1.《ネタバレ》 原作はSF小説の名作「トリフィドの日」です。今、読み返すと古くささを感じるところがありますが、その世界観が素晴らしく、いろいろなSF作品に影響を与えたと思います。さて映画ですが、とても昔に見た記憶なのですが、これがとんでもない珍作なのです。殺人植物トリフィドの造形がチャチなのは時代的に致し方ないとして、原作の良さを脚本が見事にぶちこわしている見本のような作品です。原作のファンは間違っても期待して見てはいけません。そもそもこの邦題では、トリフィドの物語とは分からないでしょう。トリフィドを中心に巡る二つのエピソードがどう収斂するのかと思いきや、全くかみ合わずに終了。その腰砕け加減は怒髪天をつく思いです。イギリスではテレビドラマ化されていたりして、人気のある物語なので、ハリウッドが最新技術を駆使してリメイクすれば、と思う次第です。