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ゆれる

[ユレル]
Sway
2006年上映時間:119分
平均点:6.77 / 10(Review 160人) (点数分布表示)
公開開始日(2006-07-08)
ドラマサスペンス法廷ものミステリー
新規登録(2006-06-22)【ぐるぐる】さん
タイトル情報更新(2024-09-21)【イニシャルK】さん
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監督西川美和
キャストオダギリジョー(男優)早川猛
香川照之(男優)早川稔
伊武雅刀(男優)早川勇
新井浩文(男優)岡島洋平
真木よう子(女優)川端智恵子
蟹江敬三(男優)早川修
木村祐一(男優)丸尾明人
ピエール瀧(男優)船木警部補
田口トモロヲ(男優)裁判官
キタキマユ(女優)アシスタント
田山涼成(男優)
河原さぶ(男優)
(女優)
原作西川美和(原案)
脚本西川美和
撮影高瀬比呂志
製作川城和実
バンダイビジュアル(「ゆれる」製作委員会)
テレビマンユニオン(「ゆれる」製作委員会)
松竹ブロードキャスティング(「ゆれる」製作委員会)
企画是枝裕和
配給シネカノン
美術三ツ松けいこ
編集宮島竜治
録音白取貢
あらすじ
東京に事務所を持つフリーランスの写真家、タケル(弟)。田舎で家業のガススタンドを継ぐミノル(兄)。接点のない二人が実家の法事で久々に出会った。早々に帰ろうとするタケルを、ミノルは「明日、峡谷までピクニックに行こうよ」と引き留める。サッサと帰りたいタケルだったが、GSで働く幼馴染みの智恵子の姿が目に飛び込んで来た時、運命の歯車が回り始める。ほんの小さな揺らぎは、皮肉の神の手でやがて骨肉の確執へと…。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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140.《ネタバレ》  huluにて視聴。  兄役の香川さんが何であんなしゃべり方を選んだのかわかりませんが、あのしゃべり方は典型的な発達障害の人のしゃべり方なので、最初は「ああ、この映画はレインマン的なあれだな…」と思いました。  そして、巨乳かつその道では強烈なS性を発揮していることでお馴染みの真木さんに、M性の権化の事務員服で巨乳を閉じ込めさせることで否が応でもエロスを感じさせて、「東京に帰る前に一発やっておくか!」と弟が考えてもしょうがないでしょ、と視聴者に納得させる演出力は流石なのでしょうか。  この映画は本当に吊り橋のように心境が揺れ続けます。そして、そこには数多くの対比があります。兄と弟、伯父と父、都会と田舎、モテと非モテ。視聴者はその何処かに身の置き場を探そうとしますが、演出によって足場をぐらつかせられるのです。  私には、母親を継父に取られ、よりを戻せないかとカマをかけた元カレにあっさり捨てられ、最後にしがみつこうとした足場が田舎という監獄に閉じ込められた象徴のような非モテ男だった真木さんは、爪で引っ掻いて自分で命を断ったように受け取りました。  様々な受け取り方のできる奥深い映画でした。   それでも減点ポイントがありまして、それは香川さんの非モテ男の描き方が全然ダメなところです。監督は間違いなくモテ側の男しか知らない人間でしょう。  特に、あの部屋。あの部屋にヲタ臭が全くない。非モテ男には仮に金がないとしても時間は腐るほどあるんです。母親生きてた時は家事してなかったくせに、オマエの部屋にはラジカセしかねーぞ。いや、もしかしたら「僕はレガシーデバイスにこだわってるんです。」ってタイプだったのかしら。カセットテープはメタルしか使いません系か?いかにもAIWAのラジカセっぽかったがなぁ。  ということで、あの部屋にヘッドフォンアンプに繋がれたゼンハイザーのヘッドフォンがかかった自作パソコンがおいてあり、アイマスのポスターが貼ってあったり、カラーボックスの上に墨入れされたガンプラが飾ってあったり、寝間着がヴァンフォーレ甲府のユニフォームであったり、本棚にこち亀が全巻置いてあったりしたらもう少し点が上でした。  おそらく最後の笑顔は、刑務所での7年間を思い出して、「ホモ以外は帰ってくれないか」という思いが巡っているのだと思うことにします。
シン*トーさん [インターネット(字幕)] 7点(2015-01-17 14:35:16)
139.《ネタバレ》 兄弟のいる私には痛みが実感できる映画でした。特に兄、弟という関係について。心の底に渦巻き、目を背けることで何とか兄弟、家族という関係を保っている感情の蓋を無理やりこじ開けられ、日にさらされたような感覚すらあります。近親だからこそ生まれる憎悪、妬み、恨み、嫉みなどの負の感情がそれです。この映画の痛みが実感できないという方が羨ましいと感じます。 一つの例として喪主という立ち位置について。弟からしてみれば一家の代表者である兄が当然やるべきことであり、心のどこかで面倒ごとを押しつけられなくて良かったと感じる権利。兄にとっては自分の気持ちや状況など関係なくやらなければならない義務、という役割が自然に背負わされているというのが良い例だと思います。最後に兄はバスに乗ったような気がします。家族というしがらみを捨てることでようやく一人の人間として自立出来たのかなと。
kirieさん [地上波(邦画)] 7点(2014-12-28 16:46:11)
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138.《ネタバレ》 この兄弟は、それまで一度も本音をぶつけ合った兄弟喧嘩をしたことがなかったのでしょうか? 裁判をきっかけに相手の本音というか本性を知る、主に弟が自分の知らなかった兄の一面を知る、その心理が丁寧に描かれていました。 でも、後味悪くて好きになれない作品です。  とはいえ、香川さんの演技が素晴らしいです。 気弱な微笑み、薄い笑い、最後のバス停での笑顔も、見る側の判断でどうにでもとれるような曖昧な笑みを浮かべられる。凄いです。  タケルが偽証したのか本当のことを言ったのか、真実は曖昧なままです。 でも、ミノルがそれまでの人生をリセットして自由を得て、これからの人生を歩む為に必要だったと思えば少しは気が楽になります。7年は長いですが。  私は、当然バスに乗ったと思います。
nanapinoさん [DVD(邦画)] 5点(2014-12-27 22:30:34)
137.《ネタバレ》 兄弟の絆や確執以前に、智恵子の死を悲しむ者がいなくみえた事がすごく恐ろしい。家族ぐるみで付き合ってたうら若き乙女が一人急死したっていうのに、しかもタケルからしたら昨日抱き合い、その肌の温もりさえ残っている女。稔からすれば、ずっと思いを寄せていた女。智恵子の母親の冷め加減に至ってはもう論外だ。人一人の死を軽く扱ってたようにも見えなくなかった  殺人か事故死かって事より もっと悲しみがあってよいはずだったとか思ってしまう そのあたりがどうにも不自然だった。振り返ってみれば、例の吊り橋からの落下直後にしても彼らは救助に向かう姿勢など一個もなかったし。だから、繰り返して言ってみますが、タケルにしても稔にしても幼馴染みの彼女に対して愛情とか心配が無さ過ぎて ろくでもない兄弟に思えてしまった そんな成り行きからして兄弟愛など第三者からみて虚しい限りであった。だからと言ってコレ酷評したいのか と言えばそんな気さらさら無い。深く入り込める話だった だから、好きなのか嫌いなのかって そうね だから心はゆれる。
3737さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-12-25 00:18:04)(良:2票)
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136.兄弟が最高の演技を魅せている。脚本も秀逸。 日本映画はこういった作品で海外と勝負するしかないと改めて感じました。
Junkerさん [DVD(邦画)] 8点(2014-11-01 16:11:39)
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135.いい映画だと思ったけど そこまで入り込めなかった。
aimihcimuimさん [DVD(邦画)] 4点(2014-09-17 00:46:38)
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134.《ネタバレ》 いつかはレビューを書かなきゃ、と思いつつ、 なかなかカタチにならないだろうなと敬遠してきた傑作です。 決してスカッとした内容ではありませんが、描こうとするテーマがヒシヒシと伝わってきて、考えさせられて、、、なかなかこうは撮れないんではないでしょうか。 監督、演者共に高いレベルで観る者に迫ってきます。 ミステリアスなストーリーでエンタテインメント性もありますが、そんなのホンの味付けにしかならないほど、充実したものがありました。 男兄弟とゆー、なかなかデリケートなところを映像としてここまで昇華した手腕はチト怖いぐらいですね。 
ろにまささん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-08-29 00:08:53)
133.西川美和監督の代表作という事で今更ながら観賞。ある種独特の飄々としたローファイ感漂うタッチで綴られてはいるが、この女流監督が突き付けてくる提起はいつもながら舌を巻く程に鋭い。対照的な生き方をする主人公兄弟を通じて見えてくるもの。都会と田舎。モテと非モテ。優越感と劣等感。そして、抑圧と解放。一億総中流社会と言われる中でぼんやりとだが確かに存在している「格差」と、無配慮と誤解の積み重ねで瓦解へと至ってしまう「人間関係(血縁関係)の危うさ」。兄弟の葛藤はやがて観る側の感情をも巻き込んで不安定な吊り橋の様に“ゆれる”。最終的な結論を受け取り手に委ねる作風が賛否両論を呼んでしまう事も多いが、控え目ながらも確実に物事の核心を射抜いてくる彼女のスタンスが私は好きである。
オルタナ野郎さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-01-08 21:03:05)(良:1票)
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132.《ネタバレ》 オダギリジョーは実生活じゃないかというくらいはまっていました。 特筆すべきは兄役の香川さん。 密かに想いを寄せていた女性に圧倒的に拒絶されるなんて空しくてやってられないと思います。 ましてそんなこと誰にも知られたくないのに検察官にまくしたてられるなんて・・・  惨めだ。惨めすぎる。ある意味刑務所入っている以上の酷い仕打ちだ。 こんな内面を見事に演じていたと思います。 兄弟2人が対峙する無言の緊張感も半端なかったです。 とにかく人(男)の心にズケズケと入り込んでくる容赦ない作品でした。 真相はどうなんだ?という引っ張り方もうまかったと思います。 残念なのは検察官。どうしてもお笑いに見えてしまって・・・。 演技派のキャストで固めていただけにちょっと余計だったように思います。
午の若丸さん [DVD(邦画)] 8点(2013-12-23 18:23:24)(良:1票)
131.○香川さんの卑屈な演技がたまりません。私自身、お兄さんの方に境遇が近いのでコンプレックスを抉られる思いでした。想い人と出会った日のうちに寝てしまうような弟と比べられたら、そりゃきついです。○弟が事件時に撮影していた写真が核心に触れるアイテムと予想したのですが、違いました。○最後のバスは・・・お兄さんは乗ったんじゃないかと思います。
次郎丸三郎さん [DVD(邦画)] 7点(2013-10-19 10:52:21)
130.《ネタバレ》 ○間の取り方が非常に心地よい映画だった。会話と会話の間や、映像で見せる場面など非常に凝った作りだと感じた。○内容については良くも悪くも色々分析してみたくなる内容。○そして、特に香川照之の存在感が尋常じゃなかった。一方で木村祐一は浮いていた。
TOSHIさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-10-14 21:34:51)
129.法事ってのは、つまり「身内」の全員集合なんだな。その濃密さ、鬱陶しさ。弁護士までおじさんなんだ。娘が不意に「触らないでよ」と振り返るあたりの緊迫感をあとにも欲しかったが、やや尻すぼみの印象。この映画はつまり顔見知りだけで暮らしてることのたまらなさの話だったと思うんだが、香川照之の意味不明な笑いがやはり絶品でした。彼は歌舞伎の顔見知りだけで作っているような閉鎖社会にこのあと入っていったんだが、狂気にまで近づく彼を見てると心配になる。「兄弟」ってのは「身内」でいて、そこから逃亡する通路でもあるのか、それとも最も強大な身内なのだろうか。
なんのかんのさん [DVD(邦画)] 6点(2013-10-10 08:44:56)
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128.《ネタバレ》 画としてはとても見応えがあり楽しめました。ですが、脚本が少し変だと感じました。その変加減が必要以上にこの映画の謎を深めてしまっている、分かりにくくしてしまっていると感じます。 例えば、兄が洗濯物を畳みながら智恵子との関係を詮索していたシーン。兄は弟と智恵子が関係を持ったことに気づいていると、弟が思った描写に見えました。それ以前に兄と智恵子の関係を疑ってるようなカットもありましたし、「風呂はいらないか。」なんてセリフは明らかに「智恵子の家で入ってきたんだろ?」って言われてるようなもの。唐突に酒の話を持ち出したのも鎌をかけてるのが見え見え。それに対する弟の反応や意味有り気なクローズアップは「ヤバい、兄に感付かれてるかも」という心理描写にしか見えません。 終盤になり父の智恵子は酒に弱いというセリフで、兄が気づいてたことを知ったらしいですが、私としては、弟は既に分かってるもんだと思ってず~っとストーリーを追って来てるわけですから、その時点で無駄な再検証が強いられるわけです。これは解釈の幅や謎が明かされたなんてものじゃなく、無駄な誤解が原因です。誤解させる意図なんて無かったはず。誤解する方が悪いなんて到底思えない。 鑑賞中に一から心理の解釈をリセットして考え直さなければならないなんて変な映画です。リセットしなければ、終盤の弟の証言の解釈にズレが出てしまいます。これはさまざまな解釈ができるなんてものじゃありません。 また、序盤に兄は高所恐怖症だと明らかにしており、当然弟もそれを知ってるものだと思ってず~っと観てたわけですが、実際は過去のビデオテープを観て思い出したらしい。だったら鑑賞者にも弟と同じタイミングで高所恐怖症の事実を示してほしかった。弟と同じ心情で物語を追うことができてなかったことがここでも明らかになり、更なる無駄な再検証を強いられたわけです。 他にも変だと感じるカットがありましたが終わります。
エウロパさん [DVD(邦画)] 7点(2013-08-17 13:00:59)
127.《ネタバレ》 あのとき、衝動的ではあったが殺意を持って突き倒していたのだと思う。そう思わないと、オダギリの豹変と最後の笑顔が咀嚼できないんだ。しかし、観客はもちろん、作中人物や制作者すらもそうではなかったような気にさせるほど、あまりにも香川照之の演技がすさまじかった。そして奇跡のように本作が生まれたんだと思う。香川照之の傑作。【追記】でも、ナイツの塙にそっくり。
なたねさん [DVD(邦画)] 10点(2013-05-06 21:26:05)
126.《ネタバレ》 オダギリジョー演じる猛はきっと、目に映る世界を否定することで、自分という存在を保ってきたのかもしれない。だからカメラマンという職につき、ファインダー越しの世界に身を委ねてきたのかも。そのあやふやさが結果的に裁判での発言へと繋がり、兄との関係をリセットすることとなったのでしょう。しかし皮肉なもので、幼少期の頃に撮影された8ミリフィルムには、「真実」がしっかりと記録されていた。その「真実」を見たことによって猛は、自分の作り出したファインダーをようやく取り外すことが出来、見える世界、見た世界を受け入れるようになる。なんともまぁ味のある演出ですよね。この監督の作品はこれでラスト。他の3作品と比べると、一応ハッピーエンドになるのかな?分からないけど。あの兄の笑いは逆に捉えることもできるしね。ここから箇条書きで。○木村祐一はこの作品の世界観にあっていない。○台詞が生々しく、時々ドキュメンタリーを見ているような錯覚に陥る。○オダギリジョーと香川照之のコンビは最強!もっと見たい!○猛が8ミリを見てからがやや間延びしていてもったいない。○小ぢんまりとしているが、実はもの凄くディープで繊細な、非常に完成度の高い作品です。多くの映画ファンに観てもらいたいです。観終わったあとよりも、数日経ってからジワジワと来る、そんな映画です。
Dream kerokeroさん [DVD(邦画)] 7点(2013-05-05 20:18:59)
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125.作品の観客にむけて、解明されていない不明点は置いておいて(というか、本作においては、観客に見せていない部分に、全くもって、好奇心と魅力を感じなかったので、わたしにてってはラストがどうなろうが、白か黒か、どうでもいいんですけど。)、わたしは非常に、”兄”の”痴”恥”を痛いほど、逃げ出したくなる程、感じた。 それは、自分の性格がまさしく”兄側”であって、”弟側”のすべての要素を”羨む!””憧れる!”絵に書いたような対照的な男二人。持つものと持たざるもの。できるものとできないもの。最終的に、あたりまえのように、気付くのが、兄のどうしようもない性格の悪さ(?)だ。百歩ゆずって、男なんて女を持てれば、(不特定多数ならなお良い)何もいらないのだ。いや、いや、言い換えるなら、自分の性格と生活に、心底、満足、納得していれば、この作品の兄のように、自分自身を恥ずかしめないで済むのだ!兄はバカだ。全く好きなことをしていない。できない。持て余している。何か外圧でもなければ、死ぬまで変わらないであろう。この作品では、外圧が加わり、”兄の痴”が爆発してしまった。(でも見方を変えれば、オスがメスから強烈な猫パンチくらっただけのはなし。)わたしは本当に皮膚が痛い。恥ずかしい。、、、、、。この作品で、それ意外のことが、なにか描かれていたのか??名作です。わたしが観たまんま、感じたまんま、が正し(?)ければ、香川の演技はすばらしい。オダギリは、うーん。よくわからん。あと、、、、、、ひとつ思う、、、、。どっか、ゆらいでいたか??
男ザンパノさん [映画館(邦画)] 7点(2013-04-11 00:19:37)
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124.《ネタバレ》 対照的な性格の兄弟間で交わる感情が、一つの事件を通して見事に描かれている。 深層心理にまで関わる心理劇のようで、複雑な人間の心の深淵を覗き見る思い。 兄弟ともに、抑圧された心理がチラっと顔をのぞかせる瞬間が見逃せない。 それが事件の真相への手がかりとなるサスペンスとなっている。  「智恵ちゃん、結構しつこいだろ……酒飲みだすと」 関係を持ったことがバレたかと思った弟は、酒のことかとホッとする。 兄に鎌を掛けられたと知ったのは、後の裁判中でのこと。 兄と弟の心の揺れを浮かびあがらせるような描き方がうまい。 兄弟役の演技も共に良かったが、特に香川照之が素晴らしい。  本作では、何が真実なのか明確には描かれていない。 『羅生門』のように人の主観によって真実が複数存在するようにも見える。 人間の心理を完全に解き明かすのは難しい。 一定のものではないし、本人でさえ気づかない要素もある。 証言に影響を与えた弟の深層心理も、本人は気づいていなかったのだろう。 ラスト、兄は弟の呼びかけに応じてバスに乗らなかったのか、それとも乗って去っていったのか。 これは、兄の心理を解き明かす上で、180度変わってくるところだ。 その解釈は観客に委ねられているが、これは作り手としてズルイと思う。  個人的な見解をいえば、兄はバスに乗って去ると思った。 後で原作も読んだが、小説のラストも明確な描写はないものの、その印象を強くした。 バスに乗らなければ、予定調和的なラストになって作品自体の評価が下がりそう。 あの状況で弟を受け入れるなんて、そんな簡単なものじゃないし、弟に都合がよすぎる。 でも、その結末が描かれていないと、評価のしようがない。 結末を描いてしまえば、バスに乗ってほしい観客とそうでない観客のどちらかが失望する。 都合のいいように受け取ってくださいというのは、ある意味無責任で、都合よく逃げているとも言える。 面白い映画だっただけに、その点が残念でマイナスポイント。
飛鳥さん [映画館(邦画)] 7点(2012-12-30 01:08:50)(良:1票)
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123.《ネタバレ》 弟がキチガイすぎる。 何なのその嘘・・・意味がわからない。 そこまでは悪くないと思ってたのに。
虎王さん [DVD(邦画)] 5点(2012-11-05 03:40:31)
122.香川さんと真木よう子さん目当てで何の情報ももたず観たのですが、良かった。兄弟だからこその微妙な関係性、緊張感がこっちにもビンビン響いてきました。
movie海馬さん [地上波(邦画)] 8点(2012-07-30 16:28:25)
121.《ネタバレ》 吊り橋の文字通りのサスペンス(宙吊り)が効果的であったとは言い難い。西川監督作品は『ディア・ドクター』のほうがいい。
ひと3さん [映画館(邦画)] 3点(2012-04-22 21:02:20)
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【点数情報】

Review人数 160人
平均点数 6.77点
000.00%
110.62%
200.00%
331.88%
4106.25%
51911.88%
63421.25%
73924.38%
82817.50%
92314.38%
1031.88%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.47点 Review17人
2 ストーリー評価 6.45点 Review22人
3 鑑賞後の後味 5.63点 Review19人
4 音楽評価 6.35点 Review14人
5 感泣評価 5.41点 Review17人
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