《改行表示》101.いい映画だけど、あえてこう言い捨てよう。 老害 |
100.《ネタバレ》 近年の作のものであれば、レンタル店で、「サスペンス」、または「ホラー」の棚に並んでいるんでしょう。旧作であるがゆえにでしょうけど、そんなところに一緒に並ばされてなくてよかった、とジャンルを凌駕している本作のためにそう思う。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-30 09:59:15) |
99.《ネタバレ》 何年か置きにもう三回くらい視聴。怖すぎる。イヴの総てが上品な怖さだとしたら、こっちは下品な怖さ。でも好き。 【りんす】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-01-22 23:37:29) |
98.《ネタバレ》 オープニングで主人公の男の殺された姿を先に見せてしまう。そしてストーリーが動き出す序盤で誰に殺されたのか見当はついてしまう。しかし「はたして犯人は誰なのか」ということはこの映画は問題にしていない。どうして彼は殺されなければならなかったのか、そんな人間の心が変わりゆく様、その打算、野心、愛、嫉妬、男と女、人間のプライドといった心理を見事に描いた作品です。世間から忘れ去られてしまったが過去の栄光にすがって生きるしかない、トーキーの時代を生きるサイレントの時代のかつての大女優を演じるグロリア・スワンソンがもの凄い演技と女優としての誇りを見せる。こんなすごい演技はなかなかお目にかかれないのではないでしょうか。映画がサイレントだった、グロリアが若い頃に実際にコンビを組んでいたセシル・B・デミル監督と50歳を超えたグロリア。この二人が絡むシーンはごく僅かではありますが、この映画で共演する二人の心境は果たしてどのようなものだったのでしょうか。そして感情の起伏を表に出さない複雑な今の事情と過去を持つグロリアの執事を演じたエリッヒ・フォン・シュトロハイムも流石の素晴らしい演技を披露してくれています。僕の中ではビリー・ワイルダーのベストの映画ではないですが、それでもビリー・ワイルダーの凄さを感じさせてくれる映画です。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-22 21:17:45) |
《改行表示》97.《ネタバレ》 今も昔も情緒不安定な女が人の気を惹く方法は変わらないのだなあ、と変なところで感心。スワンソンの熱演はもちろん(もっとも、人間というよりモンスターにしか見えないきらいはある。悲哀の滲む演技、とは言い難い)、映画全体に漂う妙な生々しさが良い。女優が行動を決めるのにやたらと占いを重視する辺り、瑣末なネタではあるがとてももっともらしい。 実は狂った女優と同じくらい、寡黙な執事が怖い。元夫でありながら執事として仕え、現在の恋路まで援助する、その奇妙な愛情のあり方が薄気味悪かった。偽のファンレターをせっせと書き続けてもいずれ破綻の日が訪れるのはわかり切っていたはずで、ほんとうに女優を守ろうという使命感があるのであれば、鳥を駕籠に入れて飼うような支配的なやり方はありえない。この映画がこんなにもリアルなのは、単に一人の女が狂うのではなく、異常なほど依存し合う関係が狂気を培養する背景として描かれているからこそだろう。 死者を語り手に置くなど、失敗としか思えない試みもあるが、いくつかの欠点を差し引いてもやはり優れた脚本だと思う。そして特筆すべきは結末のおぞましさだ。グロリア・スワンソンの怪演も、映像が滲んでいく演出も強烈。おそらくラストシーンの衝撃度だけをとってみれば、映画史上でも屈指じゃないだろうか。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-29 22:07:12) |
96.《ネタバレ》 売れない脚本化が、過去の栄光にすがりついて生きる往年のハリウッド女優と出会い、愛人となり、その狂気の愛から脱出できず、殺されるという物語。撃った女優は本当に狂ってしまう。終始興味を惹く展開で、意外性があり、退屈はしない。脚本がすぐれていると思うが、疑問に思うこともある。最初にプールの死体を見せる必要はなかっただろう。最後は殺される。誰に?ノーマに。いや、そこはひねってあるだろうと予想したが、ひねってなかった。死体が誰かはわからないように提示すればよかった。死体が状況を解説する映画はリアリティがなく、笑止千万。死んだ後のことは蛇足だろう。ノーマは終始オーバー演技だが、ずっとそればかりなので、後半いささか鼻についた。演出過多なのだ。撮影と勘違いして演技するノーマの顔のアップで終るエンディングは不要。ギリスを撃ったあとの狂気の顔をアップで見せればいいのだ。無声映画のように。死体がライトアップされたプールに落ちるのもやりすぎ。その必然性がなく、ただ派手に見せたいだけ。意表をつくチャップリンの真似は必然性がない。まさにハリウッド流。ところでギリスに殺されるほどの落ち度があっただろうか。彼を慕うベティを屋敷に呼んで正直に全てを話し、人生をやりなおそうとしたではないか。その矢先に殺された。悲劇なのだが、演出過多のせいで、どこか喜劇のような印象さえ受ける。ノーマは大金持ちで、時々お客も来るのに、何故屋敷があれほど荒れ果てているのか不思議である。ノーマはギリスの前ではお金持ちのふりをするが、本当は落ちぶれて貧乏という設定の方がしっくりくる。ノーマがスターの面目を保てるほどのお金持ちなら、あれほど過去にしがみつき、精神を病むこともないだろう。ベティが婚約者を捨ててギリスを好きになる展開も説得力に欠ける。なにかロマンティックな出来事が必要だったろう。ギリスはギリスで野望に燃え、ノーマを利用してハリウッドで成功しよう(あるいは金持ちになろう)と企んだが、最後にとんだしっぺ返しを受けるという展開であれば見ごたえがあった。野望と狂気のせめぎあい。それがハリウッドなのだから。少し詰めが甘いように思えた。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-15 21:29:40) |
95.《ネタバレ》 最近の映画を見慣れた後で,「昔」の作品を鑑賞すると,(ミステリーでは特に)なんとなく先が読めてしまっておもしろさを堪能できないことがある。しかし憎愛劇,ドロドロの人間ドラマに関しては,断然人間描写の掘り下げ度は昔の方が上だ(と思う)。トーキー前に活躍したかつての大女優の気持ちなんて,3D映画時代に生きている者にわかるわけなどないだろうに,なぜかノーマの心が理解できるような気がするのは,丁寧で緻密なストーリーが構築されているからなのだろう。歪んでしまった一人の女が最後に見せる晴れ舞台は最高にゴージャスで悲しく,鳥肌が立った。まさに悲劇の王女「サロメ」は彼女そのものだったのだ。 【さそりタイガー】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-13 15:22:59) |
94.ビリー・ワイルダーの素晴らしい演出。素晴らしい脚本。グロリア・スワンソンは圧巻の名演技でした。 【仏向】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-05-20 16:07:31) |
93.グロリア・スワンソンの演技が凄い。現実と配役がリンクしていることを知り、監督の徹底した残酷さを恐ろしく感じました。 【njld】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-03-01 00:57:42) |
【Junker】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-15 02:42:29) |
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91.「深夜の告白」のビリー・ワイルダーのわりには少し頼りなく感じました。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-02-14 15:49:22) |
《改行表示》90.見ていて悲しい気持ちになるが、同時にあそこまでの情熱を持つ彼女が羨ましくもある。人生の価値って他人が決めるものではないし、たとえ別の世界にいたとしても彼女が幸せなら憐れむ必要はない。きっと精神病院で彼女は人気者になるだろう。彼女の情熱、パワーを少し戴きたい。 【オニール大佐】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-12-31 11:14:43) |
89.ビリー・ワイルダーさすがです。監督兼脚本だとやっぱりいいですね。そして、写真で見ると確かに若かりし頃のグロリア・スワンソンは綺麗です。 【色鉛筆】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-08-31 23:07:56) |
88.実在の撮影所を舞台に多くの映画人を本人役で出演させたうえ、かつての大女優と大監督を完全に「遺物」として登場させるとは…。これはもはやフィクションではなくセミ・ドキュメンタリーといっても過言ではないかもしれません。余談ですが、本作と『雨に唄えば』をセットで観ると、過去の栄光にこだわるノーマ・デズモンドの気持ちが少しは理解できるかも。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-06-22 13:22:14) |
87.全盛期を過ぎた大女優の執念というものが感じられた。 【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-15 19:45:18) |
《改行表示》86.昔の映画だけに軽快な感じはなく、ひたすらに重々しい。冒頭に結末を持ってくる手法はなかなか良かった。何と言ってもノーマの眼の恐ろしいこと!あのメデューサのような眼だけで10人は殺せそうだ。でも、一方で人殺しまでやっちゃうにしては、いかれ方が足りない気がする。1950年ではしようが無いが、ヒッチコックくらいの時代になると、もっと赤裸々な感じになってきて僕好みなのになあと思った。 やっぱり、印象が強烈なのはラストシーン。マックスのことをデミルと呼ぶラストは恐ろしいと同時に悲しい。一つの時代の終焉。先日鑑賞した「大いなる幻影」と共通する部分が多く、興味深い。シュトロハイムは両方で輝いている。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-02-02 00:23:50) |
85.こういう勘違い野郎ってのはどこの世界にもいるよなー。グロリア・スワンソンが好演です。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-01-28 11:10:03) |
84.内容はよくあるのドロドロの恋愛もののだけれど、主演者の演技力と舞台のセットがいい。 【ホットチョコレート】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-01-06 13:48:43) |
83.《ネタバレ》 サイレント映画からトーキー映画への変遷で人々が経験した明暗を、ワイルダー的に表現していたのだと思います。ただ、ワイルダーの他の作品と違って、純粋にワクワクしながら観ることができるような内容ではなかったのは、若干残念でした。 【まいった】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-10-14 00:58:54) |
82.《ネタバレ》 サイレント映画の終焉に捧げられた壮絶な鎮魂歌(タイトルからして皮肉がこもっている)。作中でノーマの口を借りて、来るべきトーキー時代への考え方が示されているが、全体的に発狂しているノーマがここだけほとんど唯一正常な状態での発言をしているのが怖い。なんだけど、キャスティングなども含めたその辺の本来は「裏のテーマ」の部分が存在として勝ちすぎていて、肝心の本体のストーリーは単純に過ぎており、映画として極端に高い評価をすることはできない。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-08-09 02:45:25) |