23.主演2人の迫真の演技に強く胸を打たれた感動作。ヘレン・ケラーの伝記は最も精読したものの一つなので、数々の有名なエピソードは感慨深く見た。最初は、私が抱いていたサリバン先生のイメージと本作でのイメージが少し違ったので違和感を感じたが、彼女の熱演にすぐに引き込まれた。本作はヘレンの少女時代のみ。できればヘレンの一生涯を描いた、ゴッドファーザー並みの大長編を見たかった気がする。大学進学とか、サリバン先生の死とか、日本来日とか…。それができたのではないかと思わせるほどの力作だった。 【ピンク】さん 8点(2003-11-27 03:15:55) |
22.ヘレン・ケラーが受けた三重苦と言うものは、一体どれだけの苦しみなのか―…。想像するだけでは語れない壮絶な人生。彼女の苦しみを少しでも知るべく、耳栓・目隠し・マスクをして疑似体験したのは随分前の話。…まず、音が聞こえなくなった時点で一気に押し寄せる不安感。自分の足音さえ聞こえず、行きたくても足が前に出ない。手を伸ばさないと恐くて歩けないのだ。方向を掴めても、安易にグルグル動くと、どこに立っていてどっちを向いているのか…方向感覚を奪われ虚脱感に陥る。トイレに行って帰って来るのでやっとで、5分と持ちませんでした。…だが、彼女はそんな世界を87年も生きて来た訳で…。三重苦は全てのコミュニケーションを奪われたも同じ事。きっと彼女は全てのモノから自分を否定され拒絶されたような…そんな孤独感や絶望を感じていたのではないでしょうか。しかし、肌で感じる“触覚”と言う感覚機能が、彼女の大きな原動力に変えたのだ。それを教えたアニー・サリヴァン。水を感受し、無感覚状態から脱した幼きヘレン・ケラー。そんな誰もが知っているヘレン・ケラーの伝記ですが、この映画の貢献度は圧倒的に強く、また作品のレーゾンデートルを高く評価したい。 【_】さん 9点(2003-11-23 20:59:44) (良:2票) |
21.《ネタバレ》 サリバンがヘレンにテーブルマナーを教えるところは、下手なアクション映画より、刺激的だった。 ほとんどヘレンVSサリバンの戦闘のように見える。 この段階ではサリバンのやっていることはヘレンに勝ち目のない戦いを挑んでいるようで絶望感すら漂っていた。 観ているほうも実話だから結果は分かっているはずなのに、こんなに手ひどくヘレンにやられているサリバンを見て「どうなるのだろうか?」と不安に思わずにはいられないと思う。 しかし彼女は諦めない。 時には、自分の雇い主であるヘレンの両親を恐れもせずに批判する。「優しさがこの子を駄目にしている」とサリバンは言う。 ヘレンの両親は何度もサリバンを解雇しようと思っただろうか分からない。 だが彼女がここまでヘレンのために頑張るのはお金のためじゃないことは明白。サリバンをここまで突き動かした原動力は、彼女自身の子供時代の苦労が関係しているように見えた。ヘレンを助けたいという想いがとても伝わってきた。 この映画にはそのようなサリバンの人間としての側面が上手に描き出されているように思う。 さて、この映画の「奇跡の人」とは誰のことを言うのだろうか? もちろんヘレンケラーのこと。 しかし私には困難なことに立ち向かい、見事に成功したサリバンその人が奇跡の人だと思う気持ちが強い。 【花守湖】さん 10点(2003-10-14 20:27:45) (良:1票) |
20.この映画を観る前に水野英子のマンガを読んで感動していたので、ストーリーがわかっていた分、感動が薄かったです。マンガの方がスピード感があったように思います。映画を見る時に、原作、もしくは他の媒体で内容を知っていると、感動が違うのは仕方ないですね。でもマンガで感動したから映画を観ることにしたのでOKです。 【omut】さん 6点(2003-08-18 11:37:28) |
19.伝達手段が一切ない三重苦の少女に、一体どうやって“ことば”というものがあるという事を教えるのか。まさに神がかりというか、奇跡を起こすしかない。それは、指文字という手段があることにはあるが、そういう技術的な問題は実は二の次に過ぎなかった。何よりも大切なもの。それは“愛”だった。時には闘いのような偽ざる“愛”が奇跡を起こすということを、この映画では訴えたかったのではないだろうか。誰しも人間の本能として持っている「知りたい。克服したい。」という欲求。アニー・サリヴァンはヘレンにそれを満たした時の喜びと感動を、ただただ味わって貰いたい一心なのだ。それ程までに彼女を突き動かすものは、自分自信がかつて障害者であり、それを乗り越えた時の喜びと感動を体験したからであろうか …。彼女にしてみれば、絶望ともいえる障害を持つヘレンにそれを教えるということは、まさに天命として受け取っていたのかも知れない。 【光りやまねこ】さん 10点(2003-07-05 20:33:51) (良:2票) |
18.《ネタバレ》 私は感動よりも驚きの方が強かったです。物語はてっきりヘレンの一生もしくは大人になるまでを描いているのかなと見る前は思っていたのですが、まさかあそこで終わるとは・・・。個人的にはあの後のヘレンの成長振りを見たい気もしましたが、やはりあそこで終わっていた方が時間的には良かったのかもしれませんね。光と音のない世界にいるヘレンを新しい世界へ導こうと、ヘレンに厳しく接するサリバン先生とヘレンを愛しているがゆえにどこか甘く接してしまう家族の対立なども描かれていて、いろいろな愛の形もあるのだなと考えさせられました。 【はがっち】さん 9点(2003-06-21 01:10:38) |
17.ヘレンの心の開き方の変化を、手と表情が、わかりすぎるほどわからせてくれる。ナプキンを左右に落とすところで、私はいつもハンカチを用意します、でもお涙頂戴作品じゃない。「甘やかせない愛」を忘れている私たちが、泣いて、甘ったれた自分を省みるための作品だと思うのです。 【かーすけ】さん 9点(2003-06-07 22:47:53) (良:1票) |
16.あまりの衝撃に言葉を失いました。迫真の演技とはまさにこの作品をいうのではないでしょうか。絶望からの一筋の光、それを与えてくれたサリバン先生、感動以上に人生の糧にもなる名作です。 【旅立ちの日】さん 10点(2003-05-23 09:09:05) |
15.学校で見たけど、よかった。ヘレンケラーの子供時代のよく分かります。 |
14.お話自体が感動的なので舞台・映画と誰がやっても感動して泣けるのだが、「奇跡の人」というとやはりこの作品が一番印象的。アン・バン・クロフト、パティ・デュークの好演が大きい。壮絶な格闘の末の感動 「ウォー・・ウォー・・」と言葉を発するヘレンにいつ見ても泣かされる。 【キリコ】さん 9点(2003-02-22 16:45:47) |
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13.《ネタバレ》 約10年ぶりの再見。 改めてアン・バンクロフトとパティ・デュークの演技の凄さに衝撃を受けた。 アン・バンクロフトの“奇跡の人”ことサリヴァン先生も鬼気迫るものがあるがやはり、ヘレン役のパティ・デュークがマジで上手い。 ストーリーはもう、誰でも知っているようなものであるが、知識欲があるにもかかわらずその術が分からずに闇の中で生きるヘレンの苦悩、自身も障害を持つがゆえに下手な同情など何も生まないことを知り、だからこそ知りたいと思うもの、見せたいと思うものを懸命に教えようとするサリヴァン先生の姿に胸を打つ。 その経由もあって、ラストの井戸での場面は本当に感動する。 史実では、井戸でウォーワーとは言っていないというのが事実らしいがそんな事ここでは関係ない。 これは公式な論文等に引用されるような資料ではないのだ。あくまで映画、芸術あるいは娯楽としての作品だ。 だから、“ものの意味を理解した”ということを表す場面としては、映画的には適切な表現だったと思う(ちゃんと劇中で、「6か月にはウォーワーと言えた、意味を理解していたという伏線も張ってある)。 確かに、意味を理解する、ということはほんのターニング・ポイントであって、その後のヘレンとサリヴァン先生の受難と奇跡の道のりが描かれていないということで、伝記としては物足りなさを感じると言えばそうなのだが、物語として、いいところで終わっていると個人的に思う。 今見ても古さを感じさせることなく、ましてや色あせることのないパワーを持った本作は間違いなく名作。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(字幕)] 9点(2003-02-21 23:40:53) |
12.高校の英語の時間に観ました。凄いです。映像で迫力があるのとは全然違います。 【cocooon】さん 10点(2003-02-21 12:04:00) |
11. かの有名なケラー女史の幼少時を戯曲化したウィリアム・ギブスンの原作を、舞台版でも監督だったアーサー・ペンが映画化し、ギブスン自身が脚色したのが本作。アニー・サリヴァンに扮したアン・バンクロフト、ヘレンに扮したパティ・デュークは舞台版からそのまんまキャスティング。だから当然二人の呼吸はピッタリ合っており絶妙。何と言っても勝因は間違いなくコノ御両人だろう。オスカーW受賞も納得!!舞台が限定され、展開も舞台劇っぽいのは先述の理由からも無理からぬトコロではあるが、そんな不満も二人の凄まじい存在感漲る演技のぶつかり合いの前には吹き飛んでしまう。パティの16歳でのオスカー助演女優賞は1973年に9歳のテイタム・オニール(「ペーパー・ムーン」)に破られるまでの最年少記録だった。因みに1979年にパティはリメイク版にも出演し、何とアニー・サリヴァンを演じている。何か「奇跡の人」に女優生命の全てを吸い取られたかのようなパティ・デュークに敬意を表し…8点。 【へちょちょ】さん 8点(2003-02-21 06:01:04) (良:1票) |
10.ヘレン・ケラーに関しては、目が見えない、耳が聞こえないため心も閉ざしてしまったなど彼女の苦悩は良く知られている。だが、この映画はヘレン・ケラーの無教育故のわがままで凶暴な面を表現し、教育をまかされたサリバン先生の壮絶な教育を描いた点が優れている。いままでの「可愛そう・・・」といった陳腐な感想はこの映画を見た後は出てこない。教育をしないことの残酷さ、サリバン先生の親ではない故の苦悩、本当のヘレン・ケラー物語はこの映画である。 【ゆたKING】さん 10点(2003-02-09 23:32:54) (良:2票) |
【あああ】さん 8点(2003-02-02 16:03:43) |
8.この映画はヘレン・ケラーの半生、特にその序章を描いているのだが、「史実に基づいた」ものであって「史実そのもの」ではない。ヘレン・ケラーは実際にはおとなしい子どもであり、ここで描かれるような野生児ではなかったそうだ。こうした変更点は作品の中で輝いており、二人の熱演もあって素晴らしい映画となった。だが映画は映画にすぎず、真実そのままであると鵜呑みにするのは危険である。とりわけ対象が障害者であるから、下手な理解が差別意識を助長しないよう注意する必要があると思う。 【ひかりごけ】さん 8点(2002-11-04 22:39:55) |
7.人間が人間として生きていくって、どういうことなんだろう?サリバン先生がいなかったら、ヘレンはどうなっていたんだろう?人間の可能性って、環境や条件、偶然に左右されるものなんだろうか?と、いろいろ考えさせられましたが、名作です。役者の凄さを初めて感じさせられた映画でもあります。 【mic550】さん 9点(2002-10-20 21:48:13) |
6.幼いヘレンは物心つく前に3重苦を背負ったが故に、「言語の概念」を得ることが出来なかった。そのへレンが、サリバン女史の厳しくも献身的な指導により、ヘレンに「言葉の概念」を獲得させるまでの物語。この映画は実に素晴らしい。伝記的映画ではなく、上記のようにエピソードを絞った事が成功をもたらした一要因だと思う。そして、それが実に巧みに描かれているのだ。また、みなさんも絶賛するように、子役のヘレンとサリバン女史の演技がこれ以上ないくらい迫真かつ絶品。さすが、アカデミー賞をダブル受賞(女性主演・助演)しただけはある。特に子役のパティ・ジュークが凄い!そして、モノクロ作品だが、けして古さを感じさせない。 【鏡に萌え萌え】さん 9点(2002-04-17 04:54:59) |
5.なんかギーギーした演技がすごかった。こういう経緯だったんだ、と納得できた。NHKの世界名作劇場は本当、面白いのをよくやってるね。 【kaneko】さん 6点(2002-04-12 22:08:51) |
4.なんか、びっくりした。すんげぇ迫力だよ。あ~また観たいなぁ・・・。 【びあ】さん 9点(2001-09-17 14:57:40) |