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夜の河

[ヨルノカワ]
1956年上映時間:104分
平均点:7.18 / 10(Review 11人) (点数分布表示)
公開開始日(1956-09-12)
ドラマ小説の映画化
新規登録(2004-05-10)【梅桃】さん
タイトル情報更新(2021-03-28)【イニシャルK】さん
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監督吉村公三郎
助監督田中徳三
キャスト山本富士子(女優)舟木きわ
上原謙(男優)竹村幸雄
小野道子(女優)舟木美代
市川和子(女優)竹村あつ子
川崎敬三(男優)岡本五郎
阿井美千子(女優)せつ子
舟木洋一(男優)早坂
南部彰三(男優)竹村の友人
星ひかる(男優)桜屋
山茶花究(男優)篠田
越川一(男優)自動車の運転手
夏目俊二(男優)清吉
東野英治郎(男優)舟木由次郎
小沢栄(男優)近江屋
橘公子(女優)みつ
金剛麗子(女優)山城屋主人つね
大美輝子(女優)大沢はつ子
若杉曜子(女優)開陽亭の女主人
萬代峰子(女優)やす
朝雲照代(女優)奥さん
天野一郎(男優)えり春
伊達三郎(男優)寛治
高倉一郎(男優)利雄
小松みどり(1891年生まれ)(女優)唐招提寺の婆さん
原作澤野久雄「夜の河」
脚本田中澄江
音楽池野成
撮影宮川一夫
牧浦地志(色彩技術)
製作永田雅一
企画原田光夫
配給大映
美術内藤昭
編集西田重雄
録音海原幸夫
照明岡本健一[照明]
その他IMAGICA(現像) 旧社名:東洋現像所
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8.シルエットの美しさ。山茶花究が五反田の女への土産を探してる、なんてどうでもいいところでもトロッとさせる美しさがある。まして二人が結ばれる朱色の世界においておや。全体、赤の幻想詩といった趣で、ショウジョウバエから赤旗まで貫く。この赤旗は評判悪いんだけど、吉村公三郎の「自分の問題意識のありか」を示すハンコのようなものだったのではないか。『森の石松』とか『源氏物語』とか『美女と怪竜』とか、左翼思想と無縁の作品でも戦後ずっとシナリオで組んできた新藤兼人と、初めて別れた映画のよう(未確認)。京都の「はんなり」を背景にして、人々の在り方はすごく硬質。ヒロインの硬さも。みなの心が通い合わない世界ね、一人一人が閉じて固まっている。見下ろしたり見上げたりする構図が多かったのは、人々が同じ地平に立ってないということか。車窓に映る山本富士子の顔の向こうを、赤い光が横切っていく。赤いものだけが、その硬さを通過する。硬いものの孤独、それへの讃歌の映画と思った。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2013-03-24 09:19:47)
7.子どもの頃見た映画だから、内容を覚えているわけはないのだが、山本富士子という名前と題名だけはどういうわけか覚えていた。今回DVDで改めて見て、なるほど大人の映画だということを認識。メロドラマと言えばメロドラマだが、恋する女心を巧みに描いている。
ESPERANZAさん [映画館(邦画)] 6点(2013-03-22 07:21:20)
6.山本富士子主演の映画は基本的にメロドラマである。しかもとても良質なメロドラマである。
私が女優山本富士子に期待する所はそこだし、今まで彼女の主演映画ではずれた事はあまりない。
が、この映画はだめでした。
監督が吉村公三郎で期待が大きかったのですが、全般的に荒っぽい印象を持ちました。
よくある民放のドラマのように街中で偶然出会ったり(東京でそんな事ありえない・・)、
編集も変で急に場面が飛んだりして不自然な感じが否めませんでした。
ここのレビューでも高評価で驚いていますが、すみませんお富士さん贔屓の私でも5点です。
仏向さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-01-12 23:03:29)
5.エロチシズムを安っぽい濡れ場でみせることなく巧く描いている。
最近の邦画をみると、「とりあえずベッドシーンを入れておこう」といった安易な演出、安易なエロシーンが多く、レベルが低いと感じる。
しかし本作には、そのような稚拙で安易な演出はなく、光の加減や足袋などを映すことによって絶妙に描いている。
山本富士子と上原謙は、両者とも完璧な演技をみせてくれる。
ただし、不倫というテーマはやや苦手なので、その辺が少しひっかかった。
にじばぶさん [ビデオ(邦画)] 7点(2008-08-02 11:47:24)
4.素晴らしい作品でした。主演、山本富士子の美しさはもとより、京都の街、京染織物の品など全般に美意識が徹底されている。私はモノクロが好きなんですが、このカラー色彩の素晴らしさに感嘆しました。宮川一夫のキャメラも威力増しますね。

しかし、それだけでは二流。
なにより、色彩だけでない。

山本富士子演じる織物主人・きわの女性と自立し、凜とした生き様に魅了させられる。前半は京染屋の主人としての粋な職人を演じ、中間では恋する一人の女性となり、最後には大人の女性としての変化。この推移を見事に演じています。といいますか素晴らしかった!

この全編を支配する「美しさ」は細部まで行き渡り、染めの「モダン」なデザインのセンスや、赤などの「色」にもかなり配慮がなされていて、「和服ってこんなに素晴らしいのか」と思うはず。(まあ、あの山本富士子がモデルですから・・・)男性・女性関わらず魅了されるはずです。
サーファローザさん [映画館(邦画)] 9点(2007-08-04 02:22:25)
3.↓下のおふたりとほぼ同意見、日本的メロドラマの傑作ですね、これは。キリコ様もおっしゃってますが、画調や色彩設計も特筆されるべきものだと思います。この時期に早々と女性の自立というテーマを、艶やかなストーリーにくるんで堂々と取り上げてる点にも着目したいところ。昔「山本富士子でもトイレに行く」なんていう下品な言葉があったみたいで、というかウチの母親もトイレに行く前、この台詞をのたまうのを何度か聞いた憶えがあります。その頃は山本富士子という女優さんの名前など知らなかったのでフンフンと聞き流してましたが、代表作の「彼岸花」やこの作品での彼女の輝かんばかりの美貌を実際見るにつけ、ウチの母親の厚顔無恥への憤りと共に、この方はトイレになんか絶対行きそうにもなさそうだなあって妙に納得してしまった自分がいました。しっかし、綺麗な人
やなあ・・・。未見だけど「美貌に罪あり」っていう映画はこの方の為にあるような意味深タイトルですね。
放浪紳士チャーリーさん [地上波(字幕)] 8点(2006-01-29 15:31:58)
2.山本演じるきわは芸術的な職人であり経営者でもあるというしっかり者の自立した女性。妻子ある大学教授への恋も積極的で情熱的。これは吉村監督初のカラー作品だそうだが、特に彼女の情念を表すように赤が効果的に使われている。
二人が宿で結ばれる時、夜行列車の窓に映る灯、染物や彼女の作品の模様、ラストもメーデーの赤旗を見つめる彼女の真っ赤な背景など印象が強い。
梅さんも言われてるように、この作品はひとえに恋を諦め仕事に生きるきわの凛とした美しさと強さを見せる山本富士子ありきで、相手役の上原謙も単なる引き立て役に見える。
吉村監督作品はこれで3本目だが、描かれる女性像がみな似たようなタイプ、といったところもなかなか興味深い。


キリコさん 7点(2004-10-19 20:06:07)
1.すばらしかったわ。 なにがすばらしいってやっぱり山本富士子よ。 女の揺れ動く心を見事に演じ切ってて…演技だと思えないほど「舟木きわ」そのものだったわ。 京都の老舗の染物屋の娘らしい、たおやかでありながら芯の強い自立した女性を、嫌味なく控え目に、でもしっかりと表現してたわ。 そして着物姿のうつくしいこと! 立ち居振る舞いやなにげない動き(首の傾げ方ひとつとっても)がほんとに美しくって…なめらかな京言葉とあいまってほんとにステキだったわ。 やっぱり日本の伝統的な美はすばらしいわね。 アタシもお着物を日常的に着るような生活がしたいわー。
梅桃さん [地上波(字幕)] 8点(2004-05-10 08:21:45)
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【点数情報】

Review人数 11人
平均点数 7.18点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
519.09%
619.09%
7545.45%
8327.27%
919.09%
1000.00%

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