5.《ネタバレ》 (結果的に全く違う映画だったのだが、軍事産業というキーワードだけで考えたときに)これなら「ザ・バンク」のほうが圧倒的に面白いだろう。
答えに辿り着けそうで辿り着けない世界というのは確実に存在しているという「ザ・バンク」に対して「消されたヘッドライン」は友情とかいうことに縛られてしまって紆余曲折して辿り着いた世界が実は足許だったという落胆にも値するほどのあっけないものとなってしまった。しかもその殺人はベン・アフレック演じるスティーヴンが望んだものではなく、歪んだ愛国心が生んだ勘違いの悲劇だったということ。
真実に辿り着いてしまったことに不満があるわけではなく、その真実に辿り着いたラッセル・クロウ演じるカルの絶望感が、新聞記者としてのものでなく、友情であるということがこの物語を一気に尻すぼみにしているだろう。
新聞が舞台となり、政府も巻き込んで、巨大な組織と対峙したにも限らず、結末が勘違いだの友情だのでは、結局ゴシップニュースレベルの話だったということだ。そもそもそんな展開など誰も望んではいないと思うのだが。
そして何よりも微妙な揺れが気になる。手持ちなのかスタビかましてるのかわからないが、微妙に揺れてる。全くこれの意義がわからない。