
その映像が、時にはかなり断片化され、「〇〇繋がり」みたいな感じで紡がれていく。それってまるで、ヤコペッティのモンド映画みたいな編集? いえいえ、ニューシネマパラダイスみたいだ、と言っておきましょう。
あと、今回の見どころは何と言っても、フレッド・アステアとジーン・ケリーが、歌って踊る! 全然衰えてない、とはもちろん言いませんが、そもそも全盛期がスゴ過ぎたのであって、衰え云々ではなく、比較するようなものでもなく、あの頃があって今がある、その味わい深さ。少なくとも痛々しさなどは微塵も感じさせず、充分にその上手さでもって「エンタテインメント」を体現し、堪能させてくれます。貴重な二人の共演、その物腰や佇まいから、人柄まで感じさせるようで。