1.《ネタバレ》 とにかく、クロスカッティングが大好きな作家だという事はよくわかった。
冒頭で、兄が弟を迎えに行く道中の夜営のシーンと船の中の黒人労働者のショットと主人公の弟がポーカーをやっているシーンの3つでクロスさせている場面がありましたが、どうも意図が読み取れない。
後半の、兄が殺人の真実を知るシーンとインディアンが火を囲んで踊るシーンのクロスもこれまた同様。こっちは更に意味が分からない。
タイトルも原題・邦題共に内容とそぐわないですし、よく考えたらポーカーをしているシーンでの登場人物の紹介も特に必要なかったような気がします。
幌馬車隊がわざわざ円陣を組んで夜を明かしてもインディアンが襲撃に来ることもなく、ストーリー的にもイマイチ盛り上がりに欠けていたと言わざるを得ません。
最後のシーンも、新たに旅に出る姿で終わるわけだから後ろ姿が遠ざかっていくショットにすれば良いものの、正面を向いた姿で幕を下ろしてしまうという何ともチグハグなエンディング。
主人公を演じた男も、むしろインディアン役として出た方が良かったんじゃないかというほどの風貌で、どう見ても兄弟で顔が違いすぎるだろとか考えてしまったりと、あらゆる場面で不満を感じさせる映画でした。