ダゲレオタイプの女のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ダゲレオタイプの女

[ダゲレオタイプノオンナ]
THE WOMAN IN THE SILVER PLATE
(LA FEMME DE LA PLAQUE ARGENTIQUE)
2016年ベルギー上映時間:131分
平均点:7.25 / 10(Review 4人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-10-15)
ドラマホラーミステリーロマンス
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タイトル情報更新(2024-06-15)【Cinecdocke】さん
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監督黒沢清
キャストタハール・ラヒム(男優)
マチュー・アマルリック(男優)
脚本黒沢清
配給ビターズ・エンド
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1.《ネタバレ》 写真というものが、身体的外見を人工的に固定し、存在を時間から引き離す事で、存在を生につなぎとめるものであり、被写体を死の運命から解き放つ事で、生者の心をかき乱す存在であるとするならば、それは幽霊とも似ているのではないか。
ドゥニーズは幽霊となりステファンの前に現れ恐怖させ、悩ませる事で、彼の精神を縛り続け支配下に置いていた。
それは生前彼女が、”写真を撮る”という行為を通して行われていたであろう束縛を、最も体現した報復律。
彼女は、そのように死後幽霊として夫を苦しめていた時の方が、マリーは死後幽霊としてジャンと逃避行をしていた時の方が、生前より自由であったのではないか。
肉体的な生と死(人が一般に定義する生死)、どちらがより自由で幸福であるかは、他人の尺度で測れる事ではない事実と同時に、生と死の境界線の曖昧さも描いている。
そして、写真が良くも悪くも、身体と精神を永遠に縛り付けるものであるとするならば、映画という映像芸術は虚構を映像化する事で、そのものを解放する作業(今回であれば、幽霊となったドゥニーズとマリー)となり得る。
正負どちらにも転びうる、生と死の概念、映画と写真という芸術の関係性や特性を見事に表現していた。
他にも、水銀が植物園を枯らしてしまう(ステファンの罪がマリーの尊厳を犯す)という視覚的表現や、階段下にカメラを置く事で原因を不明にし、結果のみを伝えるという落下表現も瑞々しい。
この監督は、あらゆるものの可能性、とりわけ映画という媒体の可能性に挑戦し、生と死の境界線を揺るがし続けている。
だからこそ、その大きな挑戦から目を離すことが出来ない。
ちゃじじさん [DVD(字幕)] 9点(2017-09-24 20:41:34)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 7.25点
000.00%
100.00%
2125.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
700.00%
8125.00%
9125.00%
10125.00%

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