1.この映画見終わってまず感じるのは、フランスっていいなぁ・・・ってこと。この映画に関してはストーリー云々よりも、パリの風景、パリの日常、革靴鳴らして歩く遊歩道が印象深い。それは、パリの美しさ!って訳じゃなくて、ロメールが愛したパリの街の素の表情なんよな。何故か懐かしいような温かさとか、美しさがある。ストーリーも悪くない。怠け者の男が遺産を相続できたりできなかったりで、ホームレス&物乞いみたいに落っこちていく・・・みたいな感じなんだけど、そんな男が中心のストーリーだからこそ、社会からはみ出た男の客観的な目線でパリという街が浮き彫りになるし、そこでの生活感がよく見える。この目線の低さで何もかも新鮮に見えた。チーズとパン、イワシの缶詰、ベンジン、新聞。この作品にはそんな日常すべてが詰まってる。ああ大好きだぁ。