7.説明しにくいのだけれど、何だかとても美しく残酷で怖い。ただ少女達が神隠しに遭う、それだけの話なのだけれど、私にとっては非常にドラマチックで味わい深い物語だった。“女の子がただひたすらに若く美しい”、それだけで残酷なんです。神隠しに合う少女達は皆、嘘みたいに美しく神秘的。少女達が節々で放つ言葉が、ゾクッとする響きを持ってじわじわと心に染み込む。そして誰が主役なのかも分からず、視点が定まらず、たまらないほどの不安感に駆られる。全編を包む不安定感と緊張に翻弄される、ノスタルジックな残酷メルヘン。個人的には「ヴァージン・スーサイズ」と「乙女の祈り」を足して2で割ったような雰囲気だな、と思った。静かで幻想的で残酷で底なしに怖く、神がかり的に美しい映画。 【ひのと】さん 9点(2004-03-13 17:54:17) |
6.映像のきれいな映画です。ラストまで答えが出ない映画は好きか嫌いかがはっきりするのですが、この映画はそんなことはどうでもいいくらいに好きです。 【omut】さん 7点(2003-08-04 03:49:20) |
5.<ウラネタ有り>映画を観ただけでは、真相は全く解りません。この話は、事実に基づいたフィクションであるようですが、映画の中では「原作のある一章(2人と数学のマクロウ先生が消えた理由)を全く描いていない」らしく、また事実として「当時、岩山には新興宗教の、生贄の儀式を行う秘密の部屋があった」とか・・・?まあ、この作品もあまり謎解きに専念せず、単に神隠し映画として、美しい映像と少女の姿を楽しんだ方が良いようです。それにしても、ミランダは奇跡的な美しさです! 【クロマス】さん 7点(2003-01-16 20:54:58) |
4.唯一無二の神隠し映画。その黄昏れの圧倒的に美しい映像にまず見とれてしまう。しかしその裏には奇妙で無気味なものを感じる。まるで不思議な夢を見ていたような気分だ。謎は結局わからずじまいだが、その謎がこの作品の魅力であり、特別なものにさせている実態なのである。 【あろえりーな】さん 8点(2002-08-20 11:09:11) |
3.《ネタバレ》 不思議すぎて一体どう見てよいのか...監督は恐らくこの物語の真相に興味があるわけでは無く、思春期の少女たちのみが醸し出しうるはかなさそして掴み所の無いイメージを映像に託すしたかったのではないでしょうか?ミランダ役の少女の絵画から飛び出たような魅力(劇中でもそういったセリフがあります)にただただ圧倒されます。あまりにミステリアスすぎて実際に解決されていない話なので、当事者が語らない限りいくら回りの人間が語ったところで説得力が無いので、それをちらほら(というより殆ど?)伏線めいたものを散りばめベールで包んでしまおうという演出は見事だと思いました。忽然と姿を消した少女達、怪しい行動をし同じく行方不明になった教師、生還したものの真相を語らない少女、行方不明の少女にほのかな恋心を抱き投身自殺した少女...とにかく考えると自分も後戻りできない霧の中に取り残されるような感覚を覚えました。何度も出てくる岩(岩山)と少女という対照的な映像がこの作品のカギではないかと思いますが...この岩にどことなく性的なイメージを感じるのは私だけでしょうか? 【さかQ】さん 6点(2002-06-22 21:40:48) (良:1票) |
2.とにかく見終わってしばらくした後、突然背筋が凍るような思いをしました。個人的にはこれまでに味わったことのない感覚を抱いた強烈な印象の作品です。 【KARIN】さん 9点(2001-11-22 17:47:56) |
1.当時、センス・オブ・ワンダーが溢れていると評価されていた、ピーター・ウェアーのオーストラリア時代の出世作。1900年、オーストラリアの女学校でハンギングロックという所に遠足に出かけた際、女学生が神隠しにあった実際の事件の映画化。何も説明しない内容なので、観客がどれだけのものを感じ取れるかで理解度が変わってくるのでしょう。私にはただの美少女映画にしか見えません(絵画から抜け出てきたようなクラシカルな美少女達は、それはそれでワンダフルですが…)。どなたか私にこの映画の「センス・オブ・ワンダー」を説明していただきたくてレヴューしてみました。取りあえず4点献上。 【sayzin】さん 4点(2001-10-30 23:52:55) |